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○障害児福祉手当及び特別障害者手当の障害程度認定基準の一部改正について

(平成27年6月19日)

(障発0619第3号)

(各都道府県知事あて厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)

(公印省略)

障害児福祉手当及び特別障害者手当の障害程度の認定については、「障害児福祉手当及び特別障害者手当の障害程度認定基準について」(昭和60年12月28日社更第162号厚生省社会局長通知)により実施されているところです。

今般、近年の医学的知見を踏まえ、第二の2の聴覚障害、第二の4の(3)の腎臓の機能障害、第三の1の(2)聴覚障害、第三の1の(6)のウの腎臓の機能障害、第三の2の(1)のオの音声又は言語機能の障害について、別添1から別添5までのとおり改正し、平成27年10月1日から適用することといたしました。

つきましては、管内市区町村及び関係機関に対する周知をお願いするとともに、その運用について遺憾のないようお取り計らい願います。

なお、診断書様式については、平成27年10月1日以降、改正後の新様式のみ使用し、改正前の旧様式は使用しないようご留意下さい。

【改正後全文】

○障害児福祉手当及び特別障害者手当の障害程度認定基準について

(昭和60年12月28日)

(社更第162号)

(各都道府県知事あて厚生省社会局長通知)

改正 平成11年障発第216号      

同 13年 7月31日雇児発第502号

障発第325号

同 23年 1月11日障発0111第1号

同 23年 8月 9日障発0809第3号

同 25年 5月10日障発0510第3号

同 26年 5月20日障発0520第3号

同 27年 6月19日障発0619第3号

先般、国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年5月1日法律第34号)により、特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部が改正され、福祉手当制度が再編されるとともに、新たに特別障害者手当制度が創設され、昭和61年4月1日から実施されることに伴い、標記の手当の支給対象となる障害の程度に関する認定の基準を別紙のとおり定めたので、その運用について遺憾のないよう取り計らわれたい。

なお、これに伴い、昭和50年8月13日社更第114号本職通知「福祉手当の障害認定基準について」は、昭和61年3月31日で廃止する。

別紙

障害児福祉手当及び特別障害者手当の障害程度認定基準

第一 共通的一般事項

1 この認定基準は、特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令(以下「令」という。第1条第1項及び第2項に該当する程度の障害の認定基準を定めたものであること。

2 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(以下「法」という。)第2条第2項及び第3項にいう障害の状態とは、精神又は身体に令第1条第1項及び第2項に該当する程度の障害があり、かつ、その障害が永続性を有するか、又は長期にわたって回復しない状態をいうものであること。

3 障害程度の認定は、原則として、別添に定める障害児福祉手当認定診断書及び特別障害者手当認定診断書(以下「認定診断書」という。)によって行うこと。

なお、精神障害その他の疾患で当該認定診断書のみでは認定が困難な場合にあっては必要に応じ療養の経過、日常生活の状況の調査、検診等を実施した結果に基づき認定すること。

4 認定診断書は、身体障害者福祉法に規定する指定医師等該当する障害又は病状に係る専門医の作成したものとするよう指導すること。

5 視覚の測定及び聴覚等の測定においては、その障害程度の認定が、実際上極めて困難な場合があるので、偽病に注意して慎重に行うものとし、必要に応じて複数の医療機関等での判定に委ねることが望ましいこと。

6 肢体不自由についての障害の程度に当たっては一時的に得られる瞬間的能力をもって判定するものではなく、当該機能障害全般を総合した上で判定するものとし、個々の障害の程度について認定することが不可能な場合は、認定基準及び認定診断書の内容に基づき、日常生活動作の困難度等について、総合的に判断するものとする。

なお、疼痛による機能障害を有するものについては、その疼痛が認定診断書により客観的に立証しうるものであれば機能障害として取り扱うものとする。

7 実施機関において、障害程度の認定に関し疑義を生ずる場合においては当該障害程度の認定について都道府県知事に必要に応じて照会すること。

8 障害の程度についての認定の適正を期すため、必要に応じ期間を定めて認定すること。

第二 障害児福祉手当の個別基準

令別表第1に該当する障害の程度とは次によるものとする。

1 視覚障害

(1) 両眼の視力の和が0.02以下のもの

ア 試視力表の標準照度は、200ルクスとする。

イ 屈折異常のある者については、矯正視力によって測定するが、矯正視力とは、眼科的に最も適当な常用しうる矯正眼鏡(コンタクトレンズを含む。)によって得られた視力をいう。

ウ 両眼の視力の和とは、両眼視によって累加された視力ではなく、両眼のそれぞれの視力を別々に測定した数値の和をいう。

(2) 両眼の視力の和が0.03又は0.04であり、かつ、視野障害が全視野の2分の1以上に及ぶ障害のため、令別表第1第1号と同程度以上と認められ、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものであるときは、令別表第1第8号に該当するものとする。

ア 視野は、フェルステル氏視野計若しくは平面視野計又はこれに準ずるものを用いて測定する。

イ 視野障害が全視野の2分の1以上に及ぶものとは、白色視標による合同視野の生理的限界の面積が2分の1以上欠損している場合をいう。

なお、この際の面積は数量的に厳格に計算しなくてもよいが、視野表に関する診断書の記載が必要である。

2 聴覚障害

(1) 両耳の聴力が補聴器を用いても音声を識別することができない程度のもの

ア 聴力レベルは、オージオメータ(JIS規格又はこれに準ずるオージオメータ)及び言語音によって測定するものとする。

ただし、聴覚の障害により特別児童扶養手当を受給しておらず、かつ、身体障害者手帳を取得していない児童等に対し、令別表第1に該当する診断を行う場合には、オージオメータによる検査に加えて、ABR検査(聴性脳幹反応検査)等の他覚的聴力検査又はそれに相当する検査を実施する。また、その結果(実施した検査方法及び検査所見)を診断書に記載し、記録データのコピー等を提出(添付)するものとする。

イ 両耳の聴力が補聴器を用いても音声を識別できないものとは、両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもので、全ろうを意味し、重度難聴用の補聴器を用いても、全く音声を識別できない程度のものをいう。

ウ 聴覚の障害により特別児童扶養手当を受給しておらず、かつ、身体障害者手帳を取得していない児童等に対し、令別表第1に該当する場合は、オージオメータによる検査結果のほか、ABR検査(聴性脳幹反応検査)等の他覚的聴力検査又はそれに相当する検査結果を把握して、総合的に認定する。

エ オージオメータにより聴力レベルを測定できない乳幼児の聴力の障害による認定については、ABR検査(聴性脳幹反応検査)又はASSR検査(聴性定常反応検査)及びCOR検査(条件詮索反応検査)を組み合わせて実施するものとする。

