添付一覧
アデノシン三リン酸二ナトリウム標準品 「アデノシン三リン酸二ナトリウム」.ただし,定量するとき,換算した脱水物に対し,アデノシン三リン酸二ナトリウム(C10H14N5Na2O13P3)99.0%以上を含むもの.
ピリドスチグミン臭化物錠
Pyridostigmine Bromide Tablets
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にピリドスチグミン臭化物(C9H13BrN2O2)約33μgを含む液となるように水を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にピリドスチグミン臭化物標準品を酸化リン(V)を乾燥剤として100℃で5時間減圧乾燥し,その約33mgを精密に量り,エタノール(95)に溶かし,正確に50mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,水を対照として,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長270nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
ピリドスチグミン臭化物(C9H13BrN2O2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V'/V)×(1/C)×90
WS:ピリドスチグミン臭化物標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のピリドスチグミン臭化物(C9H13BrN2O2)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
60mg |
60分 |
80%以上 |
ピリドスチグミン臭化物標準品 ピリドスチグミン臭化物(日局).ただし,乾燥したものを定量するとき,ピリドスチグミン臭化物(C9H13BrN2O2)99.0%以上を含むもの.
パパベリン塩酸塩散
Papaverine Hydrochloride Powder
溶出性〈6.10〉 本品の表示量に従いパパベリン塩酸塩(C20H21NO4・HCl)約50mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,パドル法により毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に20mLとし,試料溶液とする.別にパパベリン塩酸塩標準品を105℃で4時間乾燥し,その約28mgを精密に量り,0.1mol/L塩酸試液に溶かし,正確に100mLとする.この液10mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に50mLとする.この液2mLを正確に量り,水2mLを正確に加え,更に0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長250nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
パパベリン塩酸塩(C20H21NO4・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×180
WS:パパベリン塩酸塩標準品の秤取量(mg)
WT:本品の秤取量(g)
C:1g中のパパベリン塩酸塩(C20H21NO4・HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg/g |
15分 |
85%以上 |
パパベリン塩酸塩標準品 パパベリン塩酸塩(日局).ただし,乾燥したものを定量するとき,パパベリン塩酸塩(C20H21NO4・HCl)99.0%以上を含むもの.
ホルモテロールフマル酸塩錠
Formoterol Fumarate Tablets
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にホルモテロールフマル酸塩水和物((C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O)約44ngを含む液となるように水を加えて正確にV'mLとする.この液3mLを正確に量り,溶出試験第2液1mLを正確に加え,試料溶液とする.別にホルモテロールフマル酸塩標準品(別途0.5gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約22mgを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする.更にこの液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする.この液3mLを正確に量り,溶出試験第2液1mLを正確に加え,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液200μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のホルモテロールのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
ホルモテロールフマル酸塩水和物((C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V'/V)×(1/C)×(9/50)×1.045
WS:脱水物に換算したホルモテロールフマル酸塩標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のホルモテロールフマル酸塩水和物((C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物21.06g及びリン酸1.75gを水に溶かして5000mLとする.この液4200mLにアセトニトリル800mLを加える.
流量:ホルモテロールの保持時間が約6分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液200μLにつき,上記の条件で操作するとき,ホルモテロールのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液200μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ホルモテロールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
40μg |
60分 |
80%以上 |
ホルモテロールフマル酸塩標準品 ホルモテロールフマル酸塩水和物(日局).ただし,定量するとき,換算した脱水物に対し,ホルモテロールフマル酸塩((C19H24N2O4)2・C4H4O4)99.0%以上を含むもの.
