添付一覧
■障害特性に応じた具体的対応例(その7) |
||
|
|
|
|
作業能力を発揮するための一工夫(知的障害①) |
|
Aさんは、作業能力はあるけれど、不安が強くなると本来の作業能力が発揮できなくなってしまいます。Aさんの担当は清掃作業。1フロアーを一人で担当するように任されていましたが、広い範囲を一人で任されることに不安を感じ、本来の作業能力を発揮できずミスが増えていました。 作業量は変えずに2フロアーを2人で担当する様にしたところ、Aさんの不安が減少し、本来の能力を発揮できるようになり、ミスも減りました。 |
||
|
|
|
|
対人コミュニケーションに困難を抱える若者の就労支援(知的障害②) |
|
Bさんは、高校を中退後、一時アルバイトを経験したものの、すぐに辞めてしまってからは就労から遠ざかった生活を続けていました。軽度の知的障害が疑われ、対人コミュニケーションに課題を抱えるBさんは、以前、アルバイト先の上司から強く叱責を受けたことで、すっかり自信と意欲を失っていたのです。 生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関は、すべての書類にルビを振り、また、Bさんが理解するまで繰り返し丁寧な説明を行うなど、Bさんの社会参加に向けて粘り強い支援を行いました。並行して、就労支援員がBさんの特性に理解のある職場の開拓をすすめました。その結果、アルバイト経験があり、本人の関心の高い飲食業界において、就労訓練事業として週3日、3時間程度の就労から始めることになりました。現在も、自立相談支援機関がBさん本人と就労先双方へのフォローを行いながら就労の継続を支援しています。 |
||
|
|
|
|
一人暮らしの金銭管理をサポート(知的障害③) |
|
一人暮らしをしながら地域の作業所に通うCさんは、身の回りのことはほとんど自分でできますが、お金の計算、特に何を買うのにいくらかかるのかを考えて使うのが苦手なため、日常の金銭管理をしてくれる福祉サービス(日常生活自立支援事業)を利用することになりました。 生活支援員と必要なお金について1週間単位で相談し、一緒に銀行に行ってお金を下ろし、生活することになりました。買い物のレシートをノートに貼ることもアドバイスをうけ、お金を遣い過ぎることがなくなりました。また、お金がどれくらいあるのか心配なときは、支援員さんに聞けば分かるので安心とCさんは話しています。 |
||
|
〔主な対応〕
・言葉による説明などを理解しにくいため、ゆっくり、ていねいに、わかりやすく話すことが必要
・文書は、漢字を少なくしてルビを振る、文書をわかりやすい表現に直すなどの配慮で理解しやすくなる場合があるが、一人ひとりの障害の特性により異なる
・写真、絵、ピクトグラムなどわかりやすい情報提供を工夫する
・説明が分からないときに提示するカードを用意したり、本人をよく知る支援者が同席するなど、理解しやすくなる環境を工夫をする
[発達障害]
○自閉症、アスペルガー症候群を含む広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)
〔主な特性〕
・相手の表情や態度などよりも、文字や図形、物の方に関心が強い
・見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つ時はきっちりしている
・大勢の人がいる所や気温の変化などの感覚刺激への敏感さで苦労しているが、それが芸術的な才能につながることもある。
〔主な対応〕
・本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く
・肯定的、具体的、視覚的な伝え方の工夫(「○○をしましょう」といったシンプルな伝え方、その人の興味関心に沿った内容や図・イラストなどを使って説明するなど)
・スモールステップによる支援(手順を示す、モデルを見せる、体験練習をする、新しく挑戦する部分は少しずつにするなど)
・感覚過敏がある場合は、音や肌触り、室温など感覚面の調整を行う(イヤーマフを活用する、大声で説明せずホワイトボードで内容を伝える、人とぶつからないように居場所を衝立などで区切る、クーラー等の設備のある部屋を利用できるように配慮するなど)
【参考ページ】