(ア) ABR検査(聴性脳幹反応検査)又はASSR検査(聴性定常反応検査)の聴力レベルのデシベル値が両耳とも100デシベル以上、COR検査(条件詮索反応検査)の聴力レベルのデシベル値が100デシベル以上のもので、全ろうを意味し、重度難聴用の補聴器を用いても、全く音声を識別できない程度のものをいう。

なお、エにより認定した場合は、原則として当該認定を行った日からおおむね2年後に再認定を行うこととする。

3 肢体不自由

(1) 両上肢の機能障害

ア 両上肢の機能に著しい障害を有するもの

(ア) 両上肢の機能を全廃したもの又は両上肢を手関節以上で欠くものについては、令別表第1第3号に該当するものとする。

なお、両上肢の機能全廃とは、各々の関節が強直若しくは、それに近い状態(可動域5度以内)にあるか又は関節に目的運動を起こさせる能力が欠如(筋力著減以下に相当するもの)していることで、日常生活動作に必要な運動を起こし得ない程度の障害をいう。

(イ) 両上肢の機能に著しい障害を有するものとはおおむね、両上肢のそれぞれについて肩、肘及び手の3大関節中いずれか2関節以上が全く用を廃する程度の障害を有するものをいう。

なお、この場合肩関節については、前方及び側方の可動域が30度未満のものは、その用を全く廃する程度の障害に該当するものとする。

イ 両上肢のすべての指を欠くもの

すべての指を欠くとは、それぞれの指を近位節(指)骨の基部から欠き、その有効長が0のものをいう。

ウ 両上肢の機能障害により、次の全ての動作が介護なしでは自立できない状態にあり、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度と認められるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

なお、介護なしでは自立できない状態とは、次の((ア))から((エ))に掲げる動作について左右の上肢を用いてもその用を弁ずることができないものをいい、診断書に記載のその他の日常動作、つまむ、にぎる等の個々の基本動作が可能であっても、自助具を含む補装具等を自ら装着使用して他の総合動作を行うことができないものについては、個々の基本動作不能に該当するものとする。

((ア)) 食事

((イ)) 洗面

((ウ)) 便所の処理

((エ)) 衣服の着脱

(2) 両下肢の機能障害

ア 両下肢の用を全く廃したもの

両下肢の機能の用を全く廃したものとは、各々の関節が強直若しくはそれに近い状態にあるか又は下肢に運動を起こさせる能力が欠如(筋力著減以下に相当するもの)し、起立歩行に必要な動作を起こし得ない程度の障害をいう。

イ 両大腿を2分の1以上失ったもの

切断を判定する場合、切断肢の骨の突出、瘢痕拘縮神経腫等が存するときは、これらの部分を除いた実用長により判定するものとする。したがって、実用長が計測値より短い場合がある。

ウ 両下肢の著しい機能障害により、次のすべての動作について介護なしでは自立できない状態にあり、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度と認められるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

((ア)) 階段の昇降

((イ)) 室内の歩行

エ 両下肢に障害を有する場合で、自己の最大限の努力により室内の歩行が可能な場合であっても、その歩行が身体又は障害そのものに悪影響を与えるものであるときは、歩行可能とはせず、歩行不能に該当するものとする。

(3) 体幹の機能障害

ア 体幹の機能に座っていることができない程度の障害を有するもの。

(ア) 体幹の機能障害は、高度体幹麻痺等を後遺した脊髄性小児麻痺、脳性麻痺、脊髄損傷、強直性脊椎炎等によって生ずるが、四肢の機能障害を伴っている場合が多いので、両者を総合して障害の程度を判定するものとする。

(イ) 座っていることができないとは、腰掛、正座、横座り、長座位及びあぐらのいずれもできないものをいう。

イ 体幹の機能障害により、次の全ての動作について介護なしでは自立できない状態にあり、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度と認められるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

((ア)) 座位の保持

((イ)) 起立保持

((ウ)) 立ち上り

4 内部障害

(1) 心臓の機能障害

ア 心臓の機能障害については、永続する機能障害(将来とも回復する可能性がないか極めて少ないものをいう。以下同じ。)をいうものとする。

イ 心臓の機能障害の程度についての判定は、呼吸困難、心悸亢進、チアノーゼ、浮腫等の臨床症状、X線、心電図等の検査成績、一般状態、治療及び病状の経過等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

ウ 令別表第1第8号に該当すると思われる病状には、次のようなものがある。

次のうちいずれか2以上の所見があり、かつ、安静時又は自己の身辺の日常生活活動でも心不全症状又は狭心症症状が起こるもの。

(ア) 心胸比が60%以上のもの

(イ) 心電図で陳旧性心筋梗塞所見があるもの

(ウ) 心電図で脚ブロック所見があるもの

(エ) 心電図で完全房室ブロック所見があるもの

(オ) 心電図で第2度の房室ブロック所見があるもの

(カ) 心電図で心房細動又は粗動所見があり、心拍数に対する脈拍数の欠損が1分間10以上のもの

(キ) 心電図でSTの低下が0.2mv以上の所見があるもの

(ク) 心電図で第1誘導、第2誘導及び胸部誘導(ただしV1を除く。)のいずれかのT波が逆転した所見があるもの

エ 前記ウのほか小児の心臓機能障害で令別表第1第8号に該当するものと思われる病状には、次のようなものがある。

原則として重い心不全症状、低酸素血症又はアダムス・ストークス発作のため継続的医療を必要とするもので、次のうち6以上の所見があるもの

(臨床所見)

1 著しい発育障害

2 心音心雑音の異常

3 多呼吸又は呼吸困難

4 運動制限

5 チアノーゼ

6 肝腫大

7 浮腫

(胸部X線所見)

8 心胸比56%以上

9 肺血流量の増加又は減少

10 肺静脈のうっ血像

(心電図所見)

11 心室負荷像

12 心房負荷像

13 病的不整脈

14 心筋障害像

(2) 呼吸器(呼吸器系結核及び換気機能)の機能障害

ア 呼吸器の機能障害については、永続する機能障害をいうものとする。

イ 呼吸器の機能障害の程度についての判定は、予測肺活量1秒率(以下「指数」という。)及び臨床症状によるものとする。ここでいう指数とは、1秒量(最大努力下の最初の1秒間の呼気量)の予測肺活量(性別、年齢、身長の組合せで正常な状態ならば当然あると予測される肺活量の値)に対する100分率である。

ウ 次に掲げる状態のいずれかに該当するため、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

(ア) 呼吸困難が強いため歩行がほとんどできないもの

(イ) 指数の測定ができないもの又は指数が20以下のもの

(3) 腎臓の機能障害

ア 腎臓の機能障害については、永続する腎機能不全、尿生成異常をいうものとする。

イ 腎臓の機能障害の程度は、慢性透析療法を行う必要があるものについては、当該療法実施前の状態で判定するものとする。

ウ 腎臓の機能障害の程度についての判定は、臨床症状、腎臓機能検査成績、尿所見、血球算定検査、血液生化学検査(血清尿素毒素、血清クレアチニン、血清電解質、血清シスタチンC等)、血液ガス分析、推算糸球体濾過値(eGFR)、腎生検、一般状態、治療及び病状の経過等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