ホルモテロールフマル酸塩ドライシロップ
Formoterol Fumarate Dry Syrup
溶出性〈6.10〉 本品の表示量に従いホルモテロールフマル酸塩水和物((C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O)約40μgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液3mLを正確に量り,溶出試験第2液1mLを正確に加え,試料溶液とする.別にホルモテロールフマル酸塩標準品(別途0.5gにつき,容量滴定法,直接滴定で水分〈2.48〉を測定しておく)約22mgを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする.更にこの液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする.この液3mLを正確に量り,溶出試験第2液1mLを正確に加え,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液200μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のホルモテロールのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
ホルモテロールフマル酸塩水和物((C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×(9/50)×1.045
WS:脱水物に換算したホルモテロールフマル酸塩標準品の秤取量(mg)
WT:本品の秤取量(g)
C:1g中のホルモテロールフマル酸塩水和物((C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物21.06g及びリン酸1.75gに水に溶かして5000mLとする.この液4200mLにアセトニトリル800mLを加える.
流量:ホルモテロールの保持時間が約6分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液200μLにつき,上記の条件で操作するとき,ホルモテロールのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液200μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ホルモテロールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
40μg/g |
15分 |
85%以上 |
ホルモテロールフマル酸塩標準品 ホルモテロールフマル酸塩水和物(日局).ただし,定量するとき,換算した脱水物に対し,ホルモテロールフマル酸塩((C19H24N2O4)2・C4H4O4)99.0%以上を含むもの.
アモキシシリン100mg/g(力価)・クラブラン酸カリウム50mg/g(力価)顆粒
Amoxicillin 100mg/g(potency) and Potassium Clavulanate 50mg/g(potency)Granules
溶出性〈6.10〉 本品の表示量に従いアモキシシリン(C16H19N3O5S)約100mg(力価)及びクラブラン酸カリウム(C8H8KNO5)約50mg(力価)に対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアモキシシリン標準品約22.2mg(力価)及びクラブラン酸リチウム標準品約11.1mg(力価)に対応する量をそれぞれ精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のアモキシシリンのピーク面積ATa及びASa並びにクラブラン酸のピーク面積ATb及びASbを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アモキシシリン(C16H19N3O5S)の表示量に対する溶出率(%)=(WSa/WT)×(ATa/ASa)×(1/Ca)×450
クラブラン酸カリウム(C8H8KNO5)の表示量に対する溶出率(%)=(WSb/WT)×(ATb/ASb)×(1/Cb)×450
WSa:アモキシシリン標準品の秤取量[mg(力価)]
WSb:クラブラン酸リチウム標準品の秤取量[mg(力価)]
WT:本品の秤取量(g)
Ca:1g中のアモキシシリン(C16H19N3O5S)の表示量[mg(力価)]
Cb:1g中のクラブラン酸カリウム(C8H8KNO5)の表示量[mg(力価)]
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:酢酸ナトリウム三水和物1.36gを水900mLに溶かし,薄めた酢酸(100)(3→25)を加えてpH4.5に調整した後,メタノール30mLを加え,更に水を加えて1000mLとする.
流量:アモキシシリンの保持時間が約11分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,クラブラン酸,アモキシシリンの順に溶出し,その分離度は8以上である.
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アモキシシリン及びクラブラン酸のピーク面積の相対標準偏差はそれぞれ2.0%以下である.
溶出規格
|
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
アモキシシリン |
100mg/g(力価) |
15分 |
85%以上 |
クラブラン酸カリウム |
50mg/g(力価) |
|
85%以上 |
アモキシシリン・クラブラン酸カリウム錠
Amoxicillin and Potassium Clavulanate Tablets
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分75回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアモキシシリン(C16H19N3O5S)約0.14mg(力価)を含む液となるように水を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にアモキシシリン標準品約27.8mg(力価)及びクラブラン酸リチウム標準品約13.9mg(力価)に対応する量をそれぞれ精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のアモキシシリンのピーク面積ATa及びASa並びにクラブラン酸のピーク面積ATb及びASbを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アモキシシリン(C16H19N3O5S)の表示量に対する溶出率(%)=WSa×(ATa/ASa)×(V'/V)×(1/Ca)×450
クラブラン酸カリウム(C8H8KNO5)の表示量に対する溶出率(%)=WSb×(ATb/ASb)×(V'/V)×(1/Cb)×450
WSa:アモキシシリン標準品の秤取量[mg(力価)]
WSb:クラブラン酸リチウム標準品の秤取量[mg(力価)]
Ca:1錠中のアモキシシリン(C16H19N3O5S)の表示量[mg(力価)]
Cb:1錠中のクラブラン酸カリウム(C8H8KNO5)の表示量[mg(力価)]
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:酢酸ナトリウム三水和物1.36gを水900mLに溶かし,薄めた酢酸(100)(3→25)を加えてpH4.5に調整した後,メタノール30mLを加え,更に水を加えて1000mLとする.
