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事例

No.

発生月

管渠内作業種別

増水要因

状況

事故に至らなかった要因

事故回避要因カテゴリー

その後の対応

 

 

 

 

 

 

1

8月

清掃

降雨

カルバート内に作業員が入り、下流管口に洗浄車のノズルを入れる作業中に、カルバート内の水位が上昇した。

人孔上部の監視員が、空の色の変化を確認し、同時に水位の変化を確認したので、管渠内の作業員に連絡。すぐに作業を中止したため。

 

 

 

 

施工箇所に雨が降っていなくても、水位の確認をする。

2

1月

清掃

降雨

管内で本管清掃作業をしていたところ、現場付近の雲行きが怪しくなってきた。管内作業員を地上に退避させたところ、徐々に管内水位が上昇してきた。

地上にいる作業員が天候の変化に気づき、上流での降雨を予測し、早めに管内作業員に地上に退避するよう指示した。また、管内作業員も指示に従いすぐ地上へ退避したため。

 

 

 

 

当日の気象情報を作業員全員が把握する。作業中、地上作業員は、天候の変化と管内状況を常に注意し、早めに中止指示を出す。管内作業員は、その指示に速やかに従い地上へ退避する。また、管内作業員も管内水位等の変化に気づいたらすぐ地上へ退避する。

3

8月

工事

降雨

人孔内で管口処理の準備をしていたところ、雲行きが怪しくなってきたので作業員を地上に退避させた。暫くすると、大雨になり満管状態となった。

地上にいた現場代理人が雲行きを見て作業中止の判断をし、管内作業員に退避の指示をしたため。

 

 

 

 

地上に必ず監視員を配置するとともに、人孔に入坑した作業員とは常に連絡を取れるようにした。

4

8月

工事

降雨

十分な仮排水管を設置できなかったため、突然の豪雨により堰止め壁上部からオーバーフローし、立孔内に流入した。坑内に置いていた資機材は流されていた。

事前にインターネットにて、ウェザーニュースのゲリラ雷雨情報を入手しており、それを考慮して昼休みをずらしたため。

 

 

 

 

必ず立坑上に天候の監視員を配置し、常にインターネット等にて情報を得て、作業員に連絡が行き渡るようにした。

5

11月

工事

降雨

合流式の管渠内で漏水の止水作業をしていたところ、上流域の局地的な降雨により増水した。作業員は退避し事なきを得たが、資機材は流された。

上流側人孔の監視員が増水に気がついて、直ちに避難指示を下した。この際、資機材を放棄するよう指示を行ったため。

 

 

 

 

資機材の携行よりも、退避を優先し、基本的に下流側の人孔に退避させるようにした。また、事前に気象情報を確認し、作業中止の判断を行うこととした。

6

不明

工事

降雨

φ800mmの管渠において取り付け管の管口仕上げをしていたところ、夕立があり急激な増水に見舞われた。管内の作業員は上流の人孔に戻れず、下流人孔から退避した。

地上作業員が雨が降り出したことを管渠内作業員に連絡したことにより、迅速な対応できた。急激な増水により上流人孔に戻れなくなったものの、下流人孔から脱出できた。

 

 

 

 

上下流人孔の開放

下流人孔にも地上員の配置

7

不明

調査

降雨

管渠調査のためφ1350mmの管渠内に入坑していたところ、上流域の山間部で大雨が降り増水が発生した。

人孔内に監視員を配置しており、併せて、仮設ポンプにより水替をしていたので急激に水位が上がらなかった。

 

 

 

 

予備仮設のポンプを設置するようにした。

8

9月

調査

降雨

潮位の影響を受ける管渠内で目視調査をしていたところ、降雨による水位上昇と潮位の上昇が重なって急激に水位が上昇した。

潮位に影響されることを事前調査により把握しており、管渠内調査中は地上に監視員を配置し、人孔直下に合図者を配置していたので連絡が速やかに伝達された。雨の降りだしの連絡を受けた時点ですぐに退避したので事なきを得た。

 

 

 

 

管渠を清掃・調査する際には的確な状況判断ができる者を地上に配置し、連絡が確実に管内作業員に伝達されるようにした。

9

9月

調査

降雨

□2400mmの目視調査中に、人孔監視員より降雨の報告があったが、もう少しで終わりそうなので、作業を続行しようとしたところ作業終了間際に降雨によって増水した。

無理に作業を完了しようとせず、地上監視員が作業中止を決定したため。

 

 

 

 

 

リアルタイムの天候確認、作業範囲をカバーできる長さの親綱の設置、下流人孔に流出防止柵の設置、退避方法の周知徹底、通常時水位の確認等を行うこととした。

10

7月

工事

降雨

当日の天気は曇りであったが、午後に天候がくずれ、降雨により急激に増水した。管渠内で型枠の設置を行っていた大工が避難の指示を受け、避難した直後に満管となった。

地上作業員との連絡体制が機能したため。

 

 

 

 

 

退避の基準を「雨が道路を流れる程度」から「小雨でも退避」とし、「迷ったら退避」を追加した。

表2―2 ヒヤリハット事例(2/4)

事例

No.

