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◎化合物名の五十音順に示した。

◎測定波長は紫外分光光度型検出器又は多波長検出器付き高速液体クロマトグラフによるものを示す。

◎5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン及びチアベンダゾールについては蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフ(ex 300nm、em 370nm)による測定も可能である。

◎測定イオンはLC/MSによるもので、ESIポジティブ測定によるものを示す(*チアンフェニコールのみESIネガティブ測定)。

(別表)HPLCによる動物用医薬品等の一斉試験法Ⅱ(畜水産物)

品目名

分析対象化合物名

測定波長

(nm)

C18画分

定量限界

(mg/kg)

エトパベート

エトパベート

280

A

0.01

オキシベンダゾール

オキシベンダゾール

300

B

0.01

オルメトプリム

オルメトプリム

280

A

0.02

クロサンテル

クロサンテル

230

B

0.05

クロピドール

クロピドール

280

A

0.01

酢酸メレンゲステロール

酢酸メレンゲステロール

300

B

0.001

ジクラズリル

ジクラズリル

300

B

0.01

スルファキノキサリン

スルファキノキサリン

270

A

0.01

スルファクロルピリダジン

スルファクロルピリダジン

270

A

0.01

スルファジアジン

スルファジアジン

270

A

0.01

スルファジミジン

スルファジミジン

270

A

0.01

スルファジメトキシン

スルファジメトキシン

270

A

0.01

スルファチアゾール

スルファチアゾール

270

A

0.01

スルファドキシン

スルファドキシン

270

A

0.01

スルファニトラン

スルファニトラン

270

A

0.01

スルファピリジン

スルファピリジン

270

A

0.01

スルファベンズアミド

スルファベンズアミド

270

A

0.01

スルファメトキサゾール

スルファメトキサゾール

270

A

0.01

スルファメトキシピリダジン

スルファメトキシピリダジン

270

A

0.01

スルファメラジン

スルファメラジン

270

A

0.01

スルファモノメトキシン

スルファモノメトキシン

270

A

0.01

ゼラノール

ゼラノール

B

0.0005

チアベンダゾール

チアベンダゾール

320

A

0.01

 

5―ヒドロキシチアベンダゾール

320

A

0.01

チアンフェニコール

チアンフェニコール

230

A

0.01

トリメトプリム

トリメトプリム

280

A

0.02

酢酸トレンボロン

α―トレンボロン(肝臓)

350

B

0.002

 

β―トレンボロン(筋肉)

350

B

0.002

ノボビオシン

ノボビオシン

300

B

0.01

ナイカルバジン

N,N’―ビス(4―ニトロフェニル)ウレア

300

B

0.02

フルベンダゾール

フルベンダゾール

300

B

0.002

5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン

5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン

280

A

0.01

レバミゾール

レバミゾール

230

A

0.002

◎化合物名の五十音順に示した。

◎測定波長は紫外分光光度型検出器又は多波長検出器付き高速液体クロマトグラフによるものを示す。

◎ゼラノールについては、電気化学検出器付き高速液体クロマトグラフ(Eg 850mV、E1 500mV、E2 750mV)で測定する。

◎C18画分のうち、Aは40%メタノール水画分、Bは70%アセトニトリル画分を示す。

[別紙3]

第3章 個別試験法

(追加:2,2―DPA試験法、Sec―ブチルアミン試験法、アルベンダゾール、オキシベンダゾール、チアベンダゾール、フルベンダゾール及びメベンダゾール試験法、アンプロリウム及びデコキネート試験法、イソウロン、ジウロン、テブチウロン、トリフルムロン、フルオメツロン及びリニュロン試験法、エテホン試験法、オキスポコナゾールフマル酸塩試験法、オルメトプリム,ジアベリジン、トリメトプリム及びピリメタミン試験法、クロジナホッププロパルギル試験法、ジクロベニル試験法、ジチアノン試験法、ジチオピル及びチアゾピル試験法、スルファキノキサリン、スルファジアジン、スルファジミジン、スルファジメトキシン、スルファメトキサゾール、スルファメトキシピリダジン、スルファメラジン、スルファモノメトキシン及びスルフイソゾール試験法、チアジニル試験法、トリクロロ酢酸ナトリウム塩試験法、トリブロムサラン及びビチオノール試験法、ニコチン試験法、ピリチオバックナトリウム塩試験法、フルカルバゾンナトリウム塩試験法、リン化水素試験法)

