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○医療計画について

(平成19年7月20日)

(医政発第0720003号)

(各都道府県知事あて厚生労働省医政局長通知)

平成18年6月21日付けで公布された良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律(平成18年法律第84号。以下「改正法」という。)により、医療法(昭和23年法律第205号)の一部が改正され、このうち、改正後の医療法(以下「法」という。)における医療計画に関する規定については、本年4月1日から施行されたところである。

これに伴い、医療法施行令等の一部を改正する政令(平成19年政令第9号)が本年1月19日付けで、医療法施行規則の一部を改正する省令(平成19年厚生労働省令第39号)が本年3月30日付けで公布され、本年4月1日から施行されたところである。

また、法第30条の3第1項の規定に基づき、医療提供体制の確保に関する基本方針(平成19年厚生労働省告示第70号。以下「基本方針」という。)が、本年3月30日に告示され、本年4月1日から適用されたところである。

本改正においては、医療計画制度の中で医療機能の分化・連携を推進することを通じて、地域において切れ目のない医療の提供を実現することにより、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築し、国民の医療に対する安心、信頼の確保を図ることを目的として、所要の改正が行われたものである。

具体的には、厚生労働大臣が医療提供体制の確保に関する基本方針を定め、都道府県はその基本方針に即して、かつ、それぞれの地域の実情に応じて医療計画を定めること、医療計画の記載事項として、これまでの基準病床数に関する事項等に加え、新たに、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病に係る治療又は予防に関する事項、救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療及び小児医療(小児救急医療を含む。)の確保に必要な事業に関する事項、さらに、これらの疾病及び事業に係る医療提供施設相互の医療連携体制に関する事項が定められるなど、医療計画の見直しを通じて、患者本位の、かつ、安全で質が高く、効率的な医療提供体制の確保を図るために必要な改正が行われたところである。

新たな医療計画の見直しについては、平成20年4月からの適用を目指していることから、都道府県においては、前述の趣旨にのっとり、下記の事項に留意の上、作成の趣旨、内容の周知徹底を図り、その達成の推進に遺憾なきを期されたい。

なお、平成10年6月1日健政発第689号健康政策局長通知「医療計画について」及び昭和62年2月23日健政計第9号健康政策局計画課長通知「医療計画に係る報告等について」は廃止する。

1 医療計画の作成について

医療計画の作成に当たっては、別紙「医療計画作成指針」を参考として、基本方針に即して、かつ、医療提供体制の現状、今後の医療需要の推移等地域の実情に応じて、関係者の意見を十分踏まえた上で行なうこと。

また、法改正に伴う医療計画制度の改正の要点は、平成19年3月30日付け医政発第0330010号本職通知「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律の一部の施行について」の「第5の2 医療計画について」において示しているので、参照すること。

2 医療連携体制について

(1) 法第30条の4第2項において、医療計画の記載事項として、新たに、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病の4疾病並びに救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療及び小児医療(小児救急医療を含む。)の5事業(以下「4疾病及び5事業」という。)が追加となり、4疾病及び5事業に係る医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携を確保するための体制(以下「医療連携体制」という。)に関する事項を医療計画に定めることとされたこと。

また、4疾病及び5事業については、地域の実情に応じて数値目標を定め、調査、分析及び評価を行い、必要があるときは変更することとされているが、これは医療機能に関する情報提供等とともに、住民にわかりやすい医療計画とし、より実効性を高めるために政策循環の機能が働く仕組みが組み込まれたことに留意すること。

(2) 法第30条の4第3項において医療計画に4疾病及び5事業に係る医療連携体制を定めるに当たっては、次の事項に配慮しなければならないとされたこと。

① 疾病又は事業ごとに医療連携体制の具体的な方策を定めること。

② 医療連携体制の構築の内容が、患者が退院後においても継続的に適切な医療を受けることができることを確保するものであること。

③ 医療提供施設及び居宅等において提供される保健医療サービスと福祉サービスとの連携を含むものであること。

④ 医療連携体制が、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者、介護サービス事業者、住民その他の関係者による協議を経て構築されること。

また、具体的には、医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携を推進する観点から、特に次の事項を念頭において、協議するよう留意されたい。

① 患者の内、居宅等で暮らし続けたいと希望する者が可能な限り早期に居宅等での生活に復帰し、退院後においても継続的に適切な医療を受けることを可能とし、居宅等における医療の充実による生活の質の向上を目指すものであること。

② 診療所相互間、診療所と病院間、病院相互間(周産期医療においては助産所を含む。)、さらにはこれらの施設と調剤を実施する薬局との医療機能の分担及び業務の連携によって、通常の診療時間外においても患者又はその家族からの求めに応じて、居宅等医療、救急医療など必要な医療の提供ができること。

③ 患者の緊急度、重症度等に応じた適切な対応を図ることが重要であるため、病院前救護体制や消防機関との連携(病院間搬送を含む。)、さらには、生命にかかわる重篤な患者を円滑に救命救急センターへ搬送する体制の確保など、救急搬送体制における連携を一層推進すること。

