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(2) 精神科隔離室管理加算を算定する場合には、その隔離の理由を診療録に記載し、1日1回の診察の内容を診療録に記載すること。

(3) 精神保健福祉法第36条第3項に規定する隔離が数日間にわたり連続して行われた場合にあっては、当該隔離の開始日及び終了日についても精神科隔離室管理加算を算定できる。

(4) 隔離時間が12時間以下の場合や患者本人の意思に基づいて隔離を行った場合には算定できない。また、当該加算は、連続する30日間に7日を超えて算定できない。なお、応急入院中の期間及び精神科措置入院診療加算を算定した日に行った隔離については、当該加算の日数には数えない。

(5) 精神科応急入院施設管理加算を算定した入院患者について、当該応急入院中に行った隔離については、精神科隔離室管理加算は算定できない。ただし、当該応急入院の終了後も措置入院等で入院を継続している場合であって、精神保健福祉法第36条第3項の規定に基づく隔離を行った場合は算定できる。

(6) 精神科措置入院診療加算を算定する同一日に行った隔離については、精神科隔離室管理加算は算定できない。

(7) 当該加算は、「厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法」(平成18年厚生労働省告示第104号)に規定する基準に該当する保険医療機関については、算定できない。

A230 精神病棟入院時医学管理加算

精神病棟においては、入院時医学管理加算は算定できず、精神病棟入院時医学管理加算のみを算定する。

A230―2 精神科地域移行実施加算

精神科地域移行実施加算は、精神障害者の地域移行支援に係る取組を計画的に進めることにより、当該保険医療機関における入院期間5年を超える入院患者のうち、退院した患者(退院後3月以内に再入院した患者を除く。)の数が1年間で5%以上減少の実績がある場合に、1年間算定する。

A230―3 精神科身体合併症管理加算

(1) 精神科身体合併症管理加算は、精神科を標榜する保険医療機関であって、精神科以外の診療科の医療体制との連携が取られている病棟において、精神病床に入院している身体合併症を併発した精神疾患患者に対して、精神疾患、身体疾患両方について精神科を担当する医師と内科又は外科を担当する医師が協力し、治療が計画的に提供されることを評価したものである。

(2) 当該加算は、当該疾患の治療開始日から7日間に限り算定できるものであり、同一月において同一疾患に対して1回に限り算定できる。また、同一月に複数の身体疾患を発症した場合には、それぞれの疾患について、それぞれの疾患の治療開始日から7日間に限り当該加算を算定することが可能であるが、この場合であっても、同一月内に当該加算を算定できる期間は14日間までとする。なお、複数の身体疾患を同時期に発症した場合であって、当該加算を算定する日が重複する日は、いずれか一つの疾患に係る加算を算定する。

(3) 精神科身体合併症管理加算の注に規定する厚生労働大臣が定める身体合併症のうち、肺炎については、抗生物質又はステロイドの投与を要する状態、意識障害については、意識レベルにかかわらず、規定された疾患や手術後によるせん妄状態に準ずる状態である。

A231 児童・思春期精神科入院医療管理加算

(1) 児童・思春期精神科入院医療管理加算は、児童及び思春期の精神疾患患者に対して、家庭及び学校関係者等との連携も含めた体制の下に、医師、看護師、精神保健福祉士及び臨床心理技術者等による集中的かつ多面的な治療が計画的に提供されることを評価したものである。

(2) 当該加算は20歳未満の精神疾患を有する患者(精神作用物質使用による精神及び行動の障害の患者並びに知的障害の患者を除く。)について算定することができる。

(3) 当該加算を算定する場合には、医師は看護師、精神保健福祉士及び臨床心理技術者等と協力し、保護者等と協議の上、別紙様式4又はこれに準ずる様式を用いて、詳細な診療計画を作成すること。また、作成した診療計画を保護者等に説明の上交付するとともにその写しを診療録に添付すること。なお、これにより入院診療計画の基準を満たしたものとされるものであること。

(4) 保護者、学校関係者等に対して面接相談等適切な指導を適宜行うこと。

A231―2 強度行動障害入院医療管理加算

(1) 強度行動障害入院医療管理加算は、医学的管理を要する行為があるが意思の伝達が困難な強度行動障害児(者)に対して、経験を有する医師、看護師等による臨床的観察を伴う専門的入院医療が提供されることを評価したものである。

(2) 強度行動障害入院医療管理加算の対象となる強度行動障害の状態は、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(平成22年3月5日保医発0305第2号)の別添6の別紙14の2の強度行動障害スコアが10以上及び医療度判定スコアが24以上のものをいう。

A231―3 重度アルコール依存症入院医療管理加算

(1) 重度アルコール依存症入院医療管理加算は、アルコール依存症の入院患者に対して、医師、看護師、精神保健福祉士、臨床心理技術者等によるアルコール依存症に対する集中的かつ多面的な専門的治療の計画的な提供を評価したものである。

(2) 当該加算の対象となるのは、入院治療を要するアルコール依存症患者に対して、治療プログラムを用いたアルコール依存症治療を行った場合であり、合併症の治療のみを目的として入院した場合は算定できない。

(3) 当該加算を算定する場合には、医師は看護師、精神保健福祉士、臨床心理技術者等と協力し、家族等と協議の上、詳細な診療計画を作成する。また、作成した診療計画を家族等に説明の上交付するとともにその写しを診療録に添付する。なお、これにより入院診療計画の基準を満たしたものとされるものである。

(4) 家族者等に対して面接相談等適切な指導を適宜行う。

A231―4 摂食障害入院医療管理加算

(1) 摂食障害入院医療管理加算は、摂食障害の患者に対して、医師、看護師、精神保健福祉士、臨床心理技術者及び管理栄養士等による集中的かつ多面的な治療が計画的に提供されることを評価したものである。

(2) 摂食障害入院医療管理加算の算定対象となる患者は、摂食障害による著しい体重減少が認められる者であって、BMI(Body Mass Index)が15未満であるものをいう。

A232 がん診療連携拠点病院加算

(1) がん診療連携拠点病院加算は、キャンサーボードの設置を含めたがんの集学的治療、緩和ケアの提供、地域医療との連携、専門医師その他の専門の医療従事者の配置、院内がん登録の適切な実施、相談支援センター等の体制を備えた、がん診療連携拠点病院として指定された病院を評価したものである。

(2) 当該加算は、別の保険医療機関又は健康診断を実施した医療機関の医師に悪性腫瘍と診断された患者であって、これらの医療機関からの紹介により、当該がん診療連携拠点病院に入院した患者について、当該入院中1回に限り、入院初日に算定する。ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

(3) 当該加算の対象患者は、(2)に定める患者であり、別の保険医療機関において悪性腫瘍と診断された患者の紹介を受け、当該がん診療連携拠点病院で通院治療を行った後入院した患者を含むものであること。なお、悪性腫瘍以外の疾患や悪性腫瘍の疑いで別の保険医療機関から紹介を受け、当該がん診療連携拠点病院において悪性腫瘍の診断を行った患者は対象患者に含まれない。

A233 栄養管理実施加算

(1) 栄養管理実施加算は、入院患者ごとに作成された栄養管理計画に基づき、関係職種が共同して患者の栄養状態等の栄養管理を行うことを評価したものである。

(2) 当該加算は、入院基本料、特定入院料又は短期滞在手術基本料2若しくは3を算定している入院患者であって、栄養管理計画を策定し、当該計画に基づき、関係職種が共同して栄養管理を行っている患者について算定できる。なお、当該加算は、食事を供与しておらず、食事療養に係る費用の算定を行っていない中心静脈栄養等の治療を行っている患者であっても、栄養管理計画に基づき適切な栄養管理が行われている者であれば算定対象となること。

(3) 救急患者や休日に入院した患者など、入院日に策定できない場合の栄養管理計画は、入院後7日以内に策定したものについては、入院初日に遡って当該加算を算定することができる。

(4) 管理栄養士をはじめとして、医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者が共同して栄養管理を行う体制を整備し、あらかじめ栄養管理手順(栄養スクリーニングを含む栄養状態の評価、栄養管理計画、定期的な評価等)を作成すること。

(5) 栄養管理は、次に掲げる内容を実施するものとする。

ア 入院患者ごとの栄養状態に関するリスクを入院時に把握すること(栄養スクリーニング)。

イ 栄養スクリーニングを踏まえて栄養状態の評価を行い、入院患者ごとに栄養管理計画(栄養管理計画の様式は、別紙様式5又はこれに準じた様式とする。)を作成すること。

ウ 栄養管理計画には、栄養補給に関する事項(栄養補給量、補給方法、特別食の有無等)、栄養食事相談に関する事項(入院時栄養食事指導、退院時の指導の計画等)、その他栄養管理上の課題に関する事項、栄養状態の評価の間隔等を記載すること。また、当該計画書の写しを診療録に添付すること。

エ 医師又は医師の指導の下に管理栄養士、薬剤師、看護師その他の医療従事者が栄養管理計画を入院患者に説明し、当該栄養管理計画に基づき栄養管理を実施すること。

オ 栄養管理計画に基づき患者の栄養状態を定期的に評価し、必要に応じて当該計画を見直していること。

(6) 当該栄養管理の実施体制に関する成果を含めて評価し、改善すべき課題を設定し、継続的な品質改善に努めること。

(7) 当該保険医療機関以外の管理栄養士等により栄養管理を行っている場合は、算定できない。

A233―2 栄養サポートチーム加算

(1) 栄養サポートチーム加算は、栄養障害の状態にある患者や栄養管理をしなければ栄養障害の状態になることが見込まれる患者に対し、患者の生活の質の向上、原疾患の治癒促進及び感染症等の合併症予防等を目的として、栄養管理に係る専門的知識を有した多職種からなるチーム(以下「栄養サポートチーム」という。)が診療することを評価したものである。

(2) 栄養サポートチーム加算は、当該加算を算定できる病棟に入院している患者であって、区分番号A233に掲げる栄養管理実施加算を算定している患者のうち、次のアからエのいずれかに該当する者について算定できる。

