添付一覧
別表3―2 歯科器械の電気的安全性評価に係るIEC規格
規格番号 |
規格名称 |
対応JIS |
IEC 60601―1:2005 Corr.1:2006 Corr.2:2007 |
Medical electrical equipment-Part1:General requirements for basic safety and essential performance |
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IEC 60601―1―1:2000 |
Medical electrical equipment-Part1―1:General requirements for safety-Collateral standard:Safety requirements for medical electrical systems |
JIS T 0601―1―1 IDT |
IEC 60601―1―2:2007 |
Medical electrical equipment-Part1―2:General requirements for basic safety and essential performance-Collateral standard:Electromagnetic compatibility-Requirements and tests |
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IEC 60601―1―6:2006 |
Medical electrical equipment-Part1―6:General requirements for basic safety and essential performance-Collateral standard:Usability |
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IEC 60601―1―8:2006 |
Medical electrical equipment-Part1―8:General requirements for basic safety and essential performance-Collateral Standard:General requirements,tests and guidance for alarm systems in medical electrical equipment and medical electrical systems |
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IEC 60601―1―9:2007 |
Medical electrical equipment-Part1―9:General requirements for basic safety and essential performance-Collateral Standard:Requirements for environmentally conscious design |
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IEC 60601―1―SER:2007 |
Medical electrical equipment-ALL PARTS |
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IEC 60601―2―10:1987 |
Medical electrical equipment.Part2:Particular requirements for the safety of nerve and muscle stimulators |
JIS T 0601―2―10 MOD |
IEC 61010―1:2001 |
Safety requirements for electrical equipment for measurement,control,and laboratory use-Part1:General requirements |
JIS C 1010―1 MOD |
IEC 61223―2―5:1994 |
Evaluation and routine testing in medical imaging departments-Part2―5:Constancy tests-Image display devices |
JIS Z 4752―2―5 IDT |
IEC 61326―1:1998 |
