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○社会医療法人の認定について

(平成20年3月31日)

(医政発第0331008号)

(各都道府県知事あて厚生労働省医政局長通知)

本年3月26日付けで公布された医療法施行規則の一部を改正する省令(平成20年厚生労働省令第50号)により、医療法(昭和23年法律第205号。以下「法」という。)第42条の2第1項第6号において厚生労働省令で定めることとされた社会医療法人の公的な運営に関する要件に関する規定を整備し、本年4月1日から施行することとしたところである。

また、法第42条の2第1項第5号に規定する厚生労働大臣が定める基準(平成20年厚生労働省告示第119号。以下「告示」という。)を、本年3月26日に告示し、本年4月1日から適用することとしたところである。

これらの社会医療法人制度の創設に係る措置の内容及びこれらに関連して都道府県において扱うこととなる事務の処理については下記のとおりであるので、御了知の上、適正なる実施を期するとともに、貴管下の医療法人の指導監督により一層の御配慮を願いたい。

第1 社会医療法人制度の趣旨

高齢化の進行や医療技術の進歩、国民の意識の変化など、医療を取り巻く環境が大きく変わる中で、国民の医療に対する安心、信頼を確保し、質の高い医療サービスが適切に提供される医療提供体制の確立が求められている。

このため、先般の医療法改正においては、地域医療の重要な担い手である医療法人について、非営利性の徹底等の観点から各般の見直しを行うとともに、救急医療やへき地医療、周産期医療など特に地域で必要な医療の提供を担う医療法人を新たに社会医療法人として位置づけることにより、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図るものである。

第2 社会医療法人の認定要件

社会医療法人の認定に当たり、次に掲げる法第42条の2第1項第1号から第7号までの要件に適合するか否かについて審査を行うものとすること。

1 役員の親族等について(法第42条の2第1項第1号関係)

各役員及び次に掲げる親族等の数が、役員の総数の3分の1を超えて含まれることがないこと。

① 各役員の配偶者及び三親等以内の親族

② 各役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

③ 各役員の使用人及び使用人以外の者で当該役員から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの

④ ②又は③に掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの

2 社団たる医療法人の社員の親族等について(法第42条の2第1項第2号関係)

各社員及び次に掲げる親族等の数が、社員の総数の3分の1を超えて含まれることがないこと。

① 各社員の配偶者及び三親等以内の親族

② 各社員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

③ 各社員の使用人及び使用人以外の者で当該社員から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの

④ ②又は③に掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの

3 財団たる医療法人の評議員の親族等について(法第42条の2第1項第3号関係)

各評議員及び次に掲げる親族等の数が、評議員の総数の3分の1を超えて含まれることがないこと。

① 各評議員の配偶者及び三親等以内の親族

② 各評議員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

③ 各評議員の使用人及び使用人以外の者で当該評議員から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの

④ ②又は③に掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの

4 救急医療等確保事業に係る業務の実施について(法第42条の2第1項第4号関係)

(1) 当該医療法人が開設する病院又は診療所(当該医療法人が地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者として管理する公の施設である病院又は診療所を含む。以下同じ。)のうち、1以上(2以上の都道府県の区域において病院又は診療所を開設する医療法人にあっては、それぞれの都道府県で1以上((2)に掲げる場合を除く。))のものが、当該医療法人が開設する病院又は診療所の所在地の都道府県が作成する医療計画に記載された法第30条の4第2項第5号イからホまでに掲げるいずれかの事業(以下「救急医療等確保事業」という。)に係る業務を当該病院又は診療所の所在地の都道府県において行っていること。

(2) 2以上の都道府県において病院又は診療所を開設する医療法人のうち、1の都道府県においてのみ病院を開設し、かつ、当該病院の所在地の都道府県の医療計画において定める法第30条の4第2項第12号に規定する区域(以下「二次医療圏」という。)に隣接した当該都道府県以外の都道府県の医療計画において定める二次医療圏において診療所を開設する医療法人であって、当該病院及び当該診療所における医療の提供が一体的に行われているものとして次に掲げる基準に適合するものは、当該診療所の所在地の都道府県においては救急医療等確保事業の要件を満たすことを要しないこと。

① 当該病院及び当該診療所の所在地のそれぞれの都道府県の医療計画において、当該病院及び当該診療所の所在地を含む地域における医療提供体制に関する事項を定めていること。

② 当該医療法人の開設する全ての病院、診療所、介護老人保健施設及び介護医療院が、当該病院の所在地を含む二次医療圏及び当該二次医療圏に隣接した市町村(当該病院の所在地の都道府県以外の都道府県の市町村であり、特別区を含む。以下「隣接市町村」という。)に所在すること。

③ 当該医療法人の開設する全ての病院、診療所、介護老人保健施設及び介護医療院が相互に近接していること。

※ 「近接」とは、概ね10km圏内に所在し、自動車で移動する場合、概ね30分以内で到達が可能であるもの。

④ 当該病院が、その施設、設備、病床数その他の医療を提供する体制に照らして、当該診療所(隣接市町村に所在するものに限る。)における医療の提供について基幹的な役割を担っていること。

※ 「基幹的な役割を担う」とは、当該病院の病床数が当該診療所の病床数に比して10倍以上であり、かつ、患者がその状態に応じて、当該病院又は当該診療所の受診を容易に選択できる地理的環境にあるもの。

(3) 当該医療法人が1の都道府県の区域において2以上の病院又は診療所を開設する場合にあっては、救急医療等確保事業に係る業務を行う病院又は診療所の円滑な運営のため、他の病院又は診療所は、当該業務を行う病院又は診療所との連携及び協力体制の確保を図り、地域医療において社会医療法人に求められる役割を積極的に果たすことが見込まれること。

5 救急医療等確保事業に係る業務の基準について(法第42条の2第1項第5号関係)