発生月

管渠内作業種別

増水要因

状況

事故に至らなかった要因

事故回避要因カテゴリー

その後の対応

 

 

 

 

 

 

11

8月

工事

降雨

管内作業中に上流域に雷雨が発生し急増水した。地上作業員の指示により退避した直後に増水した。

地上作業員からの退避指示があったため。

 

 

 

 

 

降雨情報の確認頻度を上げて、夏季については雷雨の確認を安全教育に加えた。

12

1月

工事

降雨

作業前から降り始めた雨により水量が急増し、作業足場まで水位が上昇した。管内作業員は水位の上昇に気づかず、地上作業員の連絡により退避した。

地上作業員からの退避指示があったため。

 

 

 

 

 

伝達方法として口頭による伝達から笛による伝達に変えた。また、降雨予報情報サービスの確認を現場事務所で行うようにした。

13

不明

工事

降雨

管更生の作業中に夕立があり増水した。地上作業員からの連絡により退避した。

地上作業員からの連絡により早急に退避したため。

 

 

 

 

 

リアルタイムで連絡するようにした。

14

5月

清掃

降雨

JR軌道下の伏越し管渠内の清掃で、水替え終了後、エアラインマスクを装着し伏越し人孔(下流側)に入坑した。土砂の堆積状況等を確認中に雷雨が発生し、水位が上昇した。

①伏越し管渠上下流人孔に監視人を配置していた。

②雷雨発生時に、上下流人孔監視員同士が連絡を取り合い異常の有無を確認。管渠内作業員に雷雨の発生や異常の有無を連絡していたため。

 

 

 

 

 

①監視員の配置の徹底

②監視員の役割・重要性の再認識教育

③監視員と管渠内作業員との連絡方法の再確認

(当社では緊急連絡時の連絡方法として笛を使っている)

15

6月

工事

降雨

降雨により既設水路内の水位が上昇し、仮設の切廻し管の流量を越えて、作業箇所に流入した。

下流管の施工を先行して実施し、越流した雨水が下流管に流れるよう施工していたことと、降雨時に速やかに立抗内から作業員が避難したため。

 

 

 

 

既存水路内水位上昇時に速やかに避難できるように、余分な資材等を立抗内に降ろさないようにする。

16

10月

調査

降雨

少雨の中、工事の前の事前調査を実施したが天候が急変した。退避の数分後には著しい水位の上昇があった。

降雨により下水の色が茶色くにごり始め、側溝からと思われる落ち葉等の流入があったため、増水に気がつき退避したため。(水位センサーを併設)

 

 

 

 

 

地上部より親綱を流し、作業員の流出を防止する対策を考えた。

17

8月

工事

降雨

ビルの立ち並ぶ国道沿いの幹線で補修工事を実施していた。当日の天候がよくなかったため、十分に注意をしていたが、ビルピット排水が多量にあり、降雨と重なって急増水した。

降雨に対して注意していたことにより、早期に増水に気がついたため。

 

 

 

 

 

ビル管理者等と連絡を取り合う。また、上流側に止水プラグを取り付けるようにした。

18

8月

調査

降雨

雨が少し降り出した状況で本管にカメラを挿入しようとしたところ、大雨になり、くるぶし程度であった水位が、一気にひざ下まで達し、流されそうになった。

全国的な事故のニュースから日が浅く、作業員全体に危機感が残っており、早めに中止の判断ができたため。

 

 

 

 

 

雨水管渠・合流管渠での作業は少量の雨でもいったん中止し、状況を観察する。場合によっては、即時中止も含め早目の判断をする。誰もが常に危機感を持ち、自分から危ないのではという声を出す、声を掛け合うようにした。

19

2月

工事

降雨

大口径のカルバート内で接続管の管口仕上げをしていたところ、降雨により急激な増水が発生し、足場が移動した。

水位上昇を早めに確認できたため。

 

 

 

 

 

携帯電話による天候の確認と監視員の状況把握を徹底。

20

7月

工事

降雨

現場周辺で雨は降っていなかったが、水位上昇の兆し(流入渠内の作業員が感知)があり資機材を搬出した。搬出後、水位が0.5mから3.0mに達した。

掘削機械を水につけないように留意していたため、作業員が水位上昇を察知した。結果的に作業中止から撤去搬出までスムースに行われた。

 

 

 

 

 

より一層の状況監視、現場作業員の現場における安全・危機管理の周知徹底。

表2―3 ヒヤリハット事例(3/4)

事例

No.