Electrical equipment for measurement,control and laboratory use-EMC requirements-Part1:General requirements |
JIS C 1806―1 IDT |
IEC/TR 60878:2003 |
Graphical symbols for electrical equipment in medical practice |
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別表3―3 歯科器械の物理的・化学的評価に参照したその他の規格・基準
規格番号 |
規格等の名称 |
ANSI/ADA Specification No.101:2001 |
Root Canal Instruments:General Requirements |
FDA Guidance(2003―12―02) |
Class Ⅱ Special Controls Guidance Document:Dental Sonography and Jaw Tracking Devices |
【附属書1】
歯科器械の付帯的な機能
歯科器械の使用目的、効能又は効果に影響を与えることがない付帯的な機能であって、既存の医療機器においても同等の機能を有しているもの(以下「付帯的な機能」という。)を、一般的名称ごとに記載する。
なお、当該機能を有する歯科器械の承認又は許可番号を備考に示す。
1.歯科用下顎運動測定器
1) 適用する一般的名称
(1) 70698000 歯科用下顎運動測定器
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
装置外部との入出力機能 |
本装置と外部機器との間でデータ、信号を入出力する機能。接続にはイーサネット、RS232C等を用い、通信方式にはDICOM方式等が用いられる。 例えば、外部機器としてイメージャ、プリンタ、PC、WS、HIS、RIS、PACS等があげられる。 |
21600BZZ00044000 |
2 |
画像の表示及び画像処理機能 |
画像および付随するデータ等を表示および処理する機能。 例えばウィンドウレベル/幅設定、画像切り替え/更新、マルチフレーム表示、アノテーション(注釈)、明るさ、コントラスト、画像の上下反転、左右反転、回転、拡大、縮小、白黒反転、諧調変換、γ処理、画像Filter処理、スムース/シャープ等を単独又は複数組み合わせることがある。 |
21600BZZ00044000 |
3 |
登録/保存/削除機能 |
装置を構成する記憶装置に対し、測定データを登録/保存/削除する機能。記憶装置には追加の外部記憶装置も含まれる。例えば、本機能の記憶装置としてはHDD、FDD、MT、DVD、MO、CD―R、VTR等が挙げられる。 |
21600BZZ00044000 |
4 |
再生機能 |
装置を構成する記憶装置に保存された測定データを再生する機能。記憶装置には追加の外部記憶装置も含まれる。例えば、本機能の記憶装置としてはHDD、FDD、MT、DVD、MO、CD―R、VTR等が挙げられる。 |
21600BZZ00044000 |
5 |
入力機能 |
装置へ命令やデータを入力する機能。例えば、入力機器にはキーボード、マウス、カードリーダー、マイク、タッチパネル等があげられる。 |
21600BZZ00044000 |
2.歯牙動揺測定器
1) 適用する一般的名称
(1) 70701000 歯牙動揺測定器
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
プリント出力機能 |
測定データをプリントにて出力する機能。 |
20100BZZ01074000 |
2 |
音声出力機能 |
測定データを音声にて出力する機能。 |
16100BZY00385000 20100BZZ01074000 |
3.歯科多目的治療用モータ
1) 適用する一般的名称
(1) 70695000 歯科多目的治療用モータ
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
表示機能 |
術者に対し根管長測定値、ハンドピースの設定回転数、反転時動作設定、ブザー音量設定値、バッテリー残量、光量、照射時間等の表示する機能。 |
21400BZZ00093000 |
2 |
モータ回転数選択機能 |
任意の回転数が選択できる機能。 |
21400BZZ00093000 |
3 |
ハンドピース識別機能 |
メインチューブに接続された無負荷回転数の異なるハンドピースや光重合用ハンドピースを識別し、表示、機能を自動で切り替えることができる機能。 |
