添付一覧
○第十五改正日本薬局方第二追補の制定について
(平成21年9月30日)
(薬食発0930第6号)
(各都道府県知事あて厚生労働省医薬食品局長通知)
日本薬局方については、「日本薬局方を定める件」(平成18年厚生労働省告示第285号)をもって、第十五改正日本薬局方が告示され、平成18年4月1日から施行されているところです。
今般、「日本薬局方の一部を改正する件」(平成21年厚生労働省告示第425号)が平成21年9月30日に公布され、同年10月1日から施行されることとなりましたので、下記の事項を御了知の上、関係者に対する周知徹底及び指導に御配慮をお願いします。
記
第1 第十五改正日本薬局方(以下「薬局方」という。)の一部改正の要点等について
今回の薬局方の一部改正(以下「第二追補」という。)は、「第十六改正日本薬局方作成基本方針」(平成18年7月26日付薬食審第0726001号薬事・食品衛生審議会答申)に基づき、医学薬学等の進展に対応するとともに、国際的調和を図るため、所要の見直しを行ったものであること。
1.薬局方においては、通則、生薬総則、製剤総則、一般試験法、医薬品各条、参照紫外可視吸収スペクトル及び参照赤外吸収スペクトルの順に収載されているが、第二追補のうち、官報において略することとした「次のよう」とは、通則から参照赤外吸収スペクトルまでの改正をいうこと。
2.薬局方の生薬総則について見直しを行い、以下の項目を改正することとしたこと。
1の条において、生薬の医薬品各条の新規収載に伴い、生薬総則及び生薬試験法を適用する品目を追加するとともに、化学薬品等の分類への移行に伴い、生薬総則及び生薬試験法を適用する品目を削除したこと。
3.薬局方の一般試験法について見直しを行い、次のとおりとしたこと。
(1) 参考情報に収載されていたアミノ酸分析法を抜粋し、たん白質のアミノ酸分析法として新たに収載したこと。
(2) 別紙1の試験法について改正を行ったこと。
(3) 標準品については、別紙2に掲げる標準品を追加したこと。
(4) 医薬品各条への新規収載及び改正に伴い、試薬・試液についての記載の整備を行ったこと。
4.医薬品各条について見直しを行い、次のとおりとしたこと。
(1) 第二追補にて新たに薬局方に収められた医薬品(以下「新規収載品目」という。)及び薬局方に収められている医薬品のうち第二追補にて削除した品目は、それぞれ別紙3及び別紙4のとおりであること。なお、新規収載品目中別紙5の1から3に掲げる品目は、「日本薬局方外医薬品規格2002について」(平成14年9月20日付医薬発第0920001号厚生労働省医薬局長通知)等の各条の日本名を改正して収載された品目であること。
(2) 医薬品各条において性状及び品質に関する規定を改めたものは別紙6のとおりであること。
5.次に掲げる参考情報を新たに付したこと。
(1) 近赤外吸収スペクトル測定法
(2) 蛍光染色による細菌数の迅速測定法
(3) システム適合性
(4) 粉体の細かさの表示法
6.次に掲げる参考情報の改正を行ったこと。
(1) 第十五改正日本薬局方における国際調和
(2) バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品の製造に用いる細胞基材に対するマイコプラズマ否定試験
第2 他の医薬品等の規格集等に収載されていた品目の取扱い
1.日本薬局方外医薬品規格2002の取扱い
平成14年9月20日付医薬発第0920001号厚生労働省医薬局長通知「日本薬局方外医薬品規格2002について」の別添に掲げる一般試験法の部(1)標準品の項及び各条の部のうち、別紙7に掲げるものを削除すること。
2.日本薬局方外生薬規格1989の取扱いについて
平成元年9月16日付薬審2第1176号厚生省薬務局審査第二課長通知「日本薬局方外生薬規格(1989)について」の別添に掲げる医薬品各条の部のうち、別紙8に掲げるものを削除すること。
3.日本薬局方外医薬品規格第三部の取扱い
平成13年12月25日付医薬発第1411号厚生労働省医薬局長通知「日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について」により定められた各条の部のうち、別紙9に掲げるものを削除すること。
4.日本薬局方外医薬品規格第四部の取扱い