流量:アモキシシリンの保持時間が約11分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,クラブラン酸,アモキシシリンの順に溶出し,その分離度は8以上である.
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アモキシシリン及びクラブラン酸のピーク面積の相対標準偏差はそれぞれ2.0%以下である.
溶出規格
|
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
アモキシシリン |
250mg(力価) |
30分 |
85%以上 |
|
125mg(力価) |
15分 |
80%以上 |
クラブラン酸カリウム |
125mg(力価) |
30分 |
85%以上 |
|
62.5mg(力価) |
15分 |
85%以上 |
タランピシリン塩酸塩カプセル
Talampicillin Hydrochloride Capsules
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にタランピシリン塩酸塩(C24H23N3O6S・HCl)約28μg(力価)を含む液となるように希水酸化ナトリウム試液を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にタランピシリン塩酸塩標準品を約14mg(力価)に対応する量を精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする.この液5mLを正確に量り,希水酸化ナトリウム試液を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,希水酸化ナトリウム試液/水混液(9:1)を対照として,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長253nm及び281nmにおける吸光度AT1,AS1及びAT2,AS2を測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
タランピシリン塩酸塩(C24H23N3O6S・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT1-AT2)/(AS1-AS2)×(V'/V)×(1/C)×180
WS:タランピシリン塩酸塩標準品の秤取量[mg(力価)]
C:1カプセル中のタランピシリン塩酸塩(C24H23N3O6S・HCl)の表示量[mg(力価)]
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
250mg(力価) |
45分 |
85%以上 |
タランピシリン塩酸塩標準品 タランピシリン塩酸塩(日局).
べプリジル塩酸塩錠
Bepridil Hydrochloride Tablets
溶出性 〈6.1〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う.試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にベプリジル塩酸塩(C24H34N2O・HCl)約11μgを含む液となるように水を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にベプリジル塩酸塩標準品(別途0.5gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約20mg精密に量り,メタノールに溶かし,正確に20mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,水を対照とし,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長248nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
ベプリジル塩酸塩(C24H34N2O・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V'/V)×(1/C)×45
WS:脱水物に換算したベプリジル塩酸塩標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のベプリジル塩酸塩(C24H34N2O・HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
50mg |
30分 |
75%以上 |
100mg |
45分 |
75%以上 |
ベプリジル塩酸塩標準品C24H34N2O・HCl・H2O:421.02(±)―N―Benzyl―N―[3―isobutoxy―2―(1―pyrrolidinyl)propyl]aniline hydrochloride hydrateで,下記の規格に適合するもの.
性状 本品は白色の結晶性の粉末である.
本品のジクロロメタン溶液(1→10)は旋光性がない.
確認試験
(1) 本品3mgをジクロロメタン3滴に溶かし,2,4―ジニトロクロルベンゼンのエーテル溶液(1→100)3滴を加え,溶媒を留去するとき,残留物は黄色を呈する.
(2) 本品20mgに0.1mol/L塩酸のエタノール溶液(1→100)を加えて溶かし,1000mLとした液につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により吸収スペクトルを測定するとき,波長247~249nm及び294~297nmに吸収の極大を示す.
(3) 本品1mgをとり,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数2950cm-1,1597cm-1,1501cm-1,1067cm-1及び745cm-1付近に吸収を認める.
(4) 本品の水溶液(1→500)は塩化物の定性反応〈1.09〉を呈する.