21400BZZ00093000 |
4.歯科用エアースケーラ
1) 適用する一般的名称
(1) 70704000 歯科用エアースケーラ
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
パワー調整機能 |
振幅を調整する機能。 |
21200BZZ00129000 |
2 |
照明機能 |
治療部位を照明する機能。ただし、照明用電源を含まない。 |
21200BZZ00129000 |
3 |
水量調節機能 |
冷却・洗浄用の水の流量を調節する機能。 |
20700BZZ00045000 |
5.歯科用多目的超音波治療器
1) 適用する一般的名称
(1) 70719000 歯科用多目的超音波治療器
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
表示機能 |
術者に対し出力値、冷却水のオン・オフ、警告等を表示する機能。 根管長測定においては根尖の位置を表示する機能。 |
21500BZZ00583000 20500BZZ00204000 |
2 |
照明機能 |
ハンドピースの先端から治療部位を照明する機能。 |
20600BZZ01284000 |
3 |
パワー調整機能 |
超音波振動の振幅を調整する機能。 |
20600BZZ01284000 |
4 |
水量調整機能 |
注水機能を有する場合の、流量を調整する機能。 |
20600BZZ01284000 |
6.電熱式根管プラガ
1) 適用する一般的名称
(1) 70716000 電熱式根管プラガ
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
表示機能 |
術者に対し出力値、温度、時間、警告等の表示する機能。 |
21900BZX0116000 |
2 |
温度調整機能 |
設定温度が一定に保たれるようにヒータ等が自動入り切りする機能。 |
21900BZX0116000 |
3 |
モード選択機能 |
連続的な加熱のモードと、スイッチに触れる度にヒータのON/OFFを繰り返すモードの選択ができる機能。 |
21900BZX0116000 |
7.歯科麻酔用電動注射筒
1) 適用する一般的名称
(1) 70402000 歯科麻酔用電動注射筒
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
表示機能 |
術者に対し薬液の注入速度、適用カートリッジの容量等の表示する機能。 |
21200BZZ00711000 21200BZZ00712000 |
2 |
オートストップ機能 |
押し棒を最大長さに前進させた時に作動停止する機能。 |
21200BZZ00711000 21200BZZ00712000 |
3 |
押し棒の機能 |
押し棒に設定以上の負荷がかかったとき、押し棒が前進しない機能。 |
21200BZZ00711000 21200BZZ00712000 |
8.歯科用根管長測定器
1) 適用する一般的名称
(1) 16355000 歯科用根管長測定器
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
表示機能 |
術者に対し根管長測定値を表示する機能。 |
20900BZZ00989000 |
2 |
アラーム機能 |
根管内のファイル先端が設定した位置に来たことを術者に知らせる音。一般的には根尖位置を基準にして設定位置を決める機能。音量調整機能がつくものもある。 |
20900BZZ00989000 |
3 |
アジャスト機能 |
複数の周波数電圧(合成波)を根管内の深さによる歯のインピーダンス変化による差をとるが根管内の環境による影響をなくすためにアジャスト(合成波の流れ易さを周波数が違っても同じにする)する機能。 |
20900BZZ00989000 |
9.歯科用根管拡大装置
1) 適用する一般的名称
(1) 70705000 歯科用根管拡大装置
2) 付帯的な機能リスト
No. |
機能名称 |
機能の定義 |
備考 [承認又は許可番号] |
1 |
表示機能 |
術者に対し出力値、冷却水ON・OFF、警告等の表示出力値に関しては回転速度、トルク値等を表示する機能。 |
21600BZZ00655000 |
2 |
トルク設定機能 |
回転力を調整する機能。ファイル等に設定以上の負荷がかかったとき作動停止する。 |
21600BZZ00655000 |
【附属書2】
歯科器械の物理的・化学的評価項目及び試験方法の概要
歯科器械の評価項目ごとに、適用範囲及び試験方法の概要を記載する。
凡例