平成11年9月22日付医薬発第1117号厚生省医薬安全局長通知「日本薬局方外医薬品規格第四部の創設等について(日本薬局方外医薬品規格1997の一部改正について)」の別添に掲げる各条の部のうち、別紙10に掲げるものを削除すること。
第3 その他
1.参考情報の取扱い
参考情報は、医薬品の品質確保の上で必要な参考事項及び日本薬局方に収載された医薬品に関する参考となる試験法を記載したものであり、日本薬局方に収載された医薬品の適否の判断を示すものではないこと。
2.経過措置期間について
今次の改正を踏まえ、平成23年3月31日までに承認事項一部変更承認申請等の必要な措置を行うよう指導すること。また、薬事法第50条(直接の容器等の記載事項)、第55条(販売、授与等の禁止)及び第56条(販売、製造等の禁止)に抵触することがないよう、遅滞なく第二追補で定める基準に改めさせること。
別紙1.改正を行った一般試験法
(1) |
1.07 重金属試験法 |
(2) |
1.08 窒素定量法 |
(3) |
1.09 定性反応 |
(4) |
2.01 液体クロマトグラフィー |
(5) |
3.01 かさ密度及びタップ密度測定法 |
(6) |
3.02 比表面積測定法 |
(7) |
3.03 粉体の粒子密度測定法 |
(8) |
3.04 粒度測定法 |
(9) |
7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 |
|
(注) 上記一般試験法のうち、「3.01 かさ密度及びタップ密度測定法」、「3.02 比表面積測定法」、「3.03 粉体の粒子密度測定法」及び「3.04 粒度測定法」は、薬局方の国際調和に伴い改正したこと。
別紙2.新たに日本薬局方に収められた標準品
(1) |
アシクロビル標準品 |
(2) |
イプリフラボン標準品 |
(3) |
インダパミド標準品 |
(4) |
カルシトニン(サケ)標準品 |
(5) |
D―グルクロノラクトン標準品 |
(6) |
ゲファルナート標準品 |
(7) |
ジフルコルトロン吉草酸エステル標準品 |
(8) |
シンバスタチン標準品 |
(9) |
セボフルラン標準品 |
(10) |
タクロリムス標準品 |
(11) |
タゾバクタム標準品 |
(12) |
ダナゾール標準品 |
(13) |
テプレノン標準品 |
(14) |
ドキサゾシンメシル塩酸標準品 |
(15) |
トスフロキサシントシル酸塩標準品 |
(16) |
トロキシピド標準品 |
(17) |
ピオグリタゾン塩酸塩標準品 |
(18) |
プラゾシン塩酸塩標準品 |
(19) |
フルタミド標準品 |
(20) |
フルドロコルチゾン酢酸エステル標準品 |
(21) |
プロブコール標準品 |
(22) |
ロサルタンカリウム標準品 |
別紙3.新たに日本薬局方に収められた医薬品(新規収載品目)
(1) |
アシクロビル |
(2) |
アセメタシンカプセル |
(3) |
アセメタシン錠 |
(4) |
アゼラスチン塩酸塩顆粒 |
(5) |
アプリンジン塩酸塩 |
(6) |
アプリンジン塩酸塩カプセル |
(7) |
アミオダロン塩酸塩 |
(8) |
アミオダロン塩酸塩錠 |
(9) |
アムロジピンベシル酸塩錠 |
(10) |
アモキシシリンカプセル |
(11) |
L―アラニン |
(12) |
アルガトロバン水和物 |
(13) |
アロプリノール錠 |
(14) |
イセパマイシン硫酸塩注射液 |
(15) |
イプリフラボン |
(16) |
イプリフラボン錠 |
(17) |
イミダプリル塩酸塩 |
(18) |
イミダプリル塩酸塩錠 |
(19) |
イルソグラジンマレイン酸塩 |
(20) |
イルソグラジンマレイン酸塩細粒 |
(21) |
イルソグラジンマレイン酸塩錠 |
(22) |
インダパミド |
(23) |
インダパミド錠 |
(24) |
ウベニメクスカプセル |
(25) |
ウルソデオキシコール酸顆粒 |
(26) |
ウルソデオキシコール酸錠 |
(27) |
エカベトナトリウム水和物 |
(28) |
エカベトナトリウム顆粒 |
(29) |
エモルファゾン錠 |
(30) |
カドララジン |
(31) |
カドララジン錠 |
(32) |
カルシトニン(サケ) |
(33) |
グリクラジド |
(34) |
クレボプリドリンゴ酸塩 |
(35) |