■障害特性に応じた具体的対応例(その8) |
||
|
|
|
|
コミュニケーション支援機器を用いた就労訓練(発達障害①) |
|
発達障害のAさんは、就労訓練サービスを利用しています。挨拶、作業の終了時、作業中に必要と思われる会話(「おはようございます」「さようなら」「仕事が終わりました」「袋を持ってきてください」「紐を取ってください」「トイレへ行ってきます」「いらっしゃいませ」「100円です」等)をVOCA(会話補助装置)に録音し、伝えたいメッセージのシンボル(絵・写真・文字)を押してコミュニケーションをとるようにしたことで作業に集中することができ、休みなく事業所へ通う事ができるようになりました。 |
||
|
|
|
|
個別の対応で理解が容易に(発達障害②) |
|
発達障害のBさんは、利用者全体に向けた説明を聞いても、理解できないことがしばしばある方です。そのため、ルールや変更事項等が伝わらないことでトラブルになってしまうことも多々ありました。 そこで、Bさんには、全体での説明の他に個別に時間を取り、正面に座り文字やイラストにして直接伝えるようにしたら、様々な説明が理解できるようになり、トラブルが減るようになりました。 |
||
|
|
|
|
本人が安心して過ごすための事前説明(発達障害③) |
|
発達障害のCさんは、就労継続支援事業を利用していますが、広い作業室の中で職員を見つけることが出来ない方でした。職員に連絡したくても連絡できず、作業の中で解らないことや聞きたいことがあってもそれが聞けず、不安や混乱が高まっていました。 そこで、来所時にあらかじめCさんに職員の場所を図で示したり、現地を確認する、ユニフォームの違いを伝えるなど、職員をみつけるための手がかりを知らせておくようにしたら、Cさんは安心して作業に集中できるようになりました。 |
||
|
|
|
|
苦手なことに対しては、事前のサポート(発達障害④) |
|
発達障害のDさんは文字の読み書きが苦手であり、様々な手続きの際、書類の記入欄を間違えたり、誤字を書いてしまったりして、何回も書き直さなければなりませんでした。 そこで、Dさんの相談を受けている職員は、「記入欄に鉛筆で丸をつけたり付箋を貼って示す」「書類のモデルを作成して示す」「職員が鉛筆で下書きする」などを試したところ、書類作成を失敗する回数が少なくなりました。 |
||
|
○学習障害(限局性学習障害)
〔主な特性〕
・「話す」「理解」は普通にできるのに、「読む」「書く」「計算する」ことが、努力しているのに極端に苦手
〔主な対応〕
・本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く
・得意な部分を積極的に使って情報を理解し、表現できるようにする(ICTを活用する際は、文字を大きくしたり行間を空けるなど、読みやすくなるように工夫する)
・苦手な部分について、課題の量・質を適切に加減する、柔軟な評価をする
○注意欠陥多動性障害(注意欠如・多動性障害)
〔主な特性〕
・次々と周囲のものに関心を持ち、周囲のペースよりもエネルギッシュに様々なことに取り組むことが多い
〔主な対応〕
・本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く
・短く、はっきりとした言い方で伝える
・気の散りにくい座席の位置の工夫、分かりやすいルール提示などの配慮
・ストレスケア(傷つき体験への寄り添い、適応行動が出来たことへのこまめな評価)
○その他の発達障害
〔主な特性〕
・体の動かし方の不器用さ、我慢していても声が出たり体が動いてしまったりするチック、一般的に吃音と言われるような話し方なども、発達障害に含まれる
〔主な対応〕
・本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く
・叱ったり拒否的な態度を取ったり、笑ったり、ひやかしたりしない
・日常的な行動の一つとして受け止め、時間をかけて待つ、苦手なことに無理に取組まず出来ることで活躍する環境を作るなど、楽に過ごせる方法を一緒に考える
【参考ページ】
■障害特性に応じた具体的対応例(その9) |
||
|
|
|
|
自己コントロール力をつけるために(障害児①) |
|
