添付一覧
○第十六改正日本薬局方第二追補の制定等について
(平成26年2月28日)
(薬食発0228第1号)
(各都道府県知事あて厚生労働省医薬食品局長通知)
(公印省略)
日本薬局方については、「日本薬局方の全部を改正する件」(平成23年厚生労働省告示第65号)をもって、第十六改正日本薬局方(以下「薬局方」という。)が告示され、平成23年4月1日から施行されているところです。
今般、「日本薬局方の一部を改正する件」(平成26年厚生労働省告示第47号)が平成26年2月28日に公布され、同日から施行されることとなりましたので、下記の事項を御了知の上、関係者に対する周知徹底及び指導に御配慮をお願いします。
記
第1 薬局方の一部改正の要点等について
今回の薬局方の一部改正(第十六改正日本薬局方第二追補(以下「第二追補」という。))は、「第十七改正日本薬局方作成基本方針」(平成23年9月13日付事務連絡 薬事・食品衛生審議会答申)に基づき、医学薬学等の進展に対応するとともに、諸外国における基準との調和を図るため、所要の見直しを行ったもので、その要点等については、第二追補の「まえがき」を参照するとともに、次の点について留意されたいこと。
1.薬局方においては、通則、生薬総則、製剤総則、一般試験法、医薬品各条、参照紫外可視吸収スペクトル及び参照赤外吸収スペクトルの順に収載されているが、第二追補のうち、官報において略することとした「次のよう」とは、通則から参照赤外吸収スペクトルまでの改正をいうこと。
2.薬局方の通則について見直しを行い、以下のとおりとしたこと。
質量を「精密に量る」の定義について、ウルトラミクロ化学はかりに対応するものとして、0.1μgの桁数まで量りとることを追加した。
3.薬局方の生薬総則について見直しを行い、以下のとおりとしたこと。
1の条において、生薬の医薬品各条の新規収載に伴い、生薬総則を適用する品目を追加した。
4.薬局方の製剤総則について見直しを行い、以下のとおりとしたこと。
(1) [2]製剤各条 1.経口投与する製剤の改正
(2)経口投与する放出調節製剤(i)腸溶性製剤の定義に、腸溶性製剤は放出遅延製剤に含まれることを明記した。
(2) [2]製剤各条 3.1.注射剤の改正
(16)項の次に(17)項として、個別容器に入った懸濁性注射剤で静置により均一な分散系が損なわれるおそれがある製剤について適切な製剤均一性が必要なことを明記した。これまでの(17)項~(21)項をそれぞれ(18)項~(22)項とした。
(3) [2]製剤各条の液剤(5.1.2.吸入液剤、6.1.点眼剤及び8.1.2.点鼻液剤)の英語表記に「Liquids and Solutions」を用いるように改正した。
5.薬局方の一般試験法について見直しを行い、以下のとおりとしたこと。
(1) 濁りの度合いの判定に用いる試験法として、2.61 濁度試験法を新たに収載した。
(2) 別紙第1の試験法について改正を行った。
(3) 標準品については、別紙第2の1に掲げる標準品を追加した。また、別紙第2の2に掲げる標準品について、標準品の名称を変更した。
(4) 試薬・試液について、医薬品各条への新規収載及び改正に伴い、記載の整備を行った。
(5) 標準液について、ヒ素試験法の改正に伴い、認証ヒ素標準液の規定を追加した。
6.薬局方の医薬品各条について見直しを行い、以下のとおりとしたこと。
(1) 第二追補にて新たに薬局方に収められた医薬品(以下「新規収載品目」という。)は、別紙第3のとおりである。
なお、新規収載品目中、別紙第4に掲げる品目は、「医薬品添加物規格1998について」(平成10年3月4日医薬発第178号厚生省医薬安全局長通知)の各条の日本名を改正して収載された品目である。
(2) 薬局方に収められている医薬品のうち、「チオテパ」を削除した。
(3) 医薬品各条中、改正した品目は別紙第5のとおりである。
なお、改正した品目中、別紙第6に掲げる品目は、日本名の項を改正した品目である。
(4) 医薬品各条中、細粒剤の粒度の項を削除した品目は別紙第7のとおりである。
(5) 医薬品各条中、結晶多形の規定に伴い性状の項を改正した品目は別紙第8のとおりである。
7.参考情報について、以下のとおりとしたこと。
(1) 「プラスチック製医薬品容器及び輸液用ゴム栓の容器設計における一般的な考え方と求められる要件」を新たに収載した。
(2) 別紙第9に掲げる参考情報の改正を行った。
なお、改正した参考情報のうち、別紙第10に掲げる参考情報の名称を変更した。
(3) 「プラスチック製医薬品容器」を削除した。
第2 他の医薬品等の規格集等に収載されていた品目の取扱い
