添付一覧
1.9 ワイヤロープ
検査項目 |
検査方法 |
判定基準 |
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1.9 ワイヤロープ |
(1) ワイヤロープ |
① 仕様及び長さの適否を調べる。 |
① 指定された仕様及び長さであること。 |
② 直径の減少量を調べる。 |
② 減少量は公称径の7%以下であること。 |
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③ 素線切れの有無を調べる。 |
③ 素線切れの数は、ワイヤロープ一よりの間において素線数の10%以内であること。 |
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④ キンク、形くずれ及び腐食の有無を調べる。 |
④ キンク、著しい形くずれ及び腐食がないこと。 |
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⑤ 油漏れの発生の有無を調べる。 |
⑤ 油漏れが発生していないこと。 |
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(2) ワイヤロープの端末処理 |
① クリップの適否を調べる。 [クリップ止め] |
① クリップの方向が正しく、間隔は6d以上であり、締付けが適正であること。 |
|
② ソケットの装着状態を調べる。 また、クリップ併用の場合は、クリップの適否を調べる。 [コッター止め] |
② コッターはソケット長さいっぱいに入り、かつ、ロープに締めしろがあること。 ソケットとコッターの接触は4d以上であること。 |
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③ ソケットの亀裂及び変形の有無を調べる。 [コッター止め] |
③ 亀裂及び変形がないこと。 |
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④ ピン及びピンの抜け止めの異常の有無を調べる。 [合金詰めソケット止め] |
④ ピン及びピンの抜け止めに異常がないこと。 |
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⑤ 腐食の有無を調べる。 [合金詰めソケット止め及び圧縮止め] |
⑤ 腐食がないこと。 |
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(3) ドラムへの取付け |
① 取付け状態を調べる。 |
① コッター止め部におけるコッターとワイヤロープとの接触部分の長さ及び締めしろが適正であること。 |
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② ワイヤロープの捨巻きの長さを調べる。 |
② 捨巻きは2巻き以上であること。 |
2 整地・運搬・積込み用機械
2.1 ブル・ドーザー及びトラクター・ショベル(クローラ式)
検査項目 |
検査方法 |
判定基準 |
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2.1.1 原動機 |
ディーゼルエンジン |
共通事項1.1.1 ディーゼルエンジンの検査方法及び判定基準を適用すること。 |
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2.1.2 動力伝達装置 |
(1) 主クラッチ |
① アイドリング状態でクラッチを切り、異音の有無を調べるとともにトランスミッションを変速し、クラッチの切れ具合を調べる。 |
① 異音がなく、クラッチが完全に切れること。 |
② クラッチを徐々に接続し、発進の具合を調べる。 |
② 滑りがなく、接続が円滑であること。 |
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(2) クラッチペダル (インチングペダル) |
① ペダルを反復操作し、ペダルの重さ戻り具合を調べる。 |
① 重さ及び戻り具合が適正であること。 |
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② ペダルを操作し、遊びを調べ、次に、クラッチが完全に切れたときのペダルと床板との隙間を調べる。 |
② メーカーの指定する基準値内であること。 |
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(3) クラッチケース |
① ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
① 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
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② ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
② 油漏れがないこと。 |
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(4) イナーシャブレーキ及びインターロック |
① アイドリング状態でクラッチを切り、イナーシャブレーキの作動の適否を調べる。 |
① 正常に作動すること。 |
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② 走行中にエンジンの回転を上げ下げし、インターロックの作動の適否を調べる。 |
② 正常に作動すること。 |
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(5) トルクコンバーター (ダンバー) |
① 負荷をかけ、異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
① 異音及び異常発熱がないこと。 |
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② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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(6) ユニバーサルジョイント |
① エンジンを低速から高速まで急加減速させ、異常振動及び異音の有無を調べる。 |
① 異常振動及び異音がないこと。 |
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② シャフトの曲がり、スプラインの摩耗並びにジョイント部の損傷及びがたの有無を調べる。 |
② シャフトの曲がり、スプラインの摩耗並びにジョイント部の損傷及びがたがないこと。 |
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③ 連結部のボルト及びナットの緩み、損傷及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み、損傷及び脱落がないこと。 |
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(7) トランスミッション |
① レバーを前進及び後進状態にして駆動し、作動状態並びにレバーの抜け、異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
① 正常に作動し、レバーの抜け、異音及び異常発熱がないこと。 |
|
② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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(8) 操向機構 [横軸を含む。] |
① 走行させて操向レバー又はペダルを操作し作動の適否を調べる。 |
① 異音及び滑りがなく、確実に作動すること。 |
|
② レバーを操作し、遊び及び引きしろの適否を調べる。 |
② 遊び及び引きしろが適正であること。 |