(1) 当該医療法人が実施する4の業務について、次に掲げる事項ごとに告示に掲げる基準に適合していること。当該基準については、別添1を参照されたいこと。

① 当該業務を行う病院又は診療所の構造設備

② 当該業務を行うための体制

③ 当該業務の実績

(2) 医療計画に救急医療等の確保に関する事業に係る医療連携体制を構成するものとして社会医療法人が開設する病院又は診療所を記載するに当たっては、都道府県医療審議会等において、当該病院又は診療所が所在する地域における当該事業に係る医療連携体制の確立を図る観点から、十分な審議を行うこと。また、当該病院又は診療所が当該事業に係る医療連携体制を構成するものでなくなったと認めるときは、速やかに、医療計画における記載の削除、社会医療法人の認定の取消し等を含め、所要の手続を行うこと。

(3) 災害時における医療の確保に必要な事業に係る業務を行うことにより社会医療法人の認定を受けている法人から都道府県が実施する防災訓練に参加希望があった場合は、可能な限り参加させるよう配慮すること。

6 公的な運営に関する要件について(法第42条の2第1項第6号関係)

(1) 医療法人の運営について(医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号。以下「規則」という。)第30条の35の3第1項第1号関係)

① 理事の定数は6人以上とし、監事の定数は2人以上とすること。

② 財団である医療法人の評議員は、理事会において推薦した者につき、理事長が委嘱すること。

③ 他の同一の団体(公益社団法人又は公益財団法人又は医師会、医会及び学会等の医学若しくは医術又は公衆衛生に関する学術団体であって法人格を有するもの(医師以外をその構成員とするものを除く。)(以下「公益法人等」という。)を除く。)の次に掲げる者である理事の合計数が理事の総数の3分の1を超えないものであること。監事についても同様であること。

イ 当該他の同一の団体の理事又は使用人である者

ロ 当該他の同一の団体の理事以外の役員(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものにあっては、その代表者又は管理人)又は業務を執行する社員である者

④ その理事、監事及び評議員(以下「理事等」という。)に対する報酬等(報酬、賞与その他の職務遂行の対価として受ける財産上の利益及び退職手当をいう。以下同じ。)について、民間事業者の役員の報酬等及び従業員の給与、当該医療法人の経理の状況その他の事情を考慮して、不当に高額なものとならないような支給の基準を定めているものであること。

なお、理事等に対する報酬等の支給の基準においては、理事等の勤務形態に応じた報酬等の区分及びその額の算定方法並びに支給の方法及び形態に関する事項を定めるものとすること。

また、理事等に対する報酬等の支給の基準は、法第51条の2第2項の規定に基づき備置き及び閲覧等の措置が講じられているものでなければならないこと。

⑤ その事業を行うに当たり、社員、評議員、理事、監事、使用人その他の当該医療法人の関係者に対し特別の利益を与えないものであること。

なお、当該医療法人の関係者とは、次に掲げる者とする。

イ 当該医療法人の理事、監事又は使用人

ロ 当該医療法人が社団である場合にあっては、その社員

ハ 当該医療法人が財団である場合にあっては、その設立者又は評議員

ニ イからハまでに掲げる者の配偶者及び三親等以内の親族

ホ イからハまでに掲げる者と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

ヘ イからハまでに掲げる者から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの

ト ホ又はヘに掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの

⑥ その事業を行うに当たり、株式会社その他の営利事業を営む者又は特定の個人若しくは団体の利益を図る活動を行う者に対し、寄附その他の特別の利益を与える行為を行わないものであること。ただし、公益法人等に対し、当該公益法人等が行う公益目的の事業のために寄附その他の特別の利益を与える行為を行う場合は、この限りでない。

なお、特定の個人又は団体の利益を図る活動を行う者とは、次に掲げる者とする。

イ 株式会社その他の営利事業を営む者に対して寄附その他の特別の利益を与える活動(公益法人等に対して当該公益法人等が行う公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第2条第4号に規定する公益目的事業又は医学若しくは医術又は公衆衛生に関する事業のために寄附その他の特別の利益を与えるものを除く。)を行う個人又は団体

ロ 特定の者から継続的に若しくは反復して資産の譲渡、貸付け若しくは役務の提供を受ける者又は特定の者の行う会員等相互の支援、交流、連絡その他その対象が会員等である活動に参加する者に共通する利益を図る活動を行うことを主たる目的とする団体

⑦ 毎会計年度(医療法上の会計年度をいう。以下同じ。)の末日における遊休財産額は、直近に終了した会計年度の損益計算書に計上する事業(法第42条の規定に基づき同条各号に掲げる業務として行うもの及び法第42条の2第1項の規定に基づき同項に規定する収益業務として行うものを除く。)に係る費用の額(損益計算書(医療法人における事業報告書等の様式について(平成19年医政指発第0330003号。以下「事業報告書等通知」という。)の1の(4)に規定する損益計算書をいう。第2の6の(2)の①、②及び④において同じ。)の本来業務事業損益に係る事業費用の額をいう。)を超えてはならないこと。

なお、遊休財産額は、当該医療法人の業務のために現に使用されておらず、かつ、引き続き使用されることが見込まれない財産の価額の合計額として、直近に終了した会計年度の貸借対照表に計上する資産の総額から次のイからヘまでに掲げる資産のうち保有する資産の明細表に記載されたものの帳簿価額の合計額を控除した額に、純資産の額(貸借対照表(事業報告書等通知の1の(3)に規定する貸借対照表をいう。以下同じ。)上の資産の額から負債の額を控除して得た額をいう。)の資産の総額に対する割合(貸借対照表の純資産の部の合計額の資産の部の合計額に占める割合をいう。ただし、評価・換算差額等を計上する場合にあっては、当該評価・換算差額等の額を純資産の部の合計額及び資産の部の合計額からそれぞれ控除するものとする。)を乗じて得た額とする。

また、当該医療法人の経理は、その法人が行う業務の種類及び規模に応じて、その内容を適正に表示するに必要な帳簿書類を備えて、収入及び支出並びに資産及び負債の明細が適正に記帳されていること。