1.日本薬局方外医薬品規格2002の取扱い
平成14年9月20日医薬発第0920001号厚生労働省医薬局長通知「日本薬局方外医薬品規格2002について」の別添に掲げる一般試験法の部(1)標準品の項及び各条の部のうち、別紙第11の1から2に掲げるものを削除すること。
2.日本薬局方外医薬品規格第三部の取扱い
平成13年12月25日医薬発第1411号厚生労働省医薬局長通知「日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について」により定められた各条の部のうち、別紙第12に掲げるものを削除すること。
3.医薬品添加物規格1998の取扱い
平成10年3月4日医薬発第178号厚生省医薬安全局長通知「医薬品添加物規格1998について」の別添に掲げる各条の部のうち、別紙第13に掲げるものを削除すること。
第3 その他
1.参考情報の取扱い
参考情報は、医薬品の品質確保の上で必要な参考事項及び日本薬局方に収載された医薬品に関する参考となる試験法を記載したものであり、日本薬局方に収載された医薬品の適否の判断を示すものではないこと。
2.経過措置期間について
今回の改正に伴い平成27年9月30日までに承認事項一部変更承認申請等の必要な措置を行うよう指導すること。また、薬事法第50条(直接の容器等の記載事項)、第55条(販売、授与等の禁止)及び第56条(販売、製造等の禁止)に抵触することがないよう、遅滞なく第二追補で定める基準に改めさせること。
別紙
第1.改正を行った一般試験法
(1) |
1.11 ヒ素試験法 |
(2) |
2.25 赤外吸収スペクトル測定法 |
(3) |
5.01 生薬試験法 |
(4) |
6.02 製剤均一性試験法 |
(5) |
6.06 注射剤の不溶性異物検査法 |
(6) |
7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 |
(7) |
7.03 輸液用ゴム栓試験法 |
|
第2.新たに日本薬局方に収められた標準品及び名称を改正した標準品
1.新たに日本薬局方に収められた標準品
(1) |
インスリングラルギン標準品 |
(2) |
オルメサルタンメドキソミル標準品 |
(3) |
クロピドグレル硫酸塩標準品 |
(4) |
シベレスタット標準品 |
(5) |
ドセタキセル標準品 |
(6) |
パロキセチン塩酸塩標準品 |
(7) |
ピタバスタチンメチルベンジルアミン標準品 |
(8) |
プランルカスト標準品 |
(9) |
D―マンニトール標準品 |
(10) |
リュープロレリン酢酸塩標準品 |
2.名称を改正した標準品
(1) |
スピラマイシン酢酸エステルⅡ標準品 |
→ |
スピラマイシンⅡ酢酸エステル標準品 |
第3.新たに日本薬局方に収められた医薬品(新規収載品目)
(1) |
アシクロビル顆粒 |
(2) |
アシクロビル眼軟膏 |
(3) |
アシクロビル錠 |
(4) |
アゼルニジピン錠 |
(5) |
イオパミドール注射液 |
(6) |
イフェンプロジル酒石酸塩細粒 |
(7) |
イフェンプロジル酒石酸塩錠 |
(8) |
インスリン ヒト(遺伝子組換え)注射液 |
(9) |
インスリン グラルギン(遺伝子組換え) |
(10) |
インスリン グラルギン(遺伝子組換え)注射液 |
(11) |
エデト酸カルシウムナトリウム水和物 |
(12) |
オルメサルタン メドキソミル |
(13) |
オルメサルタン メドキソミル錠 |
(14) |
オロパタジン塩酸塩 |
(15) |
オロパタジン塩酸塩錠 |
(16) |
カンデサルタン シレキセチル・アムロジピンベシル酸塩錠 |
(17) |
クロナゼパム細粒 |
(18) |
クロナゼパム錠 |
(19) |
クロピドグレル硫酸塩 |
(20) |
クロピドグレル硫酸塩錠 |
(21) |
コレスチミド顆粒 |
(22) |
シクロホスファミド錠 |
(23) |
シベレスタットナトリウム水和物 |
(24) |
注射用シベレスタットナトリウム |
(25) |
タカルシトール軟膏 |
(26) |
注射用タゾバクタム・ピペラシリン |
(27) |
テルミサルタン |
(28) |
テルミサルタン錠 |
(29) |
ドセタキセル水和物 |
(30) |
ドセタキセル注射液 |
(31) |
注射用ドセタキセル |
(32) |
ナフトピジル |
(33) |
ナフトピジル錠 |
(34) |
ナフトピジル口腔内崩壊錠 |
(35) |
パロキセチン塩酸塩水和物 |
(36) |
