アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

○「使用上の注意」の改訂について

(平成26年10月21日)

(薬食安発1021第2号)

(日本製薬団体連合会安全性委員会委員長あて厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知)

(公印省略)

医薬品の品質、有効性及び安全性に関する情報の収集、調査、検討等を踏まえ、医薬品の「使用上の注意」の改訂が必要と考えますので、下記のとおり必要な措置を講じるよう関係業者に対し周知徹底方お願い申し上げます。

なお、本通知に基づき改訂を行った添付文書については、「独立行政法人医薬品医療機器総合機構設立を踏まえた医薬品の添付文書中の「使用上の注意」の改訂及びその情報提供について」(平成16年4月1日付け薬食安発第0401001号厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知。以下「課長通知」という。)の趣旨にかんがみ、医療用医薬品についての電子化した添付文書の独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「総合機構」という。)安全第一部安全性情報課への提出等に御協力をお願いします。

別紙1から別紙4のとおり、速やかに添付文書を改訂し、医薬関係者等への情報提供等の必要な措置を講ずること。また、貴委員会において取りまとめの上、本通知の日から1か月以内に、課長通知の別紙様式による「使用上の注意」等変更届を総合機構安全第二部を窓口として、同部長あて提出すること。

別紙1

396 糖尿病用剤

【医薬品名】テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「肝機能障害:

AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。」

「間質性肺炎:

間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。」

を追記する。

別紙2

429 その他の腫瘍用薬

【医薬品名】エンザルタミド

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「血小板減少:

血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。」

を追記する。

別紙3

611 主としてグラム陽性菌に作用するもの

【医薬品名】バンコマイシン塩酸塩(経口剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項の注射用製剤で報告されている副作用に関する記載を

「注射用バンコマイシン塩酸塩製剤で、アナフィラキシー、急性腎不全、間質性腎炎、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎、薬剤性過敏症症候群、第8脳神経障害、偽膜性大腸炎、肝機能障害、黄疸があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。」

と改める。

〈参考〉厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群

別紙4

611 主としてグラム陽性菌に作用するもの

【医薬品名】バンコマイシン塩酸塩(注射剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「薬剤性過敏症症候群:

初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV―6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。」

を追記する。

〈参考〉厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群