さらに、保有する資産の明細表は、法第51条の4第2項の規定に基づき備置き及び閲覧等の措置が講じられているものでなければならないこと。

イ 当該医療法人が開設する病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院の業務の用に供する財産

ロ 法第42条各号に規定する業務の用に供する財産

ハ 法第42条の2第1項に規定する厚生労働大臣が定める収益業務(以下「収益業務」という。)の用に供する財産

ニ イからハまでに掲げる業務を行うために保有する財産(現に使用されていないが、イからハまでに掲げる業務のために使用されることが見込まれる財産とし、業務の用に供するまでに発生する請負前渡金及び建設用材料部品の買入代金等を含む。)

ホ イからハまでに掲げる業務を行うための財産の取得又は改良に充てるために保有する資金(減価償却費に対応する資産の取得又は改良に充てるための資金に限るものとし、減価償却累計額を上限とする。)

ヘ 将来の特定の事業(定款又は寄附行為に定められた事業に限る。)の実施のために特別に支出(引当金に係る支出及びホの資金を除く。)する費用に係る支出に充てるために保有する資金(以下「特定事業準備資金」という。)

⑧ 他の団体の意思決定に関与することができる次に掲げる財産を保有していないものであること。ただし、当該財産の保有によって株主総会その他の団体の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関における議決権の過半数を有していない場合は、この限りでない。

イ 株式

ロ 特別の法律により設立された法人の発行する出資に基づく権利

ハ 合名会社、合資会社、合同会社その他の社団法人の社員権

ニ 民法第667条第1項に規定する組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)第3条第1項に規定する投資事業有限責任組合契約又は有限責任事業組合契約に関する法律(平成17年法律第40号)第3条第1項に規定する有限責任事業組合契約に基づく権利

ホ 信託契約に基づく委託者又は受益者としての権利

ヘ 外国の法令に基づく財産であって、イからホまでに掲げる財産に類するもの

⑨ 直近の3会計年度(但し、新たに社会医療法人の認定を受けようとする場合にあっては、直近の3会計年度に加え、認定日の属する会計年度について認定日の前日までを含む。)において、法令に違反する事実、その帳簿書類に取引の全部若しくは一部を隠ぺいし、又は仮装して記録若しくは記載をしている事実その他公益に反する事実がないこと。

なお、法令に違反する事実とは、例えば、医療に関する法令の場合には次に掲げるいずれかの事実がある場合をいうものとする。

イ 医療に関する法律に基づき医療法人又はその理事長が罰金刑以上の刑事処分を受けた場合

ロ 医療法人の開設する医療機関に対する医療監視の結果、重大な不適合事項があり、都道府県知事から改善勧告が行われたが是正されない場合

ハ 法第30条の11の規定に基づく都道府県知事の勧告に反する病院の開設、増床又は病床種別の変更が行われた場合

ニ 医療法人の業務若しくは会計が法令、法令に基づく都道府県知事の処分、定款若しくは寄附行為に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くと認められた場合であって、法第64条第1項の必要な措置をとるべき旨の命令若しくは同条第2項の業務の全部若しくは一部の停止の命令又は役員の解任の勧告が発せられた場合

ホ その他イからニまでに相当する医療関係法令についての重大な違反事実があった場合

(2) 医療法人の事業について(規則第30条の35の3第1項第2号関係)

① 病院、診療所、介護老人保健施設及び介護医療院の業務に係る費用の額(損益計算書の本来業務事業損益に係る事業費用の額をいう。)が、全費用の額(損益計算書の本来業務事業損益、附帯業務事業損益及び収益業務事業損益に係る事業費用の合計額をいう。)の100分の60を超えること。

② 社会保険診療(租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第26条第2項に規定する社会保険診療をいう。以下同じ。)に係る収入金額(労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)に係る患者の診療報酬(当該診療報酬が社会保険診療報酬と同一の基準によっている場合又は当該診療報酬が少額(全収入金額のおおむね100分の10以下の場合をいう。)の場合に限る。)を含む。)、健康増進法(平成14年法律第103号)第6条各号に掲げる健康増進事業実施者が行う同法第4条に規定する健康増進事業(健康診査に係るものに限る。以下同じ。)に係る収入金額(当該収入金額が社会保険診療報酬と同一の基準により計算されている場合に限る。)、予防接種(予防接種法(昭和23年法律第68号)第2条第6項に規定する定期の予防接種等その他厚生労働大臣が定める予防接種をいう。)に係る収入金額、助産(社会保険診療及び健康増進事業に係るものを除く。)に係る収入金額(1の分娩に係る助産に係る収入金額が50万円を超えるときは、50万円を限度とする。)及び介護保険法(平成9年法律第123号)の規定による保険給付に係る収入金額(租税特別措置法第26条第2項第4号に掲げる保険給付に係る収入金額を除く。)の合計額が、全収入金額(損益計算書の本来業務事業損益、附帯業務事業損益及び収益業務事業損益に係る事業収益の合計額をいう。)の100分の80を超えること。

なお、健康増進事業に係る収入金額は、次に掲げる健康診査等に係る収入金額の合計額とする。

イ 健康保険法(大正11年法律第70号)第150条第1項の規定により保険者が行う健康診査

ロ 船員保険法(昭和14年法律第73号)第111条第1項の規定により全国健康保険協会が行う健康診査

ハ 国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第82条の規定により保険者が行う健康診査

ニ 国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)第98条の規定により国家公務員共済組合又は国家公務員共済組合連合会が行う健康診査

ホ 地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)第112条の規定により地方公務員共済組合又は全国市町村職員共済組合連合会が行う健康診査

ヘ 私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)第26条の規定により日本私立学校振興・共済事業団が行う健康診査

ト 学校保健安全法(昭和33年法律第56号)第5条の規定により学校において実施される健康診断又は同法第11条の規定により市町村の教育委員会が行う健康診断

チ 母子保健法(昭和40年法律第141号)第12条又は第13条の規定により市町村が行う健康診査

リ 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第66条の規定により事業者が行う健康診断若しくは労働者が受ける健康診断又は同法第66条の2の規定により労働者が自ら受ける健康診断