エ 令別表第1第8号に該当すると思われる病状には次のようなものがある。

(ア) 腎臓機能検査において、内因性クレアチニンクリアランスが15ml/分未満又は推算糸球体濾過値(eGFR)が15未満であって、かつ、自己の身辺の日常生活活動が著しく制限されるか又は次のいずれかの所見があるもの

((ア)) 尿毒症性心包炎

((イ)) 尿毒症性出血傾向

((ウ)) 尿毒症性中枢神経症状

(イ) 次表に掲げる検査成績のうちアが異常を示し、かつ、イ又はウのいずれかが異常を示すもので、ネフローゼ症候群と診断されるもの。

区分

検査項目

単位

異常

ア

血清アルブミン

g/dl

2.5以下

イ

早朝尿蛋白量/クレアチニン比

g/gクレアチニン

2.0以上

ウ

夜間尿蓄尿蛋白量

mg/hr/m2

40以上

オ 腎機能検査成績は、その性質上変動しやすいものと思われるので、腎臓疾患による病状の程度の判定に当たっては、診断書作成日前3か月間において最も適切に症状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて行うものとする。

(4) 肝臓疾患

ア 肝臓疾患による病状の程度についての判定は、おおむね3か月以上の療養を必要とし、悪心、黄疸、腹水、肝萎縮、肝性脳症、出血傾向等の臨床症状、肝機能検査成績、一般状態、治療及び病状の経過等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

イ 令別表第1第8号に該当すると思われる病状は次の(ア)に定める検査成績を示すものをいう。

(ア) 次表に掲げる肝機能異常度指表の検査成績のうち高度異常を3つ以上示すもの又は高度異常を2つ及び中等度の異常を2つ以上示すもの

肝機能異常度指表

検査項目/臨床所見

基準値

中等度の異常

高度異常

血清総ビリルビン

(mg/dl)

0.3~1.2

2.0以上3.0以下

3.0超

血清アルブミン

(g/dl)(BCG法)

4.2~5.1

3.0以上3.5以下

3.0未満

血小板数

(万/μl)

13~35

5以上10未満

5未満

プロトロビン時間(PT)

(%)

70超~130

40以上70以下

40未満

腹水

―

腹水あり

難治性腹水あり

脳症(表1)

―

Ⅰ度

Ⅱ度

ウ 肝機能検査成績は、その性質上変動しやすいものと思われるので、肝臓疾患による病状の程度の判定に当たっては、診断書作成日前3か月における1か月以上の間隔をおいた2回の検査成績に基づいて行うものとする。

表1昏睡度分類

昏睡度

精神症状

参考事項

Ⅰ

睡眠―覚醒リズムの逆転

多幸気分ときに抑うつ状態

だらしなく、気にとめない状態

あとでふり返ってみて判定できる

Ⅱ

指南力(時、場所)障害、物をとり違える(confusion)

異常行動

ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し会話ができる)

無礼な言動があったりするが、他人の指示に従う態度をみせる

興奮状態がない

尿便失禁がない

羽ばたき振戦あり

Ⅲ

しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせる

嗜眠状態(ほとんど眠っている)

外的刺激で開眼しうるが、他人の指示に従わない、または従えない(簡単な命令には応じえる)

羽ばたき振戦あり

(患者の協力がえられる場合)

指南力は高度に障害

Ⅳ

昏睡(完全な意識の消失)

痛み刺激に反応する

刺激に対して、払いのける動作、顔をしかめるなどがみられる

Ⅴ

深昏睡

痛み刺激にも全く反応しない

 

(5) 血液疾患

ア 血液疾患による病状の程度についての判定は、おおむね3か月以上の療養を必要とする者につき、一般状態特に治療及び病状の経過に重点をおき、立ちくらみ、動悸、息切れ等の臨床症状、血液学的検査成績等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第1第8号に該当するものとする。

イ 令別表第1第8号に該当すると思われる病状には、次のようなものがある。貧血、感染、発熱、各種臓器組織での出血性病変等の病状が継続するものであって、かつ、次表に掲げる血液異常度指表4系列のうち3系列以上の検査成績が高度異常を示すもの。

血液異常度指表

区分

系列

検査項目

単位

高度異常

末梢血液像

赤血球系

血色素量

g/dl

(ザーリー値)%

6未満

(40未満)

赤血球数

×104/mm3

200未満

網赤血球

%

0.2未満

白血球系

白血球数

/mm3

1500未満

顆粒球数

/mm3

500未満

病的細胞

%

20以上

血小板系

血小板数

×104/mm3

1未満

骨髄像

骨髄系

有核細胞数

×104/mm3

1未満

巨核球数

/mm3

15未満

リンパ球

%

60以上

赤芽球(E)/(M)

―

0.1未満

顆粒球(E)/(M)

 

 

病的細胞

%

40以上

ウ 血液検査成績は、その性質上変動しやすいものと思われるので、血液疾患による病状の程度の判定に当たっては、診断書作成日前3か月間において最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて行うものとする。

5 その他の疾患

(1) 前各項に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状がある場合においては、その状態が令別表第1第1号から第7号までと同程度以上と認められるものであって、日常生活において常時の介護を必要とする程度のものであるときは、令別表第1第8号に該当するものとする。

(2) (1)の機能の障害又は病状の程度の判定については、1から4に準じて行うものとする。

6 精神の障害

(1) 精神の障害は、統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害、気分(感情)障害、症状性を含む器質性精神障害、てんかん、知的障害、発達障害に区分し、その傷病及び状態像が令別表第1第9号に該当すると思われる症状等には、次のようなものがある。

ア 統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の病状があるため、高度の人格変化、思考障害、その他妄想、幻覚等の異常体験が著明なもの

イ 統合失調症型障害及び妄想性障害によるものにあっては、残遺状態又は病状が前記アに準ずるもの

ウ 気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり頻繁にくりかえしたりするもの

エ 症状性を含む器質性精神障害(高次脳機能障害を含む。)によるものにあっては、高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なもの

なお、アルコール、薬物等の精神作用物質の使用による精神及び行動の障害についてもこの項に含める

(注1) 高次脳機能障害とは、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、日常生活又は社会生活に制約があるものが認定の対象となる。その障害の主な症状としては、失行、失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがある。

なお、障害の状態は、代償機能やリハビリテーションにより好転も見られることから療養及び症状の経過を十分考慮すること。

オ てんかんによるものにあっては、十分な治療にかかわらず、てんかん性発作を極めてひんぱんに繰り返すもの

なお、てんかん発作については、抗てんかん薬の服用や、外科的治療によって抑制される場合にあっては、原則として認定の対象としない

カ 知的障害によるものにあっては、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難なもの

(注1) 知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断する。

(注2) 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮のうえ、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。

