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○未承認の医療機器に関する適正な情報提供について(依頼)

(平成22年12月22日)

(薬食監麻発1222第2号)

(日本医療機器産業連合会会長あて厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課長通知)

医療機器の適正な情報提供については、かねてより種々ご配意いただいているところです。

先般、「規制・制度改革に係る対処方針について(平成22年6月18日閣議決定)」及び「規制・制度改革に関する分科会第一次報告書(平成22年6月15日行政刷新会議報告)」において、別添1のとおり、医薬品等の広告について、薬事法の解釈を示した「医薬品等適正広告基準について(昭和55年10月9日薬発第1339号)」により、未承認の医療技術、医薬品、医療機器などの情報提供が出来ないとの指摘があり、情報提供の適正な在り方について検討し、結論を得ることとされております。

これに関しては、従前より、学術的研究報告を医師等専門家の求めに応じて情報提供する場合には、原則、医薬品等適正広告基準が適用されないことと判断しておりますので、これにつき、ご了知いただき、加盟関係団体等へ周知いただくとともに、加盟関係団体等と協同の上、貴会として適切で質の高い情報提供に関する指針等を作成していただきますようご依頼申し上げます。

なお、今般、平成21年度厚生労働科学研究費補助金事業による「医薬品適正使用のための学術情報提供に係る規制方策に関する研究」が別添2のとおり、報告され、その中で、医薬品企業または、医療機器企業から医療機関等に対する適応外使用の情報提供に関する米国FDAのガイダンスが掲載されておりますので、参考までに情報提供いたします。

(別添1)

○ 内閣府行政刷新会議 規制・制度改革に係る対処方針について(平成22年6月18日閣議決定)

http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/publication/p_index.html

2.ライフイノベーション分野

規制改革事項 ④未承認の医療技術、医薬品、医療機器等に関する情報提供の明確化

対処方針 未承認の医療技術、医薬品、医療機器等に関する情報提供の適正な在り方について検討し、結論を得る。<平成22年度中に結論>

○ 内閣府行政刷新会議 規制・制度改革に関する分科会第一次報告書(平成22年6月15日規制・制度改革に関する分科会)

【ライフイノベーションWG④】

規制改革事項 未承認の医療技術、医薬品、医療機器等に関する情報提供の明確化

対処方針 未承認の医療技術、医薬品、医療機器等に関する情報提供の適正な在り方について検討し、結論を得る。<平成22年度中に結論>

当該規制改革事項に対する分科会WGの基本的考え方

○ 医薬品の広告については、「医薬品等適正広告基準について(昭和55年10月9日薬発第1339号各都道府県知事あて厚生省薬務局長通知改正 平成14年3月28日医薬発第0328009号)」(以下、「55年通知」という。)において薬事法の解釈が示されているところである。

○ 55年通知の目的は、誇大広告等の禁止を通じて、医薬品等による保健衛生上の危害を防止することあると解されるが、これにより、未承認の医療技術、医薬品、医療機器などの情報提供が出来ないとの指摘がある。

○ 新規技術の開発を進める上で、有効性と安全性のバランスに関する医師・市民とのコミュニケーションが重要であり、特に臨床現場の医師が海外等で開発中の技術、医薬品、医療機器の情報を得ることは、ドラッグラグ、デバイスラグの解消促進や臨床における選択肢の多様化を含め意義が大きい。

○ そのため、未承認の医療技術、医薬品、医療機器等に関する情報提供がより円滑にできるよう、情報提供可能な要件を明確化し、周知すべきである。

(別添2)

※厚生労働省ホームページ上において、研究報告書全文を掲載しております。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/koukokukisei/index.html

平成21年度厚生労働科学研究費補助金

(厚生労働科学特別研究事業)

研究課題「医薬品適正使用のための学術情報提供に係る規制方策に関する研究」

(H21―特別―指定―016)