ア 栄養管理実施加算に係る栄養スクリーニングの結果、血中アルブミン値が3.0g/dl以下であって、栄養障害を有すると判定された患者

イ 経口摂取又は経腸栄養への移行を目的として、現に静脈栄養法を実施している患者

ウ 経口摂取への移行を目的として、現に経腸栄養法を実施している患者

エ 栄養サポートチームが、栄養治療により改善が見込めると判断した患者

(3) 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。

(4) 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、栄養状態を改善させ、また、必要に応じて経口摂取への円滑な移行を促進することが必要である。

ア 栄養状態の改善に係るカンファレンス及び回診が週1回程度開催されており、栄養サポートチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師等が参加している。

イ カンファレンス及び回診の結果を踏まえて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師等と共同の上で、別紙様式5の2又はこれに準じた栄養治療実施計画を作成し、その内容を患者等に説明の上交付するとともに、その写しを診療録に添付する。

ウ 栄養治療実施計画に基づいて適切な治療を実施し、適宜フォローアップを行う。

エ 治療終了時又は退院・転院時に、治療結果の評価を行い、それを踏まえてチームで終了時指導又は退院時等指導を行い、その内容を別紙様式5の2又はこれに準じた栄養治療実施報告書として記録し、その写しを患者等に交付するとともに診療録に添付する。

オ 当該患者の退院・転院時に、紹介先保険医療機関等に対して診療情報提供書を作成した場合は、当該報告書を添付する。

(5) 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、当該保険医療機関における栄養管理体制を充実させるとともに、当該保険医療機関において展開されている様々なチーム医療の連携を図ることが必要である。

ア 現に当該加算の算定対象となっていない患者の診療を担当する保険医、看護師等からの相談に速やかに応じ、必要に応じて栄養評価等を実施する。

イ 褥瘡対策チーム、感染対策チーム、緩和ケアチーム、摂食・嚥下対策チーム等、当該保険医療機関において活動している他チームとの合同カンファレンスを、必要に応じて開催し、患者に対する治療及びケアの連携に努めること。

A234 医療安全対策加算

(1) 医療安全対策加算

ア 医療安全対策加算は、組織的な医療安全対策を実施している保険医療機関を評価したものであり、当該保険医療機関に入院している患者について、入院期間中1回に限り、入院初日に算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

イ 組織的な医療安全対策とは、医療安全管理部門に所属する医療安全管理者が、医療安全管理委員会と連携しつつ、当該保険医療機関の医療安全に係る状況を把握し、その分析結果に基づいて医療安全確保のための業務改善等を継続的に実施していることをいう。

ウ 医療安全確保のための職員研修を計画的に実施するとともに、医療安全管理者が必要に応じて各部門における医療安全管理の担当者への支援を実施し、その結果を記録していること。

(2) 感染防止対策加算

ア 感染防止対策加算は、第2部通則7に規定する院内感染防止対策を行ったうえで、さらに院内に感染防止対策のチームを設置し、院内感染状況の把握、抗菌薬の適正使用、職員の感染防止等を行うことで院内感染防止を行うことを評価するものである。

イ 感染防止対策チームは以下の業務を行うものとする。

(イ) 感染防止対策チームは、1週間に1回程度、定期的に院内を巡回し、院内感染事例の把握を行うとともに、院内感染防止対策の実施状況の把握・指導を行う。また、院内感染事例、院内感染の発生率に関するサーベイランス等の情報を分析、評価し、効率的な感染対策に役立てる。院内感染の増加が確認された場合には病棟ラウンドの所見及びサーベイランスデータ等を基に改善策を講じる。巡回、院内感染に関する情報を記録に残す。

(ロ) 感染防止対策チームは微生物検査を適宜利用し、抗菌薬の適正使用を推進する。バンコマイシン等の抗MRSA薬及び広域抗菌薬等の使用に際して届出制等をとり、投与量、投与期間の把握を行い、臨床上問題となると判断した場合には、投与方法の適正化をはかる。

(ハ) 感染防止対策チームは院内感染対策を目的とした職員の研修を行う。また院内感染に関するマニュアルを作成し、職員がそのマニュアルを遵守していることを巡回時に確認する。

A235 褥瘡患者管理加算

(1) 褥瘡患者管理加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関に入院している患者であって、当該加算の要件を満たすものについて、当該入院期間中1回に限り算定する。なお、当該加算は、第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院であっても別に算定できる。

(2) 当該加算は、褥瘡対策の要件に基づき、計画を立て、当該計画を実行し、その評価を行った日に算定する。

A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算

(1) 褥瘡ハイリスク患者ケア加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関に入院している患者であって、当該加算の要件を満たすものについて算定する。

(2) 褥瘡ハイリスク患者ケア加算は、褥瘡ケアを実施するための適切な知識・技術を有する専従の褥瘡管理者が、褥瘡予防・管理が難しく重点的な褥瘡ケアが必要な患者に対し、適切な褥瘡予防・治療のための予防治療計画に基づく総合的な褥瘡対策を継続して実施した場合、当該入院期間中1回に限り算定する。なお、当該加算は、第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院であっても別に算定できる。

(3) 褥瘡予防・管理が難しく重点的な褥瘡ケアが必要な患者とは、ベッド上安静であって、次に掲げるものをいう。

ア ショック状態のもの

イ 重度の末梢循環不全のもの

ウ 麻薬等の鎮痛・鎮静剤の持続的な使用が必要であるもの

エ 6時間以上の全身麻酔下による手術を受けたもの

オ 特殊体位による手術を受けたもの

カ 強度の下痢が続く状態であるもの

キ 極度の皮膚の脆弱(低出生体重児、GVHD、黄疸等)であるもの

ク 褥瘡に関する危険因子(病的骨突出、皮膚湿潤、浮腫等)があって既に褥瘡を有するもの

(4) 褥瘡患者管理加算を算定した患者については、当該加算は算定できない。

A236―2 ハイリスク妊娠管理加算

(1) ハイリスク妊娠管理加算の算定対象となる患者は、保険診療の対象となる合併症を有している次に掲げる疾患等の妊婦であって、医師がハイリスク妊娠管理が必要と認めた者であること。

ア 妊娠22週から32週未満の早産の患者(早産するまでの患者に限る。)

イ 妊娠高血圧症候群重症の患者

ウ 前置胎盤(妊娠28週以降で出血等の症状を伴う場合に限る。)の患者

エ 妊娠30週未満の切迫早産の患者であって、子宮収縮、子宮出血、頸管の開大、短縮又は軟化のいずれかの兆候を示しかつ以下のいずれかを満たすものに限る。

(イ) 前期破水を合併したもの

(ロ) 羊水過多症又は羊水過少症のもの

(ハ) 経腟超音波検査で子宮頸管長が20mm未満のもの

(ニ) 切迫早産の診断で他の医療機関より搬送されたもの

(ホ) 早産指数(tocolysis index)が3点以上のもの

オ 多胎妊娠の患者

カ 子宮内胎児発育遅延の患者

キ 心疾患(治療中のものに限る。)の患者

ク 糖尿病(治療中のものに限る。)の患者

ケ 甲状腺疾患(治療中のものに限る。)の患者

コ 腎疾患(治療中のものに限る。)の患者

サ 膠原病(治療中のものに限る。)の患者

シ 特発性血小板減少性紫斑病(治療中のものに限る。)の患者

ス 白血病(治療中のものに限る。)の患者

セ 血友病(治療中のものに限る。)の患者

ソ 出血傾向のある状態(治療中のものに限る。)の患者

タ HIV陽性の患者

チ Rh不適合の患者

ツ 当該妊娠中に帝王切開術以外の開腹手術(腹腔鏡による手術を含む。)を行った患者又は行う予定のある患者

ただし、治療中のものとは、対象疾患について専門的治療が行われているものを指し、単なる経過観察のために年に数回程度通院しているのみの患者は算定できない。

(2) 当該加算は、1入院に20日を限度として所定点数に加算する。ただし、第2部通則5に規定する入院期間が通算される入院については、1入院として取り扱うものであること。

(3) 1入院の期間中に、区分番号「A237」ハイリスク分娩管理加算を算定するハイリスク分娩管理とハイリスク妊娠管理を併せて行うことは可能であるが、ハイリスク分娩管理加算を算定する日と同一日に行うハイリスク妊娠管理に係る費用は、ハイリスク分娩管理加算に含まれ、別に算定できない。

(4) 妊婦とは産褥婦を含まない。

[早産指数(tocolysis index)]

スコア

0

1

2

3

4

子宮収縮

不規則

規則的

破水

高位破水

低位破水

出血

子宮口の開大度

1cm

2cm

3cm

4cm以上

A237 ハイリスク分娩管理加算

(1) ハイリスク分娩管理加算の算定対象となる患者は、保険診療の対象となる合併症を有している次に掲げる疾患等の妊産婦であって、医師がハイリスク分娩管理が必要と認めた者であること。

ア 妊娠22週から32週未満の早産の患者

イ 40歳以上の初産婦である患者

ウ 分娩前のBMIが35以上の初産婦である患者

エ 妊娠高血圧症候群重症の患者

オ 常位胎盤早期剥離の患者

カ 前置胎盤(妊娠28週以降で出血等の症状を伴う場合に限る。)の患者

キ 双胎間輸血症候群の患者

ク 多胎妊娠の患者

ケ 子宮内胎児発育遅延の患者

コ 心疾患(治療中のものに限る。)の患者

サ 糖尿病(治療中のものに限る。)の患者

シ 特発性血小板減少性紫斑病(治療中のものに限る。)の患者

ス 白血病(治療中のものに限る。)の患者

セ 血友病(治療中のものに限る。)の患者

ソ 出血傾向のある状態(治療中のものに限る。)の患者

タ HIV陽性の患者

チ 当該妊娠中に帝王切開術以外の開腹手術(腹腔鏡による手術を含む。)を行った患者又は行う予定のある患者

ただし、治療中のものとは、対象疾患について専門的治療が行われているものを指し、単なる経過観察のために年に数回程度通院しているのみの患者は算定できない。

(2) 当該加算は、ハイリスク分娩管理の対象となる妊産婦に対して、分娩を伴う入院中にハイリスク分娩管理を行った場合に、8日を限度として算定する。ただし、第2部通則5に規定する入院期間が通算される入院については、1入院として取り扱うものであること。