発生月

管渠内作業種別

増水要因

状況

事故に至らなかった要因

事故回避要因カテゴリー

その後の対応

 

 

 

 

 

 

21

8月

工事

降雨

降雨により合流管渠の水位が上昇し、作業員が作業足場から転落する危険性があった。

速やかに作業を中断し、作業員を地上へ退避させたため。

 

 

 

 

 

土のうを設置し、浸入水を防止した。

22

6月

工事

降雨

人孔内作業中、雨が降り始め、30分ほど経つと水位が10cm近くなったので、機材を引き上げ退避した。その後、10分ほどで水位が50cm位になった。

既設管の水位が10cm以上に達したら退避するという規則を定めていたため。

 

 

 

 

 

降雨時の避難ルールの徹底及び再確認。

23

2月

調査

降雨

テレビカメラによる管内調査中にカメラが土のうに乗り上げたため、土嚢を取り除いていたところ、降雨により、水量が徐々に上昇してきた。

設置していた土のうは取り除かず、カッターで土嚢袋を破り、急いで退避したため。

 

 

 

 

 

汚水管渠であっても少雨があれば作業を中止することとした。

24

6月

工事

その他

管更生の作業区間の上流に食品会社からの流入があり、大量の排水により管内作業員がおぼれそうになった。

流速がそれほど速くなかったこと、ウエットスーツを着用していたこと、下流人孔が近かったことにより退避できたこと。

 

 

 

 

上流側人孔に水量の確認者を配置した。また、管渠内作業時にはウェットスーツを着用することとした。

25

10月

調査

降雨

管渠の劣化調査を実施していたところ、降雨により短時間で急激に増水したため、資機材をそのままに、管渠内作業員を退避させた。その後、雨はさらに激しさを増し、管渠内水位も急上昇し、残りの資機材を下流へ流出してしまった。

運良く人孔ほぼ直下での作業であったことから早く地上に上がれたため。

 

 

 

 

 

ピンポイントでの天気予報や雨雲情報などを携帯にアラームで知らせるようにした。機材流出防止のために、流速の早い場所では、主な機材はロープに括り付けて地上までロープを引き上げておくこととした。人命優先の認識を持つようにした。

26

1月

調査

降雨

目視調査中に、下水流量が増加した。調査作業員が着用していた胴長靴の脇から下水が浸水して、動きが取れなくなり下流に流された。

調査対象スパンが短く、流され始めた場所が人孔の近くであったので、流されるスピードが加速する前に人孔のステップにつかまって避難ができたため。

 

 

 

 

 

下水道管内にロープを通線(親綱)して流されないようにした。また、流量が増加したときには調査を中止することとした。胴長靴を着用しても浸水する可能性のある場合は作業を中止し、流量が多い場合は、ロープと安全帯で作業員を保持するようにした。

27

5月

工事

降雨

管渠更生作業中に急な降雨により、止水栓の上流がオーバーフローしそうになった。

止水栓をして水替えを行っていたことと、少雨であったため。

 

 

 

 

 

水替ポンプの増設及び管路網の確認により、下水の迂回経路を確認する。迂回路が無かった場合は、水替えポンプの容量を増やすようにする。

28

6月

工事

降雨

管内出来高の写真を撮影しているときに、突然の大雨があり増水した。

止水板を設置していたので一気に増水することは無かったため。

 

 

 

 

 

止水板固定の強化と下流側に流出防止ネットを配置した。

29

12月

工事

降雨

管更生の作業中に降雨があり、増水により昇降用の足場(木箱)が移動し、転倒しそうになった。

不十分ながら体勢を維持できたため。

 

 

 

 

 

昇降設備が不十分な場合は、はしご等を設置し、固定する。

30

7月

工事

降雨

降雨により水位が70cm位まで増水し、資機材が流されそうになった。

幸い流速が小さかったため。

 

 

 

 

 

使用資機材等は袋に入れ、流出しないよう、固定する。

雨が降り出したらすぐに退避をする。

気象情報を電話で収集し、気象変化に対応する。

下流人孔部に流出防止柵(人命用)の設置を行う。