自閉症スペクトラム(発達障害)のAさんは知的にはかなり高い児童ですが、ちょっとした思い込みや刺激が元で、トイレや空室に長時間(長い場合は10時間近く)急に籠もってしまうことが多くありました。 そこで、不適応を起こしそうになった場合(「起こす前」がポイント)に、事前に決めておいたルールに基づいて(例えば何色かのカードを用意し、イエローカードを見せたら事務室でクールダウンする、レッドカードであったら個別対応の部屋に行きたい等)自らがサインを出して対応方法を選択する経験を繰り返し積むことで、徐々にカードを使用せずに感情の自己コントロールができるようになってきました。約半年ほどで不適応を示すことが殆どなくなり、生活が安定しました。 |
||
|
|
|
|
日常生活動作を身につけるために(障害児②) |
|
保育所に通う発達障害児のBちゃんは、靴をそろえる、トイレにしっかり座るといった日常生活の動作の一部が十分に身についていません。言葉による説明よりも、視覚情報による説明の方が伝わりやすいため、これらの動作の順番を具体化した絵を作成し、必要に応じて見せるようにしています。また、話しかける際にも、顔を見ながら、穏やかに静かな声で話しかけるようにしています。 |
||
|
[精神障害]
・精神障害の原因となる精神疾患は様々であり、原因となる精神疾患によって、その障害特性や制限の度合いは異なる
・精神疾患の中には、長期にわたり、日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態が続くものがある
・代表的な精神疾患として、統合失調症や気分障害等がある
・障害の特性もさまざまであるため、積極的に医療機関と連携を図ったり、専門家の意見を聴くなど、関係機関と協力しながら対応する
○統合失調症
〔主な特性〕
・発症の原因はよく分かっていないが、100人に1人弱かかる、比較的一般的な病気である
・「幻覚」や「妄想」が特徴的な症状だが、その他にも様々な生活のしづらさが障害として表れることが知られている
・陽性症状
幻覚:
実態がなく他人には認識できないが、本人には感じ取れる感覚のこと
なかでも、自分の悪口やうわさ、指図する声等が聞こえる幻聴が多い
妄想:明らかに誤った内容を信じてしまい、周りが訂正しようとしても受け入れられない考えのこと。誰かにいやがらせをされているという被害妄想、周囲のことが何でも自分に関係しているように思える関係妄想などがある
・陰性症状
意欲が低下し、以前からの趣味や楽しみにしていたことに興味を示さなくなる
疲れやすく集中力が保てず、人づきあいを避け引きこもりがちになる
入浴や着替えなど清潔を保つことが苦手となる など
・認知や行動の障害:
考えがまとまりにくく何が言いたいのかわからなくなる
相手の話の内容がつかめず、周囲にうまく合わせることができない など
【参考ページ】
■障害特性に応じた具体的対応例(その10) |
||
|
|
|
|
薬が効くまでの時間をもらえると(精神障害) |
|
Aさんは、精神障害当事者としての経験を活かして、福祉サービス事業所でピアサポーターとして活動しています。しかし、月に一度位は幻聴が出現することがあり、Aさんは活動に支障が出ることをとても心配していました。職員に相談すると、「普段はどうしているのですか?」と質問され、Aさんは頓服薬を飲んで1時間位静養すると治まってくると説明しました。すると、「ご自分で対処できるならそうして下さい」「症状があっても、工夫をしながら活動を続けられるといいですね」「他の利用者の励みになるのだから気にする必要はないと思います」と言われて、幻聴が出た時は頓服が効くまで静養できることになりました。その後、Aさんは、ピアサポーターとして自信を持ちながら、安心して活動を続けています。 |
||
|
〔主な対応〕
・統合失調症は脳の病気であることを理解し、病気について正しい知識を学ぶ必要がある
・薬物療法が主な治療となるため、内服を続けるために配慮する
・社会との接点を保つことも治療となるため、本人が病気と付き合いながら、他人と交流したり、仕事に就くことを見守る
・一方で、ストレスや環境の変化に弱いことを理解し、配慮した対応を心掛ける
・一度に多くの情報が入ると混乱するので、伝える情報は紙に書くなどして整理してゆっくり具体的に伝えることを心掛ける
