○保育所等における業務効率化推進事業の実施について
(平成28年2月3日)
(雇児発0203第3号)
(各都道府県知事・各指定都市市長・各中核市市長あて厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)
(公印省略)
標記については、今般、別紙のとおり「保育所等における業務効率化推進事業実施要綱」を定め、平成28年1月20日から適用することとしたので通知する。
ついては、本事業の適切かつ円滑な実施に期するとともに、都道府県におかれては、管内市町村(特別区を含む。)に対して周知願いたい。
別紙
保育所等における業務効率化推進事業実施要綱
1 趣旨
保育所等におけるICT化を推進し、保育士の業務負担の軽減を図るとともに、保育所等における事故防止等の体制強化を図る。
2 実施主体
実施主体は、市町村とする。
3 事業の内容
(1) 保育所等におけるICT化の推進
① 目的
保育所等の保育士の業務において負担となっている書類作成等の業務について、ICT化推進のための保育業務支援システムの導入に必要な費用の一部を補助することにより、保育所等における保育士の業務負担の軽減を図ることを目的とする。
② 対象施設
保育所、幼保連携型認定こども園及び地域型保育事業の各事業(居宅訪問型保育事業を除く)とする。(いずれも私営に限る。)
③ 対象経費
本事業の対象となる費用は、対象施設における保育士の業務負担の軽減に資する機能を有した保育業務支援システムの導入のために必要な購入費、リース料、保守料、工事費、通信費及びその消費税とする。
なお、当該システムの導入に当たって、最低限必要となる備品等の購入等を含めても差し支えないが、この場合の費用は、当該システムのソフトウェアの購入費の半額以下とする。
④ 実施計画書について
i) 提出
(a) 対象施設は、保育業務支援システム等導入実施計画書(以下「ICT化実施計画書」という。別添様式1)及びii)に定める確認書類を実施主体に提出すること。
(b) 実施主体は、ICT化実施計画書が提出された際は、内容を確認し、本事業の対象の可否を速やかに対象施設に通知すること。
ii) 確認書類
ICT化実施計画書の確認に当たっては、導入に係る費用の見積書及び導入する保育業務支援システムに登載されている機能について、詳細に確認できる資料を提出させること。
実施主体は、下記⑦の内容に適合しているかどうかについて確認を行うこと。
⑤ 支払い等
i) 支払い
対象経費は、ICT化実施計画書及び確認書類に明示されている内容であって、かつ、実施主体が下記⑦の内容に適合していることが確認できた保育業務支援システム等が対象施設に導入され、当該費用を対象施設が事業者に支払った後に支払うことができる。
ii) 支払いの申請及び確認
対象施設は、保育業務支援システム等が対象施設に導入され、当該費用を対象施設が事業者に支払った日の属する月の翌月末日(支払った日の属する月が3月の場合は、3月末)までに、保育業務支援システム等導入費用支給申請書(別添様式2)及び領収書、導入した当該システム等の仕様が確認できる書類を実施主体に提出すること。ただし、やむを得ない理由により当該期日までに提出できない場合は、この限りではない。
また、実施主体は、導入された当該システムがICT化実施計画書提出時の内容と一致しているかどうかについて確認を行うこと。
iii) 留意事項
(a) 算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とすること。
(b) 対象経費を一括払いで支払った場合又は分割払いで支払った場合等のいずれの場合でも、支払った費用として事業者が証明する額又は事業者に対し振込を行ったことを金融機関が証明した額を対象とすること。
(c) クレジットカードの利用等クレジット会社を介して支払う契約を行う場合の、クレジット会社に対する分割払い手数料(金利)は、対象経費に該当しないこと。
⑥ 領収書について
i) 対象経費の領収書は、事業者が対象経費について発行した領収書又は事業者に対し振込を行ったことを金融機関が証明した書類(以下「振込証明書類」という。)とする。
なお、クレジットカードの利用等クレジット会社を介して支払う契約を行った場合は、クレジット契約証明書(クレジット伝票の控に必要事項を付記したものを含む。)とすること。
ii) 領収書(又は振込証明書類或いはクレジット契約証明書。以下「領収書等」という。)には、次の事項が記載されていることを確認すること。
ア 「事業者の名称」
イ 「支払者名」
ウ 「領収額(又はクレジット契約額)」
エ 「領収額の内訳」
オ 「領収日(又はクレジット契約日)」
カ 「領収印」
iii) 領収書等に訂正のある場合、事業者の訂正印のないものは無効であること。