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③ レバーを操作し、ロッド、リンク、軸受部及び接続部のがた並びに各ピンの腐食の有無を調べる。 |
③ がた及び各ピンの腐食がないこと。 |
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④ ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
④ 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
⑤ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
⑤ 油漏れがないこと。 |
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(9) ステアリングモーター |
共通事項1.2 油圧装置の6 油圧モーターの検査方法及び判定基準を適用すること。 |
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(10) ファイナルドライブ [HSTの走行減速機を含む。] |
① 走行させて異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
① 異音及び異常発熱がないこと。 |
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② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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2.1.3 走行装置 |
(1) 起動輪及び遊動輪 |
① 亀裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、変形及び著しい摩耗がないこと。 |
② 走行させて起動輪及び遊動輪軸部の異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
② 異音及び異常発熱がないこと。 |
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③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
||
④ 軸部からの油漏れの有無を調べる。 |
④ 油漏れがないこと。 |
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(2) 上部ローラー及び下部ローラー [ボギーを含む。] |
① 亀裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、変形及び著しい摩耗がないこと。 |
|
② 走行させて軸部の異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
② 異音及び異常発熱がないこと。 |
||
③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
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④ ローラー軸部からの油漏れの有無を調べる。 |
④ 油漏れがないこと。 |
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⑤ 凹凸のある地面を走行させてボギーの作動の適否を調べる。 |
⑤ 円滑に首振り作動すること。 |
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(3) 履帯 (クローラベルト) |
① シューの亀裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、変形及び著しい摩耗がないこと。 |
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② シューボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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③ リンク及びブシュの亀裂及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
③ 亀裂及び著しい摩耗がないこと。 |
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④ 履帯をいっぱいに張った状態で、マスターリンクから2リンク以上離れた任意の4~5リンク分のピッチ長を調べる。 |
④ メーカーの指定する基準値内であること。 |
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⑤ 遊動輪又は起動輪と上部ローラー上のシューを支点として直定規又はバーを置き、たわみを調べる。 |
⑤ メーカーの指定する基準値内であること。 |
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⑥ トラックピンの抜け出しの有無を調べる。 |
⑥ 抜け出しがないこと。 |
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(4) ゴム履帯 |
① スチールコードの切断及び損傷の有無を調べる。 |
① 切断及び著しい損傷がないこと。 |
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② ゴムの欠け、老化及び摩耗の有無を調べる。 |
② 著しい欠け、老化及び摩耗がないこと。 |
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③ 心金の脱落の有無を調べる。 |
③ 脱落がないこと。 |
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④ たわみを調べる。 |
④ メーカーの指定する基準値内であること。 |
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(5) 履帯調整装置 |
① グリースタイプのものにあっては調整装置のシリンダー内にグリースを注入し、スクリュータイプのものにあっては調整ねじを回転させて装置の作動具合を調べる。 |
① 正常に作動すること。 |
|
② 調整ボルト、ナット、ロッド及びヨークの亀裂、変形、腐食及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
② 亀裂、変形、腐食及び著しい摩耗がないこと。 |
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③ 調整シリンダーからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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(6) トラックフレーム、ダイヤゴナルブレース及びイコライザー |
① 亀裂、変形、損傷及びしゅう動部の摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、変形、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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2.1.4 制動装置 |
(1) 走行ブレーキ |
① ペダルの遊び及びペダルを踏み込んだときのペダルと床面と隙間を調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
② 走行させてブレーキの効き具合及び片効きの有無を調べる。 |
② 片効きがなく、効き具合が適正であること。 車両系建設機械構造規格の規定に適合すること。 |
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(2) 駐車ブレーキ |