パロキセチン塩酸塩錠 |
(37) |
ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩錠 |
(38) |
ピタバスタチンカルシウム水和物 |
(39) |
ピタバスタチンカルシウム錠 |
(40) |
ピルシカイニド塩酸塩水和物 |
(41) |
ピルシカイニド塩酸塩カプセル |
(42) |
フドステイン |
(43) |
フドステイン錠 |
(44) |
プランルカスト水和物 |
(45) |
フルコナゾールカプセル |
(46) |
ブロチゾラム錠 |
(47) |
ベポタスチンベシル酸塩 |
(48) |
ベポタスチンベシル酸塩錠 |
(49) |
メキタジン錠 |
(50) |
メコバラミン錠 |
(51) |
リュープロレリン酢酸塩 |
(52) |
ロキソプロフェンナトリウム錠 |
(53) |
ロサルタンカリウム・ヒドロクロロチアジド錠 |
(54) |
乙字湯エキス |
(55) |
葛根湯加川画像1 (1KB) |
(56) |
シャカンゾウ |
(57) |
大柴胡湯エキス |
(58) |
ニクジュヨウ |
(59) |
ベラドンナ総アルカロイド |
(60) |
麻黄湯エキス |
第4.新規収載品目中、医薬品添加物規格1998の各条日本名を改正して収載された品目
|
医薬品添加物規格1998各条日本名 |
第二追補日本名 |
||
(1) |
エデト酸カルシウム二ナトリウム |
→ |
エデト酸カルシウムナトリウム水和物 |
第5.医薬品各条中、改正した品目
(1) |
アルプロスタジル アルファデクス |
(2) |
イオヘキソール注射液 |
(3) |
イルソグラジンマレイン酸塩細粒 |
(4) |
ヒトインスリン(遺伝子組換え) |
(5) |
インドメタシン |
(6) |
エタノール |
(7) |
無水エタノール |
(8) |
エチゾラム細粒 |
(9) |
エチゾラム錠 |
(10) |
エポエチン アルファ(遺伝子組換え) |
(11) |
カルシトニン(サケ) |
(12) |
カルメロース |
(13) |
グリシン |
(14) |
グリセリン |
(15) |
濃グリセリン |
(16) |
L―グルタミン酸 |
(17) |
クロルジアゼポキシド散 |
(18) |
コルチゾン酢酸エステル |
(19) |
ザルトプロフェン錠 |
(20) |
サルポグレラート塩酸塩細粒 |
(21) |
ジドブジン |
(22) |
注射用水(容器入り) |
(23) |
乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒 |
(24) |
ステアリン酸 |
(25) |
スピラマイシン酢酸エステル |
(26) |
スピロノラクトン |
(27) |
セファクロル細粒 |
(28) |
セフォタキシムナトリウム |
(29) |
セフカペン ピボキシル塩酸塩細粒 |
(30) |
セフジトレン ピボキシル細粒 |
(31) |
セフジニル |
(32) |
セフジニル細粒 |
(33) |
セフタジジム水和物 |
(34) |
セフテラム ピボキシル |
(35) |
セフテラム ピボキシル細粒 |
(36) |
セフポドキシム プロキセチル |
(37) |
セフメタゾールナトリウム |
(38) |
セフロキシム アキセチル |
(39) |
セルモロイキン(遺伝子組換え) |
(40) |
ダウノルビシン塩酸塩 |
(41) |
沈降炭酸カルシウム細粒 |
(42) |
チアミン塩化物塩酸塩 |
(43) |
テガフール |
(44) |
デキサメタゾン |
(45) |
コムギデンプン |
(46) |
コメデンプン |
(47) |
トウモロコシデンプン |
(48) |
バレイショデンプン |
(49) |
ドネペジル塩酸塩細粒 |
(50) |
ドブタミン塩酸塩 |
(51) |
トリアムシノロン |
(52) |
トリアムシノロンアセトニド |
(53) |
ドロキシドパ細粒 |
(54) |
トロキシピド細粒 |
(55) |
ドロペリドール |
(56) |
ナルトグラスチム(遺伝子組換え) |
(57) |
パニペネム |
(58) |
ハロペリドール細粒 |
(59) |
パントテン酸カルシウム |
(60) |
精製ヒアルロン酸ナトリウム |
(61) |
ビサコジル坐剤 |
(62) |
L―ヒスチジン |
(63) |
ヒドロコルチゾン |
(64) |
ヒドロコルチゾンコハク酸エステル |
(65) |
ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム |
(66) |
ヒドロコルチゾン酢酸エステル |
(67) |
ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム |
(68) |
ヒプロメロース |
(69) |
ピロキシカム |
(70) |
フィルグラスチム(遺伝子組換え) |
(71) |
プラバスタチンナトリウム細粒 |
(72) |
フルオキシメステロン |
(73) |
フルオシノニド |
(74) |
フルオシノロンアセトニド |
(75) |
フルスルチアミン塩酸塩 |
(76) |
プレドニゾロン |
(77) |
プレドニゾロン酢酸エステル |
(78) |
プロゲステロン |
(79) |
プロピレングリコール |
(80) |
プロブコール細粒 |
(81) |
フロモキセフナトリウム |
(82) |
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル |
(83) |
ベタメタゾン |
(84) |
ヘパリンカルシウム |
(85) |
ヘパリンナトリウム |
(86) |
ヘパリンナトリウム注射液 |
(87) |
ペプロマイシン硫酸塩 |
(88) |
ポリソルベート80 |
(89) |
マプロチリン塩酸塩 |
(90) |
D―マンニトール |
(91) |
D―マンニトール注射液 |
(92) |
メキシレチン塩酸塩 |
(93) |
メコバラミン |
(94) |
メチルジゴキシン |
(95) |
メチルセルロース |
(96) |
メチルプレドニゾロンコハク酸エステル |
(97) |
メトプロロール酒石酸塩 |
(98) |
注射用メロペネム |
(99) |
モルヒネ塩酸塩水和物 |
(100) |
ヨーダミド |
(101) |
L―リシン塩酸塩 |
(102) |
リスペリドン細粒 |
(103) |
ロキシスロマイシン |
(104) |
アカメガシワ |
(105) |
アラビアゴム |
(106) |
アラビアゴム末 |
(107) |
オウゴン |
(108) |
オウゴン末 |
(109) |
オウバク |
(110) |
オウレン |
(111) |
オウレン末 |
(112) |
黄連解毒湯エキス |
(113) |
オレンジ油 |
(114) |
カッコウ |
(115) |
葛根湯エキス |
(116) |
加味逍遙散エキス |
(117) |
カンゾウ |
(118) |
カンゾウ末 |
(119) |
キクカ |
(120) |
キョウニン |
(121) |
ゲンチアナ |
(122) |
ゲンチアナ末 |
(123) |
コウイ |
(124) |
コウベイ |
(125) |
コウボク |
(126) |
コウボク末 |
(127) |
ゴマ |
(128) |
ゴミシ |
(129) |
柴胡桂枝湯エキス |
(130) |
柴朴湯エキス |
(131) |
柴苓湯エキス |
(132) |
サンザシ |
(133) |
サンシシ |
(134) |
サンシシ末 |
(135) |
サンシュユ |
(136) |
サンソウニン |
(137) |
シャクヤク |
(138) |
シャクヤク末 |
(139) |
小柴胡湯エキス |
(140) |
小青竜湯エキス |
(141) |
焼セッコウ |
(142) |
ゼンコ |
(143) |
センソ |
(144) |
センナ |
(145) |
センナ末 |
(146) |
センブリ |
(147) |
センブリ末 |
(148) |
ソウジュツ |
(149) |
ソウジュツ末 |
(150) |
ソヨウ |
(151) |
ダイオウ |
(152) |
ダイオウ末 |
(153) |
大黄甘草湯エキス |
(154) |
チョウジ油 |
(155) |
トウガシ |
(156) |
トウニン |
(157) |
ニクズク |
(158) |
ニンドウ |
(159) |
ハッカ |
(160) |
ハッカ油 |
(161) |
半夏厚朴湯エキス |
(162) |
ビャクジュツ |
(163) |
ビャクジュツ末 |
(164) |
ビンロウジ |
(165) |
ブシ |
(166) |
ブシ末 |
(167) |
ボタンピ |
(168) |
ボタンピ末 |
(169) |
補中益気湯エキス |
(170) |
マオウ |
(171) |
木クレオソート |
(172) |
リュウタン |
(173) |
ローヤルゼリー |
|