添付一覧
○障害者支援施設等に係る指導監査についての一部改正について〔障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〕
(平成28年4月8日)
(障発0408第10号)
(各都道府県知事・各指定都市市長・各中核市市長あて厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)
(公印省略)
平成19年4月26日障発第0426003号「障害者支援施設等に係る指導監査について」中、別紙「障害者支援施設等の主眼事項及び着眼点」を別添のとおり改める。
(別紙)
障害者支援施設等の主眼事項及び着眼点
主眼事項 |
着眼点 |
根拠法令等 |
第1 適切な利用者支援の確保 |
施設のサービスについて、個人の尊厳の保持を旨とし、利用者の意向、希望等を尊重するよう配慮がなされているか。 施設の管理の都合により、利用者の生活を不当に制限していないか。 |
平18厚令177第3条第2項 昭23厚令63第2条、第5条 |
1 利用者支援の充実 |
(1) 個別支援計画は、適切に策定されているか。 ア 個別支援計画は、日常生活動作能力、心理状態、家族関係及び所内生活態度等についての定期的調査結果及び利用者本人等の希望に基づいて策定されているか。 また、個別支援計画は、利用開始後、適切な時期に、ケース会議の検討結果等を踏まえたうえで策定され、定期的に見直しが行われているか。 イ 個別支援計画は、その責任者等により、医師、理学療法士等の専門的なアドバイスを得て策定され、かつその実践に努めているか。 ウ 利用者の支援に関する記録等は整備されているか。 |
平18厚令177第3条第1項、第18条 昭23厚令63第52条、第61条、第64条、第71条 |
(2) 給食を実施する場合は、適切な食事を提供するよう努められているか。 ア 必要な栄養所要量が確保されているか。 イ 嗜好調査、残食(菜)調査、検食等が適切になされており、その結果等を献立に反映するなど、工夫がなされているか。 ウ 利用者の心身の状態に合わせた調理内容になっているか。 エ 食事の時間は、家庭生活に近い時間となっているか。 オ 保存食は、一定期間(2週間)適切な方法(冷凍保存)で保管されているか。また、原材料についてもすべて保存されているか。 カ 食器類の衛生管理に努めているか。 キ 給食関係者の検便は適切に実施されているか。 |
平18厚令177第29条 昭23厚令63第11条 |
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(3) 適切な入浴等の確保がなされているか。 利用者の入浴又は清しきは、適切な方法により行われているか。 特に、入浴日が行事日、祝日等に当たった場合、代替日を設けるなどにより入浴等が確保されているか。 |
平18厚令177第21条第2項 昭23厚令63第10条第3項 |
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(4) 利用者の状態に応じた排せつ及びおむつ交換が適切に行われているか。 排せつの自立についてその努力がなされているか。 トイレ等は利用者の特性に応じた工夫がなされているか。 また、換気、保温及び利用者のプライバシーの確保に配慮がなされているか。 |
平18厚令177第21条第3項、第4項 |
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(5) 衛生的な被服及び寝具が確保されるよう努めているか。 |
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(6) 医学的管理は、適切に行われているか。 ア 定期の健康診断、衛生管理及び感染症等に対する対策は適切に行われているか。 |
平18厚令177第31条 昭23厚令63第12条、第56条、第60条、第66条、第70条 |
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イ サービスの種別、定員の規模に応じて、必要な医師、嘱託医がおかれているか。(必要な日数、時間が確保されているか。) また、個々の利用者の身体状態・症状等に応じて、医師、嘱託医による必要な医学的管理が行われ、看護師等への指示が適切に行われているか。 |
平18厚令177第11条 昭23厚令63第49条、第58条第4項、第63条 |
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(7) 適宜、レクリエーションの実施等に努めているか。 |
平18厚令177第30条第1項 |
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(8) 家族との連携に積極的に努めているか。 また、利用者や家族からの相談に応じる体制がとられているか。 相談に対して適切な助言、援助が行われているか。 |
平18厚令177第30条第3項 昭23厚令63第54条、第61条、第65条、第71条 |
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(9) 苦情を受け付けるための窓口を設置するなど苦情解決に適切に対応しているか。 |
平18厚令177第41条第1項 昭23厚令63第14条の3第1項 |
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(10) 実施機関との連携が図られているか。 |
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(11) 利用者に係る給付金として支払いを受けた金銭の管理が適切に行われているか。 |
平18厚令177第33条の2 昭23厚令63第12条の2 |
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(12) 虐待の防止に努めているか。 |