① レバーをいっぱいに引いた状態で、引きしろの余裕の有無を調べる。 |
① 余裕があること。 |
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② 1/5勾配の床面で、無負荷状態において作動させ、効き具合を調べる。 |
② 停止の状態を保持すること。 |
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③ レバーを反復操作し、引き力及び戻り具合を調べる。 |
③ 引き力及び戻り具合が正常であること。 |
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④ 爪及びラチェットの損傷及び摩耗の有無を調べる。 |
④ 損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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(3) ペダルロック |
① ペダルを踏み込み、足を離したときの作動の適否を調べる。 |
① 確実にロックされていること。 |
|
② ロック状態におけるブレーキの効き具合を調べる。 |
② 適正であること。 |
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③ ロック部の損傷及び摩耗の有無を調べる。 |
③ 損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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(4) ロッド、リンク及びケーブル類 |
① 損傷及びクランプの緩みの有無を調べる。 |
① 損傷及び緩みがないこと。 |
|
② ブレーキを反復作動させ、連結部の緩み及びがた並びに割りピンの欠損の有無を調べる。 |
② 緩み及びがた並びに割りピンの欠損がないこと。 |
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2.1.5 作業装置 |
(1) ブレード、バケット、アーム及びリンク |
① 各部の亀裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、著しい変形及び摩耗がないこと。 |
② ブレード等を作動させ、各連結部のがたの有無を調べる。 |
② 著しいがたがないこと。 |
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③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
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(2) バケットコントロール [トラクター・ショベル] |
① レバーを操作し、バケットポジショナーの作動の適否を調べる。 |
① バケットが設定した角度で停止すること。 |
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② レバーを操作し、リフトキックアウトの作動の適否を調べる。 |
② バケットが設定した高さで停止すること。 |
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(3) アタッチメント [・リッパー ・ウインチ 等] |
① リッパー等を作動させ、作動の適否を調べる。 |
① 正常に作動すること。 |
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② 各部の亀裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
② 亀裂、著しい変形及び摩耗がないこと。 |
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③ 取付け状態を調べる。 |
③ 適正であること。 |
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2.1.6 油圧装置 |
(1) 作動油タンク |
共通事項1.2 油圧装置の検査方法及び判定基準を適用すること。 |
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(2) フィルター |
〃 |
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(3) 配管 (ホース類及び高圧パイプ) |
〃 |
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(4) 油圧ポンプ |
〃 |
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(5) HST用ポンプ付属弁 |
〃 |
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(6) 油圧モーター |
〃 |
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(7) 油圧シリンダー |
〃 |
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(8) 方向制御弁 |
〃 |
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(9) 電磁弁 |
〃 |
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(10) 圧力制御弁 |
〃 |
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(11) 流量制御弁 |
〃 |
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(12) 逆止め弁 |
〃 |
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(13) オイルクーラー |
〃 |
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2.1.7 操作装置 |
操作レバー |
レバーを操作し、ストロークの適否及びがたの有無を調べる。 |
ストロークが適正で、著しいがたがないこと。 |
2.1.8 安全装置 2.1.9 車体関係等 |
(1) 車枠及び車体 |
① 亀裂及び変形の有無を調べる。 |
① 亀裂及び著しい変形がないこと。 |
② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(2) キャプ及びカバー ヘッドガード含む。 |
① 亀裂、変形、腐食及び雨漏りの有無を調べる。 |
① 亀裂、著しい変形、腐食及び雨漏りがないこと。 |
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② ドア及びカバーの開閉状態並びにロック及びキーの異常の有無を調べる。 |
② 開閉、ロック及びキーに異常がないこと。 |
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③ ガラスのがた及び破損の有無を調べる。 |
③ がた及び破損がないこと。 |
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(3) 座席 |
① 調整・ロック装置の作動の適否を調べる。 |
① 正常に作動すること。 |
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② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(4) シートベルト |
① 擦切れ等の損耗の有無を調べる。 |
① 損傷がないこと。 |
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② ベルトを締め、バックル及び滑り止めの効き具合を調べる。 |
