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○活動性分類等について

(平成22年1月28日)

(健感発0128第1号)

(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局結核感染症課長通知)

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「法」という。)第53条の12第1項に規定する結核登録票に登録されている者に係る活動性分類等については、下記を参酌の上、具体的運営を図られたい。

第1 結核登録票への登録

1 結核登録票に登録すべき者は次のいずれかに該当する者とする。

(1) 結核患者

(2) 結核回復者

イ 結核医療を必要としないと認められてから2年以内の者(経過観察を必要としないと認められる者を除く。)

ロ 結核再発のおそれが著しいと認められる者

2 1の(2)イにおける「経過観察を必要としないと認められる者」は、第3の6に定める潜在性結核の者であって、保健所長が経過観察を必要としないと認める者とし、該当した時点で、登録票から削除することができる。それ以外の者については、原則として2年間登録すること。

3 1の(2)ロ「結核再発のおそれが著しいと認められる者」とは、結核医療を必要としないと認められてから2年を経過した者であって、次に掲げる者をいう。ただし、保健所長が経過観察を必要としないと判断した時点で、登録票から削除すること。

(1) 再発のあった者

(2) 受療状況が不規則であった者

(3) 抗結核薬に耐性のあった者

(4) 糖尿病・じん肺・人工透析患者、副腎皮質ホルモン剤使用患者、その他の免疫抑制要因を持った者

(5) その他保健所長が経過観察を必要と認める者

4 結核患者の診断に係る疾患の原因となっている病原体等が非結核性抗酸菌(非定型抗酸菌)その他の非結核性のものであることが判明した場合は、法の適用はなく、登録は無効であること。当初から1のいずれにも該当しないことが事後に判明した場合も、同様とすること。

第2 分類の原則

活動性分類は、結核登録票に登録されている者の管理区分を示す分類であり、最新の医師の診断(肺結核にあっては結核菌検査及び胸部エックス線検査に基づく診断、肺外結核にあっては臨床・理学的検査に基づく診断)による指示及びその診断の時期からの経過期間に基づき次のいずれかに区分されること。

1 活動性

結核の治療を要する者

2 不活動性

治療を要しないが経過観察を要する者

3 活動性不明

病状に関する診断結果が得られない者

第3 活動性分類の区分

活動性分類は、第4に定める結核症の主な罹患臓器、菌所見及び治療の既往を勘案し、登録時に次のいずれかに区分すること。

1 肺結核活動性・喀痰塗抹陽性・初回治療

2 肺結核活動性・喀痰塗抹陽性・再治療

3 肺結核活動性・その他結核菌陽性

4 肺結核活動性・菌陰性・不明

5 肺外結核活動性

6 潜在性結核

第4 各区分の基準

第3に定める活動性分類の区分は、次に定めるところによること。

1 結核症の主な罹患臓器

結核菌が罹患した臓器により次のように分類すること。ただし、肺結核と肺外結核を合併する者は、肺結核に分類すること。

(1) 肺結核

肺又は気管支を主要罹患臓器とする結核症。ただし、結核性胸膜炎、膿胸、肺門リンパ節結核及び粟粒結核は、肺外結核に分類すること。

(2) 肺外結核

肺及び気管支以外の臓器を主要罹患臓器とする結核症及び粟粒結核。

2 菌所見

肺結核については、診断時の結核菌検査所見により次のように分類すること。

(1) 喀痰塗抹陽性

結核菌喀痰塗抹陽性の者

(2) その他結核菌陽性

喀痰塗抹以外の検体・検査法を用いた検査で結核菌陽性の者(喀痰塗抹陰性で培養陽性の者、気管支内視鏡検査で塗抹陽性の者、核酸診断検査で陽性の者等)

(3) 菌陰性・不明

結核菌陰性の者及び検査を行わなかった者

3 治療の既往

既往の結核に対する化学療法の実施状況により次のように分類すること。

(1) 初回治療

(2)以外の者

(2) 再治療

結核に対する化学療法を過去に1月以上受け、かつ、その治療終了後2月以上経過している者

第5 区分の変更等

分類の変更等については、次の基準によること。

1 不活動性

治療を終了した者は、不活動性に分類を変更すること。

2 活動性不明

最近6月以内の病状に関する診断結果が得られない者は、活動性不明に分類を変更すること。

3 菌所見

治療開始後6月以内に第4の2の(2)に定めるその他結核菌陽性又は同2の(3)に定める菌陰性・不明の者でより若い番号の所見が得られた場合には、これに変更すること。