添付一覧
○「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について」の一部改正について
(平成21年3月31日)
(障障発第0331006号)
(各都道府県障害保健福祉主管部(局)長あて厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)
標記について、平成19年4月2日付障障発第0402001号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知の一部を新旧対照表のとおり改正し、平成21年4月1日から適用することとしたので通知する。
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○就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について
(平成19年4月2日)
(障障発第0402001号)
(各都道府県障害保健福祉主管部(局)長あて厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)
改正 平成19年 5月18日障障発第0518001号
同 20年 3月28日同 第0328002号
同 21年 3月31日同 第0331006号
日頃より障害保健福祉行政に御協力いただき、感謝申し上げます。
さて、今般、障害者の就労支援を推進するため、障害者自立支援法により就労移行支援、就労継続支援(A型、B型)を創設するとともに、現行の施設についても工賃実績の報告などを求めることとしたところです。
つきましては、これらの事業の実施にあたって、下記の点に御留意いただきますようお願い申し上げます。
なお、本通知については職業安定局、同高齢・障害者雇用対策部及び職業能力開発局と協議済みであることを申し添えます。
記
1 工賃(賃金)実績報告について
工賃(賃金)実績については、下記の内容に留意し、報告すること。
(1) 工賃(賃金)の範囲
ここでいう工賃(賃金)とは、工賃、賃金、給与、手当、賞与その他名称を問わず、事業者が利用者に支払うすべてのものをいう。
(2) 工賃(賃金)実績の報告内容(事業所から各都道府県への報告)
前年度の工賃(賃金)実績の平均額(時給、日給、月給から選択)
なお、時給及び日給で報告のあった事業所については、国への報告は月給であるため、各月の各日毎または各日の各時間毎の工賃(賃金)支払対象延べ人数や開所日数及び時間等も併せて報告を受けること。
(3) 事業所毎の平均工賃(賃金)の算定方法(事業所から各都道府県への報告)
本算定結果は、事業者情報として幅広く公表されるものであることから、利用者の利用状況にばらつきがある場合など、事業所の利用実態を考慮し、下記の算定方法から選択して報告すること。
① 平均工賃(賃金)月額を算定して報告する場合
ア 報告対象年度各月の工賃(賃金)支払対象者の総数を算出
(例:50人定員で、工賃支払い対象者が、4月45人、5月50人、6月48人、7月50人、8月50人、9月50人、10月49人、11月50人、12月45人、1月47人、2月50人、3月50人の場合は、45+50+48+50+50+50+49+50+45+47+50+50=584人となる。)
イ 報告対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出
ウ イ÷アにより1人あたり平均月額工賃(賃金)額を算出
② 平均工賃(賃金)日額を算定して報告する場合
ア 各月の各日毎の工賃(賃金)支払対象者の延べ人数を各月毎に算出
イ 上記により算出した全ての月の延べ人数を合計
ウ 対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出
エ ウ÷イにより1人あたり平均工賃(賃金)日額を算出
③ 平均工賃(賃金)時間額を算定して報告する場合
ア 各日の各時間毎の工賃(賃金)支払対象者の延べ人数を各日毎に算出
イ 上記により算出した全ての日の延べ人数を合計
ウ 対象年度に支払った工賃(賃金)総額を算出
エ ウ÷イにより1人あたり平均工賃(賃金)時間額を算出
(4) 各都道府県の平均工賃(賃金)額の算定方法
(各都道府県から当課への報告)
平均工賃(賃金)額は月額とし、上記(3)①により算定したものを都道府県の平均額とする。
(5) 申請時期及び申請先
① 各事業者は、毎年4月に、都道府県に対し前年度の工賃(賃金)実績を報告すること。
② 都道府県は、上記①により報告された工賃(賃金)実績を、毎年5月末日までに当課に対し報告すること。