② 効きが正常であること。 |
||
③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
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(5) 昇降設備及び滑り止め |
① 亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 |
① 亀裂、損傷及び著しい変形がないこと。 |
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② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(6) 連結装置 |
① 亀裂及び損傷の有無を調べる。 |
① 亀裂及び損傷がないこと。 |
|
② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(7) レバーロック |
ロックの効き具合並びに損傷及び変形の有無を調べる。 |
効きが正常で、損傷及び変形がないこと。 |
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(8) 作業装置安全ピン及び安全リンク |
亀裂及び損傷の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
亀裂及び損傷がないこと。 |
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(9) 表示板 |
構造規格に規定された表示板その他の注意・指示銘板等の損傷の有無及び取付け状態を調べる。 |
損傷がなく、適正に取り付けられていること。 |
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(10) 灯火装置、警音器、方向指示器、窓拭き器、デフロスター 等 |
① 各スイッチ類を操作し、作動の適否及び取付け状態を調べる。 |
① 正常に作動し、適正に取り付けられていること。 |
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② 各灯火類のレンズの破損及び水等の浸入の有無を調べる。 |
② 破損及び水等の浸入がないこと。 |
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(11) 計器類 [・油圧計・電流計 ・燃料計・油温計 ・水温計・速度計 ・表示灯 等] |
エンジンを作動させた状態及び走行状態で各計器の作動状態を調べる。 |
正常に作動すること。 |
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(12) 後写鏡及び反射鏡 |
汚れ及び損傷の有無並びに写影の状態を調べる。 |
汚れ及び損傷がなく、写影が正常であること。 |
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(13) 給油脂 [全体] |
① 各部の給油脂状態を調べる。 |
① 給油脂が十分であること。 |
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② 自動給油脂装置の作動の適否を調べる。 |
② 正常に作動すること。 |
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2.1.10 総合テスト |
走行及び作業テストを行い、機能を調べる。 |
各装置が正常に作動し、異常振動、異音及び異常発熱がないこと。 |
2.2 トラクター・ショベル(ホイール式)
検査項目 |
検査方法 |
判定基準 |
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2.2.1 原動機 |
ディーゼルエンジン |
共通事項1.1.1 ディーゼルエンジンの検査方法及び判定基準を適用すること。 |
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2.2.2 動力伝達装置 |
(1) トルクコンバーター |
① 負荷をかけ、異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
① 異音及び異常発熱がないこと。 |
② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
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③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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(2) トランスミッション |
① レバーを前進及び後進状態にして駆動し、作動状態並びにレバーの抜け、異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
① 正常に作動し、レバーの抜け、異音及び異常発熱がないこと。 |
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② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
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③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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(3) プロペラーシャフト |
① 駆動させて振れの有無を調べる。 |
① 異常な振れがないこと。 |
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② スプライン、ユニバーサルジョイント及びセンターベアリングのがた及び損傷の有無を調べる。 |
② 著しいがた及び損傷がないこと。 |
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③ 連結部のボルト及びナットの緩み、損傷及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み、損傷及び脱落がないこと。 |
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(4) デファレンシャル |
① 走行させて異音の有無を調べる。 |
① 異音がないこと。 |
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② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
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③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
||
④ デフロック装置の作動の適否を調べる。 |
④ 正常に作動すること。 |
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(5) ファイナルドライブ |
① 走行させて異音の有無を調べる。 |
① 異音がないこと。 |
|
② ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
② 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
③ ケースからの油漏れの有無を調べる。 |
③ 油漏れがないこと。 |
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(6) チェーンケース [スキッド ステアリング式] |
① 前進及び後進させて異音の有無を調べる。 |
① 異音がないこと。 |
|