・症状が強い時には無理をさせず、しっかりと休養をとったり、速やかに主治医を受診することなどを促す
○気分障害
〔主な特性〕
・気分の波が主な症状としてあらわれる病気。うつ状態のみを認める時はうつ病と呼び、うつ状態と躁状態を繰り返す場合には、双極性障害(躁うつ病)と呼ぶ
・うつ状態では気持ちが強く落ち込み、何事にもやる気が出ない、疲れやすい、考えが働かない、自分が価値のない人間のように思える、死ぬことばかり考えてしまい実行に移そうとするなどの症状がでる
・躁状態では気持ちが過剰に高揚し、普段ならあり得ないような浪費をしたり、ほとんど眠らずに働き続けたりする。その一方で、ちょっとした事にも敏感に反応し、他人に対して怒りっぽくなったり、自分は何でも出来ると思い込んで人の話を聞かなくなったりする
〔主な対応〕
・専門家の診察の上で、家族や本人、周囲の人が病気について理解する
・薬物療法が主な治療となるため、内服を続けるために配慮する
・うつ状態の時は無理をさせず、しっかりと休養をとれるよう配慮する
・躁状態の時は、金銭の管理、安全の管理などに気を付け、対応が難しい時には専門家に相談する
【参考ページ】
■障害特性に応じた具体的対応例(その11) |
||
|
|
|
|
介護老人保健施設での対応(高齢者①) |
|
様々な障害があっても生活がしやすいように、点字ブロック、車いす用のトイレ、入所者用の居室階へ行くためのエレベーターの設置などを行いました。また、聴覚障害のある入所者とコミュニケーションを図れるよう部屋に筆談用の用具を置くなどの配慮を行っています。 |
||
|
|
|
|
特別養護老人ホームにおける対応(高齢者②) |
|
特別養護老人ホームにおいて地域交流活動を行う際、ボランティアのAさん(視覚障害者)が資料や小道具を作ろうとしましたが、パソコンでの作業に手間取ってしまいました。そこで、施設は、職員や他のボランティアの人が共同して作成することに加え、施設で導入していた音声認識ソフトや点字付きキーボードを利用してもらうことによって、Aさんが作業しやすい環境を作るように働きかけました。 |
||
|
|
|
|
デイサービスを利用する前の交流(高齢者③) |
|
Bさん(精神障害者)は、要介護認定を受け、介護保険のデイサービスを利用することとなりました。しかし、家族から、Bさんは、知らない人と接することが苦手でありデイサービスのような人が集まる場に行くことは、精神的な負担が大きいのではないか、と心配の声が寄せられていました。 そこで、デイサービスの職員は、いきなりデイサービスを利用するのではなく、まずはBさんの自宅で交流を重ね、Bさんと親しくなることにしました。その後、Bさんは親しい職員がいることで、安心してデイサービスの場に通うことができるようになりました。 |
||
|
・自分を傷つけてしまったり、自殺に至ることもあるため、自殺などを疑わせるような言動があった場合には、本人の安全に配慮した上で、速やかに専門家に相談するよう本人や家族等に促す
○依存症(アルコール)
〔主な特性〕
・飲酒したいという強い欲求がコントロールができず、過剰に飲酒したり、昼夜問わず飲酒したりすることで身体的、社会生活上の様々な問題が生じる
・体がアルコールに慣れることで、アルコールが体から抜けると、発汗、頻脈、手の震え、不安、イライラなどの離脱症状が出る
・一念発起して断酒しようとしても、離脱症状の不快感や、日常生活での不安感から逃れるために、また飲んでしまう
〔主な対応〕
・本人に病識がなく(場合によっては家族も)、アルコール依存症は治療を必要とする病気であるということを、本人・家族・周囲が理解する
・周囲の対応が結果的に本人の飲酒につながってしまう可能性があるため、家族も同伴の上で、アルコール依存症の専門家に相談する
・一度断酒しても、再度飲酒してしまうことが多いため、根気強く本人を見守る
○てんかん
〔主な特性〕
・何らかの原因で、一時的に脳の一部が過剰に興奮することにより、発作がおきる
・発作には、けいれんを伴うもの、突然意識を失うもの、意識はあるが認知の変化を伴うものなど、様々なタイプのものがある
〔主な対応〕
・誰もがかかる可能性がある病気であり、専門家の指導の下に内服治療を行うことで、多くの者が一般的な生活が送れることを理解する