(3) 1入院の期間中に、区分番号「A236―2」ハイリスク妊娠管理加算を算定するハイリスク妊娠管理とハイリスク分娩管理を併せて行うことは可能であるが、ハイリスク妊娠管理加算を算定するハイリスク妊娠管理とハイリスク分娩管理を同一日に行う場合には、ハイリスク分娩管理加算のみを算定する。

(4) 妊産婦とは、産褥婦を含む。

A238 慢性期病棟等退院調整加算

慢性期病棟等退院調整加算は、患者の同意を得て、退院支援計画の立案及び当該計画に基づき退院した場合のそれぞれについて1入院につき、当該加算の要件を満たすものについて算定する。なお、第2部通則5に規定する入院期間が通算される入院については、1入院として取り扱うものであること。

また、慢性期病棟等退院調整加算1は、看護師と社会福祉士が、それぞれの専門性を生かし、共同して、医療・看護の観点からの退院困難な要因の解決や、介護・福祉サービスの活用等、退院に向けた総合的な体制による支援を行うことを評価したものであること。

(1) 退院支援計画作成加算

ア 入院後病状の安定が見込まれた後早期に、患者の病態安定後を見越して退院に関する支援の必要性の評価を行い、患者の同意を得て別紙様式6を参考として具体的な退院支援計画を作成すること。

イ 当該計画を文書で患者に説明を行い、交付するとともに、その写しを診療録に添付すること。

ウ 当該計画に基づき患者又は家族に必要な支援を行うこと。

エ 患者の病態が急変した場合には、適宜、当該計画を見直し、改めて(1)アからウに係る事項を行うこと。なお、その場合であっても当該加算は入院中に1回算定するものである。

(2) 退院加算

ア 退院支援計画作成加算を算定した患者が当該計画に基づき退院できた場合に当該加算を算定するものであり、退院日に算定する入院基本料等に応じて、当該加算を算定すること。

イ 退院先について診療録に記載すること。

ウ 死亡による退院又は他の病院若しくは診療所に入院するために転院した患者については、算定できない。

A238―2 急性期病棟等退院調整加算

(1) 入院中であって、介護保険法施行令(平成10年法律第412号)第2条各号に規定する特定疾病を有する40歳以上65歳未満の者及び65歳以上の者が、適切な退院先に退院できるよう、医療機関全体として退院困難な要因を有する患者を抽出する体制を整備し、その上で退院困難な要因を有する患者に対し退院支援計画を策定し、退院・転院後の療養を担う保険医療機関等との連絡調整や適切な介護サービスの導入に係る業務等の退院調整を行う取組みを評価する。なお、特定疾病に該当するか判断するにあたっては、要介護認定における「認定調査票記入の手引き」、「主治医意見書の手引き」及び「特定疾病にかかる診断基準」について(平成21年9月30日老老発0930第2号)を参考に診断すること。

(2) 退院困難な要因を有する患者の同意を得て退院支援計画を策定し、当該計画に基づき退院した場合であって、当該計画を策定したときに現に介護保険法施行令第2条各号に規定する特定疾病を有する40歳以上65歳未満である者及び65歳以上である者について、退院時に1回に限り算定する。なお、ここでいう退院時とは、第2部通則5に規定する入院期間が通算される入院における退院のことをいい、入院期間が通算される再入院に係る退院時には算定できない。

(3) 当該退院には、他の保険医療機関(特別の関係を含む。)に転院した場合も含まれる。ただし、死亡退院は含まれない。

(4) 退院支援計画は、別紙様式6を参考として関係職種と連携して作成すること。なお、必要に応じて、退院調整部門の看護師又は社会福祉士と関係職種が共同してカンファレンス等を行った上で計画を策定すること。

(5) 退院支援計画の写しを診療録に添付すること。

A238―3 新生児特定集中治療室退院調整加算

(1) 新生児特定集中治療室退院調整加算は、新生児特定集中治療室又は新生児集中治療室に入室し、集中的な治療を受けた退院困難な要因を有する患者に対して、より適切な退院先に退院できるよう、退院支援計画を策定し、退院先の選定や必要な社会福祉サービスの調整等も含め、退院調整を行う取組を評価するものである。なお、対象となる患者には、新生児特定集中治療室又は新生児集中治療室から退室後、同一の保険医療機関の他の病床に入院している患者を含むものとする。

(2) 当該入院期間中に区分番号「A302」新生児特定集中治療室管理料又は区分番号「A303」総合周産期特定集中治療室管理料の「2」新生児集中治療室管理料を算定した退院困難な要因を有する患者又はその家族の同意を得て退院支援計画を策定し、当該計画に基づき退院した場合について、退院時に1回に限り算定する。なお、ここでいう退院時とは、第2部通則5に規定する入院期間が通算される入院における退院のことをいい、入院期間が通算される再入院に係る退院時には算定できない。

(3) 当該退院には、他の保険医療機関(特別の関係を含む。)に転院した場合も含まれる。ただし、死亡退院は含まれない。

(4) 退院支援計画は、別紙様式6を参考として関係職種と連携して作成すること。なお、必要に応じて、退院調整部門の看護師又は社会福祉士と関係職種が共同してカンファレンス等を行った上で計画を策定すること。

(5) 退院支援計画の写しを診療録に添付すること。

A238―4 救急搬送患者地域連携紹介加算

A238―5 救急搬送患者地域連携受入加算

(1) 救急搬送患者地域連携紹介加算及び救急搬送患者地域連携受入加算は、高次の救急医療機関(区分番号A205救急医療管理加算・乳幼児救急医療管理加算、区分番号A300救命救急入院料、区分番号A301特定集中治療室管理料、区分番号A301―2ハイケアユニット入院医療管理料又はA301―3脳卒中ケアユニット入院医療管理料に係る届出を行っている保険医療機関をいう。以下同じ。)に緊急入院した患者(当該保険医療機関の一般病棟へ緊急入院した患者を含む。)について、他の保険医療機関(特別の関係にあるものを除く。)でも対応可能な場合に、他の保険医療機関が当該患者の転院を速やかに受け入れることで、高次の救急医療機関の負担軽減及び緊急入院の受入れが円滑になるような地域における連携を評価するものである。

(2) 救急搬送患者地域連携紹介加算は、高次の救急医療機関が緊急入院患者を受入れ、入院後5日以内に、あらかじめ連携している保険医療機関に当該患者に関する診療情報を提供し、転院した場合に、高次の救急医療機関において転院時に算定する。

(3) 救急搬送地域連携受入加算は、高次の救急医療機関に緊急入院した患者を、当該緊急入院から5日以内に受入れた場合に、受入医療機関において入院時に算定する。

(4) 救急搬送患者地域連携紹介加算は、他の医療機関から転院してきた患者を受入医療機関にさらに転院させた場合には算定できないものとする。ただし、当該他の医療機関への入院時から48時間以内に、患者の症状の増悪等により救急搬送患者地域連携紹介加算を算定する高次の救急医療機関に転院した後、高次の救急医療機関への入院から5日以内に受入医療機関に転院させた場合に限り、救急搬送患者地域連携紹介加算を算定できるものとする。救急搬送患者地域連携受入加算も同様とする。

A240 総合評価加算

(1) 介護保険法施行令第2条各号に規定する特定疾病を有する40歳以上65歳未満である者及び65歳以上である者については、入院当初から退院後にどのような生活を送るかということを念頭に置いた医療を行うことは特に重要なことであり、身体機能や退院後に必要となりうる介護サービス等について総合的に評価を行い、入院中の診療や適切な退院調整に活用する取組みを評価するものである。なお、特定疾病に該当するか判断するにあたっては、要介護認定における「認定調査票記入の手引き」、「主治医意見書の手引き」及び「特定疾病にかかる診断基準」について(平成21年9月30日老老発0930第2号)を参考に診断すること。

(2) 病状の安定が見込まれた後できるだけ早期に、患者の基本的な日常生活能力、認知機能、意欲等について総合的な評価(以下「総合的な機能評価」という。)を行った場合であって、当該総合的な機能評価を行った時点で現に介護保険法施行令第2条各号に規定する特定疾病を有する40歳以上65歳未満である者及び65歳以上である者について、入院中1回に限り算定する。なお、ここでいう入院中とは、第2部通則5に規定する入院期間中の入院のことをいい、入院期間が通算される再入院時は算定できない。

(3) 総合的な機能評価を行った後、病状の急変等により大きく患者の基本的な日常生活能力、認知機能、意欲等が変化した場合には、病状の安定が見込まれた後改めて評価を行うこと。ただし、その場合であっても、当該加算は入院中1回に限り算定するものであること。

(4) 総合的な機能評価に係る測定は、医師又は歯科医師以外の医療職種が行うことも可能であるが、当該測定結果に基づく評価は、研修を修了した医師又は歯科医師若しくは当該患者に対する診療を担う医師又は歯科医師が行わなければならない。

(5) 総合的な機能評価の結果について患者及びその家族等に説明し、要点を診療録に記載すること。

(6) 高齢者の総合的な機能評価の実施に当たっては、関係学会等より示されているガイドラインに沿った評価が適切に実施されるよう十分留意すること。

(7) 総合的な機能評価の測定結果に基づく評価を行う医師又は歯科医師は、高齢者の診療に資する新しい知見等に関する研修を受けるよう努めること。

A242 呼吸ケアチーム加算

(1) 呼吸ケアチーム加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関に入院している患者であって、当該加算の要件を満たすものについて算定する。