ヌ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)第20条又は第26条の規定により保険者が行う特定健康診査及び第125条の規定により後期高齢者医療広域連合が行う健康診査

③ 自費患者(社会保険診療に係る患者又は労働者災害補償保険法に係る患者以外の患者をいう。以下同じ。)に対し請求する金額が、社会保険診療報酬と同一の基準により計算されること。

なお、社会保険診療報酬と同一の基準とは、次に掲げるもののほか、その法人の診療報酬の額が診療報酬の算定方法に関する厚生労働省告示の別表に掲げる療養について、同告示及び健康保険法の施行に関する諸通達の定めるところにより算定した額程度以下であることの定めがされており、かつ、報酬の徴収が現にその定めに従ってされているものであること。

イ 公害健康被害者に係る診療報酬及び予防接種により健康被害者に係る診療報酬にあっては、法令等に基づいて規定される額

ロ 分娩料等健康保険法の規定に類似のものが定められていないものにあっては、地域における標準的な料金として診療報酬規程に定められた額を超えない額

④ 医療診療(社会保険診療、労働者災害補償保険法に係る診療及び自費患者に係る診療をいう。)により収入する金額(損益計算書の本来業務事業損益に係る事業収益の額をいう。)が、医師、看護師等の給与、医療の提供に要する費用(投薬費を含む。)等患者のために直接必要な経費の額(損益計算書の本来業務事業損益に係る事業費用の額をいう。)に100分の150を乗じて得た額の範囲内であること。

7 解散時の残余財産の帰属先について(法第42条の2第1項第7号関係)

定款又は寄附行為において解散時の残余財産を国、地方公共団体又は他の社会医療法人に帰属させる旨を定めていること。

8 その他

すべての理事をもって組織する理事会を置き、その運営について、次に掲げる事項が定款又は寄附行為において定められ、適正に行われていること。

① 理事会は、理事長が招集し、その議長となる。

② 理事会を構成する理事の3分の1以上から連名をもって理事会の目的たる事項を示して請求があったときは、理事長は理事会を招集しなければならない。

③ 理事会は、議決事項について特別の利害関係を有する理事を除く理事総数の過半数の出席がなければ、その議事を開き、議決することができない。

④ 次に掲げる事項は、理事会において議決事項について特別の利害関係を有する理事を除く理事総数の3分の2以上の多数による議決を必要とし、その他の事項については議決事項について特別の利害関係を有する理事を除く理事総数の過半数の議決を必要とする。

イ 定款又は寄附行為の変更

ロ 基本財産の設定及び処分(担保提供を含む。)

ハ 毎事業年度の事業計画の決定又は変更

ニ 財産の取得又は改良に充てるための資金の保有額の決定及び取崩し

ホ 将来の特定の事業の計画及び変更並びに特定事業準備資金の積立額の決定及び取崩し

ヘ 収支予算及び決算の決定又は変更

ト 重要な資産の処分

チ 借入金額の最高限度額の決定

⑤ 理事は、理事会において1個の議決権及び選挙権を有する。ただし、理事会の議決事項につき特別の利害関係を有する者は、当該事項につきその議決権を行使できない。

第3 社会医療法人の認定等に当たっての留意事項

1 社会医療法人の認定申請に関する事項

(1) 社会医療法人の認定を受けようとする医療法人が提出しなければならない書類を次のとおり定めることとしたこと。

① 社会医療法人の認定申請等関係書類 別添2

② 社会医療法人の定款例 別添3

③ 社会医療法人の寄附行為例 別添4

(2) 社会医療法人の認定に係る書類を次のとおり定めることとしたこと。

① 社会医療法人認定書 別添5

② 社会医療法人認定取消書 別添6

(3) 新たに社会医療法人の認定を受けようとする場合にあっては、法第54条の9第3項の規定に基づき定款又は寄附行為の変更が必要であること。

2 都道府県医療審議会に関する事項

都道府県知事は、社会医療法人の認定に当たっては、法第42条の2第2項の規定により、あらかじめ都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないこと。この場合、「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」(昭和61年健政発第410号)の第二の趣旨を踏まえ、必要に応じて部会等を設置することにより、地域医療、法律、会計等に関する有識者の参画を求めることが望ましいこと。

3 社会医療法人の名称の登記

(1) 医療法人○○会から社会医療法人○○会への名称の変更については、登記事項の変更の登記(組合等登記令(昭和39年政令第29号)第3条参照)が必要であり、社会医療法人の認定後2週間以内に主たる事務所の所在地において、3週間以内に従たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならないこと。

(2) (1)により名称の変更について変更の登記をしたときは、登記事項及び登記の年月日を、遅滞なく、都道府県知事に届け出るものとすること(医療法施行令(昭和23年政令第326号。以下「令」という。)第5条の12参照)。

(3) 社会医療法人でない医療法人は、その名称中に、「社会医療法人」という文字を用いてはならないこと。

なお、都道府県知事は、社会医療法人でない医療法人が「社会医療法人」という文字を用いていると認めるときは、当該医療法人に対し、法第64条第1項の規定に基づく改善命令を行うこと。

4 社会医療法人の事業報告書等の作成等

(1) 社会医療法人は、毎会計年度終了後2月以内に、次に掲げる書類を作成しなければならないこと。

① 事業報告書

② 財産目録

③ 貸借対照表

④ 損益計算書

⑤ 法第42条の2第1項第1号から第6号までの要件に該当する旨を説明する書類

⑥ 法第54条の2第1項に規定する社会医療法人債を発行した医療法人については、①から⑤までに掲げる書類に加え、次に掲げる書類

イ 純資産変動計算書

ロ キャッシュ・フロー計算書

ハ 附属明細表

(2) 社会医療法人は、次に掲げる書類を各事務所に備えて置き、請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならないこと。

