アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

○中国帰国者定着促進センターの日本語学習支援事業「遠隔学習課程」におけるスクーリング事業実施要領の取扱いについて

(平成23年5月17日)

(社援対発0517第3号)

(各都道府県民生主管部(局)長、各中国帰国者支援・交流センター所長あて厚生労働省社会・援護局援護企画課中国孤児等対策室長通知)

今般、「中国帰国者定着促進センターの日本語学習支援事業『遠隔学習課程』におけるスクーリング事業実施要領」(平成20年6月9日付け社援発第0609001号社会・援護局長通知)について、その取扱いを別紙のとおり定めたので指針とされたい。

なお、本通知施行に伴い、「中国帰国者定着促進センターの日本語学習支援事業「遠隔学習課程」におけるスクーリング事業実施要領の取扱いについて」(平成22年4月1日付け社援対発0401第1号厚生労働省社会・援護局援護企画課中国孤児等対策室長通知)は、廃止する。

(別紙)

中国帰国者定着促進センターの日本語学習支援事業「遠隔学習課程」におけるスクーリング事業実施要領の取扱いについて

1 実施要領の第2について、再委託できる民間団体等とは、日本語教室を行う団体とする。

2 実施要領の第3について、事業の対象者は、居住地府県においてスクーリングを受講することを原則とするが、勤務先等の関係で北海道、東北、首都圏、東海・北陸、近畿、中国・四国及び九州の中国帰国者支援・交流センター(以下「支援・交流センター」という。)において受講することを希望する場合には、当該支援・交流センターにおいて受講できるものとする。

3 実施要領の第4について、別に定める基準とは、別添1のとおりとする。府県は、スクーリング講師を新たに選任した場合には、その都度中国帰国者定着促進センターに通知するものとする。

4 実施要領の第5について、本事業を実施するための適当な場所とは、受講者の状況に応じて、地域の民間団体が行う日本語教室や公民館等を利用して実施するものとする。

5 実施要領の第6について、スクーリング事業は、別添2「中国帰国者定着促進センター遠隔学習課程「スクーリング」実施方針について」に基づき実施するものとする。

6 実施要領の第7について、スクーリング講師に対する謝金の金額については、支援・交流センターにおける日本語講師謝金との均衡を図って、決定するものとする。

7 実施要領の第8の1について、厚生労働省社会・援護局に対しては、別紙に定める様式により報告するものとする。

8 スクーリング事業に要する経費については、毎年概算払いにより示達することとする。

別添1

スクーリング担当講師の選任に当たり、府県が適当であると認める場合の基準について

標記については、次のいずれかに該当する者であること。

1 中国帰国者自立研修センター及び中国帰国者支援・交流センターの日本語講師又はその経験者

2 主に日本語指導を行っている自立指導員又はその経験者

3 下記のいずれかの資格を有する者、又は府県がスクーリング実施に必要な要件を有すると認めた者

ア 大学(短期大学を除く)において日本語教育に関する主専攻(日本語教育科目45単位以上)を修了し、卒業した者

イ 大学(短期大学を除く)において日本語教育に関する科目を26単位以上修得し、卒業した者

ウ 日本語教育能力検定試験に合格した者

エ 次のいずれかに該当する者で日本語教育に関し、専門的な知識、能力などを有する者

(ア) 学士の称号を有する者

(イ) 短期大学又は高等専門学校を卒業した後、2年以上、学校、専修学校、各種学校など(以下「学校」という。)において日本語に関する教育又は研究に関する業務に従事した者

(ウ) 専門学校の専門課程を修了した後、学校において日本語に関する教育又は研究に関する業務に従事した者であって、当該専門課程の修業年限と当該教育に従事した期間を通算して4年以上となる者