キ 発達障害によるものにあっては、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動が見られるもの

(注1) 発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものをいう。

(注2) 発達障害については、たとえ知能指数が高くても、社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して行う。

(注3) 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮のうえ、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。

ク アからキまでの認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

(2) 精神の障害の程度については、日常生活において常時の介護又は援助を必要とする程度以上のものとする。

(3) 知的障害の程度については、知的機能の発達程度のほか、適応行動上の障害を十分勘案のうえ、別表に掲げる知的機能の程度により判定するものとし、年齢階層別の障害の程度が最重度とされるものについては令別表第1第9号に該当するものとする。

なお、この場合における知的障害の程度は、標準化された知能検査による知能指数がおおむね20以下に相当する。

7 令別表第1第10号による障害

身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合の障害の程度の認定は次によるものとする。

(1) 病状と機能障害が重複する場合又は病状が重複する場合若しくは機能障害が重複する場合の障害の程度の判定に当たっては、一般状態、医学的な原因及び経過等を総合的に勘案することとし、その状態が日常生活において常時の介護を必要とする程度のものであるときは、令別表第1第10号に該当するものとする。

(2) 知的障害と他の病状又は機能障害が重複する場合における知的障害の程度については、別表に掲げる年齢階層別の障害の程度が重度とされたものとする。

なお、この場合における知的障害の程度は標準化された知能検査による知能指数がおおむね35以下に相当する。

(3) 前記(1)及び(2)における機能障害の程度については、次に掲げる程度のものとする。

ア 両眼の視力の和が0.03又は0.04のもの

イ 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの

ウ 両上肢の機能障害により、次に掲げる動作の2分の1以上について介助が必要なもの

((ア)) 食事

((イ)) 洗面

((ウ)) 便所の処理

((エ)) 衣服の着脱

エ 両下肢の機能障害により、次に掲げる動作の2分の1以上について介助が必要なもの

((ア)) 階段の昇降

((イ)) 室内の歩行

オ 体幹の機能障害により、次に掲げる動作の2分の1以上について介助が必要なもの

((ア)) 座位の保持

((イ)) 起立保持

((ウ)) 立ち上り

第三 特別障害者手当の個別基準

1 令第1条第2項第1号に該当する障害

令第1条第2項第1号に該当する障害の程度とは、令別表第2各号に掲げる障害が重複するものとし、令別表第2各号に該当する障害の程度とは次によるものとする。

(1) 視覚障害

両眼の視力の和が0.04以下のもの

ア 試視力表の標準照度は、200ルクスとする。

イ 屈折異常のある者については、矯正視力によって測定するが、矯正視力とは、眼科的に最も適当な常用しうる矯正眼鏡(コンタクトレンズを含む。)によって得られた視力をいう。

ウ 両眼の視力の和とは、両眼視によって累加された視力ではなく、両眼のそれぞれの視力を別々に測定した数値の和をいう。

(2) 聴覚障害

両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの

ア 聴力レベルは、オージオメータ(JIS規格又はこれに準ずるオージオメータ)によって測定するものとする。

ただし、聴覚の障害により、障害年金を受給しておらず、かつ、身体障害者手帳も取得していない者に対し、令第1条第2項に該当する診断を行う場合には、オージオメータによる検査に加えて、ABR検査(聴性脳幹反応検査)等の他覚的聴力検査又はそれに相当する検査を実施する。また、その結果(実施した検査方法及び検査所見)を診断書に記載し、記録データのコピー等を提出(添付)するものとする。

イ 聴力レベルのデシベル値は、会話音域すなわち周波数500、1000、2000ヘルツの純音のデシベル値の平均値とする。平均値は周波数500、1000、2000ヘルツにおける純音の各々のデシベル値をa、b、cとした場合、次の算式により算出する。

なお、この場合、a、b、cのうちいずれか1又は2が測定不能のとき(100デシベルの音も聴取できない場合)は、当該部分のデシベル値を105デシベルとし上記算式に計上し聴力レベルを算定する。

ウ 聴覚の障害により、障害年金を受給しておらず、かつ、身体障害者手帳も取得していない者に対し、令第1条第2項に該当する場合は、オージオメータによる検査結果のほか、ABR検査(聴性脳幹反応検査)等の他覚的聴力検査又はそれに相当する検査結果を把握して、総合的に認定する。

(3) 両上肢の機能障害

両上肢の機能に著しい障害を有するもの又は両上肢のすべての指を欠くもの若しくは両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの

ア 両上肢の機能に著しい障害を有するものとは、おおむね両上肢のそれぞれについて肩、肘及び手の3大関節中いずれか2関節以上が用を廃する程度の障害を有するものをいう。この場合において、関節が用を廃する程度の障害を有するとは、各々の関節が強直若しくはそれに近い状態(可動域10度以下)にある場合又は関節に目的運動を起こさせる筋力が著減(徒手筋力テスト2以下)している場合で日常生活動作に必要な運動を起こし得ない程度の障害をいう。

ただし、肩関節については、前方及び側方の可動域が30度以下のものは、その用を廃する程度の障害に該当するものとする。

なお、この場合には上肢装具等の補装具を使用しない状態で、日常生活において次のいずれの動作も行うことができないものである。

((ア)) かぶりシャツの着脱(1分以内に行う)

((イ)) ワイシャツのボタンをとめる(1分以内に行う)

イ 両上肢のすべての指を欠くものとは、それぞれの指を近位節(指)骨の基部から欠き、その有効長が0のものをいう。

ウ 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するものとは、指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の強直、瘢痕による指の埋没又は拘縮等により指があってもそれがないのとほとんど同程度の機能障害があるものをいう。

なお、この場合には日常生活において次のいずれの動作も行うことができないものである。

((ア)) タオルをしぼる(水を切れる程度)

((イ)) とじひもを結ぶ(10秒以内に行う)

(4) 両下肢の機能障害

両下肢の機能に著しい障害を有するもの又は両下肢を足関節以上で欠くもの

ア 両下肢の機能に著しい障害を有するものとは、おおむね両下肢のそれぞれについて股、膝及び足の3大関節中いずれか2関節以上が用を廃する程度の障害を有するものをいう。この場合において、関節が用を廃する程度の障害を有するとは、各々の関節が強直若しくはそれに近い状態(可動域10度以下。なお、足関節の場合は5度以下。)にある場合又は下肢に運動を起こさせる筋力が著減(徒手筋力テスト2以下)している場合で、起立歩行に必要な動作を起こし得ない程度の障害をいう。ただし、膝関節のみが100度屈位の強直である場合のように単に1関節が用を廃するにすぎない場合であっても、その下肢は歩行する場合に使用することができないため、その下肢の機能に著しい障害を有するものとする。