(6) 工賃実績の公表方法
都道府県は、提出された工賃(賃金)実績及び都道府県全体又は圏域全体の平均工賃(賃金)額を、目標工賃達成加算申請事業所の工賃実績とともに、広報紙、ホームページ、WAMNET等により幅広く公表すること。
2 各種雇用関係助成金との関係について
事業所が実施する各事業で受入先事業所が受けられる各種雇用関係助成金等との関係は下記のとおりである。
ただし、助成金等にはこの他にも支給要件があることから、その申請にあたっては各助成金等の支給要件を確認すること。
なお、障害者を施設職員として雇用する場合は、下記によらず、雇用の形態により一般の事業所と同様に雇用関係助成金の申請が可能であるので留意すること。
(1) 就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用無)
① 事業所が実施する事業と助成金等との関係
ア 障害者雇用納付金制度に基づく助成金
a 第1号職場適応援助者助成金
受給可能。なお、事業所に第1号職場適応援助者を配置するに当たっては、各事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要であること。この場合において、当該事業所に雇用される者が人員配置(最低)基準を満たしている場合、上記の各事業の人員配置(最低)基準に含まれず、各事業におけるサービス提供の職務に従事しない時間帯においてその者が第1号職場適応援助者の業務に従事することができる。
また、本事業利用者が当該助成金により配置された第1号職場適応援助者によるジョブコーチ支援を受ける場合の取扱いについては、別紙「就労系サービス(就労移行支援事業、就労継続支援A型事業、就労継続支援B型事業)の利用者が第1号職場適応援助者によるジョブコーチ支援を利用する場合の留意事項」に留意されたい。
b 障害者能力開発助成金第4種(グループ就労訓練請負型)
受給可能。なお、当該グループ就労訓練請負型の訓練担当者の配置に当たっては、各事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要であること。
また、本事業利用者がグループ就労訓練を受講する場合の訓練期間中における自立支援給付費の算定に当たっては、施設外支援の基準を満たすことが必要であること。
イ その他の雇用関係助成金(上記イのa,bを除く障害者雇用納付金制度に基づく助成金を含む)
受給不可。その他の雇用関係助成金は、労働者が常用雇用されることや、雇用されている労働者の数や割合に応じて支給されるものであることから、利用者を雇用しない就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用無)においては受給の対象とはならないものである。
(2) 就労継続支援A型事業(雇用有)
① 事業所が実施する事業と雇用関係助成金との関係
ア 障害者雇用調整金・報奨金
受給可能。
イ 障害者試行雇用奨励金(トライアル雇用奨励金)
受給不可。これらの事業は、本採用前に職場環境に適応することを容易にすることや障害者雇用の経験の浅い事業主が試行的に雇用することを支援することを目的としており、就労継続支援A型事業の本来業務と近い性格を有するものであることから受給の対象とはならないものであること。
ウ 精神障害者ステップアップ雇用奨励金
受給不可。トライアル雇用奨励金に同じ。
エ 職場適応訓練
個別判断。当分の間、当該訓練の実施の可否について、職場適応訓練実施要領及び職業訓練受講指示要領の規定に従い個別に判断することとなったこと。
オ 障害者雇用納付金制度に基づく助成金
a 障害者作業施設設置等助成金、障害者福祉施設設置等助成金、重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金
受給可能。ただし、本助成金によって設置する施設等が社会福祉施設等施設整備費の国庫補助対象外であること。
b 第1号職場適応援助者助成金
受給可能。ただし、就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労継続支援A型事業(雇用無)と同様の取り扱いとなること。
c 重度障害者等通勤対策助成金(通勤援助者委嘱助成金を除く)
受給可能。
d 障害者介助等助成金、第2号職場適応援助者助成金、重度障害者等通勤対策助成金のうち通勤援助者の委嘱助成金、障害者能力開発助成金(第1種、第2種、第3種及び第4種(グループ就労訓練雇用型に限る))
受給不可。就労継続支援A型事業の内容に鑑み、本来業務であることから、受給の対象とはならないものであること。