2,2―DPA試験法(農産物)

1.分析対象化合物

2,2―DPA(別名:ダラポン、2,2―ジクロロプロピオン酸)

ダラポンナトリウム塩

2.装置

電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフ(GC―ECD)

ガスクロマトグラフ・質量分析計(GC/MS)

3.試薬、試液

次に示すもの以外は、総則の2に示すものを用いる。

2,2―DPA標準品 本品は2,2―DPA99%以上を含む。

4.試験溶液の調製

1) 抽出、精製

試料10.0gを量り採り、塩化ナトリウム飽和2%ホウ酸ナトリウム溶液70mLを加えて30分間振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物に同溶液30mLを加え、上記と同様に操作した後、ろ液を合わせる。これにエーテル100mLを加えて5分間激しく振とうした後、静置し、エーテル層は捨てる。水層に6mol/L塩酸を加えてpH1.0に調整した後、エーテル50mLずつで2回振とう抽出する。得られた抽出液を合わせ、1%炭酸水素ナトリウム溶液30mLずつで2回振とう抽出する。抽出液を合わせ、かくはんしながら、6mol/L塩酸を加えてpH1.0に調整した後、エーテル40mLずつで2回抽出する。抽出液を合わせ、液相分離ろ紙を用いてろ過し、30℃以下で約2mLまで減圧濃縮した後、窒素ガス気流中で溶媒を除去する。

2) エステル化

残留物にブタノール1mL及び硫酸3滴を加え、還流冷却管を取り付けて、沸騰水浴上で30分間加熱還流する。冷却後、冷却管の内壁を少量の水で洗い、冷却管をはずし、反応液をn―ヘキサン10mLずつで2回抽出する。抽出液を液相分離ろ紙を用いてろ過し、n―ヘキサンを加えて正確に25mLとしたものを試験溶液とする。

5.検量線の作成

2,2―DPA標準品の20mg/Lアセトン溶液を調製し、この1mLを採り、室温下、窒素ガス気流中で溶媒を除去した後、4の2)エステル化と同様の操作を行う。この溶液をn―ヘキサンで希釈し、2,2―DPAの0.02~1mg/L溶液を数点調製し、それぞれ2μLをGCに注入し、ピーク高法又はピーク面積法により検量線を作成する。

6.定量

試験溶液2μLをGCに注入し、5の検量線で2,2―DPAの含量を求める。

7.確認試験

GC/MSにより確認する。

8.測定条件

GC

検出器:ECD

カラム:50%フェニル―メチルシリコン、内径0.25mm、長さ25m、膜厚0.1μm

カラム温度:40℃

注入口温度:250℃

検出器温度:250~300℃

キャリヤーガス:ヘリウム

保持時間の目安:5分

9.定量限界

0.05mg/kg

10.留意事項

1) 試験法の概要

2,2―DPAを試料から塩化ナトリウム飽和2%ホウ酸ナトリウム溶液で抽出し、抽出液をエーテルで洗浄した後、酸性(pH1)に調整し、エーテルで抽出する。エーテル抽出液から2,2―DPAを1%炭酸水素ナトリウム溶液で抽出する。抽出液を酸性(pH1)に調整した後、エーテルで再抽出する。溶媒を除去した後、ブタノール及び硫酸を加え、30分間加熱還流する。反応液から2,2―DPAのエステル化体をn―ヘキサンで抽出し、GC―ECDで測定し、GC/MSで確認する方法である。

2) 注意点

① 2,2―DPAは濃縮操作で損失するため、浴温を低く設定し、溶媒除去は窒素ガス気流中で行う。キーパーを使用してもよい。

② 2,2―DPAのエステル化生成物は揮発性が高く、濃縮による損失が大きいため、濃縮を行わずそのまま定容して試験溶液とする。

③ LC/MSの適用も考えられる。この場合はエステル化操作を省き、1) 抽出の最終残留物を0.1%酢酸8mLに溶解する。

LC/MS操作条件

カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径5μm)内径2.0mm、長さ150mm

移動相:1%ギ酸及びメタノール(4:1)混液

流量:0.2mL/分

カラム温度:40℃

イオン化モード:ESI(+)

