アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

○使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について

(平成28年4月19日)

(保医発0419第1号)

(地方厚生(支)局医療課長・都道府県民生主管部(局)国民健康保険主管課(部)長・都道府県後期高齢者医療主管部(局)後期高齢者医療主管課(部)長あて厚生労働省保険局医療課長通知)

(公印省略)

「使用薬剤の薬価(薬価基準)」(平成20年厚生労働省告示第60号。以下「薬価基準」という。)が、平成28年厚生労働省告示第209号をもって改正され、平成28年4月20日から適用することとされたところですが、その概要は下記のとおりですので、貴管下の保険医療機関、審査支払機関等に対して周知徹底をお願いいたします。

1 薬価基準の一部改正について

(1) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)の規定に基づき製造販売承認され、薬価基準への収載希望があった医薬品等(内用薬2品目、注射薬6品目及び外用薬4品目)について、薬価基準の別表に収載したものであること。

(2) 「医療用医薬品再評価結果 平成27年度(その1)」(平成28年3月25日薬生審査発第4号)に基づき、医薬品(内用薬20品目)について、薬価基準の別表から削除したものであること。

(3) (1)及び(2)により薬価基準の別表に収載されている全医薬品の品目数は、次のとおりであること。

区分

内用薬

注射薬

外用薬

歯科用薬剤

品目数

9,599

3,877

2,415

26

15,917

2 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について

(1) ボンビバ錠100mg

本製剤は、1ヶ月間に1回1錠服用する製剤であるため、平成29年4月末日までは1回1錠の処方に限り算定するものであること。

(2) レパーサ皮下注140mgペン

① 本製剤については、最適使用推進ガイドラインに従い、有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間、本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに、副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件を満たす医療機関で使用するよう十分留意すること。

② 本製剤の効能又は効果は、

「家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症

ただし、以下のいずれも満たす場合に限る。

・心血管イベントの発現リスクが高い

・HMG―CoA還元酵素阻害剤で効果不十分、又はHMG―CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない」

であることから、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG―CoA還元酵素阻害剤の最大耐用量を服用しているが、十分な治療効果が得られていない患者、又はHMG―CoA還元酵素阻害剤による治療が適切ではない患者(副作用の既往等によりHMG―CoA還元酵素阻害剤の使用が困難な患者又はHMG―CoA還元酵素阻害剤の使用が禁忌とされる患者)に限り使用すること。

また、本製剤の重要な基本的注意において、「本剤投与にあたっては、あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法、禁煙、他の虚血性心疾患のリスクファクター(糖尿病、高血圧症等)の軽減等も十分考慮すること。」とされているので、患者に対して必要な治療及び指導を十分に行った上で、本製剤の使用を考慮すること。

③ 本製剤の投与開始に当たっては、次の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。本製剤の継続投与に当たっては、投与開始時の情報を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

1) 次に掲げる施設のうち、該当するもの(「施設要件ア」又は「施設要件イ」と記載)

ア 医師免許取得後、満6年以上の臨床研修歴を有し、このうち3年以上は循環器診療に関する臨床研修歴を有する医師が所属する施設

イ 医師免許取得後、満6年以上の臨床研修歴を有し、このうち3年以上は動脈硬化学に関する臨床研修歴を有する医師が所属する施設

2) 本製剤の使用が必要と判断するに当たって参照したLDL―コレステロールの検査値及び当該検査の実施年月日

3) 食事療法を行っている旨及び患者の状況に応じて、運動、喫煙等に関する指導又は糖尿病、高血圧症等の虚血性心疾患の危険因子に対する治療若しくは指導を行っている旨

4) HMG―CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な患者に投与する場合には、投与中のHMG―CoA還元酵素阻害剤の成分名及び1日投与量。なお、1日投与量が最大用量でない場合は、最大耐用量である旨もあわせて記載すること。

5) 本製剤をHMG―CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない患者(副作用の既往等によりHMG―CoA還元酵素阻害剤の使用が困難な患者又はHMG―CoA還元酵素阻害剤の使用が禁忌とされる患者)に投与する場合には、使用可能なHMG―CoA還元酵素阻害剤がないと判断した理由

6) 家族性高コレステロール血症以外の患者では、以下の心血管イベントのリスク因子のいずれに該当するか(「リスク因子ア」から「リスク因子カ」までのうち該当するものを記載)。

ア 冠動脈疾患(安定狭心症に対する冠動脈形成術を含む)の既往歴

イ アテローム血栓性脳梗塞(明らかなアテロームを伴うその他の脳梗塞も含む)の既往歴

ウ 糖尿病

エ 慢性腎臓病

オ 末梢動脈疾患

カ 久山町研究スコアにて高リスク分類

7) 家族性高コレステロール血症以外の患者で、6)の「リスク因子ウ」から「リスク因子カ」までのいずれかに該当し、HMG―CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な患者に投与する場合、投与中のHMG―CoA還元酵素阻害剤の投与期間

④ 420mgの1回投与を行う場合には、レパーサ皮下注420mgオートミニドーザーを使用すること。

⑤ ①にかかわらず、次の場合においては投与が認められるものとする。

1) 平成29年3月31日以前に既に本製剤の投与を受けている患者については、医学薬学的に本製剤の投与が不要となるまでの間は投与が認められるものとする。その際、③を記載できない場合は、従前のとおり次の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載するとともに、投与中である旨(「投与中患者」と記載)及び当該患者に初めて本製剤を投与した年月を記載すること。