① (1)の①から⑥までに掲げる書類

② 法第46条の8第3号の監事の監査報告書

③ 定款又は寄附行為

④ 法第54条の2第1項に規定する社会医療法人債を発行した医療法人については、①から③までに掲げる書類に加え、公認会計士又は監査法人の監査報告書

(3) 社会医療法人は、毎会計年度終了後3月以内に、次の書類を都道府県知事に届け出なければならないこと。

① (1)の①から⑥までに掲げる書類

② 法第46条の8第3号の監事の監査報告書

③ 法第54条の2第1項に規定する社会医療法人債を発行した医療法人については、①から③までに掲げる書類に加え、公認会計士又は監査法人の監査報告書

(4) 都道府県知事は、次の書類(直近の3会計年度に係る書類に限る。)について請求があった場合には、これを閲覧に供しなければならないこと。

① (3)の①から③までに掲げる書類(ただし、(1)の⑤については、法第42条の2第1項第5号の要件に該当する旨を説明する書類並びに理事等に対する報酬等の支給の基準及び保有する資産の明細表に限る。)

② 定款又は寄附行為

(5) 都道府県は、毎年、社会医療法人の事業及び運営並びに救急医療等確保事業の実施状況について、届け出られた書類を審査すること。この場合、実地検査等を行うことにより要件の適合を確認すること。

5 社会医療法人の認定の取消し

(1) 都道府県知事は、社会医療法人が法第64条の2第1項各号のいずれかに該当すると認めるときは、必要に応じ、速やかに法第63条の規定による社会医療法人の事務所への立入検査又は法第64条の規定による社会医療法人に対する改善命令を発出した上で、法第64条の2第1項の規定により、社会医療法人の認定を取り消し、期間を定めて附帯業務のうち第一種社会福祉事業(ケアハウスを除く。)及び収益業務の全部の停止を命ずること。

(2) 都道府県知事は、社会医療法人が法第42条の2第1項第5号の厚生労働大臣が定める基準(以下「救急医療等確保事業基準」という。)を満たせなくなることで、当該医療法人に係る社会医療法人の認定の取消し手続きを突然開始し、地域医療に混乱を与えてしまうことのないよう、所管の社会医療法人について救急医療等確保事業基準を満たすことができないおそれがないか適宜確認するとともに、そのようなおそれのある社会医療法人が判明した場合には、当該社会医療法人に対して事業の改善を指示すること。

また、社会医療法人が救急医療等確保事業基準を満たすことができない場合においても、当該社会医療法人に事業の継続の意思があり、かつ都道府県知事が一定の猶予を与えれば改善が可能であると認める場合には、当該社会医療法人に対して1年間の猶予を与えることができること。都道府県知事が猶予を与えるかどうかの判断を行うに当たっては、改善計画書など必要な資料を提出させた上で行うこと。

都道府県知事が一定の猶予を与えれば改善が可能であると認める場合としては、

・ 救急医療等確保事業に係る医師が一時的に確保できず、同事業に係る実績が低くなったものの、別の医師の確保が可能であって、これによって、実績が回復する見込みがある場合、

・ 救急医療等確保事業に係る施設が破損したため、同事業に係る実績が低くなったものの、当該施設の修繕等が可能であって、これによって、実績が回復する見込みがある場合、

・ へき地医療に関して、災害等によってへき地診療所が一時的に閉鎖したものの、近いうちに再開し、これによって、実績が回復する見込みがある場合

など多様なケースが考えられるが、必要に応じて、厚生労働省に相談すること。

この猶予については、必要に応じて再度与えることが可能であるが、その際には、事業の改善の実現性等について慎重に審査した上で行い、安易に繰り返し与えることのないようにすること。

なお、上記の確認又は猶予中に、法第42条の2第1項第5号ハに掲げる要件を欠くに至った場合で、その至ったことが天災、人口の著しい減少その他の当該社会医療法人の責めに帰することができないやむを得ない事情があると都道府県知事が認める事由によるものであり、かつ、猶予を与えても改善の可能性が見込めないときには、当該社会医療法人に6の救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画の認定申請を行うよう促すこととし、社会医療法人の認定については、その取消し手続きを開始すること。

(3) 都道府県知事は、社会医療法人の認定を取り消すに当たっては、法第64条の2第2項の規定により、あらかじめ都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないこと。

(4) 社会医療法人の認定が取り消された場合にあっては、当該医療法人は名称の変更等について法第54条の9第3項の規定に基づき定款又は寄附行為の変更が必要であること。

(5) 社会医療法人○○会から医療法人○○会への名称の変更については、登記事項の変更の登記が必要であり、社会医療法人の認定が取り消された日後2週間以内に主たる事務所の所在地において、3週間以内に従たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならないこと。

(6) (5)により名称の変更について変更の登記をしたときは、登記事項及び登記の年月日を、遅滞なく、都道府県知事に届け出るものとすること。

6 社会医療法人の認定を取り消された医療法人の救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画の認定等

(1) 社会医療法人の認定を取り消された医療法人のうち次に掲げる事項に該当するものは、救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画(以下「実施計画」という。)を作成し、これを都道府県知事に提出して、その実施計画が適当である旨の認定を受けることができること。

① 社会医療法人の認定を取り消された事由が、法第42条の2第1項第5号ハに掲げる要件(救急医療等確保事業に係る業務の実績)を欠くに至ったことであって、当該要件を欠くに至ったことが天災、人口の著しい減少その他の当該医療法人の責めに帰することができないやむを得ない事情があると都道府県知事が認める事由によるものであること。

※ 天災、人口の著しい減少その他の当該医療法人の責めに帰することができないやむを得ない事情があると都道府県知事が認める事由としては、例えば、

イ 自然災害、事件、事故により施設が著しく破損したこと

ロ 地域の人口の著しい減少により医療従事者の確保が困難となっており、かつ、当該地域において救急医療等確保事業に係る業務の実施主体が不足していること(ただし、地域医療機関との連携不足等の状況、当該医療従事者の待遇が不十分である等の状況があれば認めない。)