主なイオン(m/z):141

保持時間の目安:7分

11.参考文献

1) Cotterill, E.G., Determination of residues of dalapon in soil by gas chromatography of the 1-butyl ester, J.Chromatogr., 106, 409~411, 1975

2) Zweig, G. & Sherma, J. ed., Analytical Method for Pesticides, Plant Growth Regulators, and Food Additives. vol.Ⅵ p.621-624, Academic Press(1972)

12.類型

C

Sec―ブチルアミン試験法(農産物)

1.分析対象化合物

Sec―ブチルアミン(別名:2―アミノブタン)

2.装置

蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC―FL)

液体クロマトグラフ・質量分析計(LC/MS)

水蒸気蒸留装置

3.試薬、試液

次に示すもの以外は、総則の2に示すものを用いる。

フルオレスカミン HPLC用ラベル試薬フルオレスカミン

0.4mol/Lホウ酸緩衝液(pH10.25)

Sec―ブチルアミン標準品 本品はSec―ブチルアミン99%以上を含む。

4.試験溶液の調製

1) 抽出

試料25.0gを蒸留フラスコに量り採り、1mol/L塩化カルシウム溶液75mL、水50mL、消泡剤5~10滴、及び酸化マグネシウム10gを水50mLに懸濁させたものを加え、次いで、水50mLで蒸留フラスコの内壁を洗い込み、水蒸気蒸留装置に取りつける。あらかじめ0.15mol/L硫酸10mLを入れた受器に、留出液80mLが溜まるまで水蒸気蒸留を行う。この留出液に0.3mol/L水酸化ナトリウム溶液を加えてpH7に調整し、水を加えて100mLとする。

2) 蛍光誘導体化

上記の溶液0.50mL(試料0.125g相当)を採り、0.4mol/Lホウ酸緩衝液(pH10.25)0.20mL及び0.1%フルオレスカミン含有アセトニトリル0.25mLを加えて混合し、2~3分間放置したものを試験溶液とする。

5.検量線の作成

Sec―ブチルアミン標準品の0.025~5mg/L水溶液を数点調製し、それぞれ0.50mLを採り、4の2)と同様に蛍光誘導体化の操作を行う。その20μLをHPLCに注入し、ピーク高法又はピーク面積法により検量線を作成する。

6.定量

試験溶液20μLをHPLCに注入し、5の検量線でSec―ブチルアミンの含量を求める。

7.確認試験

LC/MSにより確認する。

8.測定条件

HPLC

検出器:FL(励起波長382nm、蛍光波長487.5nm)

カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径5μm)、内径6mm、長さ250mm

移動相:0.08mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)及びメタノール(48:52)混液

9.定量限界

0.1mg/kg

10.留意事項

1) 試験法の概要

Sec―ブチルアミンを試料から水蒸気蒸留法で抽出し、フルオレスカミンで蛍光誘導体化した後、HPLC―FLで測定し、LC/MSで確認する方法である。

2) 注意点

① 別法として、ジニトロフェニル誘導体化し、GC―ECDで定量し、GC/MSで確認する方法がある。詳細は類型に示した文献2)を参照のこと。

11.参考文献

1) Hunter, K. & Lindsay, D., High-pressure liquid chromatographic determination of sec-butylamine residues in potatoes, Pestic. Sci. 12, 319-324, 1981

2) Day, E. W. & Koons, J. R., 2-Aminobutane,Analytical Methods Pesticide,Plant Growth Regulators,and Food Additives vol Ⅷ, 251-261, 1976, Academic Press

12.類型

D(誘導体化、HPLC測定については、1) Hunter, K. & Lindsay, D., High-pressure liquid chromatographic determination of sec-butylamine residues in potatoes,Pestic. Sci.12 ,319-324, 1981, 水蒸気蒸留法については、2) Day, E. W. & Koons, J. R., 2-Aminobutane, Analytical Methods Pesticide, Plant Growth Regulators, and Food Additives volⅧ,251-261, 1976, Academic Press)