(エ) 高等学校において教諭の経験のある者

オ 民間の行う日本語教育に関する研修(420時間以上)を受講した者

カ 地方自治体や国際交流協会等の行う日本語講師養成講座を受講した者で、2年以上の日本語に関する教育業務に従事した者

別添2

中国帰国者定着促進センター「遠隔学習課程」スクーリング実施方針について

1.スクーリングの形式

スクーリングは、個々の受講者の学習ペースに合わせ、原則としてマンツーマンや少人数による指導とする。

ただし、受講者の条件によっては、グループでの指導とすることもできることとする。

2.対象期間

遠隔学習課程の受講開始から修了月または退学月までとするが、修了者についてはスクーリング対象期間を1ヶ月延長することができる。

遠隔学習課程は標準3ヶ月コース及び標準6ヶ月コースがあり、在籍期間は標準学習期間の2倍まで認める。

3.計画と実施方法

(1) 受講者に関する情報

中国帰国者定着促進センター(以下「定着促進センター」という。)は毎月、下記①~②の資料を該当者のいる実施主体へ送付し、受講者に関する情報を通知する。

実施主体は、これらの情報を参考として、翌月以降の管内受講者のスクーリングを計画する。

① 「遠隔学習課程受講者カード」(様式1)

当該月に新たに受講者となった者の情報を送付する。

② 「遠隔学習課程修了・退学・除籍者カード」(様式2)

「遠隔学習課程受講者カード」により受講開始を通知した者で、当該月に「修了」「退学」したもの、また、翌月一日付けで「除籍」となる者の情報を送付する。

・「修了者」:受講コースのプログラムをすべて終えた者

・「退学者」:在籍途中でコースを退学した者

・「除籍者」:最長学習期間内にプログラムを修了できなかった者

(2) 受講者の決定及び計画書の提出

① 実施主体は、遠隔課程受講者のスクーリング受講意思等を確認の上、受講者を決定し、計画を立てる。

② 実施主体は、実施計画の内容を「スクーリング実施計画書」(様式3)により定着促進センターに提出する。

③ 定着促進センターは、提出されたスクーリング実施計画書、スクーリング講師宛に必要となる担当コースの教材及び資料を送付する。

(3) 実施頻度及び講義時間

スクーリングは受講コースの標準学習期間毎に実施頻度の上限を設けることとし、標準学習期間3ヶ月(最長学習期間6ヶ月)コースについては6回、標準6ヶ月(最長12ヶ月)コースについては12回を上限とする。

また、1回当たりの講義時間(以下「コマ」という。)は概ね2時間を目安とする。

ただし、受講者や実施主体の事情によりコースの中間時や終了時に集中的な指導を行うこともできることとする。

(4) 実施単位(クラス)

スクーリングを効率的、効果的に実施するために、以下のような場合、スクーリングの実施単位をとりまとめたクラスを設けることとする。

① 同一世帯内に複数の受講者がいる場合は、1クラス1コマにまとめて行う。

ただし、同一世帯の受講者が3人以上、または、受講コースが3コース以上となる場合は、2コマまで分けての実施を可能とする。また、就労のために受講日時があわない等の事情がある者がいる場合は、当該者について分離して実施することができる。

② 同一地域に居住する複数の受講者について、受講するコースが同じ場合は、1クラス1コマにまとめて実施する。

なお、概ね5名以上となる場合等で、1コマにまとめることが困難な場合は分離することができる。また、就労のために受講日時があわない等の事情がある者がいる場合は、当該者について分離して実施することができる。

(5) 実施場所

スクーリングの実施場所は、コースの数、受講者の人数及び居住地域等を考慮して確保する。

例えば、受講者の数が少ない場合で、家庭訪問指導が適当な場合は、受講者宅での実施を可能とする。また、受講者の居住地域が都道府県内に点在する場合は、複数箇所に実施場所を確保することも可能とする。

(6) 実施コース

原則として、受講者が希望する全コースについてスクーリングを実施するように努めることとするが、それが困難な場合には、実施可能なコースから順次実施することも可能とする。

