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○薬事法施行規則及び医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令の一部を改正する省令の施行に関する留意事項について(医薬部外品及び化粧品の副作用等の報告について)

(平成26年3月26日)

(薬食安発0326第12号)

(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知)

(公印省略)

薬事法(昭和35年法律第145号)第77条の4の2第1項に規定する副作用等の報告について、今般、薬事法施行規則及び医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令の一部を改正する省令(平成26年厚生労働省令第13号。以下「改正省令」という。)が公布され、医薬部外品及び化粧品によるものと疑われる副作用症例(以下「副作用症例」という。)の報告が義務付けられました。また、「薬事法施行規則及び医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令の一部を改正する省令等の施行について(医薬部外品及び化粧品の副作用等の報告について)」(平成26年2月27日付け薬食発0227第3号厚生労働省医薬食品局長通知。以下、「局長通知」という。)により、改正省令による改正後の副作用症例報告の報告様式等が定められたところです。

これを踏まえ、副作用症例報告の留意事項について、下記のとおり定めましたので、貴管下関係製造販売業者等に対して周知いただくよう、御願い申し上げます。

なお、本通知に関し、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「機構」という。)における報告の受付、報告時の留意事項等については、機構が別途定めるので、併せて御留意願います。

また、本通知の適用に伴い、「医薬部外品又は化粧品にかかる研究報告について」(平成23年8月24日付け薬食安発0824第1号厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知)を廃止します。

1.報告書の記載内容、記載方法

局長通知別紙様式第1及び第2に定める報告書は、別添の報告に関する留意事項に従って記載する。

2.報告方法について

1.に従い記載した局長通知別紙様式第1及び第2に定める報告書とともに、それぞれの様式に定める事項を記録したフレキシブルディスク又はCD―R(ROM)を機構に直接持参又は郵送により提出する(以下「紙報告」という。)。

または、必要事項を記入した局長通知別紙様式第1を機構に直接持参又は郵送により提出し、局長通知別紙様式第1及び第2に定める事項を記録したファイルを電子メールにて機構に提出する(以下「メール報告」という。)。

3.適用時期

本通知は、平成26年4月1日より適用する。

ただし、平成26年3月31日以前に入手した情報に関する報告は、なお従前のとおり研究報告として提出する。

別添

報告に関する留意事項

1.用語の定義

(1) 被疑製品

副作用の原因となったと考えられる医薬部外品又は化粧品をいう。

(2) 識別番号

副作用報告に対して機構が付与する固有の番号をいう。

2.報告様式の記載内容、記載方法

(1) 各項目の記載方法

ア.医薬部外品又は化粧品の別

第一被疑製品(被疑製品のうち、医学・薬学的知見等に鑑み副作用との因果関係が最も深いと考えられる自社製品)の製品区分(医薬部外品又は化粧品のどちらか)を別紙様式第1については記載し、別紙様式第2についてはチェックすること。

イ.報告日

メール報告の場合はメール送信日、紙報告の場合は発送日又は持参日を記入すること。

ウ.識別番号

機構報告回数が1回目の報告(以下「第一報」という。)については、記入せず区分のみ記入すること。第二報以降は、同一症例であることが分かるよう、第一報報告時に機構から連絡された識別番号を記入すること。

エ.機構報告回数

同一症例に関する通算の報告回数を記入すること。また、別紙様式第2においては、当該症例に関する調査が完了しているか否かチェックを入れること。

オ.第一報入手日

当該症例について、報告者が副作用報告の対象であることを知った日を記入すること。

カ.最新報入手日

当該症例に関する直近の情報入手日を記入すること。

キ.患者情報

患者氏名のイニシャル、性別、年齢等を記載すること。

ク.副作用情報

発生した副作用名、発現日、転帰、転帰日や重篤性等分類について記載すること。「MedDRAコード又は化粧品等副作用コード」欄の記入については3.に従うこと。「転帰」欄及び「重篤性等分類」欄については、副作用情報欄の下欄の番号を記入すること。ただし、転帰における「④後遺症有り」に該当する場合は、後遺症の症状について、「副作用の発生及び処置等の経過」欄への記入も行うこと。

ケ.製品及び使用状況に関する情報

被疑製品の販売名や製品種別等について記載すること。

コ.併用したその他の医薬品・医薬部外品・化粧品等

被疑製品以外に併用していた製品の販売名等を記載すること。

サ.副作用の発生及び処置等の経過

製品使用時や副作用発生時の状況について、時系列に沿って記載すること。

また、副作用発生後の被疑製品の再使用の有無及び再使用している場合の副作用の再発の状況についてチェックすること。

シ.製品の成分

被疑製品ごとに、その配合成分を記載すること。なお、医薬部外品にあっては、有効成分とその他成分を分けて記載すること。

ス.報告者意見等

被疑製品と副作用の因果関係に係る医師の所見や報告者の意見、情報入手の状況や、今後の対応方針等について記載すること。

セ.報告者連絡先等

当該副作用報告を作成した担当者の氏名及び連絡先等を記載すること。

(2) 第一報から必ず記載する項目

第一報として提出する報告には、以下の項目が記載されていなければならない。

・医薬部外品又は化粧品の別

・報告日

・機構報告回数

・第一報入手日

・患者情報(患者イニシャル、性別、副作用発現年齢のいずれか一つ以上)

・副作用情報(副作用の名称等、重篤性等分類)