平18厚令177第3条第3項 昭23厚令63第9条の2 |
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(障害者支援施設等固有の利用者支援) |
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(1) 生活介護又は施設入所支援の提供に当たっては、利用者に対し、離床、着替え、整容等の介護その他日常生活上必要な支援を適切に行っているか。 |
平18厚令177第21条第5項 |
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(2) 自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援又は就労継続支援B型の提供に当たっては、利用者に対し、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の心身の特性に応じた必要な訓練を行っているか。 |
平18厚令177第22条第2項 |
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(3) 児童福祉施設においては、児童に対する処遇が適切になされているか。 |
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ア 基本的生活習慣の自立に向けた取組がなされているか。 |
昭23厚令63第50条、第61条、第64条、第71条 |
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イ 入院、通院している者の処遇(看護、付添等)は、適切に行われているか。 ウ 機能訓練(肢体、視覚、聴覚、音声、言語等)は、適切に行われているか。 |
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エ 心理学的及び精神医学的処遇は、適切に行われているか。 |
昭23厚令63第55条、第59条、第67条 |
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オ おこづかい等の使途について、適切な指導が行われているか。 カ 学校教育法による就学の配慮がなされているか。(就学準備、通学方法、PTA活動など) キ 施設内指導は、適切に行われているか。(補習、就学猶予・免除者に対する指導など) |
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2 利用者の生活環境等の確保 |
施設設備等生活環境は、適切に確保されているか。 ア 利用者が安全・快適に生活できる広さ、構造、設備となっているか。 また、障害に応じた配慮がなされているか。 イ 居室等が設備及び運営基準にあった構造になっているか。 ウ 居室等の清掃、衛生管理、保温、換気、採光及び照明は適切になされているか。 |
平18厚令177第10条 昭23厚令63第48条、第57条、第62条、第68条 |
3 自立、自活等への支援援助 |
利用者個々の状況等を考慮し、サービスの種別ごとの特性に応じた自立、自活等への援助が行われているか。 |
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(1) 生活介護又は就労移行支援における生産活動の機会の提供に当たっては、地域の実情並びに製品及びサービスの受給状況等を考慮して行うように努め、生産活動に従事する者の作業時間、作業量等がその者に過重な負担とならないように配慮する等適切な措置を講じているか。 |
平18厚令177第23条 |
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(2) 生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型において行われる生産活動に従事している者に、当該生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型ごとに、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払っているか。 |
平18厚令177第24条 |
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(3) 就労移行支援又は就労継続支援B型の提供にあたって、公共職業安定所等の関係機関と連携して、利用者の意向及び適性を踏まえて実習の受入先を確保し又は確保に努めているか。 |
平18厚令177第25条 |
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(4) 就労移行支援又は就労継続支援B型の提供にあたって、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動を支援し又は支援に努めるとともに、関係機関と連携して、利用者の意向及び適性に応じた求人の開拓に努めているか。 |
平18厚令177第26条 |
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(5) 就労移行支援又は就労継続支援B型の提供にあたって、利用者の職場への定着を促進するため、障害者就業・生活支援センター等の関係機関と連携して、利用者が就職した日から6月以上、職業生活における相談等の支援を継続し又は継続に努めているか。 |
平18厚令177第27条 |
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(6) 児童福祉施設関係 学校を卒業した入所児童の適性、能力等に応じた職業指導が行われているか。 |
昭23厚令63第51条、第61条 |