e 障害者職業能力開発助成金第4種(グループ就労訓練請負型)
受給可能。ただし、当該グループ就労訓練請負型の訓練担当者の配置に当たっては、就労継続支援A型事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要であること。
また、就労継続支援A型事業の利用者がグループ就労訓練を受講する場合の訓練期間中における訓練等給付費の算定に当たっては、施設外支援の基準を満たすことが必要であること。
f 障害者職業能力開発助成金第4種(グループ就労訓練職場実習型)
受給可能。ただし、当該助成金の支給対象障害者である盲、聾、養護学校高等部3年生に対するグループ就労訓練の実施に当たっては、就労継続支援A型事業の定員の対象外として受け入れ、その後当該事業主に雇用率の対象となる労働者(利用者)として雇用した場合に限られること。また、当該グループ就労訓練職場実習型の訓練担当者の配置に当たっては、就労継続支援A型事業の人員配置(最低)基準に定める人員とは別に配置することが必要であること。
カ 特定求職者雇用開発助成金、発達障害者雇用開発助成金、難治性疾患患者雇用開発助成金
個別判断。公共職業安定所又は有料・無料職業紹介事業者の紹介により常用雇用される利用者の支給の可否について、当該雇入れが当該助成金の趣旨に合致するものであるか否かによって個別に判断すること。なお、暫定支給決定を経た利用者及び有期雇用契約により本事業を利用する場合は、本助成金の受給対象外となること。
本事業の利用を希望する障害者の暫定支給決定については、暫定支給決定と同等と認められるアセスメントが行われており、改めて暫定支給決定によるアセスメントを要しないものと市町村が認めるときは、暫定支給決定は行わなくても差し支えないこととなっているのでご留意願いたい。また、アセスメントの結果により、雇用契約に変更が生じる雇い入れについては、本助成金の受給対象外となる。
キ 障害者初回雇用奨励金
個別判断。公共職業安定所の紹介により常用雇用される利用者の支給の可否について、当該雇入れが当該助成金の趣旨に合致する者であるか否かによって個別に判断すること。例えば、当該雇入れに係る障害者について、雇用予約に該当すると判断される場合等には当該助成金は支給されないこと。
ク 特例子会社等設立促進助成金
個別判断。当該雇入れに係る支給の可否について、当該雇入れが当該助成金の趣旨に合致する者であるか否かによって個別に判断すること。例えば社会福祉法人等が新たに就労継続支援A型事業所(雇用有)であって重度障害者多数雇用事業所である事業所を設立し、同法人の経営する他の事業所等から障害者を雇い入れる場合等には当該助成金は支給されないこと。
(3) 障害者の態様に応じた多様な委託訓練(以下「委託訓練」という。)との関係について
① 就労移行支援事業、就労継続支援事業A型(雇用無)、及び就労継続支援事業B型(以下「就労系事業」という。)の利用者が、当該就労系事業者以外の委託訓練実施機関において、職業訓練を受講する場合
当該受講に関して、上記就労系事業者が一定の支援を実施することにより、施設外支援の対象となること。また、受講日以外における就労系事業の利用も訓練等給付の対象となること。
② 就労系事業利用者が、当該就労系事業者自らが受託する委託訓練を受講する場合
当該利用者が委託訓練を受講している期間中は、当該委託訓練を受講していない日であっても、訓練等給付の対象とならないこと。
3 就労継続支援A型(雇用有)利用者(雇入者)を募集するため公共職業安定所に求人申込する場合の留意事項
求人申込が可能なのは就労継続支援A型のうち、雇用契約を前提とした利用者(雇用有。多機能型の雇用有部分を含む)を募集する場合のみであり、主な留意事項は下記のとおりである。
なお、求人の申込にあたっては、下記のほかにも記入に関する留意点があることから、公共職業安定所とよく相談されたいこと。
(1) 初めて求人申込をする際、就労継続支援A型事業者である旨の証明(指定通知書等)を正副1部ずつ用意し、副本を提出すること。
(2) 公共職業安定所の職業紹介により受け入れた者は、就労継続支援A型(雇用有)事業の利用(雇入)を希望していることから、その採用にあたっては、当該法人が運営する他の事業へ振り分けることはできないものであること。
(3) 求人申込により就労継続支援A型事業の利用(雇入)を希望する者に対しては、求人毎に暫定支給決定の有無を統一すること。
なお、暫定支給決定を行わない場合においては、暫定支給決定に代えてアセスメントを実施することについて、利用(雇入)希望者の居住する全ての市町村から了解を得る必要があるので留意すること。