1.見出しの項目名及び各項目名の前に示すアルファベット記号と番号とは、表1「歯科器械の物理的・化学的評価項目」の分類に従っている。
2.歯科器械の評価項目(別表1)に引用又は参照したJIS、ISO規格等を参考として付記した。
A 外観・構造・材質評価
A.1 外観・構造
単回使用歯科用根管リーマ等に適用される。試験方法は、形状及び構造を目視で評価する。
参考:(JIS T) 5216
A.2 形状
単回使用歯科用根管リーマ、歯科用ガス圧式ハンドピース等に適用される。JISでは、器械又は部品の形状を規定している項目である。試験方法は、規定されていない場合があるが、目視等を用いて行う。
参考:(JIS T) 5211,5212,5215,5216,5906,5907
(ANSI/ADA) Specification No.101
A.3 寸法
歯科用ユニット、単回使用歯科用根管リーマ、歯科用ガス圧式ハンドピース、歯科麻酔用電動注射筒等に適用される。JISでは、器械又は部品の寸法を規定している項目である。試験方法は、ノギス、マイクロメータ等を用いて行う。
参考:(JIS T) 5211,5212,5215,5216,5602,5701,5801,5906,5907
(ISO) 9997
A.4 表面状態
歯科用ユニット、単回使用歯科用根管リーマ、歯科用ガス圧式ハンドピース等に適用される。JISでは、器械又は部品の表面仕上げ状態を規定している項目である。試験方法は、規定されていない場合があるが、目視、ルーペ等を用いて行う。
参考:(JIS T) 5211,5212,5215,5216,5602,5701,5908,5909
A.5 材質
単回使用歯科用根管リーマ、単回使用歯科用根管ファイル等に適用される。JISでは、器械又は部品の材質を規定している項目である。材質は、使用する原材料の規格等で確認する。
参考:(JIS T) 5211,5212,5216
A.6 識別性
単回使用歯科用根管リーマ、歯科用根管口拡大ドリル等に適用される。JISでは、器械のタイプ・サイズの識別用に色調又は記号を規定している項目である。試験方法は、規定されていない場合があるが、目視、ルーペ等を用いて行う。
参考:(JIS T) 5211,5212,5215
A.7 粒度
歯科用多目的超音波治療器、超音波歯科根管拡大装置等のチップのダイヤモンドコーティングに用いるダイヤモンド粒子に適用される。試験方法は、JIS T 5505―3に適合させる。
A.8 被膜厚さ
歯科用多目的超音波治療器、超音波歯科根管拡大装置等のコーティングを施したチップ、ファイル、プラガ及び針状チップに適用される。試験方法は、コーティングの有効面においてJIS H 8501又はEN 1071―2に規定する試験方法による。
A.9 被膜密着性
歯科用多目的超音波治療器、超音波歯科根管拡大装置等のコーティングを施したチップ、ファイル、プラガに適用される。ファイル、プラガ及び針状チップの試験方法は、作業部をアクリル樹脂製の筒に挿入し、先端寸法に応じた負荷を与えた状態で5秒間作動させて、コーティングのはがれ状態を目視で評価する。その他のチップの試験方法は、先端寸法に応じた負荷で作業部をガラス盤に押しつけた状態で5秒間作動させて、コーティングのはがれ状態を目視で評価する。
B 力学特性評価
B.1 曲げモーメント
単回使用歯科用根管リーマ、単回使用歯科用根管ファイル等に適用される。試験方法は、リーマ等を指定された曲げ角度に変形させたときのモーメントを測定する。
参考:(JIS T) 5211,5212
B.2 装着トルク
歯科用エアースケーラ等でスケーラチップをねじ込み式で装着するものに適用される。試験方法は、スケーラチップをハンドピースに固定するために要するトルクを測定する。
参考:(JIS T) 5910
B.3 緩みトルク
歯科用エアースケーラ等でスケーラチップをねじ込み式で装着するものに適用される。試験方法は、指定された作動を行った後に、スケーラチップをハンドピースから外すために要するトルクを測定する。
参考:(JIS T) 5910,5911
B.4 停止トルク
歯科用ガス圧式ハンドピース等に適用される。試験方法は、テストバーを取り付けたハンドピースを回転させ、強制的に停止させたときのトルクを測定する。
参考:(JIS T) 5906,5908,5909
B.5 最大荷重
歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、歯科用ユニット等を水平にセットし、指定された分布荷重を平均的に徐々に加え、いずれかの部分が破壊したときの総合荷重によって最大荷重を測定する。
参考:(JIS T) 5701
B.6 ねじり抵抗