(2) 呼吸ケアチーム加算の算定対象となる患者は、48時間以上継続して人工呼吸器を装着している患者であって、人工呼吸器を装着している状態で当該病棟に入院した日から1月以内の患者又は当該病棟に入院した後人工呼吸器を装着し、装着日から1月以内の患者であること。ただし、人工呼吸器離脱の過程において、一時的に短時間、人工呼吸器を装着していない時間については、継続して装着しているものとみなす。

(3) 呼吸ケアチーム加算は、人工呼吸器離脱のための呼吸ケアに係る専任のチーム(以下「呼吸ケアチーム」という。)による診療が行われた場合に週1回に限り算定する。

(4) 呼吸ケアチームは初回の診療に当たり、当該患者の診療計画書を作成し、その内容に基づき、人工呼吸器離脱のために当該患者の状態に応じたチームによる診療を行い、その評価を行うこと。なお、必要に応じて呼吸ケアチーム以外の医師、看護師等に人工呼吸器の管理や呼吸ケア等の指導を行うこと。

(5) 呼吸ケアチームは当該患者の診療を担う保険医、看護師等と十分に連携を図ること。

A243 後発医薬品使用体制加算

(1) 後発医薬品使用体制加算は、後発医薬品の品質、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ後発医薬品の採用を決定する体制が整備されている保険医療機関を評価したものである。

(2) 後発医薬品使用体制加算は、当該保険医療機関における全ての医薬品の採用品目数のうち、後発医薬品の採用品目数の割合が20%以上であるとともに、入院及び外来において後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用を積極的に行っている旨を当該保険医療機関の見やすい場所に掲示している保険医療機関に入院している患者について、入院期間中1回に限り、入院初日に算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

(3) 後発医薬品使用体制加算の算定対象患者は、DPC対象病棟に入院している患者を除くものであること。

第3節 特定入院料

1 特定入院料(特殊疾患入院医療管理料、小児入院医療管理料、回復期リハビリテーション病棟入院料、特殊疾患病棟入院料、緩和ケア病棟入院料、精神科急性期治療病棟入院料、精神療養病棟入院料及び認知症治療病棟入院料を除く。以下この項において同じ。)は、1回の入院について、当該治療室に入院させた連続する期間1回に限り算定できるものであり、1回の入院期間中に、当該特定入院料を算定した後に、入院基本料又は他の特定入院料を算定し、再度同一の特定入院料を算定することはできない。

ただし、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、新生児特定集中治療室管理料、総合周産期特定集中治療室管理料(新生児集中治療室管理料を算定するものに限る。)及び新生児治療回復室入院医療管理料については、前段の規定にかかわらず、1回の入院期間中に当該特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、新生児特定集中治療室管理料、総合周産期特定集中治療室管理料(新生児集中治療室管理料を算定するものに限る。)又は新生児治療回復室入院医療管理料を算定した後に、入院基本料又は他の特定入院料を算定し、再度病状が悪化して当該特定集中治療室、ハイケアユニット入院医療管理を行う専用の治療室、脳卒中ケアユニット入院医療管理を行う専用の治療室、新生児特定集中治療室、総合周産期特定集中治療室(新生児集中治療室管理料を算定するものに限る。)又は新生児治療回復室入院医療管理料を算定する治療室へ入院させた場合には、これを算定できるものとする。

2 特定入院料を算定できる2以上の治療室に患者を入院させた場合において、特定入院料を算定できる日数の限度は、他の特定入院料を算定した日数を控除して計算するものとする。例えば、救命救急入院料を算定した後、ハイケアユニット入院医療管理料に入院させた場合においては、21日から救命救急入院料を算定した日数を控除して得た日数を限度として、ハイケアユニット入院医療管理料を算定する。

A300 救命救急入院料

(1) 救命救急入院料の算定対象となる重篤な救急患者とは、次に掲げる状態にあって、医師が救命救急入院が必要であると認めた者であること。

ア 意識障害又は昏睡

イ 急性呼吸不全又は慢性呼吸不全の急性増悪

ウ 急性心不全(心筋梗塞を含む。)

エ 急性薬物中毒

オ ショック

カ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)

キ 広範囲熱傷

ク 大手術を必要とする状態

ケ 救急蘇生後

コ その他外傷、破傷風等で重篤な状態

(2) 広範囲熱傷特定集中治療管理料の算定対象となる患者とは、第2度熱傷30%程度以上の重症広範囲熱傷患者であって、医師が広範囲熱傷特定集中治療が必要であると認めた者であること。なお、熱傷には電撃傷、薬傷及び凍傷が含まれる。

(3) 救命救急入院料は、救命救急医療に係る入院初期の医療を重点的に評価したものであり、救命救急入院後症状の安定等により他病棟に転棟した患者又は他病棟に入院中の患者が症状の増悪等をきたしたことにより当該救命救急センターに転棟した場合にあっては、救命救急入院料は算定できない。

(4) 「注2」に掲げる加算については、自殺企図及び自傷又はそれが疑われる行為により医師が救命救急入院が必要であると認めた重篤な患者であって、統合失調症、躁うつ病、神経症、中毒性精神障害(アルコール依存症等をいう。)、心因反応、児童・思春期精神疾患、人格障害又は精神症状を伴う脳器質性障害等(以下この節において「精神疾患」という。)を有する患者又はその家族等に対して、精神保健福祉法第18条第1項に規定する精神保健指定医(以下この節において「精神保健指定医」という。)が、患者又は家族等からの情報を得て、精神疾患に対する診断治療等を行った場合に算定する。

(5) 「注6」に掲げる加算については急性薬毒物中毒(催眠鎮静剤、抗不安剤による中毒を除く。)が疑われる患者に対して原因物質の分析等、必要な救命救急管理を実施した場合に算定する。

(6) 「注7」に掲げる小児加算については、専任の小児科の医師が常時配置されている保険医療機関において、15歳未満の重篤な救急患者に対して救命救急医療が行われた場合に入院初日に限り算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

(7) 救命救急入院料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A301 特定集中治療室管理料

(1) 特定集中治療室管理料の算定対象となる患者は、次に掲げる状態にあって、医師が特定集中治療室管理が必要であると認めた者であること。

ア 意識障害又は昏睡

イ 急性呼吸不全又は慢性呼吸不全の急性増悪

ウ 急性心不全(心筋梗塞を含む。)

エ 急性薬物中毒

オ ショック

カ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)

キ 広範囲熱傷

ク 大手術後

ケ 救急蘇生後

コ その他外傷、破傷風等で重篤な状態

(2) 広範囲熱傷特定集中治療管理料の算定対象となる広範囲熱傷特定集中治療管理が必要な患者とは、A300救命救急入院料の(2)と同様であること。

(3) 特定集中治療室管理料の「注2」に掲げる小児加算については、専任の小児科の医師が常時配置されている保険医療機関において、15歳未満の重篤な患者に対して特定集中治療室管理が行われた場合に14日を限度として算定する。

(4) 特定集中治療室管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A301―2 ハイケアユニット入院医療管理料

(1) ハイケアユニット入院医療管理料の算定対象となる患者は、次に掲げる状態に準じる状態にあって、医師がハイケアユニット入院医療管理が必要であると認めた者であること。

ア 意識障害又は昏睡

イ 急性呼吸不全又は慢性呼吸不全の急性増悪

ウ 急性心不全(心筋梗塞を含む。)

エ 急性薬物中毒

オ ショック

カ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)

キ 広範囲熱傷

ク 大手術後

ケ 救急蘇生後

コ その他外傷、破傷風等で重篤な状態

(2) ハイケアユニット入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A301―3 脳卒中ケアユニット入院医療管理料

(1) 脳卒中ケアユニット入院医療管理料の算定対象となる患者は、次に掲げる疾患であって、医師が脳卒中ケアユニット入院医療管理が必要であると認めた者であること。

ア 脳梗塞

イ 脳出血

ウ くも膜下出血

(2) 脳卒中ケアユニット入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A302 新生児特定集中治療室管理料

(1) 新生児特定集中治療室管理料の算定対象となる新生児は、次に掲げる状態にあって、医師が新生児特定集中治療室管理が必要であると認めた者であること。

ア 高度の先天奇形

イ 低体温

ウ 重症黄疸

エ 未熟児

オ 意識障害又は昏睡

カ 急性呼吸不全又は慢性呼吸不全の急性増悪

キ 急性心不全(心筋梗塞を含む。)

ク 急性薬物中毒

ケ ショック

コ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)

サ 大手術後

シ 救急蘇生後

ス その他外傷、破傷風等で重篤な状態

(2) 新生児特定集中治療室管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A303 総合周産期特定集中治療室管理料

(1) 総合周産期特定集中治療室管理料は、出産前後の母体及び胎児並びに新生児の一貫した管理を行うため、都道府県知事が適当であると認めた病院であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合していると地方厚生(支)局長に届出を行った病院である保険医療機関に限って算定できる。

(2) 「1」の母体・胎児集中治療室管理料の算定対象となる妊産婦は、次に掲げる疾患等のため母体又は胎児に対するリスクの高い妊娠と認められる妊産婦であって、医師が、常時十分な監視のもとに適時適切な治療を行うために母体・胎児集中治療室管理が必要であると認めたものであること。なお、妊産婦とは、産褥婦を含むものであること。

ア 合併症妊娠

イ 妊娠高血圧症候群

ウ 多胎妊娠

エ 胎盤位置異常

オ 切迫流早産

カ 胎児発育遅延や胎児奇形などの胎児異常を伴うもの

(3) 「2」の新生児集中治療室管理料の算定対象となる新生児は、区分番号「A302」新生児特定集中治療室管理料の(1)に掲げる状態にあって、医師が新生児集中治療室管理が必要であると認めたものであること。

(4) 総合周産期特定集中治療室管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A303―2 新生児治療回復室入院医療管理料