(7) 「スクーリング実施状況」の提出

スクーリング講師は、スクーリング実施後「スクーリング実施状況」(様式4)を速やかに定着促進センター及び実施主体へ提出する。

なお、実施主体に提出する様式は、様式4以外に任意の様式とすることを可能とする。

4.スクーリング講師の登録

都道府県がスクーリング講師を新たに選任した場合は、その都度「スクーリング講師届」(様式5)を定着促進センターに提出する。また、スクーリング講師が退任した場合、都道府県はその旨を速やかに定着促進センターに通知する。

5.スクーリングの延長

スクーリング実施期間は、原則として遠隔学習受講者の修了・退学月までとするが、修了者についてはスクーリング対象期間を1ヶ月延長することができる。

最長学習期間内に修了できず、同コースを継続受講し、スクーリング受講も延長する場合は、再度「スクーリング実施計画書」を作成し、定着促進センターに提出する。

6.スクーリング講師

スクーリング講師は、実施場所及び実施コースに応じて、必要な人数を確保することとする。

講師の中国語の能力は、遠隔学習課程の教材が自学自習用として中国語の訳や解説が付いていることから、必ずしも必要としないが、受講コース、受講者の状況によって講師に必要な要件が異なるので、別添3の「スクーリング講師の要件」を参照の上、それぞれに適した講師を選任する。

なお、中国語を母語とする者が講師となる場合、当該講師が中級レベル以上の日本語を教えられる日本語の能力を持っていることを条件とする。

7.定着促進センターによるスクーリング講師への支援

定着促進センターはスクーリング講師に対し、次に掲げる支援を実施することとする。

① 「スクーリングの手引」を送付する。

② 研修会を、年1回実施する。

③ 各コースの使用教材、実施プログラムの資料を貸与する。

④ 「スクすく通信」を発行する。

⑤ 「スクーリング」に関する相談に随時応じる。

8.個人情報の管理

スクーリング実施にあたっては、受講者に関する個人情報をスクーリング実施以外の目的で使用しないよう、その取扱いには慎重を期することとする。

※「遠隔学習課程」の募集要項については、中国帰国者定着促進センターのホームページを参照。

http://www.kikokusha-center.or.jp/

様式1

様式2

様式3

様式4

様式5

別添3

スクーリング講師の要件

分野

コース名

スクーリング講師に求められる要件

必要な対応/留意点

一般的なコース

「職業訓練校入校

中卒/高卒程度国語」

「漢字学習」

「漢字ゆっくりA・B」

「読解の基礎」

「就職対応」

「近隣交際会話」

「ホームヘルパー受講準備」

「入門日本語文法文型」「続・入門日本語文法文型A・B」

「生活場面日本語「医療」・「消費生活」・「交通」・「学校」

「自己表現作文」

① 「読解の基礎」、「続・入門日本語文法文型B」を担当する講師は、特に日本語の構造や語彙、文法的な専門知識と説明力が必要

② 中国語は必ずしも必要としないが、受講者が日常生活上の簡単な会話が理解できていない場合は、中国語力が必要

a.会話練習の相手となったり、自宅学習の成果を確認したり、質問に答えたりすること

b.肯定的な評価や励ましを行うことによって、受講者が学習継続への意欲を得られるようにすること

c.職業訓練校入校を具体的目標として持つ受講者には、進路指導的な情報提供も可能な範囲で行うこと

専門的なコース

「職業訓練校入校中卒/高卒程度数学」

① 中国語は必ずしも必要としないが、受講者が日常生活上の簡単な会話が理解できていない場合は、中国語力が必要

② 「中卒程度数学」の講師は中学卒業程度の数学の知識が必要

③ 「高卒程度数学」の講師は、高校数学1(二次関数、三角関数、確率)の基礎知識が必要

上記a~cのほか

d.専門知識の分野で受講者の必要とする知識を与えること

e.運転免許取得希望者には、取得方法に関する具体的な情報提供を行うこと

「運転免許学科試験対応」

① 中国語で交通規則などを解説できる能力が必要

② 自動車普通運転免許所持者

「中国語ピンイン学習」

① 中国語のピンインを学習した経験のある者(中国語母語話者でもピンイン学習未経験者は不可)