単回使用歯科用根管リーマ、単回使用歯科用根管ファイル等に適用される。試験方法は、リーマ等を指定されたねじり角度にねじったときのねじり抵抗を測定する。
参考:(JIS T) 5208,5211,5212
B.7 柔軟性
歯科用吸引装置等のサクションホースに適用される。試験方法は目視により確認する。
参考:(JIS T) 5801
C 力学耐性評価
C.1 耐圧性
歯科用ガス圧式ハンドピース、歯科用エアースケーラ、歯科用吸引装置等に適用される。試験方法は、指定された空気又は水の圧力にて所定の時間作動させ、破裂、き裂等の破損の有無を目視で確認する。
参考:(JIS T) 5801,5906,5908,5910
C.2 耐衝撃性
歯科用電気回転駆動装置等に適用される。試験方法は、指定された床上に指定された高さより落下させ、安全性が保証されないような損傷を生じないことを確認する。
参考:(JIS T) 5908,5909
C.3 耐圧縮性
歯科診査・治療用チェア等に適用される。試験方法は、チェアを水平にセットし、指定された分布荷重を所定の時間内に繰り返し加え、耐えられることを確認する。
参考:(JIS T) 5602
C.4 耐破壊・変形性
歯科診査・治療用チェア等に適用される。試験方法は、試験部位に指定された荷重を所定の時間加え、耐えられることを確認する。
参考:(JIS T) 5602
C.5 耐崩壊性
歯科用吸引装置等に適用される。試験方法は、指定された圧力を加え、崩壊していないことを目視により確認する。
参考:(JIS T) 5801
D 耐久性評価
D.1 耐食性
単回使用歯科用根管リーマ、単回使用歯科用根管ファイル等に適用される。試験方法は、機器を硫酸銅―硫酸溶液に浸漬したときの腐食状態をルーペ等の拡大鏡を用いて観察し、さび、変色等の有無を評価する。
ただし、滅菌後の腐食状態については、耐滅菌性として評価する。
参考:(JIS T) 5211.5212
D.2 耐水性
歯科診察・治療用チェア等に適用される。試験方法は、水で濡らした表面を目視で観察して評価する。
参考:(JIS T) 5602
D.3 耐消毒性
単回使用歯科用根管リーマ、歯科用根管口拡大ドリル等に適用され、指定された消毒処理を繰り返したときの耐久性を評価する。試験方法は、煮沸消毒又は薬液消毒を繰り返した後のさび、変色等の有無を拡大鏡で評価する
参考:(JIS T) 5215,5216
D.4 耐滅菌性
単回使用歯科用根管リーマ、歯科用根管口拡大ドリル、歯科用ガス圧式ハンドピース、歯科麻酔用電動注射筒、歯科用根管長測定器の電極等に適用され、指定された滅菌処理を繰り返したときの耐久性を評価する。試験方法は、指定された滅菌方法(例えば、高圧蒸気滅菌)を繰り返し行った後の作動状況及びさび、変色、腐食等の有無を評価する。例えば、歯科用エアタービンでは、250回繰り返した後の作動状況と10回繰り返した後のさび、変色、腐食等の有無を評価する。
参考:(JIS T) 5215,5216,5906,5907,5908,5909,5910,5910,5911
(ISO) 9997
D.5 耐清掃・消毒性
歯科診察・治療用チェア、歯科用ユニット、歯科用吸引装置、歯科用根管長測定器の電極等に適用される。試験方法は、指定された薬液で表面を清掃・消毒した後の表面及び表示の劣化を評価する。
参考:(JIS T) 5602,5701,5801,5908,5909
(ISO) 9680:1993
E 接続に係る評価
E.1 接続性
歯科用ユニット、歯科用吸引装置等に適用される。試験方法は、歯科用ユニットに接続するインスツルメントホースの脱着性、歯科用吸引装置のカニューレ接続部の機能を目視で評価する。
参考:(JIS T) 5701,5801
E.2 接続部適合性
歯科用空気回転駆動装置、歯科用ガス圧式ハンドピース、超音波歯周用スケーラ等に適用される。試験方法は、接続部からの漏れ、使用中に確実に接続されていることの目視検査、接続部が規定された寸法及び精度であることの確認により、接続適合性を評価する。なお、該当する場合ハンドピースのカップリング寸法はJIS T 5904に、ハンドピースとホースのコネクタはJIS T 5905に規定されている。
参考:(JIS T) 5906,5907,5908,5909,5910,5911
E.3 接続・密封性
歯科用エアースケーラ等に適用される。試験方法は、ハンドピース部にスケーラチップをねじ込み又は挿入で接続でき、接続部から液体及び粉じん(塵)等が侵入せず清掃しやすいことを目視等で評価する。
参考:(JIS T) 5910
E.4 接続器に対する最大負荷能力
歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、接続する機器の最大負荷能力を該当する能力に応じた試験で評価する。