② 亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 |
② 亀裂、損傷及び著しい変形がないこと。 |
||
③ ケース内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
③ 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
④ カバー取付け面及び車軸からの油漏れの有無を調べる。 |
④ 油漏れがないこと。 |
||
⑤ ケース取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
⑤ 緩み及び脱落がないこと。 |
||
2.2.3 走行装置 |
(1) フロントアクスルハウジング及びリヤアクスルハウジング |
亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
亀裂、損傷及び変形がないこと。 |
(2) ホイール (タイヤ) |
① 空気圧を調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
|
② 亀裂、損傷及び偏摩耗の有無を調べる。 |
② 走行上支障となる亀裂、損傷及び偏摩耗がないこと。 |
||
③ 溝の深さを調べる。 |
③ 規定値以上であること。 |
||
④ 金属片、石その他の異物のかみ込みの有無を調べる。 |
④ 異物のかみ込みがないこと。 |
||
⑤ ホイールナット及びボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
⑤ 緩み及び脱落がないこと。 |
||
⑥ リム、サイドリング及びホイールディスクの亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 |
⑥ 走行上支障となる亀裂、損傷及び変形がないこと。 |
||
⑦ 走行させ、又は車輪を浮かせて駆動し、ホイールベアリング部のがた、異音及び異常発熱の有無を調べる。 |
⑦ がた、異音及び異常発熱がないこと。 |
||
2.2.4 操縦装置 |
(1) ハンドル |
① 走行状態でハンドルの振れ及び取られの有無並びに戻り具合及び重さの有無を調べる。 |
① 振れ及び取られがなく、戻り具合及び重さが適正であること。 |
② 遊びを調べる。 |
② メーカーの指定する基準値内であること。 |
||
③ 上下左右及び前後に動かして、緩み及びがたの有無を調べる。 |
③ 緩み及びがたがないこと。 |
||
(2) ギヤボックス |
① ボックス内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
① 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
|
② 油漏れの有無を調べる。 |
② 油漏れがないこと。 |
||
③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
||
(3) ロッド及びアーム類 |
① 亀裂、損傷及び曲がりの有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、損傷及び曲がりがないこと。 |
|
② ダストブーツの亀裂及び損傷の有無を調べる。 |
② 亀裂及び損傷がないこと。 |
||
③ ハンドルを左右に切って、連結部のがた及び摩耗の有無を調べる。 |
③ 著しいがた及び摩耗がないこと。 |
||
④ 連結部の取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
④ 緩み及び脱落がないこと。 |
||
(4) アーティキュレート機構 |
① 左右にアーティキュレートさせてかじ取り角度を調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
|
② 左右にアーティキュレートさせてセンターピンのがたの有無を調べる。 |
② 著しいがたがないこと。 |
||
③ センターピン部の亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 |
③ 亀裂、損傷及び変形がないこと。 |
||
④ ステアリングシリンダーの異常の有無を、共通事項1.2 油圧装置の検査方法及び判定基準により調べる。 |
|
||
(5) パワーステアリング装置 |
① リザーバータンク内の油量を調べる。 |
① 適正であること。 |
|
② 油圧ポンプを作動させ、ポンプ、バルブ、ホース、パイプ等からの油漏れの有無を調べる。 |
② 油漏れがないこと。 |
||
③ ホース及びパイプの損傷、ひび割れ及び老化の有無を調べる。 |
③ 著しい損傷、ひび割れ及び老化がないこと。 |
||
④ ポンプ、バルブ、ホース、パイプ等の取付けボルト及びナットの緩み及び脱落並びにホース及びパイプと車体その他の部分との干渉の有無を続ける。 |
④ 緩み及び脱落並びに干渉がないこと。 |
||
2.2.5 制動装置 |
(1) 走行ブレーキ |
① ペダルの遊び及びペダルを踏み込んだときのペダルと床面との隙間を調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
② 走行させてブレーキの効き具合及び片効きの有無を調べる。 |
② 片効きがなく、効き具合が適正であること。 車両系建設機械構造規格の規定に適合すること。 |
||
③ ペダルの踏み具合によってエアの混入の有無を調べる。 |
③ エアの混入がないこと。 |
||
(2) 駐車ブレーキ |
① レバーをいっぱいに引いた状態で、引きしろの余裕の有無を調べる。 |
① 余裕があること。 |
|
② 1/5勾配の床面で、無負荷状態において作動させ、効き具合を調べる。 |
② 停止の状態を保持すること。 |
||
③ レバーを反復操作し、引き力及び戻り具合を調べる。 |
③ 引き力及び戻り具合が正常であること。 |
||
④ 爪及びラチェットの損傷及び摩耗の有無を調べる。 |
④ 損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
||
(3) ロッド、リンク及びケーブル類 |
① 損傷及びクランプの緩みの有無を調べる。 |
① 損傷及び緩みがないこと。 |
|
② ブレーキを反復作動させ、連結部の緩み及びがた並びに割りピンの欠損の有無を調べる。 |
② 緩み及びがた並びに割りピンの欠損がないこと。 |
||
(4) ホース及びパイプ |
① 圧力をかけ、油漏れ及びエア漏れの有無を調べる。 |
① 油漏れ及びエア漏れがないこと。 |
|
② 損傷、ひび割れ及び老化の有無を調べる。 |
② 著しい損傷、ひび割れ及び老化がないこと。 |
||
③ ホースクランプ及びパイプ支持部の取付けボルト及びナットの緩み及び脱落並びにホース及びパイプと車体その他の部分との干渉の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落並びに干渉がないこと。 |
||
(5) オイルブレーキ |
① ペダルを反復操作し、マスターシリンダー及びホイールシリンダーの作動の適否を調べる。 ただし、ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
① 円滑に作動すること。 |
|
② ペダルを反復操作した後、マスターシリンダー及びホイールシリンダーからの油漏れの有無を調べる。 ただし、ホイールシリンダーについてはブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
② 油漏れがないこと。 |
||
③ リザーバータンク内の油量及び油の汚れの有無を調べる。 |
③ 油量が適正で、著しい汚れがないこと。 |
||
(6) エアブレーキ |
① ペダルを反復操作し、ブレーキチャンバーロッドのストローク及び戻り具合を調べる。 |
① ストロークがメーカーの指定する基準値内であり、戻り具合が正常であること。 |
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② エアリザーバーを規定値まで加圧した後、リザーバー、バルブ及びブレーキチャンバーからのエア漏れ及び油漏れの有無を調べる。 |
