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○フェンタニル1日用経皮吸収型製剤の使用に当たっての留意事項について

(平成25年12月20日)

(/薬食審査発1220第13号/薬食監麻発1220第5号/)

(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬食品局審査管理課長、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課長通知)

(公印省略)

フェンタニル3日用経皮吸収型製剤(販売名:デュロテップMTパッチ2.1mg、同4.2mg、同8.4mg、同12.6mg及び同16.8mg)(以下「3日用製剤」という。)については、「フェンタニル経皮吸収型製剤の使用に当たっての留意事項について」(平成22年1月20日付け薬食審査発0120第9号、薬食監麻発0120第4号厚生労働省医薬食品局審査管理課長及び監視指導・麻薬対策課長連名通知。以下「留意事項通知」という。)により、その「慢性疼痛」に係る効能効果の使用上の留意点について周知を図ってきたところです。本日、フェンタニル1日用経皮吸収型製剤(販売名:ワンデュロパッチ0.84mg、同1.7mg、同3.4mg、同5mg及び同6.7mg。)(以下「本剤」という。)については、「慢性疼痛」に係る効能効果を追加する承認事項一部変更承認を行ったところですが、その使用に当たっては、3日用製剤と同様に下記の点について留意されるよう、貴管下の医療機関・薬局等に対する周知をお願いします。

1 本剤の適正使用について

(1) 本剤の効能効果は、今回の承認事項一部変更承認によって、

「非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)

中等度から高度の疼痛を伴う各種癌

中等度から高度の慢性疼痛」

となること。

(2) 本剤の慢性疼痛に係る処方については、慢性疼痛の診断、治療に精通した医師によってのみ処方されるよう、薬事法(昭和35年法律第145号)第79条に基づき、製造販売業者に適正な流通管理の実施を義務付けたこと。

(参考:承認条件)

<慢性疼痛>

慢性疼痛の診断、治療に精通した医師によってのみ処方・使用されるとともに、本剤のリスク等についても十分に管理・説明できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ用いられ、それら薬局においては調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

(3) 本剤の使用に当たっては、あらかじめ、最新の添付文書の内容を理解し、その注意を遵守すること。

(4) 本剤の流通管理の基本は別添1のとおりであり、その概要は以下のとおりであること。

慢性疼痛患者への処方・使用に当たっては、

① 医師は製造販売業者の提供する講習を受講

② 製造販売業者は講習を修了した医師に対し当該医師専用の確認書を発行

③ 医師及び患者は処方時に確認書に署名

④ 確認書の一方を医療機関が保管し、もう一方を患者に交付

薬剤師は患者から麻薬処方せんと共に確認書の提示を受け調剤、確認書が確認できない場合には、処方医が講習を修了した医師であることを確認した上で調剤

なお、癌性疼痛の患者に本剤を処方・使用するに当たっては、医師は講習の受講等は必要なく、確認書も交付されないこと。また、留意事項通知の1(4)②の確認書が発行されている医師においては、上記②の確認書の発行を受けなくても当該確認書の発行を受けたものとみなすこと。ただし、本剤の処方・使用を開始する前に製造販売業者から本剤の適正使用に係る情報提供を受けること。

(5) 製造販売業者に、本剤の出荷状況や使用症例数等の報告を求めることとしたこと。

2 医療機関における適正使用に関する周知事項について

(1) 本剤については、上記1(4)の流通管理がなされること。

なお、上記1(4)①の講習の受講を希望する医師及び本剤の適正使用に係る情報提供を希望する医師については、製造販売業者への問合せ等をお願いしたいこと。

(2) 本剤を処方する場合は、添付文書の使用上の注意等に十分に留意しつつ、本剤が麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)(以下「麻向法」という。)上の麻薬であることを踏まえ、適正に処方・説明等を行うこと。特に、慢性疼痛については、原因となる器質的病変、心理的・社会的要因及び依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。

3 薬局における調剤に関する周知事項について

(1) 本剤については、上記1(4)の流通管理がなされること。

(2) 本剤を慢性疼痛患者に調剤する場合は、調剤前に、確認書の提示、または処方医が上記1(4)①の講習を修了した医師であることを確認すること。また、その確認ができない場合には、調剤することを拒むこと。

(3) 上記(2)に基づく理由により調剤を拒むことについては、薬剤師法(昭和35年法律第146号)第21条(調剤の求めに応じる義務)の「正当な理由」に当たるものと解されること。

4 通知の改正について

留意事項通知の4を削る。

(別添1)

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