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○「使用上の注意」の改訂について

(平成28年3月22日)

(薬生安発0322第1号)

(日本製薬団体連合会安全性委員会委員長あて厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知)

医薬品の品質、有効性及び安全性に関する情報の収集、調査、検討等を踏まえ、医薬品の「使用上の注意」の改訂が必要と考えますので、下記のとおり必要な措置を講ずるよう関係業者に対し周知徹底方お願い申し上げます。

1.別紙1から別紙7までのとおり、速やかに添付文書を改訂し、医薬関係者等への情報提供等の必要な措置を講ずること。

また、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第52条の2第1項に規定する届出が必要な医薬品の添付文書を改訂する場合については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構宛て同項の規定に基づく届出を行うこと。

2.別紙8のとおり、できるだけ早い時期に添付文書を改訂し、医薬関係者等への情報提供等の必要な措置を講ずること。

別紙1

112 催眠鎮静剤、抗不安剤

【医薬品名】フルニトラゼパム(注射剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[重要な基本的注意]の項の麻酔の深度に関する記載を

「麻酔・鎮静の深度は、手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。」

と改め、人工呼吸のできる器具の準備に関する記載を

「本剤投与前に、酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手もとに準備しておくこと。また、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を手もとに準備しておくこと。」

と改め、呼吸・循環の観察に関する記載を

「本剤投与中は、気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。観察を行う際には、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、継続的に患者の呼吸及び循環動態を観察すること。」

と改め、[副作用]の「重大な副作用」の項を

「無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下:

無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下があらわれ、重篤な転帰をたどることがあるので観察を十分に行うこと。このような場合には、気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。」

「錯乱:

錯乱があらわれることがある。」

と改める。

別紙2

114 解熱鎮痛消炎剤

【医薬品名】ロキソプロフェンナトリウム水和物(経口剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「小腸・大腸の狭窄・閉塞:

小腸・大腸の潰瘍に伴い、狭窄・閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、悪心・嘔吐、腹痛、腹部膨満等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。」

を追記する。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙3

117 精神神経用剤

【医薬品名】パリペリドンパルミチン酸エステル

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「アナフィラキシー:

アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、過去に経口パリペリドン又は経口リスペリドンで忍容性が確認されている場合でも、アナフィラキシーを起こした症例が報告されている。」

を追記する。

別紙4

117 精神神経用剤

【医薬品名】リスペリドン(注射剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「アナフィラキシー:

アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、過去に経口リスペリドンで忍容性が確認されている場合でも、アナフィラキシーを起こした症例が報告されている。」

を追記する。

別紙5

131 眼科用剤

【医薬品名】ベルテポルフィン

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「痙攣」

を追記する。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙6

213 利尿剤

【医薬品名】フロセミド

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「間質性肺炎:

間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。」

を追記する。

別紙7

259 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬

【医薬品名】ミラベグロン

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[重要な基本的注意]の項に

「血圧の上昇があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血圧測定を行うこと。」

を追記し、[副作用]の「重大な副作用」の項に

「高血圧:

血圧の上昇があらわれることがあり、収縮期血圧180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。」

を追記する。

別紙8

解熱鎮痛薬

【医薬品名】一般用医薬品

ロキソプロフェンナトリウム水和物含有製剤(経口剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[相談すること]の項を

「服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること

服用後、消化性潰瘍、むくみがあらわれた場合

また、まれに消化管出血(血を吐く、吐き気・嘔吐、腹痛、黒いタール状の便、血便等があらわれる)、消化管穿孔(消化管に穴があくこと。吐き気・嘔吐、激しい腹痛等があらわれる)、小腸・大腸の狭窄・閉塞(吐き気・嘔吐、腹痛、腹部膨満等があらわれる)の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。」

と改める。