iv) 提出された領収書等については、確認後、原則として対象施設に返却すること。但し、必要に応じて対象施設了承の上で写しを取っておくこと。
⑦ その他
i) 上記③の保育業務支援システムは、保育所等の特性に応じた保育士の業務負担軽減に資するものである必要があることから、少なくとも下記の機能は必ず登載していなければならない。
ア 他の機能と連動した園児台帳の作成・管理機能
※ 園児台帳には、氏名・住所等の基本情報のほか、家族の連絡先、メールアドレス、身体測定、出生時記録、成長記録、既往症、かかりつけ医師、生活記録、健診と予防など、様々な情報管理が可能となっていること。
イ 園児台帳と連動した指導計画の作成機能
ウ 園児台帳や指導計画と連動した保育日誌の作成機能
ii) 保育業務支援システムに搭載する機能は、単に業務の簡略化を図るだけのものではなく、保育士や保護者等にとって、必要な情報等が具体的に把握できる仕組みとなっているなど、保育の質の向上にも配慮されているものでなければならない。
(2) 事故防止等のためのビデオカメラの導入
① 目的
保育所等におけるビデオカメラの設置に必要な費用の一部を補助することにより、保育所等における事故防止や事故後の検証の体制強化を図ることを目的とする。
② 対象施設
保育所、幼保連携型認定こども園及び地域型保育事業の各事業(居宅訪問型保育事業を除く)とする。(いずれも公営・私営共に対象とする。)
③ 対象経費
本事業の対象となる費用は事故予防及び事故後の検証のためのビデオカメラの設置のための購入費、リース料、保守料及び工事費とする。
④ 実施計画書について
i) 提出
(a) 対象施設は、事故防止等のためのビデオカメラ設置計画書(以下「ビデオカメラ設置計画書」という。別添様式3)及びii)に定める確認書類を実施主体に提出すること。
(b) 実施主体は、ビデオカメラ設置計画書が提出された際は、内容を確認し、本事業の対象の可否を速やかに対象施設に通知すること。
ii) 確認書類
ビデオカメラ設置計画書の確認に当たっては、上記③に係る費用の見積書を提出させること。
⑤ 支払い等
i) 支払い
対象経費は、ビデオカメラ設置計画書及び見積書に明示されているビデオカメラが対象施設に導入され、当該費用を対象施設が事業者に支払った後に支払うことができる。
ii) 支払いの申請及び確認
対象施設は、ビデオカメラが対象施設に導入され、当該費用を対象施設が事業者に支払った日の属する月の翌月末日(支払った日の属する月が3月の場合は、3月末)までに、事故防止等のためのビデオカメラ設置費用支給申請書(別添様式4)及び領収書を実施主体に提出すること。ただし、やむを得ない理由により当該期日までに提出できない場合は、この限りではない。
iii) 留意事項
(a) 算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とすること。
(b) 対象経費を一括払いで支払った場合又は分割払いで支払った場合等のいずれの場合でも、支払った費用として事業者が証明する額又は事業者に対し振込を行ったことを金融機関が証明した額を対象とすること。
(c) クレジットカードの利用等クレジット会社を介して支払う契約を行う場合の、クレジット会社に対する分割払い手数料(金利)は、対象経費に該当しないこと。
⑥ 領収書について
i) 対象経費の領収書は、事業者が対象経費について発行した領収書又は事業者に対し振込を行ったことを金融機関が証明した書類(以下「振込証明書類」という。)とする。
なお、クレジットカードの利用等クレジット会社を介して支払う契約を行った場合は、クレジット契約証明書(クレジット伝票の控に必要事項を付記したものを含む。)とすること。
ii) 領収書(又は振込証明書類或いはクレジット契約証明書。以下「領収書等」という。)には、次の事項が記載されていることを確認すること。
ア 「事業者の名称」
イ 「支払者名」
ウ 「領収額(又はクレジット契約額)」
エ 「領収額の内訳」
オ 「領収日(又はクレジット契約日)」
カ 「領収印」
iii) 領収書等に訂正のある場合、事業者の訂正印のないものは無効であること。
iv) 提出された領収書等については、確認後、原則として対象施設に返却すること。但し、必要に応じて対象施設了承の上で写しを取っておくこと。
⑦ その他
i) 本事業は保育所等における事故防止を目的としたものであることから、ビデオカメラは、子どもが食事・午睡を行う場所やプールなど、事故が起きやすい場所に設置すること。
ii) ビデオカメラの導入に当たり、防犯を目的としたものは本事業の対象外とする。
4 費用
本事業に要する費用の一部について、国は別に定めるところにより補助するものとする。
(別添様式1)
(別添様式2)
(別添様式3)
(別添様式4)