ハ 道路整備等交通網の変化による他の病院等への患者の著しい流出があり、かつ、当該地域において救急医療等確保事業に係る業務の実施主体が不足していること(ただし、地域医療機関との連携不足等の状況があれば認めない。)

ニ 近隣の救急病院等の開設により当該病院等への患者の著しい流出があり、かつ、当該地域において救急医療等確保事業に係る業務の実施主体が不足していること(ただし、地域医療機関との連携不足等の状況があれば認めない。)

などが考えられるが、必要に応じて、厚生労働省に相談すること。

② 法第42条の2第1項各号(第5号ハを除く。)に掲げる要件に該当するものであること。

(2) 実施計画の認定を受けようとする医療法人は、次に掲げる書類を提出すること。

① 認定申請書 別添7

② 実施計画 別添8(規則第30条の36の3の別記様式第1の3)

※ 実施計画(変更があった場合はその変更後のもの)に記載された救急医療等確保事業に係る業務の実施期間(以下「実施期間」という。)中に整備される救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備は、別添1の基準に記載されている施設及び設備のうち、法人税法施行令第13条第1号から第8号までに掲げる資産に該当するものを記載すること。この場合において、同令第55条第1項に規定する資本的支出に該当するものは含まれるが、それ以外の修繕費、賃借料等については含まれないこと、当該救急医療等確保事業の用に供される見込みであるものであれば、その一部が当該救急医療等確保事業以外の事業の用に供される見込みであるものであっても、対象となることに留意すること。

③ 第3の1の(1)の①の「社会医療法人の認定申請等関係書類」のうち当該医療法人が法第42条の2第1項第1号から第6号まで(第5号ハを除く。)に掲げる要件に該当するものであることを証する書類

④ 当該医療法人の定款又は寄附行為の写し

(3) 都道府県知事は、実施計画が次に掲げる事項のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をすることができること(実施計画認定書 別添9)。認定に当たっては、必要に応じて、厚生労働省に相談することとし、あらかじめ都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないこと。なお、各事項は実地検査により確認を行うこととし、特に、救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の整備については、その実施する救急医療等の内容に照らして適切なものであること及びその整備に係る支出の積算根拠となる資料等が適切なものであることについて確認を行うこと。

① 当該医療法人が、法第42条の2第1項各号(第5号ハを除く。)に掲げる要件に該当すること。

② 実施計画に記載された救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の整備がその実施期間において確実に行われると見込まれるものであること。

③ 実施計画に記載された救急医療等確保事業に係る業務がその実施期間にわたり継続して行われると見込まれるものであること。

④ その実施期間が12年を超えないものであること。ただし、当該医療法人の開設する救急医療等確保事業に係る業務を実施する病院又は診療所の所在地を含む二次医療圏におけるその救急医療等確保事業の実施主体が著しく不足している場合その他特別の事情があると都道府県知事が認める場合は、18年を超えないものであること。

※1 (4)の収益業務は、社会医療法人の認定取消日と実施計画の認定日とが同日でないときは、その認定日前は行うことができないことに留意すること。

※2 社会医療法人の認定を取り消された場合に法人税の課税対象となる累積所得金額(法人税法上の収益事業以外の事業による所得の金額の累積額をいう。7(6)及び(8)において同じ。)から、救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の取得価額の見積額の合計額を控除できる措置(7(8)において「税制上の措置」という。)は、社会医療法人の認定取消日と実施計画の認定日とが同日でないときは、適用できないことに留意すること。

(4) 実施計画の認定を受けた医療法人は、法第42条の2第1項及び第3項の規定の例により収益業務を行うことができること。

(5) 実施計画の認定を受けた医療法人は、毎会計年度終了後3月以内に、次に掲げる書類を都道府県知事に提出しなければならないこと。

① 実施計画の実施状況報告書 別添10(規則第30条の36の9第1項の別記様式第1の4)

② 第3の1の(1)の①の「社会医療法人の認定申請等関係書類」のうち当該医療法人が法第42条の2第1項第1号から第6号まで(第5号ハを除く。)に掲げる要件に該当する旨を説明する書類

(6) (5)の規定にかかわらず、実施計画の認定を受けた医療法人は、次に掲げる会計年度においては、次に定める日後3月以内に、実施状況報告書を都道府県知事に提出しなければならないこと。

① 実施計画の認定が取り消された日の属する会計年度 当該取り消された日

② 実施計画に記載された実施期間が終了したこと又は社会医療法人の認定を受けたことにより、実施計画の認定の効力を失った日の属する会計年度 当該効力を失った日

(7) 都道府県知事は、実施計画の認定を受けた医療法人から(5)の①の実施計画の実施状況報告書が提出された場合には、当該実施計画に記載された救急医療等確保事業に係る業務並びに当該業務の実施に必要な施設及び設備の整備の実施状況について、毎会計年度提出された書類を審査し、併せて実地検査により確認を行うこと。当該実地検査により、当該施設及び設備の整備に係る支出を確認したときは、当該医療法人に対してその旨を証する書類(施設及び設備の整備に係る支出確認書 別添11)を交付すること。

(8) 実施計画の認定を受けた医療法人は、その認定に係る実施計画を変更しようとするときは、その変更しようとする事項及び変更の理由を記載した申請書(実施計画変更認定申請書 別添12)にその変更後の実施計画を添えて、都道府県知事に提出し、その認定を受けなければならないこと。ただし、当初の実施期間からの1年以内の変更については、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出ることで足りること。

(9) 都道府県知事は、実施計画の認定を受けた医療法人が令第5条の5の6第1項各号のいずれかに該当すると認めるときは、必要に応じ、速やかに法第63条の規定による医療法人の事務所への立入検査又は法第64条の規定による医療法人に対する改善命令を発出した上で、令第5条の5の6第1項の規定により実施計画の認定を取り消し(実施計画認定取消書 別添13)、収益業務の全部の停止を命ずること。取消しに当たっては、あらかじめ都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないこと。