(4) 上記(3)において暫定支給決定を行わない場合、当該暫定支給決定と同等のアセスメントの実施時期、アセスメント結果による解雇の有無を事業所毎に明確化し、求人申込時に公共職業安定所に伝えるとともに、採用前に障害者本人に伝えること。
(5) 事業形態や利用料の有無について、求人申込書の備考欄に次のとおり記載すること。
① 就労継続支援A型事業(雇用有)利用料あり
② 就労継続支援A型事業(雇用有)利用料なし
(6) 暫定支給決定が有る場合、求人票の記載内容は暫定支給決定期間中のものとなることから、暫定支給決定後の雇用条件については、求人票の備考欄に記載すること。
(7) 求人申込に当たっては、就労継続支援A型事業の利用対象年齢が18歳以上65歳未満となっていることを理由として年齢要件を課すことができないことから、年齢については「不問」と記載すること。
4 重度者支援体制加算の取扱について
「障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)別表第14の12及び第15の13の重度者支援体制加算の適用を受ける事業所のうち、特定旧法指定施設及び指定障害者支援施設(以下「旧法施設」という。)が実施する就労継続支援A型及び就労継続支援B型については、当該就労継続支援A型及び就労継続支援B型のあった日の属する年度の前年度において、障害基礎年金1級を受給する利用者数が100分の5以上であることをその要件としたところであるが、この「前年度」の考え方については次のとおりであるのでご留意願いたい。
(1) 旧法施設が平成19年度以降に新体系へ移行した場合は、前年度の実績に基づき重度者支援体制加算の適用が判断されること。
(2) 利用実績の算定については、次によるものとすること。
① 各月の各日毎の利用者のうち障害基礎年金1級受給者の延べ人数を各月毎に算出
② 上記①により算出した全ての月の延べ人数を合計(障害基礎年金1級受給者の利用者延べ人数)
③ 各月の各日毎の利用者の延べ人数を各月毎に算出
④ 上記③により算出した全ての月の延べ人数を合計(利用者延べ人数)
⑤ ②÷④により利用者延べ人数のうち障害基礎年金1級受給者延べ人数割合を算出
5 施設外支援について
就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)においては、職場実習や求職活動、在宅就労など、事業所以外の場所での活動(以下「施設外支援」という。)も重要であることから、下記の要件を満たす場合は、原則年間180日を限度として報酬の算定の対象とする。
(1) 施設外支援が、当該施設の運営規程に位置付けられていること。
(2) 施設外支援の具体的な内容が個別支援計画に定められており、その支援により、就労能力や工賃の向上及び一般就労への移行が認められること。
(3) 施設外支援中の対象者の状況について、対象者や活動先の事業所等から活動の状況を聴取することにより日報を作成すること。
(4) 緊急時の対応ができること。
(5) 障害者試行雇用(トライアル雇用)及び精神障害者ステップアップ雇用との関係について
障害者試行雇用(トライアル雇用)及び精神障害者ステップアップ雇用については、下記の要件を満たす場合、施設外支援の対象となること。
① 障害者試行雇用(トライアル雇用)
ア 上記(1)、(3)、(4)の要件を満たすこと。
イ 施設外のサービス提供を含めた個別支援計画を3ヶ月毎に作成(施設外サービス提供時は1週間毎)し、かつ見直しを行うことで、就労能力や工賃の向上及び一般就労への移行に資すると認められること。
② 精神障害者ステップアップ雇用
ア 上記「①障害者試行雇用(トライアル雇用)」の要件を全てみたすこと。
イ 施設外の活動時間が週20時間を下回る場合、通常の施設利用を行うことにより、週20時間以上とすること。
(6) 施設外支援の特例について
施設外支援については、そのサービス提供期間の上限を年間180日と定めたところであるが、下記の要件を満たす場合、当該期間を超えて提供することが可能であること。
① 対象者が職場適応訓練を受講する場合であって、上記の要件を満たし、かつ当該訓練が訓練受講者の就労支援に資すると認められる場合に限り、当該訓練終了日まで施設外支援の延長が可能であること。
② 対象者が在宅で就労する場合であって、上記の要件を満たし、かつ事業者が定期的(週1回程度)訪問し、直接支援を行う場合に限り、年間180日を超えて施設外支援が可能であること。
③ 精神障害者ステップアップ雇用であって、個別支援計画の見直しにおいて、延長の必要性が認められた場合に限り、年間180日を超えて施設外支援が可能であること。