(1) 新生児治療回復室入院医療管理料は、集中的な医療を必要とする新生児に対して十分な体制を整えた治療室において医療管理を行った場合に算定する。

(2) 新生児治療回復室入院医療管理料の算定対象となる新生児は、次に掲げる状態にあって、保険医が入院医療管理が必要であると認めた者である。

ア 高度の先天奇形

イ 低体温

ウ 重症黄疸

エ 未熟児

オ 意識障害又は昏睡

カ 急性呼吸不全又は慢性呼吸不全の急性増悪

キ 急性心不全(心筋梗塞を含む。)

ク 急性薬物中毒

ケ ショック

コ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)

サ 大手術後

シ 救急蘇生後

ス その他外傷、破傷風等で重篤な状態

(3) 新生児治療回復室入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A305 一類感染症患者入院医療管理料

(1) 一類感染症患者入院医療管理料の算定対象となる患者は、次に掲げる患者であって、医師が一類感染症患者入院医療管理が必要と認めた者であること。

ア 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第6条第9項に規定する新感染症又は同法(以下「感染症法」という。)第6条第2項に規定する一類感染症に罹患している患者

イ アの感染症の疑似症患者又は無症状病原体保有者

(2) 一類感染症患者入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

A306 特殊疾患入院医療管理料

(1) 特殊疾患入院医療管理料を算定する病室は、主として長期にわたり療養の必要な患者が入院する病室であり、医療上特に必要がある場合に限り他の病室への患者の移動は認められるが、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に詳細に記載する。

(2) 特殊疾患入院医療管理料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、特殊疾患入院医療管理料に含まれ、別に算定できない。

(3) 特殊疾患入院医療管理料を算定している患者に対して、1日5時間を超えて体外式陰圧人工呼吸器を使用した場合は、「注2」の加算を算定できる。

(4) 「注2」に掲げる加算を算定する際に使用した酸素及び窒素の費用は、「酸素及び窒素の価格」(平成2年厚生省告示第41号)に定めるところによる。

(5) 「注3」に掲げる重症児(者)受入連携加算は、集中治療を経た新生児等を急性期の保険医療機関から受け入れ、病態の安定化のために密度の高い医療を提供することを評価したものであり、入院前の保険医療機関において新生児特定集中治療室退院調整加算が算定された患者を、特殊疾患入院医療管理料を算定する病床において受け入れた場合に入院初日に算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

A307 小児入院医療管理料

(1) 小児入院医療管理料は、届け出た保険医療機関における入院中の15歳未満の患者を対象とする。ただし、当該患者が他の特定入院料を算定できる場合は、小児入院医療管理料は算定しない。

(2) 「注2」に掲げる加算については、当該入院医療管理料を算定する病棟において算定するものであるが、小児入院医療管理料5を算定する医療機関にあっては、院内の当該入院医療管理料を算定する患者の全てについて算定できる。

(3) 「注3」に掲げる加算を算定する際に使用した酸素及び窒素の費用は、「酸素及び窒素の価格」に定めるところによる。

(4) 小児入院医療管理料を算定している患者に対して、1日5時間を超えて体外式陰圧人工呼吸器を使用した場合は、「注3」の加算を算定できる。

(5) 小児入院医療管理料1、2、3及び4において、当該入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が当該病棟に入院した場合には、当該医療機関が算定している入院基本料等を算定する。

(6) 小児入院医療管理料5において、当該入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が当該病棟(精神病棟に限る。)に入院した場合は、精神病棟入院基本料の15対1入院基本料を算定する。

A308 回復期リハビリテーション病棟入院料

(1) 回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患又は大腿骨頸部骨折等の患者に対して、ADL能力の向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に行うための病棟であり、回復期リハビリテーションを要する状態の患者が常時8割以上入院している病棟をいう。なお、リハビリテーションの実施に当たっては、医師は定期的な機能検査等をもとに、その効果判定を行いリハビリテーション実施計画を作成する必要がある。

(2) 医療上特に必要がある場合に限り回復期リハビリテーション病棟から他の病棟への患者の移動は認められるが、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に詳細に記載する。

(3) 回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、回復期リハビリテーション病棟入院料に含まれ、別に算定できない。

(4) 回復期リハビリテーション病棟入院料に係る算定要件に該当しない患者が、当該病棟に入院した場合には、当該病棟が一般病棟である場合は特別入院基本料を、当該病棟が療養病棟である場合は療養病棟入院基本料の入院基本料Ⅰを算定する。

(5) 必要に応じて病棟等における早期歩行、ADLの自立等を目的とした理学療法又は作業療法が行われることとする。

(6) 回復期リハビリテーション病棟入院料を算定している患者は、転院してきた場合においても、転院先の保険医療機関で当該入院料を継続して算定できることとする。ただし、その場合にあっては、当該入院料の算定期間を通算する。なお、診療報酬明細書に転院してきた旨を記載すること。

(7) 回復期リハビリテーション病棟入院料を算定するに当たっては、当該回復期リハビリテーション病棟への入院時又は転院時及び退院時に日常生活機能評価の測定を行い、その結果について診療録に記載すること。なお、区分番号「B005―2」地域連携診療計画管理料を算定する患者が当該回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する病棟に転院してきた場合には、当該患者に対して作成された地域連携診療計画に記載された日常生活機能評価の結果を入院時に測定された日常生活機能評価とみなす。

(8) 医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士等の多職種が共同してリハビリテーション総合実施計画を作成し、これに基づいて行ったリハビリテーションの効果、実施方法等について共同して評価を行った場合は、区分番号「H003―2」リハビリテーション総合計画評価料を算定できる。

(9) 注2に掲げる重症患者回復病棟加算は、重症者が多く入院する病棟において、集中的かつ効果的なリハビリテーションの提供により、実際に患者を回復させていることを評価したものである。

(10) 注3に掲げる休日リハビリテーション提供体制加算は、患者が入院当初から集中的なリハビリテーションを継続して受けられるよう、休日であっても平日と同様のリハビリテーションの提供が可能な体制をとる保険医療機関を評価したものである。

(11) 注4に掲げるリハビリテーション充実加算は、回復期リハビリテーションが必要な患者に対して集中的なリハビリテーションを提供していることを評価したものである。

(12) 平成22年3月31日現在において、回復期リハビリテーション病棟入院料1を算定している保険医療機関については、「基本診療料の施設基準等」第九の十の(1)のチ又は(2)のイの基準を満たさない場合であっても、平成22年9月30日までは従前の例により算定することができる。また、平成22年3月31日現在において、回復期リハビリテーション病棟入院料2を算定している保険医療機関については、「基本診療料の施設基準等」第九の十の(1)のチの基準を満たさない場合であっても、平成22年9月30日までは従前の例により算定することができる。

A308―2 亜急性期入院医療管理料

(1) 亜急性期入院医療管理料1を算定する病室は、急性期治療を経過した患者、在宅・介護施設等からの患者であって症状の急性増悪した患者等に対して、在宅復帰支援機能を有し、効率的かつ密度の高い医療を提供する病室である。

(2) 亜急性期入院医療管理料2を算定する病室は、急性期治療を経過した患者に対して安定化を図り、在宅復帰支援機能を有し、効率的かつ密度の高い急性期後の医療を提供する病室である。

(3) 当該病室に入室してから7日以内(当該病室に直接入院した患者を含む。)に、医師、看護師、在宅復帰支援を担当する者、その他必要に応じ関係職種が共同して新たに診療計画(退院に向けた指導・計画等を含む。)を作成し、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添6の別紙2を参考として、文書により病状、症状、治療計画、検査内容及び日程、手術内容及び日程、推定される入院期間等について、患者に対して説明を行い、交付するとともに、その写しを診療録に添付するものとする。(ただし、同一保険医療機関の他の病室から当該管理料を算定する病室へ移動した場合、すでに交付されている入院診療計画書に記載した診療計画に変更がなければ別紙様式7を参考に在宅復帰支援に係る文書のみを交付するとともに、その写しを診療録に添付することでも可とする。)

(4) 当該管理料を算定した患者が退室した場合、退室した先について診療録に記載すること。

(5) 注2に掲げる加算は、亜急性期入院医療管理料を算定する病室において、リハビリテーションを必要とする患者に対して、併存する疾患や症状に対して密度の高い医療を提供しつつ、充実したリハビリテーションを提供することを評価したものである。

(6) 医療上特に必要がある場合に限り亜急性期入院医療管理料を算定する病室から他の病室への患者の移動は認められるが、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に詳細に記載する。

(7) 亜急性期入院医療管理料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、亜急性期入院医療管理料に含まれ、別に算定できない。

(8) 亜急性期入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が、当該病室に入院した場合には、一般病棟入院基本料の特別入院基本料を算定する。

A309 特殊疾患病棟入院料

(1) 特殊疾患病棟は、主として長期にわたり療養が必要な重度の肢体不自由児(者)、脊髄損傷等の重度の障害者、重度の意識障害者(病因が脳卒中の後遺症の患者を含む。)、筋ジストロフィー患者又は神経難病患者が入院する病棟であり、医療上特に必要がある場合に限り他の病棟への患者の移動は認められるが、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に詳細に記載する。

(2) 特殊疾患病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、特殊疾患病棟入院料に含まれ、別に算定できない。

(3) 特殊疾患病棟入院料を算定している患者に対して、1日5時間を超えて体外式陰圧人工呼吸器を使用した場合は、「注2」の加算を算定できる。

(4) 「注2」に掲げる加算を算定する際に使用した酸素及び窒素の費用は、「酸素及び窒素の価格」に定めるところによる。

(5) 「注3」に掲げる重症児(者)受入連携加算は、集中治療を経た新生児等を急性期の保険医療機関から受け入れ、病態の安定化のために密度の高い医療を提供することを評価したものであり、入院前の保険医療機関において新生児特定集中治療室退院調整加算が算定された患者を、特殊疾患病棟入院料を算定する病床において受け入れた場合に入院初日に算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。

A310 緩和ケア病棟入院料

(1) 緩和ケア病棟は、主として苦痛の緩和を必要とする悪性腫瘍及び後天性免疫不全症候群の患者を入院させ、緩和ケアを行うとともに、外来や在宅への円滑な移行も支援する病棟であり、当該病棟に入院した緩和ケアを要する悪性腫瘍及び後天性免疫不全症候群の患者について算定する。