なお、この場合にはつえ、松葉づえ、下肢装具等の補助具を使用しない状態で、日常生活において次のいずれの動作も行うことができないものである。

((ア)) 片足で立つ

((イ)) 階段の昇降

イ 両下肢を足関節以上で欠くものとは、ショパール関節以上で欠くものをいう。

ウ 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものについては、そう入置換した状態で認定を行うものとする。

(5) 体幹の機能障害

体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの

ア 体幹の機能障害は、高度体幹麻痺等を後遺した脊髄性小児麻痺、脳性麻痺、脊髄損傷、強直性脊椎炎等によって生ずるが、これらの多くのものは障害が単に体幹のみならず四肢に及ぶものが多い。このような症例における体幹の機能障害とは四肢の機能障害を一応切り離して、体幹のみの障害の場合を想定して判定したものをいう。従ってこのような症例の場合は体幹と四肢の障害の程度を総合して判定するものであるが、この際体幹と下肢の重複障害として認定するときは慎重に行うこと。例えば脊髄損傷又は臀筋麻痺で起立困難の症例を体幹と下肢の両者の機能障害として重複障害として認定することは適当ではない。

イ 座っていることができないとは、腰掛、正座、横座り、長座位及びあぐらのいずれもできないものをいい、立ち上がることができないとは、臥位又は座位から自力のみで立ち上がれず、他人、柱、つえ、その他の器物の介護又は補助によりはじめて立ち上ることができるものをいう。

(6) 内部障害

ア 心臓の機能障害

(ア) 心臓の機能障害については、永続する機能障害(将来とも回復する可能性がないか極めて少ないものをいう。以下同じ。)をいうものとする。

(イ) 心臓の機能障害の程度についての判定は、呼吸困難、心悸亢進、チアノーゼ、浮腫等の臨床症状、X線、心電図等の検査成績、一般状態、治療及び病状の経過等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第2第6号に該当するものとする。

(ウ) 令別表第2第6号に該当すると思われる症状には、次のようなものがある。

次のうちいずれか2以上の所見があり、かつ、自己の身辺の日常生活活動でも心不全症状又は狭心症症状が起こるもの。

((ア)) 心胸比が60%以上のもの

((イ)) 心電図で陳旧性心筋梗塞所見があるもの

((ウ)) 心電図で脚ブロック所見があるもの

((エ)) 心電図で完全房室ブロック所見があるもの

((オ)) 心電図で第2度の房室ブロック所見があるもの

((カ)) 心電図で心房細動又は粗動所見があり、心拍数に対する脈拍数の欠損が1分間10以上のもの

((キ)) 心電図でSTの低下が0.2mV以上の所見があるもの

((ク)) 心電図で第1誘導、第2誘導及び胸部誘導(ただしV1を除く。)のいずれかのT波が逆転した所見があるもの

((ケ)) 心臓ペースメーカーを装着したもの

((コ))人工弁を装着したもの

(エ) 心臓ペースメーカー及び人工弁を装着したものについては装着した状態で認定を行うものとする。

イ 呼吸器(呼吸器系結核及び換気機能)の機能障害

(ア) 呼吸器の機能障害については、永続する機能障害をいうものとする。

(イ) 呼吸器の機能障害の程度についての判定は、予測肺活量1秒率(以下「指数」という。)、動脈血ガス分析値及び臨床症状によるものとする。ここでいう指数とは、1秒量(最大努力下の最初の1秒間の呼気量)の予測肺活量(性別、年齢、身長の組合せで正常な状態ならば当然あると予測される肺活量の値)に対する百分率である。

(ウ) 令別表第2第6号に該当すると思われる機能障害の状態とは次の((イ))又は((ウ))の所見があり、((ア))の症状を有するものとする。

((ア)) 呼吸困難が強いため歩行がほとんどできないもの

((イ)) 指数の測定ができないもの又は指数が20以下のもの

((ウ)) 動脈血ガス分析値が、動脈血O2分圧で55mmHg以下のもの又は動脈血CO2分圧で60mmHg以上のもの

ウ じん臓の機能障害

(ア) じん臓の機能障害については、永続するじん機能不全、尿生成異常をいうものとする。

(イ) 腎臓の機能障害の程度についての判定は、臨床症状、腎臓機能検査成績、尿所見、血球算定検査、血液生化学検査(血清尿素毒素、血清クレアチニン、血清電解質等)、動脈血ガス分析、腎生検、一般状態、治療及び病状の経過等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第2第6号に該当するものとする。

(ウ) 慢性透析療法を行う必要があるものにかかるじん機能検査は当該療法実施前の成績によるものとする。

(エ) 令別表第2第6号に該当すると思われる病状には次のようなものがある。

じん臓機能検査において、内因性クレアチニンクリアランスが10ml/分未満、血清クレアチニンが8.0mg/dl以上又は血液尿素窒素が80mg/dl以上であってかつ、自己の身辺の日常生活活動が著しく制限されるか又は次のいずれかの所見があるもの

((ア)) 尿毒症性心包炎

((イ)) 尿毒症性出血傾向

((ウ)) 尿毒症性中枢神経症状

じん機能検査成績は、その性質上変動しやすいものと思われるので、じん臓疾患による病状の程度の判定に当たっては、診断書作成日前3か月間において最も適切に症状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて行うものとする。

エ 肝臓疾患

(ア) 肝臓疾患による病状の程度についての判定は、おおむね3か月以上の療養を必要とし、悪心、黄疸、腹水、肝萎縮、肝性脳症、出血傾向等の臨床症状、肝機能検査成績、一般状態、治療及び病状の経過等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第2第6号に該当するものとする。

(イ) 令別表第2第6号に該当すると思われる病状は次の((ア))に定める検査成績を示すものをいう。

((ア)) 次表に掲げる肝機能異常度指表の検査成績のうち高度異常を3つ以上示すもの又は高度異常を2つ及び中等度の異常を2つ以上示すもの

肝機能異常度指表

検査項目/臨床所見

基準値

中等度の異常

高度異常

血清総ビリルビン

(mg/dl)

0.3~1.2

2.0以上3.0以下

3.0超

血清アルブミン

(g/dl)(BCG法)

4.2~5.1

3.0以上3.5以下

3.0未満

血小板数

(万/μl)

13~35

5以上10未満

5未満

プロトロビン時間(PT)

(%)

70超~130

40以上70以下

40未満

腹水

―

腹水あり

難治性腹水あり

脳症(表1)

―

Ⅰ度

Ⅱ度

(ウ) 肝機能検査成績は、その性質上変動しやすいものと思われるので、肝臓疾患による病状の程度の判定に当たっては、診断書作成日前3か月間における1か月以上の間隔をおいた2回の検査成績に基づいて行うものとする。

オ 血液疾患

(ア) 血液疾患による病状の程度についての判定は、おおむね3か月以上の療養を必要とする者につき、一般状態特に治療及び病状の経過に重点をおき、立ちくらみ、動悸、息切れ等の臨床症状、血液学的検査成績等により行うものとし、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される状態にあるものについては、令別表第2第6号に該当するものとする。