ケトコナゾール |
(36) |
ケトコナゾール液 |
(37) |
ケトコナゾールクリーム |
(38) |
ケトコナゾールローション |
(39) |
ゲファルナート |
(40) |
ゲンタマイシン硫酸塩点眼液 |
(41) |
シノキサシン |
(42) |
シノキサシンカプセル |
(43) |
ジフルコルトロン吉草酸エステル |
(44) |
ジベカシン硫酸塩点眼液 |
(45) |
シンバスタチン |
(46) |
注射用ストレプトマイシン硫酸塩 |
(47) |
スリンダク |
(48) |
シロップ用セファトリジンプロピレングリコール |
(49) |
セファレキシンカプセル |
(50) |
シロップ用セファレキシン |
(51) |
セフィキシムカプセル |
(52) |
セフテラム ピボキシル錠 |
(53) |
シロップ用セフロキサジン |
(54) |
セボフルラン |
(55) |
ゾルピデム酒石酸塩 |
(56) |
タクロリムス水和物 |
(57) |
タゾバクタム |
(58) |
ダナゾール |
(59) |
チアプリド塩酸塩 |
(60) |
チアプリド塩酸塩錠 |
(61) |
テプレノン |
(62) |
ドキサゾシンメシル酸塩 |
(63) |
トスフロキサシントシル酸塩水和物 |
(64) |
トスフロキサシントシル酸塩錠 |
(65) |
ドロキシドパ |
(66) |
ドロキシドパカプセル |
(67) |
ドロキシドパ細粒 |
(68) |
トロキシピド |
(69) |
トロキシピド細粒 |
(70) |
トロキシピド錠 |
(71) |
バルプロ酸ナトリウム錠 |
(72) |
バルプロ酸ナトリウムシロップ |
(73) |
精製ヒアルロン酸ナトリウム |
(74) |
ピオグリタゾン塩酸塩 |
(75) |
ピブメシリナム塩酸塩錠 |
(76) |
ピモジド |
(77) |
プラゾシン塩酸塩 |
(78) |
フルタミド |
(79) |
フルトプラゼパム |
(80) |
フルトプラゼパム錠 |
(81) |
フルドロコルチゾン酢酸エステル |
(82) |
プレドニゾロンリン酸エステルナトリウム |
(83) |
フロセミド注射液 |
(84) |
プロパフェノン塩酸塩 |
(85) |
プロパフェノン塩酸塩錠 |
(86) |
プロブコール |
(87) |
ベタキソロール塩酸塩 |
(88) |
ヘパリンカルシウム |
(89) |
ミノサイクリン塩酸塩錠 |
(90) |
注射用メロペネム |
(91) |
モサプリドクエン酸塩水和物 |
(92) |
モサプリドクエン酸塩錠 |
(93) |
L―リジン酢酸塩 |
(94) |
リンコマイシン塩酸塩注射液 |
(95) |
レバミピド |
(96) |
レバミピド錠 |
(97) |
レボフロキサシン水和物 |
(98) |
ロサルタンカリウム |
(99) |
カッコウ |
(100) |
牛車腎気丸エキス |
(101) |
真武湯エキス |
(102) |
ニクズク |
(103) |
八味地黄丸エキス |
(104) |
ボクソク |
(105) |
リュウガンニク |
(106) |
ローヤルゼリー |
別紙4.日本薬局方から削除した医薬品(削除品目)
(1) |
アミドトリゾ酸メグルミン注射液 |
別紙5.新規収載品目中、日本薬局方外医薬品規格2002等の各条日本名を改正して、収載された品目
1.日本薬局方外医薬品規格2002の各条日本名を改正して収載された品目
|
日本薬局方外医薬品規格2002各条日本名 |
第二追補日本名 |
|
(1) |
塩酸アプリンジン |
→ |
アプリンジン塩酸塩 |
(2) |
マレイン酸イルソグラジン |
→ |
イルソグラジンマレイン酸塩 |
(3) |
吉草酸ジフルコルトロン |
→ |
ジフルコルトロン吉草酸エステル |
(4) |
塩酸チアプリド |
→ |
チアプリド塩酸塩 |
(5) |
トシル酸トスフロキサシン |
→ |
トスフロキサシントシル酸塩水和物 |
(6) |
塩酸プラゾシン |
→ |
プラゾシン塩酸塩 |
(7) |
リン酸プレドニゾロンナトリウム |
→ |
プレドニゾロンリン酸エステルナトリウム |
(8) |
塩酸プロパフェノン |
→ |
プロパフェノン塩酸塩 |
(9) |
酢酸L―リジン |
→ |
L―リジン酢酸塩 |