添付一覧
○「使用上の注意」の改訂について
(平成22年6月1日)
(事務連絡)
(日本製薬団体連合会安全性委員会あて厚生労働省医薬食品局安全対策課通知)
別紙1~別紙18に掲げる医薬品について、「使用上の注意」の改訂を行うことが適当であると考えます。
つきましては、貴委員会において、関係業者に対し、添付文書の改訂をできるだけ早い時期に実施し本内容に基づき必要な措置を講じるよう周知徹底方お願いいたします。
別紙1
117 精神神経用剤
【医薬品名】ミルタザピン
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項に
「皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑:皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。」
を追記する。
別紙2
214 血圧降下剤
【医薬品名】エホニジピン塩酸塩エタノール付加物
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項に
「本剤の投与により、過度の血圧低下を起こすことがあるので、そのような場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。」
を追記し、[副作用]の「重大な副作用」の項に
「ショック:過度の血圧低下によりショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
を追記する。
別紙3
232 消化性潰瘍用剤
【医薬品名】ファモチジン
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項の汎血球減少、無顆粒球症、再生不良性貧血、溶血性貧血に関する記載を
「再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少:再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(初期症状として全身倦怠感、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
と改める。
別紙4
241 脳下垂体ホルモン剤
【医薬品名】
精製下垂体性性腺刺激ホルモン
ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項に
「エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者」
を追記し、[慎重投与]の項を新たに設け、
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
を追記する。
別紙5
241 脳下垂体ホルモン剤
【医薬品名】ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[慎重投与]の項に
「エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者」
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
を追記する。
別紙6
241 脳下垂体ホルモン剤
【医薬品名】フォリトロピンベータ(遺伝子組換え)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[慎重投与]の項を新たに設け、
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
を追記する。
別紙7
241 脳下垂体ホルモン剤
【医薬品名】ホリトロピンアルファ(遺伝子組換え)
(75IU、450IU、900IU)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項に
「エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者」
「アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、前立腺癌)及びその疑いのある患者」
を追記し、[慎重投与]の項を新たに設け、
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
「前立腺肥大のある患者」
を追記する。
別紙8
241 脳下垂体ホルモン剤
【医薬品名】ホリトロピンアルファ(遺伝子組換え)
(150IU)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項に
「エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌)及びその疑いのある患者」
「アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、前立腺癌)及びその疑いのある患者」
を追記し、[慎重投与]の項を新たに設け、
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
「前立腺肥大のある患者」
を追記する。
別紙9
247 卵胞ホルモン及び黄体ホルモン剤
248 混合ホルモン剤
【医薬品名】
エストリオール(注射剤)
クロルマジノン酢酸エステル・メストラノール
ノルエチステロン・メストラノール
ノルゲストレル・エチニルエストラジオール
ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル・エストラジオール安息香酸エステル
ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル・エストラジオールプロピオン酸エステル
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[慎重投与]の項に
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
を追記する。
別紙10
248 混合ホルモン剤
【医薬品名】ノルエチステロン・エチニルエストラジオール(月経困難症の効能を有する製剤)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[慎重投与]の項に
「乳癌の既往歴のある患者」
を追記する。
別紙11
249 その他のホルモン剤
【医薬品名】
クロミフェンクエン酸塩
シクロフェニル
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項に
「エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者」
を追記し、[慎重投与]の項に
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
を追記する。
別紙12
249 その他のホルモン剤
【医薬品名】ゴナドレリン酢酸塩(1.2mg、2.4mg)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項を新たに設け、
「エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者」
「アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、前立腺癌)及びその疑いのある患者」
を追記し、[慎重投与]の項を新たに設け、
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
「前立腺肥大のある患者」
を追記する。
別紙13
252 生殖器官用剤
【医薬品名】エストリオール(腟錠)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[慎重投与]の項を新たに設け、
「子宮筋腫のある患者」
「子宮内膜症のある患者」
「乳癌の既往歴のある患者」
「乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者」
を追記する。
別紙14
399 他に分類されない代謝性医薬品
【医薬品名】
アレンドロン酸ナトリウム水和物(経口剤)
エチドロン酸ニナトリウム
リセドロン酸ナトリウム水和物
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項の顎骨壊死・顎骨骨髄炎に関する記載を
「本剤を含むビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、投与経路によらず顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。
本剤の投与にあたっては、患者に対し適切な歯科検査を受け、必要に応じて抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置を投与前に済ませるよう指示するとともに、本剤投与中は、歯科において口腔内管理を定期的に受けるとともに、抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置はできる限り避けるよう指示すること。また、口腔内を清潔に保つことや歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知するなど、患者に十分な説明を行い、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科に受診するよう注意すること。」
と改め、
「ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部のストレス骨折が発現したとの報告があるので、X線検査等を実施し、十分に観察しながら慎重に投与すること。この骨折では、X線検査時に骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられ、完全骨折が起こる数週間から数ヶ月前に、罹患部位の前駆痛があるため、そのような場合には適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で骨折が起きた場合は、他方の大腿骨の画像検査も行うこと。」
を追記する。
〈参考〉Sedghizadeh,P.P.,et al.:JADA 2009;140(1):61―66
別紙15
399 他に分類されない代謝性医薬品
【医薬品名】
アレンドロン酸ナトリウム水和物(注射剤)
インカドロン酸二ナトリウム水和物
ゾレドロン酸水和物
パミドロン酸二ナトリウム水和物
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項の顎骨壊死・顎骨骨髄炎に関する記載を
「本剤を含むビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、投与経路によらず顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。
本剤の投与にあたっては、患者に対し適切な歯科検査を受け、必要に応じて抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置を投与前に済ませるよう指示するとともに、本剤投与中は、歯科において口腔内管理を定期的に受けるとともに、抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置はできる限り避けるよう指示すること。また、口腔内を清潔に保つことや歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知するなど、患者に十分な説明を行い、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科に受診するよう注意すること。」
と改める。
〈参考〉Sedghizadeh,P.P.,et al.:JADA 2009;140(1):61―66
別紙16
399 他に分類されない代謝性医薬品
【医薬品名】ミノドロン酸水和物
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項の顎骨壊死・顎骨骨髄炎に関する記載を
「ビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、投与経路によらず顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。
本剤の投与にあたっては、患者に対し適切な歯科検査を受け、必要に応じて抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置を投与前に済ませるよう指示するとともに、本剤投与中は、歯科において口腔内管理を定期的に受けるとともに、抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置はできる限り避けるよう指示すること。また、口腔内を清潔に保つことや歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知するなど、患者に十分な説明を行い、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科に受診するよう注意すること。」
と改め、
「ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部のストレス骨折が発現したとの報告があるので、X線検査等を実施し、十分に観察しながら慎重に投与すること。この骨折では、X線検査時に骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられ、完全骨折が起こる数週間から数ヶ月前に、罹患部位の前駆痛があるため、そのような場合には適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で骨折が起きた場合は、他方の大腿骨の画像検査も行うこと。」
を追記する。
〈参考〉Sedghizadeh,P.P.,et al.:JADA 2009;140(1):61―66
別紙17
429 その他の腫瘍用薬
【医薬品名】タモキシフェンクエン酸塩
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項の白血球減少、貧血、血小板減少に関する記載を
「無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少:
無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、また、貧血、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。」
と改める。
別紙18
鎮咳去痰薬
【医薬品名】 一般用医薬品
コデインリン酸塩水和物を含有する製剤
ジヒドロコデインリン酸塩を含有する製剤
リン酸ヒドロコデインセキサノールを含有する製剤
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[してはいけないこと]の項に
「過量服用・長期連用しないこと」
を追記する。