(イ) 令別表第2第6号に該当すると思われる病状には、次のようなものがある。貧血、感染、発熱、各種臓器組織での出血性病変等の病状が継続するものであって、かつ、次表に掲げる血液異常度指表の4系列のうち3系列以上の検査成績が高度異常を示すもの。

血液異常度指表

区分

系列

検査項目

単位

高度異常

末梢血液像

赤血球系

血色素量

g/dl

(ザーリー値)%

6未満

(40未満)

赤血球数

×104/mm3

200未満

網赤血球

%

0.2未満

白血球系

白血球数

/mm3

1500未満

顆粒球数

/mm3

500未満

病的細胞

%

20以上

血小板系

血小板数

×104/mm3

1未満

骨髄像

骨髄系

有核細胞数

×104/mm3

1未満

巨核球数

/mm3

15未満

リンパ球

%

60以上

赤芽球(E)/(M)

―

0.1未満

顆粒球(E)/(M)

 

 

病的細胞

%

40以上

(ウ) 血液検査成績は、その性質上変動しやすいものと思われるので、血液疾患による病状の程度の判定に当たっては、診断書作成日前3か月間において最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて行うものとする。

(7) その他の疾患

ア 前各項に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状がある場合においては、その状態が令別表第2第1号から第5号までと同程度以上と認められるものであって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものであるときは令別表第2第6号に該当するものとする。

イ アの機能の障害又は症状の程度の判定については、(1)から(4)に準じて行うものとする。

ウ なお、病状には慢性に経過する極めて重とくな疾患で、短期間に軽快することを期待できない疾患を総じて含むもので特定疾患治療研究事業の対象疾患にとどまらず、対象となるものである。認定に際しては前各項に掲げる疾患のように、特定の症状を以って評価することが困難な場合が多く個別に表出された症状の総括によって評価しなければならないために、X線・検尿・血液検査・心電図等の所見を必要とする場合も多い。臨床所見はあくまで「常時安静、就床を要する程度」のものであり、それを裏付ける所見が必要となることから慎重に取扱うこと。

なお、「常時安静、就床を要する程度」とは、結核の治療指針(昭和38年6月7日保発第12号厚生省保険局長通知)に掲げる安静度表の2度以上に該当すると認められるものである。

(8) 精神の障害

ア 精神の障害は、統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害、気分(感情)障害、症状性を含む器質性精神障害、てんかん、知的障害、発達障害に区分し、その傷病及び状態像が令別表第2第7号に該当すると思われる症状等には、次のようなものがある。

(ア) 統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想、幻覚等の異常体験が著明なもの

(イ) 統合失調症型障害及び妄想性障害によるものにあっては、残遺状態又は病状が前記(ア)に準ずるもの

(ウ) 気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするもの

(エ) 症状性を含む器質性精神障害(高次脳機能障害を含む。)によるものにあっては、高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なもの

なお、アルコール、薬物等の精神作用物質の使用による精神及び行動の障害についてもこの項に含めるなお、

(注1) 高次脳機能障害とは、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、日常生活又は社会生活全般に制約があるものが認定の対象となる。その障害の主な症状としては、失行、失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがある。

なお、障害の状態は、代償機能やリハビリテーションにより好転も見られることから療養及び症状の経過を十分に考慮すること。

(オ) てんかんによるものにあっては、てんかん性発作のA又はBが月に1回以上あり、かつ、常時の介護が必要なもの

なお、てんかん発作については、抗てんかん薬の服用や、外科的治療によって抑制れる場合にあっては、原則として認定の対象としない

(注) 発作のタイプは以下の通り

A:意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作

B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作

(カ) 知的障害によるものにあっては、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難なもの

(注1) 知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断する

(注2) 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮のうえ、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。

(キ) 発達障害によるものにあっては、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動が見られるもの

(注1) 発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものをいう。

(注2) 発達障害については、たとえ知能指数が高くても、社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して行う。

(注3) 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮のうえ、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める

(ク) (ア)から(キ)までの認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

イ 精神の障害の程度については、日常生活において常時の介護又は援助を必要とする程度以上のものとする。

ウ 知的障害の程度については、知的機能の発達程度のほか、適応行動上の障害を十分勘案のうえ、別表に掲げる知的機能の程度により判定するものとし、年齢階層別の障害が最重度とされるものについては令別表第2第7号に該当するものとする。

なお、この場合における知的障害の程度は、標準化された知能検査による知能指数がおおむね20以下に相当する。

エ アの症状を有するもので、次の日常生活能力判定表の各動作及び行動に該当する点を加算したものが10点以上の場合にイに該当するものとする。

日常生活能力判定表

動作及び行動の種類

0点

1点

2点

1 食事

ひとりでできる

介助があればできる

できない

2 用便(月経)の始末

ひとりでできる

介助があればできる

できない

3 衣服の着脱

ひとりでできる

介助があればできる

できない

4 簡単な買物

ひとりでできる

介助があればできる

できない

5 家族との会話

通じる

少しは通じる

通じない

6 家族以外の者との会話

通じる

少しは通じる

通じない

7 刃物・火の危険

わかる

少しはわかる

わからない

8 戸外での危険から身を守る(交通事故)

守ることができる

不十分ながら守ることができる

守ることができない

2 令第1条第2項第2号に該当する障害

令第1条第2項第2号に該当する障害の程度とは、次のいずれかに該当するものとする。

(1) 令別表第2第1号から第7号までのいずれか1つの障害を有し、かつ、次表に規定する身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害を重複して有するもの

1

両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの

2

両耳の聴覚レベルが90デシベル以上のもの

3

平衡機能に極めて著しい障害を有するもの

4

そしゃく機能を失ったもの

5

音声又は言語機能を失ったもの

6

両上肢のおや指及びひとさし指の機能を全廃したもの又は両上肢のおや指及びひとさし指を欠くもの

7

1上肢の機能に著しい障害を有するもの又は1上肢のすべての指を欠くもの若しくは1上肢のすべての指の機能を全廃したもの

8

1下肢の機能を全廃したもの又は1下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの

9

体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの

10

前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

11

精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの

前記の各号に該当する障害は、次によるものとする。

ア 第1号について

視力の測定については、1の(1)のアからウによること。

なお、視野障害において、両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90パーセント以上のものについては、第10号その他疾患に該当するものとする。

イ 第2号について

聴力レベルの測定については、1の(2)のア(ただし書を除く。)、イ及びウによること。

ウ 第3号について

(ア) 平衡機能の障害には、その原因が内耳性のもののみならず、脳性のものも含まれるものとする。

(イ) 平衡機能の極めて著しい障害とは、四肢体幹に器質的異常がない場合に、閉眼で起立不能又は開眼で直線を歩行中に10メートル以内に転倒あるいは著しくよろめき、手すりによる歩行のみが可能なものとする。