平成21年度 総括・分担研究報告書

研究代表者 慶應義塾大学薬学部 望月眞弓 教授

研究分担者 慶應義塾大学薬学部 橋口正行 准教授

研究協力者

東京大学医学系研究科 久保田潔 特任教授

千葉大学大学院薬学研究院 黒川達夫 客員教授

社団法人 日本医師会治験促進センター 研究事業部 小林史明 部長

社団法人 日本病院薬剤師会

社団法人 日本薬剤師会

平成22(2010)年3月

目次

1.総括報告書

2.Ⅰ.海外での適応外使用情報の提供とそれに関わる法規制の現状調査(分担報告書)

3.別添<1>Good Reprint Practices ガイダンス(最終版)の全訳

4.別添<2>FDAガイダンスの注釈版の全訳

5.補足<A>Federal Preemption(連邦法の専占)およびCBE(Changes Being Effected)Supplement

6.補足<B>医薬品のDTC(Direct to Consumer)広告に関するFDAの規制の経緯と現状

7.Ⅱ.国内における医療機関、企業等における適応外使用の情報提供に関する実態調査

8.Ⅲ.製薬企業から医療機関-の適応外使用情報提供の整理

9.Appendix

Appendix 1……薬剤師用アンケート

Appendix 2……医師用アンケート

Appendix 3……プラメドアンケート

Appendix 4……薬事情報センター用アンケート

Appendix 5……製薬企業用アンケート

平成21年度厚生労働科学研究費補助金

厚生労働科学特別研究事業

総括報告書

研究課題「医薬品適正使用のための学術情報提供に係る規制方策に関する研究」

(H21―特別―指定―016)

研究代表者 慶應義塾大学薬学部 望月眞弓 教授

研究要旨

製薬企業が行う医薬品適応外使用に係る学術情報提供のあり方と必要な規制方策について、骨子をまとめることを目的に、海外での適応外使用(off―label use)の情報提供とそれに関わる法規制の調査ならびに国内における適応外使用に関する学術情報提供の実態について調査し、製薬企業による医療機関への適応外使用情報提供案について整理した。

海外は、主として米国FDAのWebサイトを中心に利用して適応外使用の現状及び規則を調査した。また、国内における適応外使用に関する学術情報提供の実態は、300床以上の病院薬剤部・医師、都道府県の薬事情報センター、製薬企業「くすり相談」部門へのアンケート調査により行った。また、診療所・クリニック医師および中小規模の病院医師(主に300床未満)に対しても、インターネットによるアンケート調査を実施した。

「米国FDAのWebサイト調査結果により、米国での適応外使用の現状ならびに情報提供に関するFDAの製薬産業へのガイダンス”Good Reprint Practices for the Distribution of Medical Journal Articles and Medical or Scientific Reference Publications on Unapproved New Uses of Approved Drugs and Approved or Cleared Medical Devices”(最終版、2009年1月発行http://www.fda.gov/oc/op/goodreprint.html)の情報を得ることができた。そのガイダンスでは、「適切な医学ジャーナルからの記事であること」、「論文は要約されたり、アンダーラインやマーカーなどで強調されたものでないこと」、「使用の際は未承認であることを記した目立つラベルをはがれないように貼付等」などの8項目を遵守すれば、off―label useに関する情報の配布を違法とするものではない」としていることがわかった。」また、薬剤部、医師へのアンケート調査では、ほとんどが適応外使用または問合せの経験があり、適応外使用の内容は主に「国内販売されている医薬品の承認外の使用」、「製品として入手できないものを院内製剤として調製・使用」であった。情報の入手方法は主に「MR・学術部」、「文献、書籍の検索」、「学会・研究会」であったが、薬剤部に比べ医師では「MR・学術部」への情報依存度は低かった。現在、日本では製薬企業の適応外使用情報の提供はプロモーション活動につながることから禁止されているが、MRからの積極的な情報提供も少ないが存在した。一方、非プロモーションとして、ある一定条件下では適応外使用情報を提供していることも明らかとなった。これらのアンケート調査結果とFDAのガイダンスを参考に、本邦での製薬企業から医療機関への適応外使用情報提供案を作成した。製薬企業が行う医薬品適応外使用に係る学術情報提供のあり方と必要な規制方策について、骨子をまとめた。