添付一覧
別紙2 変異原性が認められた既存化学物質に関する情報一覧
|
化審法官報公示整理番号 |
CAS No. |
名称 (括弧内は官報公示名称) |
構造式等 |
常温の性状等(固体、液体、気体) |
用途 |
変異原性試験結果の概要 ※1 |
出典 |
1 |
3―110 |
102―01―2 |
アセト酢酸アニリド |
固体 融点:85℃ 沸点:― 蒸気圧:0.0075mmHg |
ピラゾロン系及びピリミジン系製品製造用中間体 |
Ames試験最大比活性値:1.24×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:陰性 |
厚生労働省 |
|
2 |
2―224 |
75―91―2 |
tert―ブチルヒドロペルオキシド |
液体 融点:-8℃ 沸点:35℃ 蒸気圧:5.48mmHg |
メタクリレート、ポリエチレン、酢酸ビニル等の硬化剤、ワニス、ペイントの乾燥剤 |
Ames試験最大比活性値:1.32×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.0043mg/mL |
NTP |
|
3 |
2―1041 |
106―91―2 |
メタクリル酸グリシジル |
液体 融点:-41℃ 沸点:189℃ 蒸気圧:0.622mmHG |
熱硬化性塗料、繊維処理剤、接着剤、帯電防止剤 |
Ames試験最大比活性値:3.50×103rev/mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― |
NTP |
|
4 |
2―74 |
78―76―2 |
2―ブロモブタン |
液体 融点:-112℃ 沸点:91℃ 蒸気圧:57mmHg |
医薬・農薬中間体 |
Ames試験最大比活性値:― ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― in vivo試験で陽性 |
Mutation Res. 86, 355(1981) |
|
5 |
3―554 |
87―66―1 |
トリヒドロキシベンゼン |
固体 融点:133℃ 沸点:309℃ 蒸気圧:9.975mmHg |
金属吸着材原料、写真現像薬、染毛、染料の製造、キレート剤 |
Ames試験最大比活性値:7.06×103rev/mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― |
NTP |
|
6 |
3―407 |
89―63―4 |
4―クロロ―2―ニトロアニリン |
固体 融点:116.5℃ 沸点:200℃ 蒸気圧:0.000485mmHg |
アゾ系分散染料等の中間物 |
Ames試験最大比活性値:2.26×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.17mg/mL |
NTP |
|
7 |
3―675 |
95―55―6 |
o―アミノフェノール |
固体 融点:167℃ 沸点:― 蒸気圧:0.00955mmHg |
染料中間体、写真薬 |
Ames試験最大比活性値:1.08×103rev./mg in vitro染色体異常試験の最小D20値:― |
NTP |
|
8 |
3―2274 |
98―94―2 |
N,N―ジメチルシクロヘキシルアミン |
― |
硬質ウレタン触媒,加硫促進剤,繊維処理剤,有機合成中間体 |
Ames試験最大比活性値:― ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― in vivo CA陽性 |
Smirnova E.S “Toxic properties of dimethylcyclohexylamine”(1984) Gigiena truda iprofessional'nye zabolevaniia, 5, 54―55 |
|
9 |
3―136 |
101―72―4 |
N―イソプロピル―N’―フェニル―p―フェニレンジアミン |
固体 融点:72.5℃ 沸点:148℃ 蒸気圧:0.00698mmHg |
オゾン劣化防止剤,有機ゴム薬品(老化防止剤) |
Ames試験最大比活性値:陰性 ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.0048mg/mL |
J-CHECK |
|
10 |
5―3723 |
366―18―7 |
2,2’―ビピリジル |
― |
メッキ薬,キレート剤,酸化還元指示薬 |
Ames試験最大比活性値:1.13×104rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― |
YAMAGUCHI T; AGRIC BIOL CHEM 45 (1):327(1981); Mutagenicity of Low Molecular Substances in VariousSuperoxide Generating Systems |
|
11 |
3―1348 |
614―45―9 |
tert―ブチルペルオキシベンゾアート |
液体 融点:8℃ 沸点:75℃ 蒸気圧:3.36mmHg |
スチレン、エチレンなどの高温重合用開始剤 |
Ames試験最大比活性値:4.39×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.0052mg/mL |
NTP |
|
12 |
2―2330 |
1067―33―0 |
ジブチルスズ二酢酸 |
― |
― |
Ames試験最大比活性値:陰性 ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.00026mg/mL |
