添付一覧
○道路法施行令および道路法施行規則の一部改正に伴う水道管の布設について
(昭和46年6月4日)
(厚生省環水第55号)
(都道府県環境衛生主管部(局)長あて厚生省環境衛生局水道課長通知)
道路占用の許可基準にかかる道路法施行令ならびに施行規則の一部が別添資料(資料―1、2、3、4)のとおり改正され、本年4月1日から施行されることになった。
今回の改正は、近年、道路掘削に伴う事故が多発し、かつ大規模化していることにかんがみ、道路に埋設された電源、水道管、下水道管、ガス管等の構造および掘削を伴う占用工事の実施法に関し、保安上必要な事項を定めることにより事故の防止を図ろうとするものである。
改正の主旨は次のとおりであるので、貴管下各水道事業者等に対して、周知徹底方取り計らわれたい。
なお、明示の方法については、全国統一するために別添「明示要領」を定めたのでこれに準拠するよう指導されたい。
1.名称等の明示
道路に埋設された水道管のうち、(1)外径0.08メートル(内径75mm)未満のもの、(2)市街地を形成している地域又は市街地を形成する見込みの多い地域以外の地域内の道路において他の占用物件が埋設されていない場所に埋設されたもの、(3)コンクリートで堅固に防護されたものを除き、その名称、管理者、埋設の年を明示すること。
明示の方法は、水道管又はこれに付属して設けられた物件に退色その他により明示に係る事項の識別が困難になるおそれがないように、ビニールその他耐久性を有するテープを巻き付ける等により、2メートル以下の間隔で名称を明示すること。
2.工事の実施方法
工事の実施方法としては、請負業者が工事を実施することになると考えられるので、水道事業者等の責任のある監督のもとに請負業者の工事が適切に行なわれるよう指導すること。特に、地下鉄工事その他の市街地で行なわれる大規模な工事については、見廻または立会等を通じて、工事施工中の監督を徹底して行なうようにされたいこと。
(1) 試掘等
水道事業者等は、試掘等によりガス管等他の地下埋設物を確認した後に工事を実施されたいこと。
なお、マンホール等によりガス管等の埋設の位置が明確にでき、かつ、ガス管等に影響を及ぼさない範囲内で工事を行なう場合、人力をもって手掘りで掘削を行なうような場合には「保安上支障がない場合」として、試掘等の必要はない。
(2) ガス管等の管理者等の協議に基づく保安措置
ガス管等、他の地下埋設物の保安に関する関係者の責任を明確にするとともに、その保安について専門的な知識を有する管理者との協議に基づき、適切な保安措置を講ずること。
特に、大規模な管布設工事でガス管に係るものについては、あらかじめガス管の管理者との間にガス管の保安に関する協定書を締結すること。
協定書の内容は、別添(資料―5)「ガス爆発事故防止に関する措置について」中8の(2)に各事項に反しないものとし、警察および消防機関に対する通報ならびに工事現場付近の住民に対する警報の措置についても明確にすること。
なお、ガス管等を収容している共同溝または洞道の付近において、比較的小規模な道路の掘削を伴う工事を行なうような場合には、「保安上支障のない場合」として、ガス管の管理者との協議の必要はない。
(3) 火気の使用禁止
火の使用のほか、溶接機、切断機、その他の火気を伴う機械器具の使用は原則として禁止されているが、ガスが漏えいしていないことを確認し、かつガス管の管理者と協議して火気またはその熱による事故を防止するために必要な防護措置を講ずるような場合には火気を使用することは差し支えない。
3.経過措置
改正令の施行の際現に地下に埋設されている水道管に関しては、その管理者が掘削により露出させた場合に限り、その露出させた部分について適用するものとされているが、水道事業者等以外の者で掘削により露出させた場合にも名称等を明示すること。
なお、埋設の年等を容易に明確にできないときは、推定年度を明示することとし、推定年度の誤差は年程度で差し支えない。
明示要領
明示の方法は次のとおりとし、管径350mm以下は胴巻テープのみ、管径400m/m以上については胴巻テープと天端テープの使用により識別を明らかにするものとする。
1.明示に使用する材料
イ.材料 塩化ビニールテープ
ロ.色 地色―青、文字―白
注:工業用水道は、地色は白、文字は黒である。
ハ.テープの形状
管径 |
胴巻テープの幅 |
天端テープの幅 |
テープの厚さ |
350m/m以下 |
3cm |
― |
0.15mm |
400m/m以上 |
3cm |
3cm |
±0.03mm |
2.胴巻テープの間隔
イ.管長4m以下 3カ所/本
管の両端から15~20cmならびに中間1カ所
ロ.管長5~6m 4カ所/本
管の両端から15~20cmならびに中間2カ所
ハ.特殊管でイ、ロに該当しない場合は、テープの間隔が2m以上にならないようカ所を増加する。
ニ.推進工法による場合は、テープ代り青色ペイントを天端に塗布することとする。
3.明示の方法
(明示例)
イ.文字の大きさ、タテ、ヨコ8mm 文字間隔4mm程度とする。
ロ.表示間隔は3mm程度とする。
ハ.明示年は3ヶ月ぐらいずれても差し支えない。
ニ.大正以前に埋設された管及び布設年が明確でない管は、10年程度の誤差は差し支えない。
ホ.胴巻テープは1回半巻きとする。
4.特殊部
イ.異型管
ロ.弁類 弁類は表函があり、これに表示されているので、他の埋設管と区別が容易であり、表示の必要はない。
(資料―省略)