・製品情報(販売名、製品種別)

・報告者意見等

・報告者連絡先等

3.副作用名及びコードの記載について

副作用名及びコードの記載に当たっては、MedDRA又は化粧品等副作用コード表(用語及び副作用コード)のいずれかを使用すること。

(1) MedDRA

「市販後副作用等報告及び治験副作用等報告について」(平成18年3月31日付け薬食審査発第0331022号・薬食安発第03331009号厚生労働省医薬食品局審査管理課長・安全対策課長通知)「5.MedDRAの使用」に準じて、記載を行うこと。

(2) 化粧品等副作用コード表

別表の化粧品等副作用コード表のうち、当てはまる副作用名及びコードを記載すること。

4.取下げ報告

報告後に自社製品が使用されていなかったことが判明した等の場合は、局長通知別紙様式第1及び第2の「識別番号」欄に当該報告の識別番号を記載するとともに、局長通知の別紙様式第1の「備考」欄に「報告取り下げ」の旨とその理由を簡潔に記載し、別紙様式第2の「報告者意見等」欄に追加調査で得た取下げに足るとする情報を記載して提出し、当該報告を取下げ報告として追加報告すること。

<別表>

化粧品等副作用コード表(読替表)

副作用コード

報告時に用いるべき用語

副作用の内容

b00001

適用部位発赤

赤くなった、赤み、顔が真赤になった、赤みがでた、まぶたが赤くなった、赤みの悪化等

b00002

適用部位発疹

発疹・湿疹がでた、吹き出物ができた、じんましんがでた等

b00003

適用部位ざ瘡

にきびができた、にきびが酷くなった等

b00004

適用部位そう痒感

かゆくなる、かゆみ、ムズムズする等

b00005

適用部位刺激感

肌にしみた、顔がチクチクする、ピリピリ肌が痛くなった、シャンプーが流れた部分の背中がピリピリした等

b00006

適用部位腫脹

腫れた、赤く腫れた、皮膚がもりあがった、腫れぼったい等

b00007

適用部位乾燥

粉をふいたようだ、乾燥する、かさつく、カサカサする、肌がつっぱる、シャンプーを使用したら髪がぱさぱさになった、毛髪が乾燥した等

b00008

適用部位落屑

フケが出る、皮がむけた・はがれた・めくれた等

b00009

適用部位疼痛

ずきずきする、じんじんする等

b00010

適用部位水疱

水疱ができた、水ぶくれができた、膿みができた等

b00011

適用部位色素沈着変化

変色した、黒くなった、シミになった、色素が沈着した等

b00012

適用部位白斑

白斑ができた、白くなった、白く抜けた、白くまだらになった、色素が抜けた等

b00013

適用部位皮膚炎

かぶれた、あれた、その他の皮膚症状

b00014

適用部位脱毛

抜け毛が酷くなった、頭頂部が薄くなった、睫毛が抜けた、眉毛が抜けた等

b00015

適用部位熱感

顔がほてる、熱をもったようになる、熱くなった、熱を帯びた等

b00016

適用部位冷感

スースーする、冷たくなった等

a00001

毛髪の変色

白髪が増えた、髪の色が変わった等

a00002

毛髪障害

切れ毛が見られるようになった、その他の毛髪症状

a00003

眼の発赤

目の中が赤くなった、目が充血した、目の赤み等

a00004

眼刺激

目の中がしみた、目にしみて痛い、涙がでた等

a00005

眼の異常

目の中がごろごろする、眼球に傷がついた、その他の眼症状

a00006

発赤

(ヘアカラーを使用したところ)頬が赤くなった、(顔にクリームを使用したところ)耳が赤くなった等

a00007

発疹

(洗い流さないトリートメントを塗布したところ)背中にブツブツができた、(アイカラー使用により)首に発疹がでた等

a00008

そう痒感

かゆくなる、かゆみ、ムズムズする等

a00009

腫脹

腫れた、赤く腫れた、皮膚がもりあがった、腫れぼったい等

a00010

浮腫

顔がむくんだ、全身のむくみ等

a00011

疼痛

ずきずきする、じんじんする等

a00012

水疱

水疱ができた、水ぶくれができた、膿みができた等

a00013

変色

変色した、黒くなった、シミになった、色素が沈着した等

a00014

白斑

白斑ができた、白くなった、白く抜けた、白くまだらになった、色素が抜けた等

a00015

熱感

熱くなった等

a00016

冷感

寒くなった等

a00017

悪心

気分が悪い、吐き気がした、悪心等

a00018

嘔吐

吐いた等

a00019

肝機能障害

AST上昇、ALT上昇などの肝機能の悪化

a00020

胃痛

胃が痛い

a00021

腹痛

お腹が痛い等

a00022

下痢

下痢になった等

a00023

便秘

便秘になった等

a00024

息詰まり感

息苦しい、呼吸しづらい等

a00025

頭痛

頭が痛い等

a00026

めまい感

めまいがした等

a00027

倦怠感

体がだるい等

a00028

アナフィラキシー

アナフィラキシー、急速に蕁麻疹が広がり嘔吐した、痒み・動悸が発現した等の即時型アレルギーが複数の臓器にわたってみられた

a00029

動悸

動悸がした、どきどきした等

a00030

発熱

熱がでた等

※ 本コード表は、随時追加・更新を行うこととしており、最新版を機構ウェブサイトに公表するので、適宜参照すること。