(2) 緩和ケア病棟入院料を算定する日に使用するものとされた薬剤に係る薬剤料は緩和ケア病棟入院料に含まれるが、退院日に退院後に使用するものとされた薬剤料は別に算定できる。

(3) 悪性腫瘍の患者及び後天性免疫不全症候群の患者以外の患者が、当該病棟に入院した場合には、一般病棟入院基本料の特別入院基本料を算定する。

(4) 緩和ケア病棟における悪性腫瘍患者のケアに関しては、「Evidence-Based Medicineに則ったがん疼痛治療ガイドライン」(日本緩和医療学会)、「がん緩和ケアに関するマニュアル」(厚生労働省・日本医師会監修)等の緩和ケアに関するガイドラインを参考とする。

(5) 緩和ケア病棟入院料を算定する保険医療機関は、地域の在宅医療を担う保険医療機関と連携し、緊急時に在宅での療養を行う患者が入院できる体制を保険医療機関として確保していること。

(6) 緩和ケア病棟入院料を算定する保険医療機関は、連携している保険医療機関の患者に関し、緊急の相談等に対応できるよう、24時間連絡を受ける体制を保険医療機関として確保していること。

(7) 緩和ケア病棟においては、連携する保険医療機関の医師、看護師又は薬剤師に対して、実習を伴う専門的な緩和ケアの研修を行っていること。

A311 精神科救急入院料

(1) 精神科救急入院料の算定対象となる患者は、次のア又はイに該当する患者(以下この項において「新規患者」という。)であること。

ア 措置入院患者、緊急措置入院患者又は応急入院患者

イ 入院基本料の入院期間の起算日の取扱いにおいて、当該病院への入院日が入院基本料の起算日に当たる患者(当該病棟が満床である等の理由により一旦他の病棟に入院した後、入院日を含め2日以内に当該病棟に転棟した患者を含む。)

(2) 当該入院料は、入院日から起算して3月を限度として算定する。なお、届出を行い、新たに算定を開始することとなった日から3月以内においては、届出の効力発生前に当該病棟に新規入院した入院期間が3月以内の患者を、新規患者とみなして算定できる。

(3) 精神科救急入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、精神科救急入院料に含まれ、別に算定できない。

(4) 精神科救急入院料に係る算定要件に該当しない患者が、当該病棟に入院した場合には、精神病棟入院基本料の15対1入院基本料を算定する。

(5) 当該入院料の算定対象となる患者は以下の障害を有する者に限る。

ア 症状性を含む器質性精神障害(精神疾患を有する状態に限り、単なる認知症の症状を除く。)

イ 精神作用物質使用による精神及び行動の障害(アルコール依存症にあっては、単なる酩酊状態であるものを除く。)

ウ 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害

エ 気分(感情)障害

オ 神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害(自殺・自傷行為及び栄養障害・脱水等の生命的危険を伴う状態に限る。)

カ 成人の人格及び行動の障害(精神疾患を有する状態に限る。)

キ 知的障害(精神疾患を有する状態に限る。)

(6) 「注3」に規定する非定型抗精神病薬とは、オランザピン、クエチアピンフマル酸塩、ペロスピロン塩酸塩、リスペリドン、アリピプラゾール、ブロナンセリン及びクロザピンをいう。

(7) 「注3」に規定する抗精神病薬とは、アリピプラゾール、オキシペルチン、オランザピン、カルピプラミンマレイン酸塩、クエチアピンフマル酸塩、クロカプラミン塩酸塩水和物、クロザピン、クロルプロマジン塩酸塩、スピペロン、スルトプリド塩酸塩、スルピリド、ゾテピン、チミペロン、トリフロペラジンマレイン酸塩、ネモナプリド、ハロペリドール、ハロペリドールデカン酸エステル、ピパンペロン塩酸塩、ピモジド、フルフェナジンデカン酸エステル、フルフェナジンマレイン酸塩、プロクロルペラジンマレイン酸塩、ブロナンセリン、プロペリシアジン、ブロムペリドール、塩酸ペルフェナジン、ペルフェナジンフェンジゾ酸塩、ペルフェナジンマレイン酸塩、ペロスピロン塩酸塩、モサプラミン塩酸塩、モペロン塩酸塩、リスペリドン、レセルピン、レボメプロマジンマレイン酸塩及びレボメプロマジン塩酸塩をいう。

(8) 「注3」に規定する加算は、非定型抗精神病薬を投与している統合失調症患者に対して、計画的な治療管理を継続して行い、かつ、当該薬剤の効果及び副作用に関する説明を含め、療養上必要な指導を行った場合に算定する。

(9) 「注3」に規定する加算を算定する場合には、1月に1度、治療計画及び指導内容の要点を診療録に記載し、投与している薬剤名を診療報酬明細書に記載する。

A311―2 精神科急性期治療病棟入院料

(1) 精神科急性期治療病棟入院料の算定対象となる患者は、次に掲げる患者である。

ア 入院基本料の入院期間の起算日の取扱いにおいて、当該病院への入院日が入院基本料の起算日に当たる患者(当該病棟が満床である等の理由により一旦他の病棟に入院した後、入院日を含め2日以内に当該病棟に転棟した患者を含む。)(以下この項において「新規患者」という。)

イ 他の病棟から当該病棟に移動した入院患者又は当該病棟に入院中の患者であって当該入院料を算定していない患者のうち、意識障害、昏迷状態等の急性増悪のため当該病院の精神保健指定医が当該病棟における集中的な治療の必要性を認めた患者(以下この項において「転棟患者等」という。)

(2) 新規患者については入院日から起算して3月を限度として算定する。なお、届出を行い、新たに算定を開始することとなった日から3月以内においては、届出の効力発生前に当該病棟に新規入院した入院期間が3月以内の患者を、新規患者とみなして算定できる。

(3) 転棟患者等については、1年に1回に限り、1月を限度として算定する。1年とは暦年をいい、同一暦年において当該入院料の算定開始日が2回にはならない。なお、転棟患者等が当該入院料を算定する場合は、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に記載する。

(4) 精神科急性期治療病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、精神科急性期治療病棟入院料に含まれ、別に算定できない。

(5) 精神科急性期治療病棟入院料に係る算定要件に該当しない患者が、当該病棟に入院した場合には、精神病棟入院基本料の15対1入院基本料を算定する。

(6) 当該入院料の算定対象となる患者は、区分番号「A311」精神科救急入院料の(5)の例による。

(7) 「注3」に規定する加算の算定に当たっては、区分番号「A311」精神科救急入院料の例による。

A311―3 精神科救急・合併症入院料

(1) 精神科救急・合併症入院料の算定対象となる患者は、次のア、イ又はウに該当する患者(以下この項において「新規患者」という。)であること。

ア 措置入院患者、緊急措置入院患者又は応急入院患者

イ 入院基本料の入院期間の起算日の取扱いにおいて、当該病院への入院日が入院基本料の起算日に当たる患者(当該病棟が満床である等の理由により一旦他の病棟に入院した後、入院日を含め2日以内に当該病棟に転棟した患者を含む。)

ウ 身体疾患の治療のため、救命救急センター等の一般病床に一旦入院した後に、当該病棟に入院(同一機関からの入院も含む。)した患者であって、当該病棟に入院する前3か月において保険医療機関の精神病棟に入院したことがない患者

(2) 当該入院料は、入院日から起算して3月を限度として算定する。なお、届出を行い、新たに算定を開始することとなった日から3月以内においては、届出の効力発生前に当該病棟に新規入院した入院期間が3月以内の患者を、新規患者とみなして算定できる。

(3) 精神科救急・合併症入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、精神科救急・合併症入院料に含まれ、別に算定できない。

(4) 精神科救急・合併症入院料に係る算定要件に該当しない患者が、当該病棟に入院した場合には、精神病棟入院基本料の15対1入院基本料を算定する。

(5) 当該入院料の算定対象となる患者は、区分番号「A311」精神科救急入院料の(5)の例による。

(6) 「注3」に規定する加算の算定に当たっては、区分番号「A311」精神科救急入院料の例による。

A312 精神療養病棟入院料

(1) 精神療養病棟は、主として長期にわたり療養が必要な精神障害患者が入院する病棟として認められたものであり、医療上特に必要がある場合に限り他の病棟への患者の移動は認められるが、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に詳細に記載する。

(2) 精神療養病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、精神療養病棟入院料に含まれ、別に算定できない。

(3) 「注3」に規定する加算の算定に当たっては、区分番号「A311」精神科救急入院料の例による。

(4) 「注4」に規定する加算の算定に当たっては、算定する日においてGAF尺度による判定が40以下の場合に算定する。

A314 認知症治療病棟入院料

(1) 認知症治療病棟入院料は、精神症状及び行動異常が特に著しい重度の認知症患者を対象とした急性期に重点をおいた集中的な認知症治療病棟入院医療を行うため、その体制等が整備されているものとして、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の精神病棟に入院している患者について算定する。なお、精神症状及び行動異常が特に著しい重度の認知症患者とは、ADLにかかわらず認知症に伴って幻覚、妄想、夜間せん妄、徘徊、弄便、異食等の症状が著しく、その看護が著しく困難な患者をいう。

(2) 認知症治療病棟入院医療を行う病棟は重度認知症患者を入院させる施設として特に認められたものであり、他の病棟への移動は医療上特に必要がある場合に限るものとし、単に検査のために短期間他の病棟に転棟すること等は認められない。

なお、必要があって他の病棟へ移動した場合は、その医療上の必要性について診療報酬明細書に詳細に記載すること。

(3) 認知症治療病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、認知症治療病棟入院料に含まれ、別に算定できない。

(4) 生活機能回復のための訓練及び指導の内容の要点及び実施に要した時間については、診療録等に記載すること。

(5) 退院調整加算の届出を行っている保険医療機関においては、別紙様式6を参考として精神保健福祉士及び臨床心理技術者等の関係職種が連携して退院支援計画を作成すること。