ア 本製剤の使用が必要と判断するに当たって参照したLDL―コレステロールの検査値及び当該検査の実施年月日

イ 食事療法を行っている旨及び患者の状況に応じて、運動、喫煙等に関する指導又は糖尿病、高血圧症等の虚血性心疾患の危険因子に対する治療若しくは指導を行っている旨

ウ 投与中のHMG―CoA還元酵素阻害剤の成分名及び1日投与量。なお、1日投与量が最大用量でない場合は、最大耐用量である旨もあわせて記載すること。

エ 家族性高コレステロール血症以外の患者では、心血管イベントの発現リスクが高いと判断した理由(冠動脈疾患、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患、糖尿病若しくは慢性腎臓病に罹患していること若しくはそのいずれかの既往歴を有すること、又は複数の危険因子が認められること)。

2) 平成29年3月31日以前に本製剤の使用実績がある保険医療機関において、本製剤を初めて投与する必要が生じた患者に対しては、平成29年4月30日までの間は投与開始が認められ、また、医学薬学的に本製剤の投与が不要となるまでの間は投与が認められるものとする。その際、③を記載できない場合は、従前のとおり⑤1)に掲げる事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載するとともに、当該保険医療機関での使用実績がある旨(「使用実績有」と記載)及び当該患者に初めて本製剤を投与した年月を記載すること。

(3) リクスビス静注用500、同1000、同2000及び同3000

① 本製剤は遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、診療報酬の算定方法(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。

② 本製剤は針及び注入器付きの製品であるので、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。

(4) ベンテイビス吸入液10μg

① 本製剤はプロスタグランジンI2製剤であり、在宅において、携帯型精密ネブライザーを用いて本製剤を投与している患者に対して指導管理等を行った場合は、医科点数表区分番号「C111」の在宅肺高血圧症患者指導管理料を算定できるものであること。

② 本製剤を肺高血圧症の患者であって入院中の患者以外のものに対して、携帯型精密ネブライザーを使用して投与した場合は、医科点数表「C168―2」携帯型精密ネブライザー加算を算定できるものであること。

(参考1)

薬価基準告示

No

薬価基準名

成分名

規格単位

薬価(円)

1

内用薬

ボンビバ錠100mg

イバンドロン酸ナトリウム水和物

100mg1錠

2,790.00

2

内用薬

タルグレチンカプセル75mg

ベキサロテン

75mg1カプセル

2,797.90

3

注射薬

リクスビス静注用500

ノナコグ ガンマ(遺伝子組換え)

500国際単位1瓶(溶解液付)

57,744

4

注射薬

リクスビス静注用1000

ノナコグ ガンマ(遺伝子組換え)

1,000国際単位1瓶(溶解液付)

114,279

5

注射薬

リクスビス静注用2000

ノナコグ ガンマ(遺伝子組換え)

2,000国際単位1瓶(溶解液付)

226,162

6

注射薬

リクスビス静注用3000

ノナコグ ガンマ(遺伝子組換え)

3,000国際単位1瓶(溶解液付)

337,159

7

注射薬

レパーサ皮下注140mgシリンジ

エボロクマブ(遺伝子組換え)

140mg1mL1筒

22,948

8

注射薬

レパーサ皮下注140mgペン

エボロクマブ(遺伝子組換え)

140mg1mL1キット

22,948

9

外用薬

ケンブラン吸入粉末溶解用100mg

メタコリン塩化物

100mg1瓶

7,378.30

10

外用薬

プロボコリン吸入粉末溶解用100mg

メタコリン塩化物

100mg1瓶

7,378.30

11

外用薬

ベンテイビス吸入液10μg

イロプロスト

10μg1mL1管

2,386.50

12

外用薬

ルコナック爪外用液5%

ルリコナゾール

5%1g

997.80

(参考2)

薬価基準告示(削除分)

No

薬価基準名

成分名

規格単位

薬価(円)

1

内用薬

アクディームカプセル90mg

リゾチーム塩酸塩

90mg1カプセル

26.20

2

内用薬

アクディーム細粒10%

リゾチーム塩酸塩

10%1g

36.00

3

内用薬

アクディーム細粒45%

リゾチーム塩酸塩

45%1g

102.30

4

内用薬

アクディーム錠30mg

リゾチーム塩酸塩

30mg1錠

13.80

5

内用薬

アクディームシロップ0.5%

リゾチーム塩酸塩

0.5%1mL

6.20

6

内用薬

アクディームシロップ1%

リゾチーム塩酸塩

1%1mL

8.10

7

内用薬

エンピナース・Pカプセル9000

プロナーゼ

9,000単位1カプセル

10.50

8

内用薬

エンピナース・P錠18000

プロナーゼ

18,000単位1錠

17.70

9

内用薬

ノイチーム顆粒10%

リゾチーム塩酸塩

10%1g

44.00

10

内用薬

ノイチーム細粒20%

リゾチーム塩酸塩

20%1g

75.30

11

内用薬

ノイチーム錠10mg

リゾチーム塩酸塩

10mg1錠

8.00

12

内用薬

ノイチーム錠30mg

リゾチーム塩酸塩

30mg1錠

17.50

13

内用薬

ノイチーム錠90mg

リゾチーム塩酸塩

90mg1錠

30.80

14

内用薬

ノイチームシロップ0.5%

リゾチーム塩酸塩

0.5%1mL

6.20

15

内用薬

リゾチーム塩酸塩90mg錠

リゾチーム塩酸塩

90mg1錠

5.60

16

内用薬

レフトーゼ顆粒10%

リゾチーム塩酸塩

10%1g

56.90

17

内用薬

レフトーゼ錠10mg

リゾチーム塩酸塩

10mg1錠

9.70

18

内用薬

レフトーゼ錠(30mg)

リゾチーム塩酸塩

30mg1錠

22.90

19

内用薬

レフトーゼ錠(50mg)

リゾチーム塩酸塩

50mg1錠

33.20

20

内用薬

レフトーゼシロップ0.5%

リゾチーム塩酸塩

0.5%1mL

6.60