NTP |
|
13 |
5―667 |
1338―23―4 |
3,6―ジエチル―3,6―ジメチル―1,2,4,5―テトラオキサン |
液体 融点:-20℃ 沸点:110℃ 蒸気圧:0.045mmHg |
不飽和ポリエステル樹脂硬化剤 |
Ames試験最大比活性値:弱い陽性 ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.053mg/mL マウスリンフォーマTK試験:7倍 |
NTP |
|
14 |
3―574 |
2210―79―9 |
1―メチル―2―(オキシラン―2―イルメトキシ)ベンゼン |
液体 融点:― 沸点:123℃ 蒸気圧:0.0433mmHg |
― |
Ames試験最大比活性値:6.21×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― |
NTP |
|
15 |
2―1766 |
2489―77―2 |
トリメチルチオ尿素 |
固体 融点:87.5℃ 沸点:― 蒸気圧:87.5mmHg |
有機ゴム薬品(加硫促進剤) |
Ames試験最大比活性値:陰性 ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:陰性 マウスリンフォーマTK試験:9.8倍 |
NTP |
|
16 |
3―955 |
2675―77―6 |
ジクロロハイドロキノンジメチルエーテル |
固体 融点:135℃ 沸点:― 蒸気圧:0.00299mmHg |
農薬(殺菌剤) |
Ames試験最大比活性値:1.56×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― |
NTP |
|
17 |
5―1367 |
6428―31―5 |
ダイレクト ブラック19 |
※2 参照 |
― |
直接染料 |
Ames試験最大比活性値:3.57×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:― |
Joachim F et al. (1985)Mutagenicity of azo dyes in the Salmonella/microsome assay using in vitro and in vivoactivation. |
18 |
1―407 |
7803―55―6 |
メタバナジン酸アンモニウム |
固体 融点:210℃ 沸点:― |
硫酸製造用触媒、ナフタリン、無水フタル酸製造用触媒、タイルの着色顔料、試薬 |
Ames試験最大比活性値:― ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.0019mg/mL(gapを含む。) |
Owusu-Yan J. An assessment of the genotoxicity of vanadium. Toxicology Lettes, 1990; 50: 327―336 |
|
19 |
3―682 |
156―43―4 |
p―フェネチジン |
液体 融点:3℃ 沸点:255℃ |
染料中間体 |
Ames試験最大比活性値:3.97×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の最小D20値:0.017mg/mL |
J-CHECK |
|
20 |
3―1014 |
80―15―9 |
クメンヒドロペルオキシド |
液体 融点:-30℃ 沸点:100.5℃ |
連鎖移動剤 |
Ames試験最大比活性値:4.82×103rev./mg ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験最小D20値:― |
NTP |
「化審法官報公示整理番号」とは、昭和54年6月29日までに「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(昭和48年法律第117号)(化審法)の規定により公示された際に付せられた整理番号である。
※1 各変異原性試験の判断基準
○ 微生物を用いる変異原性試験(Ames試験)において強い変異原性が認められるとする比活性値は、概ね1,000(revertants/mg)以上
○ ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験において強い染色体異常誘発性を示すと評価する濃度は、D20値が概ね0.01(mg/ml)以下
○ マウスリンフォーマTK試験では、いずれかの試験系で突然変異頻度が陰性対照の4倍、又は陰性対照より400×10-6を超えて増加している場合、強い陽性と判断
※2 ダイレクト ブラック―19の構造式 |
[別添]
○変異原性が認められた化学物質に関する情報について
(平成26年12月3日)
(基安化発1203第1号)
(別紙の団体の長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長通知)
標記につきましては、平成26年12月3日付け基発1203第2号「変異原性が認められた化学物質の取扱いについて」により厚生労働省労働基準局長から通知したところですが、当該化学物質に関する下記の資料を送付いたしますので、貴会傘下会員への周知の参考として御活用いただければ幸甚に存じます。
記
別紙1 変異原性が認められた届出物質に関する情報一覧
別紙2 変異原性が認められた既存化学物質に関する情報一覧
(別紙1及び別紙2 略)
(別紙)
一般社団法人日本化学工業協会
一般社団法人日本化学品輸出入協会
化成品工業協会
農薬工業会
日本製薬団体連合会