第4節 短期滞在手術基本料

A400 短期滞在手術基本料

(1) 短期滞在手術基本料は、短期滞在手術(日帰り手術、1泊2日入院による手術及び4泊5日入院による手術)を行うための環境及び当該手術を行うために必要な術前・術後の管理や定型的な検査、画像診断等を包括的に評価したものであり、次に定める要件を満たしている場合に限り算定できる。

ア 手術室を使用していること。

イ 術前に十分な説明を行った上で、別紙様式8を参考にした様式を用いて患者の同意を得ること。

ウ 退院翌日に患者の状態を確認する等、十分なフォローアップを行うこと。

エ 退院後概ね3日間、患者が1時間以内で当該医療機関に来院可能な距離にいること(短期滞在手術基本料3を除く。)。

(2) 保険医療機関(有床診療所を含む。)において、15歳未満の鼠径ヘルニア手術及び15歳未満の腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術を行う場合には、当該患者が特別入院基本料(7対1特別入院基本料及び10対1特別入院基本料を含む。)又は区分番号「A307」に掲げる小児入院医療管理料を算定する場合を除き、全て短期滞在手術基本料3を算定するものであること。

(3) 短期滞在手術基本料3を算定する患者について、6日目以降においても入院が必要な場合には、6日目以降の療養に係る費用は、第1章基本診療料(第2部第4節短期滞在手術基本料を除く。)及び第2章特掲診療料に基づき算定すること。

(4) 短期滞在手術を行うことを目的として本基本料に包括されている検査及び当該検査項目等に係る判断料並びに画像診断項目を実施した場合の費用は短期滞在手術基本料に含まれ、別に算定できない。ただし、当該手術の実施とは別の目的で当該検査又は画像診断項目を実施した場合は、この限りでない。この場合において、その旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

(5) 短期滞在手術基本料を算定している月においては、血液学的検査判断料、生化学的検査(Ⅰ)判断料又は免疫学的検査判断料は算定できない。ただし、短期滞在手術基本料3を算定している月においては、入院日の前日までに行った血液学的検査判断料、生化学的検査(Ⅰ)判断料又は免疫学的検査判断料はこの限りではない。

(6) 短期滞在手術基本料を算定した同一月に心電図検査を算定した場合は、算定の期日にかかわらず、所定点数の100分の90の点数で算定する。ただし、短期滞在手術基本料3を算定している月においては、退院日の翌日以降に限る。

(7) 短期滞在手術基本料1又は2を算定する際使用したフィルムの費用は、区分番号「E400」に掲げるフィルムの所定点数により算定する。

(8) 同一の部位につき短期滞在手術基本料1又は2に含まれる写真診断及び撮影と同時に2枚以上のフィルムを使用して同一の方法により撮影を行った場合における第2枚目から第5枚目までの写真診断及び撮影の費用は、それぞれの所定点数の100分の50に相当する点数で別に算定できるものとする。なお、第6枚目以後の写真診断及び撮影の費用については算定できない。

(9) 短期滞在手術基本料1の届出を行った保険医療機関が、短期滞在手術基本料の対象となる手術を行った場合であって入院基本料を算定する場合には、短期滞在手術基本料を算定しない詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

第2章 特掲診療料

<通則>

第1部に規定する特定疾患療養管理料、ウイルス疾患指導料、小児特定疾患カウンセリング料、小児科療養指導料、てんかん指導料、難病外来指導管理料、皮膚科特定疾患指導管理料、慢性疼痛疾患管理料、小児悪性腫瘍患者指導管理料及び耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料並びに第2部第2節第1款の各区分に規定する在宅療養指導管理料及び第8部精神科専門療法に掲げる心身医学療法は同一月に算定できない。

第1部 医学管理等

B000 特定疾患療養管理料

(1) 特定疾患療養管理料は、生活習慣病等の厚生労働大臣が別に定める疾患を主病とする患者について、プライマリケア機能を担う地域のかかりつけ医師が計画的に療養上の管理を行うことを評価したものであり、許可病床数が200床以上の病院においては算定できない。

(2) 特定疾患療養管理料は、別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする患者に対して、治療計画に基づき、服薬、運動、栄養等の療養上の管理を行った場合に、月2回に限り算定する。

(3) 第1回目の特定疾患療養管理料は、区分番号「A000」初診料(「注2」のただし書に規定する所定点数を算定する場合を含む。特に規定する場合を除き、以下この部において同じ。)を算定した初診の日又は退院の日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定する。ただし、本管理料の性格に鑑み、1か月を経過した日が休日の場合であって、その休日の直前の休日でない日に特定疾患療養管理料の「注1」に掲げる要件を満たす場合には、その日に特定疾患療養管理料を算定できる。

(4) 区分番号「A000」初診料を算定した初診の日又は退院の日からそれぞれ起算して1か月を経過した日が翌々月の1日となる場合であって、初診料を算定した初診の日又は退院の日が属する月の翌月の末日(その末日が休日の場合はその前日)に特定疾患療養管理料の「注1」に掲げる要件を満たす場合には、本管理料の性格に鑑み、その日に特定疾患療養管理料を算定できる。

(5) 診察に基づき計画的な診療計画を立てている場合であって、必要やむを得ない場合に、看護に当たっている家族等を通して療養上の管理を行ったときにおいても、特定疾患療養管理料を算定できる。

(6) 管理内容の要点を診療録に記載する。

(7) 同一保険医療機関において、2以上の診療科にわたり受診している場合においては、主病と認められる特定疾患の治療に当たっている診療科においてのみ算定する。

(8) 特定疾患療養管理料は、別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする者に対し、実際に主病を中心とした療養上必要な管理が行われていない場合又は実態的に主病に対する治療が当該保険医療機関では行われていない場合には算定できない。

(9) 主病とは、当該患者の全身的な医学管理の中心となっている特定疾患をいうものであり、対診又は依頼により検査のみを行っている保険医療機関にあっては算定できない。

(10) 再診が電話等により行われた場合にあっては、特定疾患療養管理料は算定できない。

(11) 入院中の患者については、いかなる場合であっても特定疾患療養管理料は算定できない。従って、入院中の患者に他の疾患が発症し、別の科の外来診療室へ行って受診する場合であっても、当該発症については特定疾患療養管理料の算定はできない。

(12) 別に厚生労働大臣が定める疾病名は、「疾病、傷害及び死因の統計分類基本分類表(平成6年総務庁告示第75号)」(以下「分類表」という。)に規定する疾病の名称であるが、疾病名について各医療機関での呼称が異なっていても、その医学的内容が分類表上の対象疾病名と同様である場合は算定の対象となる。ただし、混乱を避けるため、できる限り分類表上の疾病名を用いることが望ましい。

B001 特定疾患治療管理料

1 ウイルス疾患指導料

(1) 肝炎ウイルス、HIVウイルス又は成人T細胞白血病ウイルスによる疾患に罹患しており、かつ、他人に対し感染させる危険がある者又はその家族に対して、療養上必要な指導及びウイルス感染防止のための指導を行った場合に、肝炎ウイルス疾患又は成人T細胞白血病については、患者1人につき1回に限り算定し、後天性免疫不全症候群については、月1回に限り算定する。

(2) ウイルス疾患指導料は、当該ウイルス疾患に罹患していることが明らかにされた時点以降に、「注1」に掲げる指導を行った場合に算定する。なお、ウイルス感染防止のための指導には、公衆衛生上の指導及び院内感染、家族内感染防止のための指導等が含まれる。

(3) HIVウイルスの感染者に対して指導を行った場合には、「ロ」を算定する。

(4) 同一の患者に対して、同月内に「イ」及び「ロ」の双方に該当する指導が行われた場合は、主たるもの一方の所定点数のみを算定する。

(5) 「注2」に掲げる加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関において、後天性免疫不全症候群に罹患している患者又はHIVウイルスの感染者に対して療養上必要な指導及び感染予防に関する指導を行った場合に算定する。

(6) 指導内容の要点を診療録に記載する。

2 特定薬剤治療管理料

(1) 特定薬剤治療管理料は、下記のものに対して投与薬剤の血中濃度を測定し、その結果に基づき当該薬剤の投与量を精密に管理した場合、月1回に限り算定する。

ア 心疾患患者であってジギタリス製剤を投与しているもの

イ てんかん患者であって抗てんかん剤を投与しているもの

ウ 気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫又は未熟児無呼吸発作の患者であってテオフィリン製剤を投与しているもの

エ 不整脈の患者に対して不整脈用剤を継続的に投与しているもの

オ 統合失調症の患者であってハロペリドール製剤又はブロムペリドール製剤を投与しているもの

カ 躁うつ病の患者であってリチウム製剤を投与しているもの

キ 躁うつ病又は躁病の患者であってバルプロ酸ナトリウム又はカルバマゼピンを投与しているもの

ク 臓器移植術を受けた患者であって臓器移植における拒否反応の抑制を目的として免疫抑制剤を投与しているもの

ケ ベーチェット病の患者であって活動性・難治性眼症状を有するもの又は重度の再生不良性貧血、赤芽球癆、尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、関節症性乾癬、全身型重症筋無力症、アトピー性皮膚炎(既存治療で十分な効果が得られない患者に限る。)若しくはネフローゼ症候群の患者であってシクロスポリンを投与しているもの

コ 若年性関節リウマチ、リウマチ熱又は慢性関節リウマチの患者であってサリチル酸系製剤を継続的に投与しているもの

サ 悪性腫瘍の患者であってメトトレキサートを投与しているもの

シ 全身型重症筋無力症、関節リウマチ又はループス腎炎の患者であってタクロリムス水和物を投与しているもの

ス 重症又は難治性真菌感染症の患者であってトリアゾール系抗真菌剤を投与しているもの

(2) 特定薬剤治療管理料を算定できる不整脈用剤とはプロカインアミド、N―アセチルプロカインアミド、ジソピラミド、キニジン、アプリンジン、リドカイン、塩酸ピルジカイニド、プロパフェノン、メキシレチン、フレカイニド、コハク酸シベンゾリン、ピルメノール及びアミオダロンをいう。