エ 第4号について

(ア) そしゃく機能障害は、下顎骨の欠損、顎関節の強直又はそしゃくに関係のある筋、神経の障害等により起こるものとする。

(イ) そしゃく機能を欠くものとは、歯を用いて食物をかみくだくことが不能であることによって流動食以外は摂取できないもの、食餌が口からこぼれ出るため常に手、器物等でそれを防がなければならないもの、又はそしゃく機能障害若しくは嚥下困難のため、1日の大半を食事についやさなければならない程度のものとする。

オ 第5号について

(ア) 音声又は言語機能の障害とは、発音に関わる機能又は音声言語の理解と表出に関わる機能の障害をいい、構音障害又は音声障害、失語症及び聴覚障害による障害が含まれる。

((ア)) 構音障害又は音声障害

歯、顎、口腔(舌、口唇、口蓋等)、咽頭、喉頭、気管等の発声器官の形態異常や運動機能障害により、発音に関わる機能に障害が生じた状態のものをいう。

((イ)) 失語症

大脳の言語野の後天性脳損傷(脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷や脳炎など)により、一旦獲得された言語機能に障害が生じた状態のものをいう。

((ウ)) 聴覚障害による障害

先天的な聴覚障害により音声言語の表出ができないものや、中途の聴覚障害によって発音に障害が生じた状態のものをいう。

(イ) 「音声又は言語機能を失ったもの」とは、発音に関わる機能を喪失するか、話すことや聞いて理解することのどちらか又は両方がほとんどできないため、日常会話が誰とも成立しないものをいう。

(ウ) 構音障害、音声障害又は聴覚障害による障害については、発音不能な語音を評価の参考とする。発音不能な語音は、次の4種について確認するほか、語音発語明瞭度検査等が行われた場合はその結果を確認する。

((ア)) 口唇音(ま行音、ぱ行音、ば行音等)

((イ)) 歯音、歯茎音(さ行、た行、ら行等)

((ウ)) 歯茎硬口蓋音(しゃ、ちゃ、じゃ等)

((エ)) 軟口蓋音(か行音、が行音等)

(エ) 失語症については、失語症の障害の程度を評価の参考とする。失語症の障害の程度は、音声言語の表出及び理解の程度について確認するほか、標準失語症検査等が行われた場合はその結果を確認する。

(オ) 失語症が、音声言語の障害の程度と比較して、文字言語(読み書き)の障害の程度が重い場合には、その症状も勘案し、総合的に認定する。

(カ) 喉頭全摘出手術を施した結果、発音に関わる機能を喪失したものについては、「音声又は言語機能を失ったもの」に該当するものと認定する。

(キ) 歯のみの障害による場合は、補綴等の治療を行った結果により判定する。

(ク) 音声又は言語機能の障害(特に構音障害)とそしゃく・嚥下機能の障害とは併存することが多いが、この場合には、第4号及び第5号の障害を重複して有することがある、また、音声又は言語機能の障害(特に失語症)と肢体の障害又は精神の障害とは併存することが多いが、この場合についても、第5号と第6号から第9号まで、又は第11号の障害のうちいくつかを重複して有することがある。

カ 第6号について

(ア) 両上肢のおや指及びひとさし指の機能を全廃したものとは、両上肢のおや指及びひとさし指の各々の関節の可動域が10度以下のものとする。

(イ) 両上肢のおや指及びひとさし指を欠くものとは、少なくとも必ず両上肢のおや指を欠き、それに加えて両上肢のひとさし指を欠くものである。この場合の指を欠くものとは、それぞれの指を近位節(指)骨の基部から欠き、その有効長が0のものをいう。

キ 第7号について

(ア) 1上肢の機能に著しい障害を有するものとは、おおむね肩、肘及び手の3大関節中いずれか2関節以上が用を廃する程度の障害を有するものとする。この場合において、関節が用を廃する程度の障害を有するとは各々の関節が強直若しくはそれに近い状態(可動域10度以下)にある場合又は関節に目的運動を起こさせる筋力が著減(徒手筋力テスト2以下)している場合で日常生活動作に必要な運動を起こし得ない程度のものとする。

なお、肩関節については、前方及び側方の可動域が30度以下のものはその用を廃する程度の障害に該当するものとする。

(イ) 1上肢のすべての指を欠くものとは、それぞれの指を近位節(指)骨の基部から欠き、その有効長が0のものをいう。

(ウ) 1上肢のすべての指の機能を全廃したものとは、1上肢のすべての指の各々の関節の可動域が10度以下のものとする。

ク 第8号について

(ア) 1下肢の機能を全廃したものとは、1下肢の股、膝及び足の3大関節のいずれの関節とも用を廃する程度の障害を有するものとする。この場合において、関節が用を廃する程度の障害を有するとは、各々の関節が強直若しくはそれに近い状態(可動域10度以下。なお、足関節の場合は5度以下。)にある場合又は下肢に運動を起こさせる筋力が著減(徒手筋力テスト2以下)している場合で起立歩行に必要な動作を起こし得ない程度のものとする。

(イ) 大腿の切断の部位及び長さは実用長をもって計測するものとする。

ケ 第9号について

体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するものとは、室内においては、つえ、松葉づえその他の補助用具を必要とせず、起立移動が可能であるが、野外ではこれらの補助用具の助けをかりる必要がある程度又は片脚による起立保持が全く不可能な程度のものとする。

コ 第10号について

(ア) 内部障害

((ア)) 心臓の機能障害については、1の(6)のアの(ウ)の((ア))から((コ))のいずれかの所見があり、かつ、家庭内での極めて温和な活動には支障がないが、それ以上の活動では心不全症状又は狭心症症状が起こるものとする。

((イ)) 呼吸器(呼吸系結核及び換気機能)の機能障害については、次のいずれかの所見があり、かつ、ゆっくりでも少し歩くと息切れがするものとする。

a 指数(予測肺活量1秒率)が30以下のもの

b 動脈血ガス分析値が動脈血O2分圧で75mmHg以下のもの又は動脈血CO2分圧46mmHg以上のもの

((ウ)) じん臓の機能障害については、じん臓機能検査において、内因性クレアチニンクリアランスが20ml/分未満、血清クレアチニンが5mg/dl以上又は血液尿素窒素が40mg/dl以上であって、次のいずれか2以上の所見があり、かつ、家庭内での極めて温和な活動には支障がないが、それ以上の活動は著しく制限されるものとする。

a 腎不全に基づく末梢神経症

b 腎不全に基づく消化器症状

c 水分電解質異常

d 腎不全に基づく精神異常

e X線上における骨異栄養症

f 腎性貧血

g 代謝性アチドージス

h 重篤な高血圧症

i 腎疾患に直接関連するその他の症状

((エ)) 肝臓疾患については、次のaに定める検査成績を示すものとする。

a 次表に掲げる肝機能異常度指表の検査成績のうち中等度又は高度の異常を3つ以上示すもの

肝機能異常度指表

検査項目/臨床所見

基準値

中等度の異常

高度異常

血清総ビリルビン

(mg/dl)