参考:(JIS T) 5701
E.5 接続性能
歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、歯科用ガス圧式ハンドピース等の接続可能な機器を接続し、当該機器の性能が発揮できることを確認する。
参考:(JIS T) 5701
E.6 装着性
歯科用ガス圧式ハンドピース、ストレート・ギアードアングルハンドピース、歯科麻酔用電動注射筒等に適用される。試験方法は、チャックにJIS T 5504―1に適合するバーを装着できること又はカートリッジが適切に装着でき、確実に保持および使用中に外れないことを目視で評価する。
参考:(JIS T) 5906,5907
(ISO) 9997
E.7 引抜力
歯科用ガス圧式ハンドピース等に適用される。試験方法は、チャック等によって装着された回転器具や、部品同士を連結している部分の引き抜きに要する力を測定する。
参考:(JIS T) 5211,5212,5906,5907,5910,5911
E.8 挿入力
歯科用ガス圧式ハンドピース、歯科用エアースケーラ、超音波歯周用スケーラ等に適用される。試験方法は、規定のテストピース、スケーラチップをハンドピースの接続部への装着に要する力を測定する。
参考:(JIS T) 5906,5907,5910,5911
E.9 静的伝達力
歯科用ガス圧式ハンドピース、ストレート・ギアードアングルハンドピース等に適用される。試験方法は、ハンドピースにテストバーを装着し、最大回転速度で所定の時間回転させた後、回転速度が50%以下に下がるまでテストバーに負荷をかける。その後回転を停止させて規定された負荷を加え、テストバーのスリップ状態を目視により確認する。
参考:(JIS T) 5906,5907
E.10 脱着性
歯科用吸引装置等に適用される。試験方法は、指定されたフィルタを容易に取り外せること、フィルタを適正に配置又は装着できることを目視等で評価する。
参考:(JIS T) 5801
E.11 軸特性
電動式歯科用根管リーマ、電動式歯科用ファイル等の能動型機器に接続して用いる器具に適用される。試験方法は駆動力を伝達する軸部の形状を評価する。
参考:(JIS T) 5210,5505―1,5505―2,5506―1,5506―2,5506―3,5506―4,5213,5215,5216
(ISO) 3823―1,3823―2,7711―1,7711―2,7786,7787―1,7787―2,7787―3,7787―4
F 安全性に係る評価
F.1 温度上昇
歯科用空気回転駆動装置、歯科用ガス圧式ハンドピース、ストレートギアードアングルハンドピース等に適用される。試験方法は、ハンドピースを無負荷最高回転速度で規定の時間回転させた後、回転体の収納されている所定の部分の温度を測定する。
参考:(JIS T) 5907,5908,5909
F.2 可燃性
歯科診査・治療用チェア等に適用される。試験方法は、被覆材及びクッション材は規定された発火試験を行い、発火及び規定範囲を超える黒こげがないことを確認する。
参考:(JIS T) 5602
F.3 解放機構
歯科診査・治療用チェア等に適用される。試験方法は、偶発的に解放、又は作動したりすることができないような位置にあり、又はそのような設計になっていなければならず、さらにこれらの機能は必要なときは迅速に作動する能力があることを目視により確認する。
参考:(JIS T) 5602
F.4 緊急停止性能
歯科診査・治療用チェア等に適用される。試験方法は、少なくとも1つ以上の緊急停止システムを持ち、診療中の術者によって容易に作動できるように配置され、作動時には患者及び歯科術者に危険を及ぼす可能性のあるすべての機能を直ちに停止することを目視により確認する。
参考:(JIS T) 5602
F.5 圧力開放機能
歯科診査・治療用チェア等、歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、圧力解放装置、ヒューズ付きプラグ、はんだ付きジョイント、非金属管、その他の適切な圧力解放手段又は同等物が備えられていて、これらが火災の場合に圧力が発生する可能性のあるすべての部分に、圧力を安全に解放することを目視にて確認する。
参考:(JIS T) 5602,5701
F.6 圧力系の破裂耐性
歯科診査・治療用チェア、歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、圧力解放機能を解除した状態で、圧力システムに規定の圧力まで徐々に上げて所定の時間停止させた後、最終試験圧力まで上げて所定の時間保持した後、試料が破裂したり、漏れが生じないことを目視により確認する。