アルベンダゾール、オキシベンダゾール、チアベンダゾール、フルベンダゾール及びメベンダゾール試験法(畜水産物)

1.分析対象化合物

オキシベンダゾール

チアベンダゾール

5―ヒドロキシチアベンダゾール(チアベンダゾールの代謝物)

フルベンダゾール

5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン(アルベンダゾールの代謝物)

メベンダゾール

2.装置

紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC―UV)又は多波長検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC―DAD)

3.試薬、試液

次に示すもの以外は、総則の2に示すものを用いる。

アセトニトリル 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

テトラヒドロフラン 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

水 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

メタノール 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

炭酸塩緩衝液 0.1mol/L炭酸水素ナトリウム溶液900mLに0.1mol/L炭酸ナトリウ溶液100mLを混合する(pH9.1)。

オキシベンダゾール標準品 本品はオキシベンダゾール98.0%以上を含み、融点は230~231℃である。

チアベンダゾール標準品 本品はチアベンダゾール99.0%以上を含み、融点は304~305℃である。

5―ヒドロキシチアベンダゾール標準品 本品は5―ヒドロキシチアベンダゾール98.0%以上を含み、融点は283~286℃である。

メベンダゾール標準品 本品はメベンダゾール98.0%以上を含み、融点は289℃である。

フルベンダゾール標準品 本品はフルベンダゾール99.0%以上を含み、融点は260℃である。

5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン標準品 本品は5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン99.0%以上を含み、融点は222~224℃である。

フルベンダゾール標準品 本品はフルベンダゾール99.9%以上を含み、融点は260℃である。

4.試験溶液の調製

1) 抽出

試料5.0gを量り採り、アセトニトリル20mL及びn―ヘキサン20mLを加えてホモジナイズした後、毎分3,000回転で10分間遠心分離する。アセトニトリル層及びn―ヘキサン層を分液ロートに移し、アセトニトリル層を採る。これにn―プロパノール10mLを加えて、40℃以下で濃縮し、溶媒を除去する。この残留物に炭酸塩緩衝液3mLを加えて溶かす。

2) 精製

オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラム(500mg)にメタノール5mL、水5mL及び炭酸緩衝液2mLを順次注入し、流出液は捨てる。このカラムに1)で得られた溶液を注入した後、水5mLを注入し、流出液は捨てる。3分間吸引乾燥した後、このカラムにメタノール2mLを注入し、溶出液を試験溶液とする。

5.検量線の作成

オキシベンダゾール、チアベンダゾール、5―ヒドロキシチアベンダゾール、5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン及びメベンダゾール各標準品について、0.05~10mg/Lのアセトニトリル溶液を数点調製する。

フルベンダゾール標準品について、0.025~10mg/Lのアセトニトリル溶液を数点調製する。

それぞれHPLCに注入し、ピーク高法又はピーク面積法で検量線を作成する。

6.定量

試験溶液をHPLCに注入し、5の検量線でオキシベンダゾール、チアベンダゾール、5―ヒドロキシチアベンダゾール、フルベンダゾール、5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン及びメベンダゾールの含量を求める。

7.確認試験

LC/MS又はLC/MS/MSにより確認する。

8.測定条件

1) チアベンダゾール、5―ヒドロキシチアベンダゾール及び5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミンの試験を行う場合

HPLC

検出器:UV又はDAD(波長 チアベンダゾール及び5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン295nm、5―ヒドロキシチアベンダゾール313nm付近の極大波長)

カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル 内径2.0~6.0mm、長さ100~250mm、粒子径2~5μm

カラム温度:40℃

移動相:アセトニトリル及び0.05mol/L酢酸アンモニウム(1:4)混液

保持時間の目安:3~8分

2) オキシベンダゾール、フルベンダゾール及びメベンダゾールの試験を行う場合

HPLC

検出器:UV又はDAD(波長 オキシベンダゾール295nm、フルベンダゾール及びメベンダゾール313nm付近の極大波長)

カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル 内径2.0~6.0mm、長さ100~250mm、粒子径2~5μm