0.3~1.2

2.0以上3.0以下

3.0超

血清アルブミン

(g/dl)(BCG法)

4.2~5.1

3.0以上3.5以下

3.0未満

血小板数

(万/μl)

13~35

5以上10未満

5未満

プロトロビン時間(PT)

(%)

70超~130

40以上70以下

40未満

腹水

―

腹水あり

難治性腹水あり

脳症(表1)

―

Ⅰ度

Ⅱ度

表1昏睡度分類

昏睡度

精神症状

参考事項

Ⅰ

睡眠―覚醒リズムの逆転

多幸気分ときに抑うつ状態

だらしなく、気にとめない状態

あとでふり返ってみて判定できる

Ⅱ

指南力(時、場所)障害、物をとり違える(confusion)

異常行動

ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し会話ができる)

無礼な言動があったりするが、他人の指示に従う態度をみせる

興奮状態がない

尿便失禁がない

羽ばたき振戦あり

Ⅲ

しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせる

嗜眠状態(ほとんど眠っている)

外的刺激で開眼しうるが、他人の指示に従わない、または従えない(簡単な命令には応じえる)

羽ばたき振戦あり

(患者の協力がえられる場合)

指南力は高度に障害

Ⅳ

昏睡(完全な意識の消失)

痛み刺激に反応する

刺激に対して、払いのける動作、顔をしかめるなどがみられる

Ⅴ

深昏睡

痛み刺激にも全く反応しない

 

((オ)) 血液疾患

血液疾患については、貧血、感染、発熱、各種臓器組織での出血性病変等の病状が継続するものであって、かつ、次表に掲げる血液検査異常度指表の4系列のうち3系列以上の検査成績が、異常を示すものとする。

血液異常度指表

区分

系列

検査項目

単位

異常

末梢血液像

赤血球系

血色素量

g/dl

(ザーリー値)%

8未満

(37.5未満)

赤血球数

×104/mm3

300未満

網赤血球

%

0.9未満

白血球系

白血球数

/mm3

3000未満

顆粒球数

/mm3

1000未満

病的細胞

 

出現しているもの

血小板系

血小板数

×104/mm3

10未満

骨髄像

骨髄系

有核細胞数

×104/mm3

5未満

巨欠く球数

/mm3

30未満

リンパ球

%

40異常

赤芽球(E)/(M)

―

0.3未満

顆粒球(E)/(M)

病的細胞

 

出現しているもの

(イ) その他の疾患

その他の疾患については、前各項に掲げるもののほか身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状がある場合において、その症状が(1)の表に掲げる障害と同程度以上であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。

この場合の障害程度の判定においては一般状態が次に該当するものとする。

身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助を必要とし、日中の50パーセント以上は就床している。

サ 第11号について

精神の障害については1の(8)のアの症状を有するもの又はこれに準ずる程度の症状を有するものであって、1の(8)のエの日常生活能力判定表の各動作及び行動に該当する点を加算したものが8点以上のものとする。

なお、知的障害の程度については、標準化された知能検査による知能指数がおおむね35以下に相当する場合に該当するものとする。

(2) 令別表第2第3号から第5号までのいずれか1つの障害を有し、かつ、次の日常生活動作評価表の日常生活動作能力の各動作の該当する点を加算したものが10点以上のもの。

この評価は、つえ、松葉づえ、下肢装具等の補助具等を使用しない状態で行うものである。

日常生活動作評価表

動作

評価

1 タオルを絞る(水をきれる程度)

 

2 とじひもを結ぶ

 

3 かぶりシャツを着て脱ぐ

 

4 ワイシャツのボタンをとめる

 

5 座わる(正座・横すわり・あぐら・脚なげだしの姿勢を持続する)

 

6 立ち上る

 

7 片足で立つ

 

8 階段の昇降

 

前記の各動作の評価は次によること

評価

ひとりでできる場合…0点

ひとりでできてもうまくできない場合…1点

ひとりでは全くできない場合…2点

注

(1) 2の場合については,次によること

5秒以内にできる…0点

10秒  〃   …1点

10秒ではできない…2点

(2) 3及び4の場合については,次によること

30秒以内にできる…0点

1分  〃   …1点

1分ではできない…2点

3 令第1条第2項第3号に該当する障害

令第1条第2項第3号に該当する障害の程度とは、令別表1のうち次のいずれかに該当するものとする。

(1) 第二障害児福祉手当の個別基準の4又は5に該当する障害を有するものであって第三の1の7のウの「安静度表」の1度に該当する状態を有するもの。

(2) 第二障害児福祉手当の個別基準の6に該当する障害を有するものであって第三の1の8のエの「日常生活能力判定表」の各動作及び行動に該当する点を加算したものが14点となるもの。

第四 福祉手当の障害程度認定基準

国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年5月1日法律第34号)附則第97条により支給される福祉手当の障害程度認定基準については、「第二障害児福祉手当の個別基準」を準用する。

別添 略

別表 (第二の6の(3)及び第三の1の(8)のウ)

知的機能の程度

段階

年齢

重度

最重度

5歳以下

1 ことばがごく少なく意志の表示は身ぶりなどで示す。

2 ある程度の感情表現はできる(笑ったり、怒ったり等)。

3 運動機能の発達の遅れが著しい。

4 身のまわりの始末はほとんどできない。

5 集団あそびはできない。

1 言語不能

2 最小限の感情表示(快、不快等)

3 歩行が不能またはそれにちかい。

4 食事、衣服の着脱などはまったくできない。

6歳~17歳

1 言語による意志表示はある程度可能。

2 読み書きの学習は困難である。

3 数の理解に乏しい。

4 身近なものの認知や区別はできる。

5 身辺処理は部分的に可能。

6 身近な人と遊ぶことはできるが長続きしない。

1 言語は数語のみ

2 数はほとんど理解できない。

3 食事、衣服の着脱などひとりではほとんどできない。

18歳以上

1 日常会話はある程度できる。

2 ひらがなはどうにか読み書きできる。

3 数量処理は困難

1 会話は困難

2 文字の読み書きはできない。

3 数の理解はほとんどできない。

4 身辺処理はほとんど不可能。

5 作業能力はほとんどない。

(注)

1 「5歳以下」の欄は、おおむね4~5歳児の知的機能の程度を示したものであり、それ以下の年齢についてはこれと年齢相応の発達の程度を参考にして判定すること。

2 失禁、興奮、多寡動等の特別な介助を必要とする行動の障害等が認められる場合は、当該行動の障害等を勘案のうえ総合的に知的障害の程度を判定すること。