・発作が起こっていないほとんどの時間は普通の生活が可能なので、発作がコントロールされている場合は、過剰に活動を制限しない
・内服を適切に続けることが重要である。また、発作が起こってしまった場合には、本人の安全を確保した上で専門機関に相談する
○認知症
〔主な特性〕
・認知症とは、単一の病名ではなく、種々の原因となる疾患により記憶障害など認知機能が低下し、生活に支障が出ている状態である
・原因となる主な疾患として、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(ピック病など)がある
・認知機能の障害の他に、行動・心理症状(BPSD)と呼ばれる症状(徘徊、不穏、興奮、幻覚、妄想など)がある
〔主な対応〕
・高齢化社会を迎え、誰もが認知症とともに生きることになる可能性があり、また、誰もが介護者等として認知症に関わる可能性があるなど、認知症は皆にとって身近な病気であることを理解する
・各々の価値観や個性、想い、人生の歴史等を持つ主体として尊重し、できないことではなく、できることに目を向けて、本人が有する力を最大限に活かしながら、地域社会の中で本人のなじみの暮らし方やなじみの関係が継続できるよう、支援していく
・早期に気付いて適切に対応していくことができるよう、小さな異常を感じたときに速やかに適切な機関に相談できるようにする
・BPSDについては、BPSDには、何らかの意味があり、その人からのメッセージとして聴くことが重要であり、BPSDの要因として、さまざまな身体症状、孤立・不安、不適切な環境・ケア、睡眠や生活リズムの乱れなどにも目を向ける
・症状が変化した等の場合には、速やかに主治医を受診し、必要に応じて専門機関に相談することなどを促す
[難病]
〔主な特性〕
・神経筋疾病、骨関節疾病、感覚器疾病など様々な疾病により多彩な障害を生じる
・常に医療的対応を必要とすることが多い
・病態や障害が進行する場合が多い
〔主な対応〕
・専門の医師に相談する
・それぞれの難病の特性が異なり、その特性に合わせた対応が必要
・進行する場合、病態・障害の変化に対応が必要
・排泄の問題、疲れやすさ、状態の変動などに留意が必要
・体調がすぐれない時に休憩できる場所を確保する
【参考ページ】
■障害特性に応じた具体的対応例(その12) |
||
|
|
|
|
色素性乾皮症(XP)児の保育所における対応(難病) |
|
遮光対策が必要な疾病である色素性乾皮症患児のAちゃんは、紫外線対策がなされていない保育所に入所することは困難です。 入所を希望する保育所と話し合った結果、UVカットシートを保育室等の窓ガラスに貼ること、紫外線を遮断するため窓は常時閉鎖しておくのでエアコンをとりつけること、日光に当たってしまった際の対応策などを保育所側に十分把握してもらったうえで、他の保育園児・保護者への説明も十分行うことで疾病に対する理解を得て、安心して保育所に通うことができるようになりました。 |
||
|
■障害者総合支援法の対象となる疾病について 平成25年4月より、難病等が障害者総合支援法の対象となり130疾病を対象としていましたが、指定難病(医療費助成の対象となる難病)の検討を踏まえ、平成27年1月より、障害者総合支援法の対象疾病が151疾病に拡大されました(第1次検討)。 また、第2次検討の結果、平成27年7月から332疾病に拡大されました。 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/hani/index.html 対象となる方は、障害者手帳(※1)をお持ちでなくても、必要と認められた障害福祉サービス等(※2)が受けられます。 ※1 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳 ※2 障害者・児は、障害福祉サービス・相談支援・補装具及び地域生活支援事業(障害児は、障害児通所支援と障害児入所支援も含む) * 難病の特徴(症状の変化や進行、福祉ニーズ等)については、「難病患者等に対する認定マニュアル(平成27年9月)を参照ください http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/1_13.pdf |