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○住宅扶助の認定にかかる留意事項について(通知)

(平成27年5月13日)

(社援保発0513第1号)

(各都道府県・各指定都市・各中核市民生主管部(局)長あて厚生労働省社会・援護局保護課長通知)

(公印省略)

生活保護行政の推進につきましては、平素格別の御配慮を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、生活保護法による住宅扶助については、「生活保護法による保護の基準」(昭和38年厚生省告示第158号)別表第3の2の規定に基づき、各都道府県(市)における厚生労働大臣が別に定める額(以下「住宅扶助(家賃・間代等)の限度額」という。)を定めた「生活保護法による保護の基準に基づき厚生労働大臣が別に定める住宅扶助(家賃・間代等)の限度額の設定について(通知)」(平成27年4月14日社援発0414第9号厚生労働省社会・援護局長通知。以下「局長通知」という。)が発出され、本年7月1日から適用されることとなりました。

今般の住宅扶助の見直しにおいては、社会保障審議会生活保護基準部会報告書(平成27年1月9日)を踏まえ、最低限度の生活の維持に支障が生じないよう、局長通知においても必要な経過措置等を規定しているところです。

その上で、住宅扶助の認定に当たっては、生活保護受給者の居住の安定や居住先確保の支援の観点から、下記について御留意いただき、管内福祉事務所に対して周知徹底をお願いします。

なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言であることを申し添えます。

1 現に生活保護を受けている世帯が、今般の住宅扶助の見直しによって、本年7月1日以降の住宅扶助(家賃・間代等)の限度額より、実際の家賃・間代等が上回る場合は、近隣の家賃相場等から当該住居等の家賃・間代等の引下げが可能か否かについて検討すること。具体的には、貸主等が契約更新等の際に当該住居等の家賃・間代等を住宅扶助(家賃・間代等)の限度額以下まで引下げるのか確認し、福祉事務所においては、必要に応じて今般の住宅扶助(家賃・間代等)の適正化を図った趣旨等を丁寧に説明し、貸主等の理解が得られるよう努めること。

その際には、生活保護受給世帯のプライバシーに配慮する必要があることから、生活保護受給者であることを貸主等に明らかにすることまでを求めるのではなく、一般的な賃貸借契約の範囲内で確認するものであることに留意すること。

また、貸主等が家賃、間代等の引下げに応じる場合であっても、その引下げ分が共益費などの他の費用として転嫁され、結果として生活保護受給世帯の家計が圧迫されることがないよう留意すること。

2 1において、住宅扶助(家賃・間代等)の限度額以下への家賃・間代等の引下げが困難であった場合は、福祉事務所において、当該世帯の意思や生活状況等を十分に確認し、必要に応じて局長通知に定める経過措置等の適用や住宅扶助(家賃・間代等)の限度額の範囲内の家賃である適切な住宅への転居について検討すること。

この検討に当たり、経過措置の適用は生活保護受給世帯によって適用期限が異なり、経過措置終了後は住宅扶助(家賃・間代等)の限度額が適用されることを踏まえ、当該世帯に対しては、当該世帯に適用される経過措置の内容を十分に説明することに留意すること。

特に、経過措置期限の終了前に何らかの事由により経過措置を終了しなくてはならない事案が発生した場合は、慎重に判断すること。

3 福祉事務所は、生活保護受給世帯が保護開始時に住宅を確保する場合や受給中に転居する必要がある場合には、最低居住面積水準を満たす等、適切な住宅の確保を図るため、例えば不動産関係団体と連携し、民間の不動産賃貸情報などを活用した支援を行える体制を整える等、その仕組みづくりに努めること。なお、住生活基本計画(全国計画)(平成23年3月15日閣議決定)において最低居住面積水準未満率を早期に解消することが目標として掲げられていることに留意すること。

その際、住宅扶助の代理納付の仕組みを積極的に活用して家賃滞納のリスク解消という家主に対するメリット付けを行うことや、必要に応じて不動産業者へ同行する等の居住先確保の支援に取り組むこと。

また、日頃から公営住宅担当部局や不動産関係団体と連携を図り、地域の公営住宅やUR賃貸住宅、民間の不動産賃貸住宅の空き状況等について把握しておき、必要に応じて生活保護受給世帯へ情報提供を行うこと。さらに、支援の必要な高齢者にあっては、現在、養護老人ホームでは定員割れの施設も見られることから、福祉事務所が高齢者福祉担当部局と連携を図り、養護老人ホームへの入居も選択肢として検討すること。

4 福祉事務所は、生活保護受給世帯に対する訪問活動等によって、生活実態の把握及び居住環境の確認に努めるとともに、住環境が著しく劣悪な状態であり、転居が適当であると確認した場合には、適切な居住場所への転居を促すなど必要な支援を的確に行うこと。

また、転居等で新たに入居しようとする住宅の家賃・間代等が近隣同種の住宅の家賃額と比較して、合理的な理由なく高額な設定となっていると認められる場合には、適正な家賃額の物件に入居するよう助言指導を行うこと。

5 「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」(昭和38年4月1日社保第34号厚生省社会局保護課長通知)第7の問56の答における「地域において保護の基準別表第3の2の規定に基づき厚生労働大臣が定める額(限度額)のうち、世帯人員別の住宅扶助(家賃・間代等)の限度額の範囲内では賃貸される実態がない場合」というのは、地域の実態において、民間住宅への入居が困難なため、やむを得ず無料低額宿泊所等を利用する場合も含むものである。

この適用を判断するに当たっては、無料低額宿泊所等はあくまで一時的な起居の場所として利用されることを基本としつつ、生活の継続性や安定性の観点から、当該無料低額宿泊所等を利用するに際して床面積別の住宅扶助(家賃・間代等)の限度額が適用されないことや、無料低額宿泊所においては、「社会福祉法第2条第3項に規定する生計困難者のために無料又は低額な料金で宿泊所を利用させる事業を行う施設の設備及び運営について」(平成15年7月31日社援発第0731008号厚生労働省社会・援護局長通知)の別紙「無料低額宿泊所の設備、運営等に関する指針」に定める事項を遵守していること等を確認し、慎重に判断すること。