(7) 施設外支援の留意事項
① 同日に施設外支援及び通常の施設利用を行った場合、施設外支援の実施日として扱うこと。
② 障害者試行雇用(トライアル雇用)及び精神障害者ステップアップ雇用については、施設外支援の対象となる要件に個別支援計画の作成及び3ヶ月毎の見直しを行うこととしているが、その取扱いについて以下のとおり行うこと。
ア 個別支援計画の作成及び見直しにおいては、事業所、本人及び関係者が参加の上、協議を行い、必要に応じて公共職業安定所及び受入企業から意見聴取を行い、市町村が必要な内容について判断すること。
イ 個別支援計画の見直しは、都度、実施結果を把握し、延長の必要性や実施内容の見直し等を協議すること。
(例:精神障害者ステップアップ雇用の実施期間を10ヶ月間とした場合、施設外支援開始時に10ヶ月間全体の到達目標を踏まえた上で3ヶ月目までの個別支援計画を作成し、3ヶ月目にその間の実施結果を見た上で延長の必要性等について協議を行い、延長と判断した場合、個別支援計画を更新し、6ヶ月目までのものを作成する。以降6ヶ月目、9ヶ月目においても同様に行う。)
6 就労系事業(就労移行支援事業、就労継続支援事業)における施設外就労(企業内就労)に対する支援策について
利用者と職員がユニットを組み、企業から請け負った作業を当該企業内で行う、いわゆる施設外就労(企業内就労)は、一般就労への移行や工賃(賃金)の引き上げを図るために有効であり、これまでは、補助事業である「施設外授産の活用による就労促進事業」として実施してきたところである。
今後は、こうした一般就労への移行や工賃(賃金)の引き上げに資する施設外就労(企業内就労)を積極的に推進するため、下記の取扱いにより、平成19年4月から就労移行支援事業、就労継続支援事業の報酬の対象とすることとしたのでご留意願いたい。
なお、本取扱は、施設外就労によって主たる事業所に空きができた場合に、報酬の対象となる増員の範囲を規定したものであり、施設外就労の対象者にかかる報酬の取扱いについては、施設外支援と同様の取扱いにより報酬算定が可能であるので留意願いたい。
また、平成21年4月から、これに加え、新たに施設外就労加算を創設することとしたので、ご留意願いたい。
(1) 施設外就労の最低定員及び上限
施設外就労1ユニットあたりの最低定員は3人以上とすること。なお、施設外就労の総数については、利用定員の100分の70以下とすること。
また、施設外就労により就労している利用者については、月の利用日数のうち最低2日は、事業所内において訓練目標に対する達成度の評価等を行うこと。
(2) 職員の配置
施設外就労を行う場合には、施設外就労をユニットについて、1ユニットあたりの利用者数に対して人員配置(最低)基準上又は報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置するとともに、事業所についても、施設外就労を行う者を除いた利用者の人数に対して人員配置(最低)基準上又は報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置すること。
(3) 利用定員の取扱
施設外就労により就労している者と同数の者を主たる事業所の利用者として、新たに受入れることが可能であること。
(4) 報酬の適用単価について
報酬の適用単価については、主たる事業所の利用定員に基づく報酬単価を適用すること。
(5) その他
① 施設外就労先の企業とは、請負作業に関する契約を締結すること。なお、契約締結の際には、以下のことに留意すること。
ア 請負契約の中で、作業の完成についての財政上及び法律上のすべての責任は事業所を運営する法人が負うものであることが明確にされていること。
イ 施設外就労先から事業所を運営する法人に支払われる報酬は、完成された作業の内容に応じて算定されるものであること。
ウ 施設外就労先の企業から作業に要する機械、設備等を借り入れる場合には、賃貸借契約又は使用賃借契約が締結されていること。また、施設外就労先の企業から作業に要する材料等の供給を受ける場合には、代金の支払い等の必要な事項について明確な定めを置くこと。
② 請け負った作業についての利用者に対する必要な指導等は、施設外就労先の企業ではなく、事業所が行うこと。
ア 事業所は請け負った作業を施設外就労先の企業から独立して行い、利用者に対する指導等については事業所が自ら行うこと。
イ 事業所が請け負った作業について、利用者と施設外就労先の企業の従業員が共同で処理していないこと。
③ 利用者と事業所との関係は、事業所の施設内で行われる作業の場合と同様であること。