(10) 実施計画の認定を受けた医療法人が、社会医療法人の認定を受けた場合には、当該実施計画の認定は、当該社会医療法人の認定を受けた日から将来に向かってその効力を失うこと。

(11) 実施計画の認定を受けている医療法人が他の医療法人と合併をする場合には、次の事項に留意すること。

① 合併後の医療法人が当該認定を受けた実施計画を引き続き行う場合には、当該医療法人は合併の認可を申請する際、その旨を明示するとともに、法第42条の2第1項第1号から第6号まで(第5号ハを除く。)に掲げる事項に該当するものであることを証する書類を提出すること。この場合において、都道府県知事は(3)に準じて審査を行うこと。

② 合併後の医療法人が当該認定を受けた実施計画を引き続き行わない場合又は令第5条の5の6第1項各号に掲げる要件のいずれかに該当する場合には、都道府県知事は実施計画の認定を取り消すこと。

(12) 実施計画の認定を受けている医療法人(当該医療法人と合併する医療法人を含む。)は、その認定が効力を有する期間内において分割することはできないこと。

7 その他

(1) 持分請求権の放棄の決議について

規則第30条の39第1項の規定により、社団である医療法人で持分の定めのあるものが、定款を変更して、社団である医療法人で持分の定めのないものに移行する場合にあっては、当該医療法人の社員総会において、定款の変更認可がなされた日をもって持分請求権の放棄の効力が生ずるものとする決議を行うものであることにつき、留意するものであること。

(2) 財産の取得又は改良に充てるための資金(第2の6(1)⑦のホ)について

① 当該資金は、減価償却費に対応する資産の取得又は改良に充てるための資金に限るものとし、減価償却累計額を上限とすること。

② 当該資金は、貸借対照表において次の科目をもって掲記し、他の資金と明確に区分して経理されていること。

資産の部 減価償却引当特定預金(固定資産のその他の資産に掲記)

③ 当該資金の目的である支出に充てる場合を除くほか、取り崩すことができないものであること。ただし、正当な理由がないのに当該資金の目的である財産を取得せず、又は改良しない事実があった場合には、理事会及び社員総会又は評議員会の議決を経て、当該資金の額を取り崩さなければならないこと。

(3) 特定事業準備資金(第2の6(1)⑦のヘ)について

① 当該資金の目的である事業が、定款又は寄附行為において定められていること。

② 当該資金の額が合理的に算定されていること。

③ 当該資金の目的である事業ごとに、貸借対照表において次の科目をもって掲記し、他の資金と明確に区分して経理されていること。

ア 資産の部 ○○事業特定預金(固定資産のその他の資産に掲記)

イ 純資産の部 ○○事業積立金(積立金に掲記)

④ 当該資金の目的である支出に充てる場合を除くほか、取り崩すことができないものであること。ただし、正当な理由がないのに当該資金の目的である事業を行わない事実があった場合には、理事会及び社員総会又は評議員会の議決を経て、当該資金の額を取り崩さなければならないこと。

(4) 附帯業務及び収益業務の実施について

定款又は寄附行為に定めのない業務を行うことは法令に違反する事実となるため、新たに法第42条各号に掲げる業務及び同法第42条の2第1項又は法第42条の3第2項に規定する収益業務を行うに場合にあっては、定款又は寄附行為の変更等の手続きに遺漏がないよう留意するものであること。

ただし、当該医療法人の開設する病院等の業務の一部として又はこれに附随して行われるものは含まれないものとし、特段の定款変更等は要しないものとすること。

この場合、附随して行われる業務とは、次に掲げる業務であること。

① 病院等の施設内で当該病院等に入院若しくは通院する患者及びその家族を対象として行われる業務又は病院等の職員の福利厚生のために行われる業務であって、医療提供又は療養の向上の一環として行われるものであること。

したがって、病院等の建物内で行われる売店、敷地内で行われる駐車場業等は、病院等の業務に附随して行われるものとされ、敷地外に有する法人所有の遊休資産を用いて行われる駐車場業は附随する業務に含まれないものとして取り扱うものとすること。

② 病院等の施設外で当該病院等に通院する患者を対象として行われる業務であって、当該病院等において提供される医療又は療養に連続して行われるものであること。

したがって、当該病院等への、又は、当該病院等からの患者搬送は、病院等の業務に附随して行われるものとされ、当該病院等以外の病院から同じく当該病院等以外の病院への患者搬送は収益業務とされること。

③ ①及び②において、当該法人が自らの事業として行わず、当該法人以外の者に委託して行う場合にあっては、当該法人以外の者が行う事業内容が、①又は②の前段に該当するものであるときは、当該法人以外の者への委託は附随する業務とみなし、①又は②の前段に該当しないものであるときは、附随する業務に含まれないものとして取り扱うものとすること。

(5) 収益業務の区分経理について

社会医療法人又は実施計画の認定を受けた医療法人が収益業務を行う場合にあっては、収益業務から生ずる所得に関する経理と収益業務以外の業務から生ずる所得に関する経理とをそれぞれ区分して行わなければならないものとすること。

この場合の「所得に関する経理」とは、単に収益及び費用に関する経理だけではなく、資産、負債及び純資産に関する経理についても同様にその区分経理が行わなければならないものとすること。

(6) 社会医療法人の税制上の取扱い

① 社会医療法人については、次の税制上の措置が講ぜられたこと。

イ 社会医療法人が法人税法(昭和40年法律第34号)別表第二(公益法人等の表)に追加されたこと。併せて、社会医療法人の法人税は、法人税法第66条第3項の規定による税率が適用されること。

ロ 社会医療法人が行う医療保健業(法第42条の規定に基づき同条各号に掲げる業務として行うもの及び法第42条の2第1項の規定に基づき同項に規定する収益業務として行うものを除く。)が法人税法施行令(昭和40年政令第97号)第5条に規定する収益事業の範囲から除外されたこと。これにより、当該医療保健業に係る法人税については、法人税法第7条の規定により非課税となること。