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第2 社会福祉施設運営の適正実施の確保 |
健全な環境のもとで、社会福祉事業に関する熱意及び能力を有する職員による適切な運営を行うよう努めているか。 |
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1 施設の運営管理体制の確立 |
(1) 利用定員及び居室の定員を遵守しているか。 |
平18厚令177第36条 |
(2) 必要な諸規程は、整備されているか。 管理規程、経理規程等必要な規程が整備され、当該規程に基づいた適切な運用がなされているか。 |
平18厚令177第6条 昭23厚令63第13条 |
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(3) 施設運営に必要な帳簿は整備されているか。 |
平18厚令177第8条 昭23厚令63第14条 |
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(4) 直接処遇職員等は、配置基準に基づく必要な職員が確保されているか。 |
平18厚令177第11条 昭23厚令63第49条、第58条、第63条、第69条 |
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(5) 施設の職員は、専ら当該施設の職務に従事しているか。 |
平18厚令177第11条第3項 |
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(6) 施設長に適任者が配置されているか。 ア 施設長の資格要件は満たされているか。 イ 施設長は専任者が確保されているか。 また、他の役職を兼務している場合は、施設の運営管理に支障が生じないような体制がとられているか。 |
平18厚令177第5条、第11条第4項 |
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(7) 育児休業、産休等代替職員は確保されているか。 |
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(8) 施設設備は、適正に整備されているか。 また、建物、設備の維持管理は適切に行われているか。 |
平18厚令177第4条、第9条、第10条 昭23厚令63第5条 |
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(9) 運営費は適正に運用され、弾力運用も適正に行われているか。(児童福祉施設へ支弁される障害児施設措置費相当額に限る。) ア 次の条件が満たされた上で、運営費の弾力運用が行われているか。 a 関係法令に基づく法人及び施設指導監査において、適正な法人・施設運営が確保されていると認められること。 b 社会福祉法人会計基準に基づく計算書類が公開されていること。 c 利用者本位のサービス提供のため、毎年度、次のいずれかが実施されていること。 ・ 苦情解決の仕組みの整備及び第三者委員の設置が行われているとともに、解決結果等を定期的に公表。 ・ 福祉サービスの第三者評価の受審及び結果の公表。 また、cの要件を満たさない場合の弾力運用は、「社会福祉法人が経営する社会福祉施設における運営費の運用及び指導について」(平成16年3月12日障障発第0312002号等)通知の(問5)に照らし妥当か。 イ 運用収入の本部会計区分への繰入額は妥当であるか。 ウ 各種積立金について、使途及び使用計画が作成されているか。 また、使途及び使用計画は、実情に則したものであるか。 エ 前期未払資金残高及び各種積立金の取崩しについて、理事会の承認手続や使途は適正なものとなっているか。 オ 積立金の目的以外の使用について、理事会において十分審査の上、やむを得ないものとなっているか。 カ 運営費の管理、運用は、安全確実でかつ換金性の高い方法で行われているか。 |
平16社援発第0312001号等 |
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(10) 施設設備を地域に開放し、地域との連携が深められているか。 |
平18厚令177第42条 |
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2 必要な職員の確保と職員処遇の充実 |
(1) 労働時間の短縮等労働条件の改善に努めているか。 ア 労働基準法等関係法規は、遵守されているか。 イ 職員への健康診断等健康管理は、適正に実施されているか。 なお、前年度又は当該年度において、労働基準法等関係法令に基づく立入検査が行われている場合は、当該事項の監査を省略して差し支えない。 (2) 業務体制の確立と業務省力化の推進のための努力がなされているか。 (3) 職員研修等資質向上対策について、その推進に努めているか。 (4) 職員の確保及び定着化について積極的に取り組んでいるか。 |
労働基準法等 平19厚告289 |
3 防災対策の充実強化 |
防災対策について、その充実強化に努めているか。 ア 消防法令に基づくスプリンクラー、屋内消火栓、非常通報装置、防炎カーテン、寝具等の設備が整備され、また、これらの設備について専門業者により定期的に点検が行われているか。 イ 非常時の際の連絡・避難体制及び地域の協力体制は、確保されているか。 ウ 消火訓練及び避難訓練は、消防機関に消防計画を届出の上、それぞれの施設ごとに定められた回数以上適切に実施され、そのうち1回は夜間訓練又は夜間を想定した訓練が実施されているか。 なお、前年度又は当該年度において、消防関係法令に基づく立入検査が行われている場合は、当該事項の監査を省略して差し支えない。 また、児童福祉施設においては、消火訓練及び避難訓練を月1回以上実施されているか。 |
平18厚令177第7条 昭23厚令63第6条 |