④ 施設の運営規程に施設外就労について明記し、当該就労について規則を設けるとともに、対象者は事前に個別支援計画に規定すること。また、訓練目標に対する達成度の評価等を行った結果、必要と認められる場合には、施設外就労の目標その他個別支援計画の内容の見直しを行うこと。
⑤ 事業所は、施設外就労に関する実績を毎月の報酬請求に併せて提出すること。
⑥ 施設外就労に随行する支援員の業務
施設外就労に随行する支援員は、就労先企業等の協力を得て、以下の業務を行う。
ア 事業の対象となる障害者の作業程度、意向、能力等の状況把握
イ 委託企業の選定及び委託企業における作業の実施に向けての調整
ウ 作業指導等、対象者が施設外支援を行うために必要な支援
エ 施設外支援についてのノウハウの蓄積及び提供
オ 委託先企業や対象者の家族との連携
カ その他上記以外に必要な業務
⑦ 関係機関との連携
都道府県及び実施施設は、この事業の実施について、都道府県労働局、地域障害者職業センター、公共職業安定所、委託企業等の関係機関と連携を密にし、事業が円滑に行われるように努めるものとする。
【参考】 施設外就労と施設外支援の違いについて
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施設外就労 |
施設外支援 |
当該支援を実施する職員の要否 |
要 (施設職員が配置されていない場合は施設外支援を参照) |
否 (施設職員が配置されている場合は施設外就労を参照) |
報酬算定の対象となる支援の要件 |
① 施設外就労を行うユニットについて、1ユニットあたりの利用者数に対して人員配置(最低)基準上又は報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置するとともに、事業所についても、施設外就労を行う者を除いた利用者の人数に対して人員配置(最低)基準上又は報酬算定上必要とされる人数(常勤換算方法による。)の職員を配置すること。 ② 施設外就労の提供が、当該施設の運営規定に位置づけられていること。 ③ 施設外就労を含めた個別支援計画が事前に作成され、就労能力や工賃の向上及び一般就労への移行に資すると認められること。 ④ 緊急時の対応ができること。 ⑤ 施設外就労により実施する作業内容について、発注元の事業所と契約していること。 ⑥ 施設外就労により就労している利用者については、月の利用日数のうち最低2日は、事業所内において訓練目標に対する達成度の評価等を行うこと。 |
① 施設外のサービス提供が、当該施設の運営規程に位置付けられていること。 ② 施設外のサービス提供を含めた個別支援計画が事前に作成(施設外サービス提供時は1週間毎)され、就労能力や工賃の向上及び一般就労への移行に資すると認められること。 ③ 当該サービス提供期間中の対象者の状況について、対象者や実習先事業者から当該サービスの状況を聞き取ることにより日報を作成すること。 ④ 緊急時の対応ができること。 |
本措置による報酬算定対象 |
本体施設利用者の増員分 (施設外就労利用者と同数以内) |
施設外支援利用者 |
本体施設利用者の増員 |
可 (利用定員の100分の70以下) |
不可 |
施設外でのサービス提供期間 |
無 |
年間180日を限度 (特例の場合、当該期限を超えて提供することも可) |
(別紙)
就労系サービス(就労移行支援事業、就労継続支援A型事業、就労継続支援B型事業)の利用者が第1号職場適応援助者によるジョブコーチ支援を利用する場合の留意事項
1 第1号職場適応援助者によるジョブコーチ支援は、一般の事業所への円滑な就職及び雇用継続を図るために実施するものであること。
2 したがって、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型の利用者が、第1号職場適応援助者によるジョブコーチ支援(雇用前支援)を受けることができるのは、一般の事業所で雇用されること(一般雇用)を目指す場合であること。
(就労継続支援A型で雇用されることを目指す場合(就労継続支援A型(雇用有))については、第1号職場適応援助者による支援を活用することはできないこと。)
3 また、第1号職場適応援助者によるジョブコーチ支援は、当該サービス事業所とは別の場所(一般の事業所)で行われるものであることから、支援実施期間中における訓練等給付費の算定に当たっては、施設外支援の基準を満たすことが必要であること。
4 なお、本事業利用者が地域障害者職業センターの職場適応援助者(配置型ジョブコーチ)によるジョブコーチ支援を受ける場合についても、同様の取扱いとなること。