ハ 社会医療法人の法人税法上の収益事業に属する資産のうちから収益事業以外の事業のために支出した金額は、法人税法第37条第5項の規定により当該社会医療法人の収益事業に係る寄附金の額とみなし、その損金算入限度額は、所得の金額の100分の50に相当する金額(当該金額が年200万円に満たない場合は年200万円)であること。

ニ 医療法人が社会医療法人の認定を受けた場合には、法人税法第10条の3第1項及び第2項の規定により、認定を受けた日の前日に当該医療法人が解散し、認定を受けた日に当該社会医療法人が設立されたものとみなして、同条第1項及び第2項に規定する規定を適用すること。

ホ ニの場合については、法人税法第14条第22号の規定により、当該医療法人の会計年度開始の日から社会医療法人の認定を受けた日の前日までの期間及び社会医療法人の認定を受けた日からその会計年度終了の日までの期間を事業年度とみなして、同法の規定を適用すること。また、社会医療法人の認定を取り消された医療法人の会計年度開始の日から社会医療法人の認定が取り消された日の前日までの期間及び社会医療法人の認定が取り消された日からその会計年度終了の日までの期間についても同様とすること。

ヘ 社会医療法人の認定が取り消された場合にあっては、法人税法第64条の4第1項の規定により、当該社会医療法人の認定が取り消された日前の累積所得金額又は欠損金額の累積額は、当該社会医療法人の認定が取り消された日の属する会計年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入すること。

ト 社会医療法人は、所得税法(昭和40年法律第33号)別表第一(公共法人等の表)及び消費税法(昭和63年法律第108号)別表第三に掲げる法人となること。

チ 社会医療法人が取得する直接救急医療等確保事業に係る業務の用に供する不動産(有料駐車施設、飲食店、喫茶店及び物品販売施設を除く。)に係る不動産取得税については、地方税法(昭和25年法律第226号)第73条の4第1項第8号の2の規定により非課税となること。

リ 社会医療法人が直接救急医療等確保事業に係る業務の用に供する固定資産(有料駐車施設、飲食店、喫茶店及び物品販売施設を除く。)に係る固定資産税及び都市計画税については、地方税法第348条第2項第11号の5の規定により非課税となること。

② 社会医療法人の認定を受けたときは、当該社会医療法人は、速やかに、国税庁長官が定める届出書に都道府県知事の認定書の写し及び定款又は寄附行為の写し等を添付し、これを納税地の所轄税務署長に提出するものとすること。なお、社会医療法人の認定の取消しを受けた場合についても同様とし、この場合においては、認定書の写しに代えて認定取消書の写しを添付するものとすること。

③ 都道府県は社会医療法人を認定し、又は認定を取り消した場合は、その旨を速やかに厚生労働省医政局及び当該社会医療法人が開設する救急医療等確保事業に係る業務を行っている又は行っていた病院又は診療所の所在地の市区町村に報告すること。厚生労働省医政局は、都道府県からの報告を国税庁に情報提供するものとする。

(7) 特定医療法人が社会医療法人の認定を受けた場合の取扱い

租税特別措置法第67条の2第1項の承認を受けた医療法人(以下「特定医療法人」という。)が会計年度の中途において新たに社会医療法人の認定を受けた場合にあっては、当該会計年度開始の日から当該認定を受けた日の前日までの期間について租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号)第39条の25第5項及び租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号)第22条の15第2項の規定に基づく特定医療法人の承認要件を満たす旨を説明する書類を当該認定を受けた日から3月以内に、納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならないこと。

なお、当該認定を受けた日から租税特別措置法第67条の2第1項の規定による法人税率の特例は適用されないことから、租税特別措置法施行令第39条の25第6項の規定に基づく特定医療法人の承認に係る税率の適用をやめるための届出書を当該認定を受けた日以後速やかに、納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出するものとすること。

(8) 税制上の措置を受ける場合の取扱い

社会医療法人の認定を取り消された日と同日に実施計画の認定を受けた医療法人は、その認定を受けた日以後に救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施のために支出される金額として、実施計画に記載されたその業務の実施に必要な施設及び設備(以下「救急医療等確保事業用資産」という。)の取得価額の見積額の合計額に相当する金額を、(6)の①のヘにおける累積所得金額から控除することができること。なお、この税制上の措置の適用に当たっては、次の事項に留意すること。

① 税制上の措置の適用を受ける事業年度の確定申告書に、累積所得金額から控除する金額及びその計算に関する明細等(法人税法施行規則別表14(8))を記載(各会計年度において都道府県知事に提出した実施状況報告書(別添10)を添付)し、かつ、実施計画の認定通知書(別添9)及び当該認定を受けた実施計画(別添8)の写しを添付すること。また、その適用を受ける事業年度後の各事業年度の確定申告書に救急医療等確保事業用資産の取得未済残額等(法人税法施行規則別表14(8))を記載すること。

② 税制上の措置の適用を受けた場合には、実施計画に係る認定の効力が有する期間内に取得をした救急医療等確保事業用資産の税制上の取得価額は、累積所得金額から控除された金額を上限として順次減額されることとなり、税務と会計で救急医療等確保事業用資産の帳簿価額及び減価償却費として計上される金額等については異なることとなるため、適切に管理すること。

③ 税制上の措置の適用を受けた医療法人は、原則として、その適用を受けた事業年度開始の日から②の取得価額が減額された救急医療等確保事業用資産の全てについて譲渡又は除却をしたこと、償却済となったこと等の事実が生じた日までの期間内の日を含む各事業年度等については、社会保険診療報酬の所得の計算の特例(租税特別措置法第67条、第68条の99)の適用を受けることはできないこと。

別添1

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[別添2―1](新たに社会医療法人の認定を受けようとする場合)

[別添2―2](社会医療法人が関係書類を毎会計年度終了後3月以内に届け出る場合)

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別添3

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別添4

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[別添5]

[別添6]

[様式ダウンロード]

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[別添7]

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[別添9]

[別添10]

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[別添11]

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