融点〈2.60〉 89~93℃
類縁物質 本品0.25gをメタノール10mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に500mLとし,標準溶液とする.これらの液につき,薄層クロマトグラフィー〈2.03〉により試験を行う.試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする.直ちにジクロロメタン/メタノール/酢酸(100)混液(50:10:1)を展開溶媒として約15cm展開した後,薄層板を風乾する.これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た青紫色の主スポット以外のスポットは,標準溶液から得たスポットより濃くない.またこの薄層板に噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧し,室温で風乾した後,亜硝酸ナトリウム溶液(1→50)を均等に噴霧するとき,試料溶液から得た赤褐色の主スポット以外のスポットは,標準溶液から得たスポットより濃くない(0.2%以下).
水分 〈2.48〉 4.1~4.4%(0.5g,容量滴定法,直接滴定).
強熱残分 〈2.44〉 0.1%以下(1.0g).
含量 換算した脱水物に対し99.0%以上 定量法 本品約0.60gを精密に量り,水15mL及び水酸化ナトリウム試液10mLを加え,ジクロロメタン30mLずつで3回抽出する.ジクロロメタン抽出液は毎回脱脂綿上に無水硫酸ナトリウム約3gをおいた漏斗でろ過する.全ジクロロメタン抽出液にジクロロメタンを加えて正確に100mLとし,試料溶液とする.この液60mLを正確に量り,酢酸(100)10mLを加え,0.1mol/L過塩素酸で滴定〈2.50〉する(電位差滴定法).ただし,滴定の終点は第一当量点とする.同様の方法で空試験を行い補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=40.30mgC24H34N2O・HCl
ニカルジピン塩酸塩徐放錠
Nicardipine Hydrochloride Extended―release Tablets
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液にpH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液900mLを用い,パドル法により,毎分75回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mLを正確にとり,直ちに37±0.5℃に加温したpH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液20mLを正確に注意して補う.溶出液は孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にニカルジピン塩酸塩(C26H29N3O6・HCl)約9μgを含む液となるようにpH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にニカルジピン塩酸塩標準品を105℃で2時間乾燥し,その約18mgを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,pH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,pH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を対照とし,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長240nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
n回目の溶出液採取時におけるニカルジピン塩酸塩(C26H29N3O6・HCl)の表示量に対する溶出率(%)(n=1,2,3)
WS:ニカルジピン塩酸塩標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のニカルジピン塩酸塩(C26H29N3O6・HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
20mg |
30分 |
25~55% |
|
90分 |
40~70% |
|
24時間 |
75%以上 |
40mg |
30分 |
25~55% |
|
90分 |
40~70% |
|
24時間 |
70%以上 |
リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH3.0 クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液に,0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液を加え,pH3.0に調整する.
ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル
Nicardipine Hydrochloride Extended―release Capsules
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液にpH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液900mLを用いパドル法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分100回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mLを正確にとり,直ちに37±0.5℃に加温したpH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液20mLを正確に注意して補う.溶出液は孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にニカルジピン塩酸塩(C26H29N3O6・HCl)約22μgを含む液となるようにpH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にニカルジピン塩酸塩標準品を105℃で2時間乾燥し,その約15mgを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に50mLとする.この液4mLを正確に量り,pH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,pH3.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を対照とし,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長357nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
n回目の溶出液採取時におけるニカルジピン塩酸塩(C26H29N3O6・HCl)の表示量に対する溶出率(%)(n=1,2,3)
WS:ニカルジピン塩酸塩標準品の秤取量(mg)
C:1カプセル中のニカルジピン塩酸塩(C26H29N3O6・HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
20mg |
30分 |
15~45% |
|
120分 |
35~65% |
|
24時間 |
60%以上 |
40mg |
30分 |
15~45% |
|
120分 |
35~65% |
|
24時間 |
60%以上 |
リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH3.0 クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液に,0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液を加え,pH3.0に調整する.