② エア漏れ及び油漏れがないこと。 |
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(7) ブレーキ倍力装置 |
① チェック弁及びリレー弁の作動の適否を調べる。 |
① 正常に作動すること。 |
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② ペダルを反復操作し、エア漏れ及び油漏れの有無を調べる。 |
② エア漏れ及び油漏れがないこと。 |
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③ アキュムレーターの異常の有無を、共通事項1.2 油圧装置の検査方法及び判定基準により調べる。 |
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(8) ブレーキドラム及びブレーキシュー |
① ドラムとライニングとの隙間を調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
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② ドラムを取り外し、ライニングの剥離、損傷及び摩耗の有無を調べる。 ただし、ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
② 剥離、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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③ ドラムを取り外し、アンカーピンの腐食及びスプリングのへたりの有無を調べる。 ただし、ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
③ 腐食及びへたりがないこと。 |
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④ ドラムを取り外し、内面の亀裂、損傷及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 ただし、ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
④ 亀裂、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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(9) バックプレート |
① 亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 |
① 亀裂、損傷及び変形がないこと。 |
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② 取付けボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(10) ブレーキディスク及びパッド [キャリパー式] |
① ペダルを反復操作し、パッドを安定させた後、ブレーキの引きずりの有無を調べる。 |
① 引きずりがないこと。 |
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② パッドの厚さを調べる。 |
② メーカーの指定する基準値内であること。 |
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③ ディスク及びキャリバーの亀裂、損傷及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
③ 亀裂、損傷及び有害な摩耗がないこと。 |
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④ ピストンからの油漏れの有無を調べる。 |
④ 油漏れがないこと。 |
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(11) ブレーキディスク及びプレート [ピストン式] |
① ディスクの厚さを調べる。 ただし、ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
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② ライニングの剥離、損傷及び摩耗の有無を調べる。 ただし、ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
② 剥離、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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(12) 駐車ブレーキドラム及びライニング |
① ドラムとライニングとの隙間を調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
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② ドラムの取付け部のボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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③ ドラムを取り外し、ライニングの剥離、損傷及び摩耗の有無を調べる。 ただし、駐車ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
③ 剥離、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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④ ドラムを取り外し、内面の亀裂、損傷及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 ただし、駐車ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
④ 亀裂、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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(13) 駐車ブレーキディスク及びパッド |
① パッドの厚さを調べる。 |
① メーカーの指定する基準値内であること。 |
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② ディスク及びキャリパーの亀裂、損傷及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 ただし、駐車ブレーキの効きに異常がない場合は、この検査を省略してもよい。 |
② 亀裂、損傷及び著しい摩耗がないこと。 |
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③ スプリングチャンバーの作動状態及びエア漏れ及び油漏れの有無を調べる。 |
③ 正常に作動し、エア漏れ及び油漏れがないこと。 |
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2.2.6 作業装置 |
(1) バケット、ブレード、アーム(ブーム)及びリンク |
① 各部の亀裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、著しい変形及び摩耗がないこと。 |
② バケット等を作動させ、各連結部のがたの有無を調べる。 |
② 著しいがたがないこと。 |
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③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
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(2) バケットコントロール |
