○酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの取り違えに起因する健康被害の防止対策の徹底について(医療機関への注意喚起及び周知徹底依頼)
(平成23年7月25日)
(/医政総発0725第3号/薬食安発0725第1号/)
(各都道府県・各保健所を設置する市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局総務課長・厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知)
診療の用に供する医療ガスを充てんしたボンベについて、酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの取り違え等の、装置の誤接続を行ったことによる、患者に深刻な健康被害が生じた事故が報告されています。
つきましては、患者の生命に直接被害を及ぼす可能性のある、酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの取り違え事故等の発生を防止するため、下記の留意事項について、貴管下医療機関への周知徹底方お願いします。また、医療機関において、医療に係る安全管理のための委員会の関係者、医療安全管理者、医薬品安全管理責任者、医療機器安全管理責任者等に対して周知されるようご配慮願います。
記
1.医療用酸素ボンベと医療用二酸化炭素ボンベの取り違え等、装置の誤接続に起因する健康被害を防止するため、レギュレータ等との接続部の形状及びボンベ本体の色がガス毎に特定化されたボンベを使用すること。また、両者の相違について、関係者に改めて周知徹底すること。
2.医療用ガスボンベについては、使用時のみボンベとレギュレーター等を接続し、保存時にはボンベからレギュレータ等を外すことを徹底する等、医療ガスの適切な業務遂行と安全管理体制を確保すること。
3.医療行為に必要のない医療ガスボンベ及び工業用のガスボンベ等を、診療現場に持ち込まないこと。
参考
○ 「診療の用に供するガス設備の誤接続防止対策の徹底について」
(平成21年3月3日 医政指発0303001号厚生労働省医政局指導課長通知)
○ PMDA医療安全情報No.13「ガスボンベの取り違え事故について」
(平成21年10月 医薬品医療機器総合機構)
(参考) 本通知を含め、医薬品・医療機器の安全性に関する特に重要な情報が発出されたに、その情報をメールによって配信する「医薬品医療機器情報配信サービス」が、独立行政法人医薬品医療機器総合機構において運営されております。以下のURLから登録できますので、御活用下さい。 医薬品医療機器情報配信サービスhttp://www.info.pmda.go.jp/info/idx-push.html また、財団法人日本医療機能評価機構が、医療事故情報収集等事業において収集された情報に基づき、特に周知すべき情報を提供し、医療事故の発生予防、再発防止を促進することを目的とた医療安全情報を下記ホームページに掲載していますので、御活用ください。 日本医療機能評価機構医療安全情報ホームページ http://www.med-safe.jp/contents/info/index.html |
[参考]
○診療の用に供するガス設備の誤接続防止対策の徹底について
(平成21年3月3日)
(医政指発第0303001号)
(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局指導課長通知)
診療の用に供するガス(診療の用に供する酸素、各種麻酔ガス、吸引、医療用圧縮空気、窒素、亜酸化窒素、二酸化炭素等をいう。以下「医療ガス」という。)の設備については、医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第16条第1項第1号の規定に基づき、危害防止上必要な方法を講ずることとし、「診療の用に供するガス設備の保安管理について」(昭和63年7月15日健政発第410号)において、安全・管理に当たり考慮すべき点として、「設備に用いられる機材をガス別に特定、表示し、容易かつ確実に判断することを可能にすると共に、非互換性を確保すること」等を示しているところである。
しかし当該通知の発出後においても、酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの取り違えなど、医療ガス設備の誤接続に起因する事故が散発している。二酸化炭素ボンベ容器バルブについては、それぞれ種類A2が平成8年に、ヨーク締付式が昭和52年に日本工業規格(JIS)として制定され、さらに診療現場のガス別特定化・非互換性確保を目的として、平成14年に日本医療ガス協会(現日本産業・医療ガス協会)の自主基準にも当該規格が採用されているが、医療機関においては、医療ガスボンベと機材の接続部のガス別特定化による誤接続防止対策は、必ずしも十分に実施されていない。
ついては、患者の生命に直接危害を及ぼす可能性のある医療ガスの取り違え事故等を予防するため、各医療機関において、下記の事項に留意した上で、上記通知及び別添の参考文書等を参考に、医療ガス設備の誤接続防止等医療ガス設備の安全管理が徹底されるよう、貴管下の保健所設置市、特別区、医療機関、関係団体等に対する指導方よろしくお願いする。
記
(1) 医療ガスによる危害を防止するため、配管によるガス供給設備のみならず、医療用二酸化炭素ボンベ等医療ガスボンベと機材の接続部についても、ガス別特定化等による誤接続防止対策を徹底すること。
(2) ガス別特定化が行えない構造の工業用二酸化炭素ボンベ等を診療現場に持ち込まないこと。
(3) 医療ガス安全・管理委員会については、医療法施行規則第1条の11第1項第2号に規定する医療に係る安全管理のための委員会と一体的に開催しても、又は独立して開催してもよいが、適切な業務遂行により医療ガスの安全管理体制を確保すること。
(留意事項) 本通知の内容については、貴管下医療機関の医療に係る安全管理のための委員会の関係者、医療ガス安全・管理委員会の関係者、医療安全管理者、医薬品及び医療機器の安全使用のための責任者等に対して周知されるよう御配慮願います。 |
参考
○ 医療用二酸化炭素(炭酸ガス)容器用バルブのガス別特定化に伴う連結導管・圧力調整器部品の交換についてのお願い
(平成14年5月 日本医療ガス協会会長発 病・医院長、医療ガス安全・管理委員会宛文書)
参考
平成14年5月
医療用二酸化炭素容器用バルブのガス別特定化周知文書(その2)
病・医院長殿
医療ガス安全・管理委員会殿
日本医療ガス協会会長
医療用二酸化炭素(炭酸ガス)容器用バルブのガス別特定化に伴う連結導管・圧力調整器部品の交換についてのお願い
謹啓、平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
さて、弊協会より本年2月から4月にかけてお知らせ致しました〔医療用二酸化炭素容器用バルブのガス別特定化周知文書〕の通り、本年(平成14年)6月1日のメーカー出荷分より二酸化炭素専用規格のバルブを装着したボンベの納入が開始されますが、貴施設におかれましてのご準備は如何でしょうか?
この専用規格のバルブへの切り換えは、他のガスとの誤接続防止のため日常着脱する接続部をガス別に特定化し、ガスの誤使用防止上有効な方法で、厚生省健政発第650号医療ガスの保安管理に関する指導通知に従い、関連業界をあげて取り組んでいる次第であります。
貴施設にて交換を要する関連機器の変更内容は下図の通りで、現在ご使用中の圧力調整器又は連結導管と容器バルブとの接続具を専用規格対応タイプへ交換して戴くことになります。
尚、詳細につきましては機器メーカー又はガス販売業者にご相談下さいますようお願い申し上げます。
敬具
追伸:尚、裏面は貴施設でのご準備状況の確認用シートであります。
[様式ダウンロード]