(3) 特定薬剤治療管理料を算定できるグリコペプチド系抗生物質とは、バンコマイシン及びテイコプラニンをいい、トリアゾール系抗真菌剤とは、ボリコナゾールをいう。また、免疫抑制剤とは、シクロスポリン及びタクロリムス水和物をいう。

(4) アミノ配糖体抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、トリアゾール系抗真菌剤等を数日間以上投与している入院中の患者について、投与薬剤の血中濃度を測定し、その測定結果をもとに投与量を精密に管理した場合、月1回に限り算定する。

(5) 本管理料には、薬剤の血中濃度測定、当該血中濃度測定に係る採血及び測定結果に基づく投与量の管理に係る費用が含まれるものであり、1月のうちに2回以上血中濃度を測定した場合であっても、それに係る費用は別に算定できない。ただし、別の疾患に対して別の薬剤を投与した場合(例えば、てんかんに対する抗てんかん剤と気管支喘息に対するテオフィリン製剤の両方を投与する場合)及び同一疾患について(1)ア~スのうち同一の区分に該当しない薬剤を投与した場合(例えば、発作性上室性頻脈に対してジギタリス製剤及び不整脈用剤を投与した場合)はそれぞれ算定できる。

(6) 薬剤の血中濃度、治療計画の要点を診療録に記載する。

(7) ジギタリス製剤の急速飽和を行った場合は、1回に限り急速飽和完了日に「注3」に規定する点数を算定することとし、当該算定を行った急速飽和完了日の属する月においては、別に特定薬剤治療管理料は算定できない。なお、急速飽和とは、重症うっ血性心不全の患者に対して2日間程度のうちに数回にわたりジギタリス製剤を投与し、治療効果が得られる濃度にまで到達させることをいう。

(8) てんかん重積状態のうち算定の対象となるものは、全身性けいれん発作重積状態であり、抗てんかん剤を投与している者について、注射薬剤等の血中濃度を測定し、その測定結果をもとに投与量を精密に管理した場合は、1回に限り、重積状態が消失した日に「注3」に規定する点数を算定することとし、当該算定を行った重積状態消失日の属する月においては、別に特定薬剤治療管理料は算定できない。

(9) 「注3」に規定する点数を算定する場合にあっては、「注6」に規定する加算を含め別に特定薬剤治療管理料は算定できない。

(10) 「注4」に規定する「抗てんかん剤又は免疫抑制剤を投与している患者」には、躁うつ病又は躁病によりバルプロ酸又はカルバマゼピンを投与している患者が含まれ、当該患者は4月目以降においても減算対象とならない。また、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する「4月目以降」とは、初回の算定から暦月で数えて4月目以降のことである。

(11) 免疫抑制剤を投与している臓器移植後の患者については、臓器移植を行った日の属する月を含め3月に限り、臓器移植加算として「注6」に規定する点数を算定し、初回月加算は算定しない。

(12) 初回月加算は、投与中の薬剤の安定した血中至適濃度を得るため頻回の測定が行われる初回月に限り、「注6」に規定する点数を加算できるものであり、薬剤を変更した場合においては算定できない。

(13) 特殊な薬物血中濃度の測定及び計画的な治療管理のうち、特に本項を準用する必要のあるものについては、その都度当局に内議し、最も近似する測定及び治療管理として準用が通知された算定方法により算定する。

3 悪性腫瘍特異物質治療管理料

(1) 悪性腫瘍特異物質治療管理料は、悪性腫瘍であると既に確定診断がされた患者について、腫瘍マーカー検査を行い、当該検査の結果に基づいて計画的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定する。

(2) 悪性腫瘍特異物質治療管理料には、腫瘍マーカー検査、当該検査に係る採血及び当該検査の結果に基づく治療管理に係る費用が含まれるものであり、1月のうち2回以上腫瘍マーカー検査を行っても、それに係る費用は別に算定できない。

(3) 腫瘍マーカー検査の結果及び治療計画の要点を診療録に記載する。

(4) 「注3」に規定する初回月加算は、適切な治療管理を行うために多項目の腫瘍マーカー検査を行うことが予想される初回月に限って算定する。ただし、悪性腫瘍特異物質治療管理料を算定する当該初回月の前月において、区分番号「D009」腫瘍マーカーを算定している場合は、当該初回月加算は算定できない。

(5) 区分番号「D009」腫瘍マーカーにおいて、併算定が制限されている項目を同一月に併せて実施した場合には、1項目とみなして、本管理料を算定する。

(6) 当該月に悪性腫瘍特異物質以外の検査(本通知の腫瘍マーカーの項に規定する例外規定を含む。)を行った場合は、本管理料とは別に、検査に係る判断料を算定できる。

(例) 肝癌の診断が確定している患者でα―フェトプロテインを算定し、別に、区分番号「D008」内分泌学的検査を行った場合の算定

悪性腫瘍特異物質治療管理料「ロ」の「(1)」+区分番号「D008」内分泌学的検査の実施料+区分番号「D026」の「4」生化学的検査(Ⅱ)判断料

(7) 特殊な腫瘍マーカー検査及び計画的な治療管理のうち、特に本項を準用する必要のあるものについては、その都度当局に内議し、最も近似する腫瘍マーカー検査及び治療管理として準用が通知された算定方法により算定する。

4 小児特定疾患カウンセリング料

(1) 乳幼児期及び学童期における特定の疾患を有する患者及びその家族に対して日常生活の環境等を十分勘案した上で、医師が一定の治療計画に基づいて療養上必要なカウンセリングを行った場合に算定する。ただし、家族に対してカウンセリングを行った場合は、患者を伴った場合に限り算定する。

(2) 小児特定疾患カウンセリング料の対象となる患者は、次に掲げる患者である。

ア 気分障害の患者

イ 神経症性障害の患者

ウ ストレス関連障害の患者

エ 身体表現性障害(小児心身症を含む。また、喘息や周期性嘔吐症等の状態が心身症と判断される場合は対象となる。)の患者

オ 生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む。)の患者

カ 心理的発達の障害(自閉症を含む。)の患者

キ 小児期又は青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(多動性障害を含む。)の患者

(3) 小児特定疾患カウンセリング料の対象となる患者には、登校拒否の者を含むものであること。

(4) 小児科(小児外科を含む。以下この部において同じ。)を標榜する保険医療機関のうち、他の診療科を併せ標榜するものにあっては、小児科のみを専任する医師が本カウンセリングを行った場合に限り算定するものであり、同一医師が当該保険医療機関が標榜する他の診療科を併せ担当している場合にあっては算定できない。ただし、アレルギー科を併せ担当している場合はこの限りでない。

(5) 小児特定疾患カウンセリング料は、同一暦月において第1回目及び第2回目のカウンセリングを行った日に算定する。

(6) 当該疾病の原因と考えられる要素、診療計画及び指導内容の要点等カウンセリングに係る概要を診療録に記載する。

(7) 小児特定疾患カウンセリング料を算定する場合には、同一患者に対し第1回目のカウンセリングを行った年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載する。

(8) 電話によるカウンセリングは、本カウンセリングの対象とはならない。

5 小児科療養指導料

(1) 小児科を標榜する保険医療機関のうち、他の診療科を併せ標榜するものにあっては、小児科のみを専任する医師が一定の治療計画に基づき療養上の指導を行った場合に限り算定するものであり、同一医師が当該保険医療機関が標榜する他の診療科を併せ担当している場合にあっては算定できない。ただし、アレルギー科を併せ担当している場合はこの限りでない。

(2) 小児科療養指導料の対象となる疾患は、脳性麻痺、先天性心疾患、ネフローゼ症候群、ダウン症等の染色体異常、川崎病で冠動脈瘤のあるもの、脂質代謝障害、腎炎、溶血性貧血、再生不良性貧血、血友病及び血小板減少性紫斑病であり、対象となる患者は、15歳未満の入院中の患者以外の患者である。また、出生時の体重が1,500g未満であった6歳未満の者についても、入院中の患者以外の患者はその対象となる。

(3) 小児科療養指導料は、当該疾病を主病とする患者又はその家族に対して、治療計画に基づき療養上の指導を行った場合に月1回に限り算定する。ただし、家族に対して指導を行った場合は、患者を伴った場合に限り算定する。

(4) 第1回目の小児科療養指導料は、区分番号「A000」初診料を算定した初診の日の属する月の翌月の1日又は退院の日から起算して1か月を経過した日以降に算定する。

(5) 指導内容の要点を診療録に記載する。

(6) 再診が電話等により行われた場合にあっては、小児科療養指導料は算定できない。

6 てんかん指導料

(1) てんかん指導料は、小児科、神経科、神経内科、精神科、脳神経外科又は心療内科を標榜する保険医療機関において、当該標榜診療科の専任の医師が、てんかん(外傷性を含む。)の患者であって入院中以外のもの又はその家族に対し、治療計画に基づき療養上必要な指導を行った場合に、月1回に限り算定する。

(2) 第1回目のてんかん指導料は、区分番号「A000」初診料を算定した初診の日又は退院の日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定できる。

(3) 診療計画及び診療内容の要点を診療録に記載する。

(4) 電話等によって指導が行われた場合は、てんかん指導料は算定できない。

7 難病外来指導管理料

(1) 難病外来指導管理料は、別に厚生労働大臣が定める疾病を主病とする患者に対して、治療計画に基づき療養上の指導を行った場合に、月1回に限り算定する。

(2) 第1回目の難病外来指導管理料は、区分番号「A000」初診料を算定した初診の日又は退院の日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定できる。

(3) 別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする患者にあっても、実際に主病を中心とした療養上必要な指導が行われていない場合又は実態的に主病に対する治療が行われていない場合には算定できない。

(4) 診療計画及び診療内容の要点を診療録に記載する。