① レバーを操作し、バケットポジショナーの作動の適否を調べる。 |
① バケットが設定した角度で停止すること。 |
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② レバーを操作し、リフトキックアウトの作動の適否を調べる。 |
② バケットが設定した高さで停止すること。 |
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2.2.7 油圧装置 |
(1) 作動油タンク |
共通事項1.2 油圧装置の検査方法及び判定基準を適用すること。 |
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(2) フィルター |
〃 |
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(3) 配管 (ホース類及び高圧パイプ) |
〃 |
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(4) 油圧ポンプ |
〃 |
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(5) HST用ポンプ付属弁 |
〃 |
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(6) 油圧モーター |
〃 |
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(7) 油圧シリンダー |
〃 |
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(8) 方向制御弁 |
〃 |
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(9) 圧力制御弁 |
〃 |
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(10) 流量制御弁 |
〃 |
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(11) 逆止め弁 |
〃 |
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(12) オイルクーラー |
〃 |
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2.2.8 操作装置 |
操作レバー |
レバーを操作し、ストロークの適否及びがたの有無を調べる。 |
ストロークが適正で、著しいがたがないこと。 |
2.2.9 安全装置 2.2.10 車体関係等 |
(1) 車枠及び車体 |
① 亀裂及び変形の有無を調べる。 |
① 亀裂及び著しい変形がないこと。 |
② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(2) キャブ及びカバー ヘッドガードを含む。 |
① 亀裂、変形、腐食及び雨漏りの有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
① 亀裂、変形、腐食及び雨漏りがないこと。 |
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② ドア及びカバーの開閉状態並びにロック及びキーの異常の有無を調べる。 |
② 開閉、ロック及びキーに異常がないこと。 |
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③ ガラスのがた及び破損の有無を調べる。 |
③ がた及び破損がないこと。 |
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(3) 座席 |
① 調整・ロック装置の作動の適否を調べる。 |
① 正常に作動すること。 |
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② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(4) シートベルト |
① 擦切れ等の損耗の有無を調べる。 |
① 損耗がないこと。 |
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② ベルトを締め、バックル及び滑止めの効き具合を調べる。 |
② 効きが正常であること。 |
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③ 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
③ 緩み及び脱落がないこと。 |
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(5) 昇降設備及び滑り止め |
① 亀裂、損傷及び変形の有無を調べる。 |
① 亀裂、損傷及び著しい変形がないこと。 |
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② 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
② 緩み及び脱落がないこと。 |
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(6) レバーロック |
ロックの効き具合並びに損傷及び変形の有無を調べる。 |
効きが正常で、損傷及び変形がないこと。 |
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(7) 作業装置安全ピン及び安全リンク |
亀裂及び損傷の有無を調べる。 亀裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
亀裂及び損傷がないこと。 |
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(8) 表示板 |
構造規格に規定された表示板その他の注意・指示銘板等の損傷の有無及び取付け状態を調べる。 |
損傷がなく、適正に取り付けられていること。 |
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(9) 灯火装置、警音器、方向指示器、窓拭き器、デフロスター等 |
① 各スイッチ類を操作し、作動の適否及び取付け状態を調べる。 |
① 正常に作動し、適正に取り付けられていること。 |
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② 各灯火類のレンズの破損及び水等の浸入の有無を調べる。 |
② 破損及び水等の浸入がないこと。 |
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(10) 計器類 [・油圧計・電流計 ・燃料計・油温計 ・水温計・速度計 ・表示灯 等] |
エンジンを作動させた状態及び走行状態で各計器の作動状態を調べる。 |
正常に作動すること。 |
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(11) 後写影及び反射鏡 |
汚れ及び損傷の有無並びに写影の状態を調べる。 |
汚れ及び損傷がなく、写影が正常であること。 |
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(12) 給油脂 [全体] |
① 各部の給油脂状態を調べる。 |
① 給油脂が十分であること。 |
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② 自動給油脂装置の作動の適否を調べる。 |
② 正常に作動すること。 |
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2.2.11 総合テスト |
走行及び作業テストを行い、機能を調べる。 |
各装置が正常に作動し、異常振動、異音及び異常発熱等がないこと。 |