参考:(JIS T) 5602,5701
F.7 操作制御盤(誤操作防止)
歯科診査・治療用チェア、歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、人間工学的条件に適う位置に設置され、偶発的に作動することがないように設計されていることを目視により確認する。
参考:(JIS T) 5602,5701
(ISO) 9680:1993
F.8 安定性
汎用歯科用照明器等に適用する。試験方法は、最も不利な位置において、無影灯のハンドルに力を加え、損傷していないことを目視により確認する。
参考:(ISO) 9680:1993
F.9 飛散防止
汎用歯科用照明器等に適用する。試験方法は、光源(バルブ)を破損させたときに破片の飛散がないことを目視により確認する。
参考:(ISO) 9680:1993
F.10 アラーム
歯科用多目的超音波治療器、歯科用根管長測定器、歯科多目的治療用モータ等に適用する。試験方法は、等価インピーダンス回路を用い設定された位置においてアラーム音が鳴ることを官能にて確認する。音量調整機能があるものについては音量が変化することも確認する。
G 回転・振動に係る評価
G.1 回転制御機能
歯科用電気回転駆動装置、歯科用空気回転駆動装置等に適用される。試験方法は、回転速度、回転方向等の制御ができ、意図しない作動が生じないことを目視等で評価する。
参考:(JIS T) 5908,5909
G.2 回転速度
歯科用ガス圧式ハンドピース、ストレート・ギアードアングルハンドピース等に適用される。試験方法は、テストバーを装着し指定された使用空気圧力で回転させ、無負荷最高回転速度を測定し評価する。
参考:(JIS T) 5906,5907
G.3 回転方向
歯科用空気回転駆動装置、歯科用電気回転駆動装置等に適用される。試験方法は、該当する場合には、時計方向及び反時計方向に回転することを目視により確認する。
参考:(JIS T) 5908,5909
G.4 振動数
歯科用エアースケーラ、超音波歯周用スケーラ等に適用される。試験方法は、スケーラチップをハンドピースに装着し負荷をかけずに推奨される方法で作動させたときの振動数を測定する。
参考:(JIS T) 5910,5911
G.5 振動停止力
歯科用エアースケーラに適用される。試験方法は、スケーラチップをハンドピースに装着し推奨される作動出力で振動させて、スケーラチップの先端部の動きをゼロになるようにスケーラチップを停止させるのに要した力を測定する。
参考:(JIS T) 5910
G.6 振幅
歯科用エアースケーラ、超音波歯周用スケーラ等に適用される。試験方法は、スケーラチップをハンドピースに装着し推奨される方法で作動させたときのあらゆる方向の振幅を測定する。
参考:(JIS T) 5910,5911
G.7 偏心
歯科用ガス圧式ハンドピース、歯科用根管口拡大ドリル等に適用される。歯科用回転器具を取り付けるハンドピースの試験方法は、JIS T 5906又はJIS T 5907で規定される試験方法により最大偏心量を測定する。ドリルの試験方法は、JIS T 5215で規定される試験方法により最大偏心量を測定する。
参考:(JIS T) 5215,5906,5907,5417
(ISO) 3630―2
H 空気・水の量・圧力に係る評価
H.1 給水・排水流量
歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、接続される給水及び排水の流量を測定する。
参考:(JIS T) 5701
H.2 空気吸引量
歯科用吸引装置、歯科用吸引ポンプ等に適用される。試験方法は、最大出力で運転したときの最大口径のサクションホースのカニューレ接続部での空気吸引量を測定する。
参考:(JIS T) 5801
H.3 空気消費量
歯科用エアースケーラ、歯科用ガス圧式ハンドピース等に適用される。試験方法は、推奨される空気圧で作動させた時の定められた時間(例えば、1分)当りの空気消費量を測定する。
参考:(JIS T) 5906,5908,5909,5910
H.4 空気流量
歯科用吸引装置、歯科用吸引ポンプ等に適用される。試験方法は、制御弁をすべて解放した状態で吸引システムを最大出力で運転したときの空気流量を測定する。
参考:(JIS T) 5801
H.5 作動圧力
歯科用ユニット等に適用される。試験方法は、歯科用ユニットに使用される空気及び水の作動圧力を測定する。
参考:(JIS T) 5701
H.6 作動空気圧
歯科用空気回転駆動装置、歯科用エアースケーラ等に適用される。試験方法は、作動させるために推奨される作動空気圧を測定する。
参考:(JIS T) 5906,5910