カラム温度:40℃

移動相:アセトニトリル及び0.05mol/L酢酸アンモニウム(2:3)混液

保持時間の目安:4~7分

9.定量限界

オキシベンダゾール 0.03mg/kg

チアベンダゾール 0.02mg/kg

5―ヒドロキシチアベンダゾール 0.02mg/kg

フルベンダゾール 0.01mg/kg

5―プロピルスルホニル―1H―ベンズイミダゾール―2―アミン 0.03mg/kg

メベンダゾール 0.02mg/kg

10.留意事項

1) 試験法の概要

ベンズイミダゾール化合物を試料からアセトニトリルで抽出し、アセトニトリル/ヘキサン分配により脱脂した後、オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラムで精製しHPLC―UV又はHPLC―DADにより測定する方法である。

11.参考文献

竹葉、他:食品衛生学雑誌、第44巻、第5号、246~252頁、2003年(「HPLCによる畜産食品中のベンズイミダゾール系寄生虫駆除剤の分析」)。

12.類型

D

アンプロリウム及びデコキネート試験法(畜水産物)

1.分析対象化合物

アンプロリウム

デコキネート

2.装置

紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC―UV)又は多波長検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC―DAD)又は蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC―FL)

3.試薬、試液

次に示すもの以外は、総則の2に示すものを用いる。

アセトニトリル 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

水 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

メタノール 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。

アンプロリウム標準品 本品はアンプロリウム99.8%以上を含み、融点は248~249℃(分解)である。

デコキネート標準品 本品はデコキネート99.4%以上を含み、融点は242~245℃である。

4.試験溶液調製法

試料10.0gを量り採り、アセトニトリル50mLを加えてホモジナイズした後、毎分3,000回転で10分間遠心分離する。アセトニトリル層を分液ロートに採り、残留物にアセトニトリル20mLを加えて激しく振り混ぜた後、上記と同様に遠心分離し、得られたアセトニトリル層を先の分液ロート中に合わせる。これにn―ヘキサン70mLを加えて激しく振り混ぜた後、n―ヘキサン層を捨て、アセトニトリル層にn―プロパノール10mLを加えて、40℃以下で濃縮し、溶媒を除去する。この残留物にメタノール2.0mLを加えて溶解した後、孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過して、これを試験溶液とする。

5.検量線の作成

アンプロリウム標準品について、0.01~10.0mg/Lのメタノール溶液を数点調製する。

デコキネート標準品について、0.05~10.0mg/Lのクロロホルム溶液を数点調製する。

それぞれHPLCに注入し、ピーク高法又はピーク面積法で検量線を作成する。

6.定量

試験溶液をHPLCに注入し、5の検量線でアンプロリウム及びデコキネートの含量を求める。

7.確認試験

LC/MS又はLC/MS/MSにより確認する。

8.測定条件

1) アンプロリウムの試験を行う場合

検出器:UV又はDAD(波長254nm付近の極大波長)

カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル 内径2.0~6.0mm、長さ100~250mm、粒子径2~5μm

カラム温度:40℃

移動相:アセトニトリル及び0.01mol/Lヘプタンスルホン酸含有0.025%リン酸(1:4)混液

保持時間の目安:10分

2) デコキネートの試験を行う場合

HPLC

検出器:FL(励起波長326nm、蛍光波長384nm)

カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル 内径2.0~6.0mm、長さ100~250mm、粒子径2~5μm

カラム温度:40℃

移動相:アセトニトリル及び0.025%リン酸(3:1)混液

保持時間の目安:10分

9.定量限界

アンプロリウム 0.01mg/kg

デコキネート 0.03mg/kg

10.留意事項

1) 試験法の概要

アンプロリウム及びデコキネートを試料からアセトニトリルで抽出し、アセトニトリル/ヘキサン分配により脱脂した後、それぞれHPLC―UV又はHPLC―DAD及びHPLC―FLにより測定する方法である。

11.参考文献

なし

12.類型

C

イソウロン、ジウロン、テブチウロン、トリフルムロン、フルオメツロン及びリニュロン試験法(農産物)

1.分析対象化合物

農薬等の成分である物質

分析対象化合物

イソウロン

イソウロン

ジウロン

ジウロン

テブチウロン

テブチウロン

トリフルムロン

トリフルムロン

フルオメツロン

フルオメツロン

リニュロン

リニュロン