④ 疾病又は事業ごとの医療連携体制については、必ずしも従来の二次医療圏ごとの計画ではなく、地域の実情に応じた圏域ごとの計画を作成することに留意する必要があること。その際、原則として医療提供施設の医療機能や名称を患者や住民に明示すること。

これらの医療連携体制の構築を通じて、各都道府県において充実すべき医療機能が明確になり、その後の対策の検討に資することとなること。

3 居宅等における医療の確保等の記載事項について

(1) 法第30条の4第2項第6号の居宅等における医療の確保について定めるときは、当該医療におけるそれぞれの機能分類に即して、地域の医療提供施設の医療機能を計画的に明示すること。

また、以下の目的を達成するために患者を中心とした居宅等における医療についての地域の医療提供体制の確保状況、その連携状況及び患者急変時等の支援体制を明示すること。

① 患者自身が疾病等により通院困難な状態になっても、最後まで居宅等で必要な医療を受けられるために、地域にどのような診療所、病院、訪問看護ステーション、調剤を実施する薬局等が存在し、かつ、どのような連携体制を組んでいるのか、また、患者の状態等に応じて適切な他の医療提供者等にどのように紹介するのかなどの仕組みがわかりやすく理解できること。

② 適切な療養環境を確保し、虚弱な状態になっても最後まで居宅等で暮らし続けたいと希望する住民や患者が安心感をもてるようにすること。

③ 医薬品の提供拠点としての調剤を実施する薬局の機能を活用するために、居宅等への医薬品等の提供体制を明示すること。

(2) 法第30条の4第2項第7号の医療従事者の確保については、医師、歯科医師、薬剤師、看護師等の医療従事者について、将来の需給動向を見通しつつ養成を進め、適正な供給数を確保するとともに、地域的な偏在や診療科間の偏在への対応を進める必要があること。

その際、医療提供施設相互間における連携体制を構築する取組自体が偏在解消への対策になることや、都道府県が中心となって地域の医療機関へ医師を派遣する仕組みを再構築することが求められていること。

これらを踏まえ、都道府県においては、法第30条の12第1項に基づき、地域医療対策協議会の活用等により医療従事者の確保に関する事項に関し必要な施策を定めるための協議を行い、そこで定めた施策を医療計画に記載するとともに、公表し実施していくことが必要であること。

(3) 法第30条の4第2項第8号の医療の安全の確保については、地域の住民や患者がわかりやすく理解できるよう医療計画に記載すること。

その際、都道府県は、保健所を設置する市及び特別区の協力のもと、医療提供施設における医療安全を確保するための取組状況を把握し、都道府県が講ずる医療安全に関する情報の提供、研修の実施、意識の啓発等の現状及びその目標を計画に明示すること。

また、住民の身近な地域において、患者又はその家族からの医療に関する苦情、相談に対応し、必要に応じて医療提供施設に対して必要な助言を行う体制等を構築するため、都道府県における医療安全支援センターの設置状況及びその目標についても計画に明示すること。

(4) 法第30条の4第2項第9号の地域医療支援病院の整備の目標その他医療機能を考慮した医療提供施設の整備の目標に関する事項として、特定の病院等が果たすべき機能について医療計画に記載する場合には、事前にその開設者と十分な意見調整を行うものとすること。

4 基準病床数及び特定の病床等に係る特例について

(1) 医療計画に基づく基準病床数の算定は、病院の病床及び診療所の病床(以下「病院の病床等」という。)に対して行うものであること。

なお、基準病床数及び区域の設定については、厚生労働省令で定める標準により実施すること。これは、病院の病床等の適正配置を図るためには、全都道府県において統一的に実施しなければ実効を期しがたいからであること。

(2) 精神病床、結核病床及び感染症病床に係る基準病床数については、法第30条の4第2項第11号の区域が1都道府県において2以上設定された場合においても、当該都道府県全体について定めるものであること。

(3) 療養病床及び一般病床の基準病床数については、当該都道府県の病床数が少ないために他の区域の病院に入院している場合があると考えられることから、規則第30条の30第1号後段の規定により、都道府県外への流出入院患者数から都道府県内への流入入院患者数を控除した数の3分の1を限度として、それぞれの区域にふりわけて加算を行うことができること。

また、精神病床に係る基準病床数については、規則第30条の30第2号後段の規定により、都道府県外への流出入院患者数の3分の1を限度として加算を行うことができること。

(4) 各区域における入院患者の流出入数の算出に当たって病院に対し特に報告の提出を求める場合には、医療計画作成の趣旨等を調査対象となる病院に十分説明の上、円滑な事務処理が行われるよう配慮すること。

(5) 法第30条の4第5項及び第6項における特例は、大規模な都市開発等により急激な人口の増加が見込まれ、現在人口により病床数を算定することが不適当である場合、特殊な疾病にり患する者が異常に多い場合等病床に対する特別の需要があると認められる場合に行うものとすること。

(6) 法第30条の4第7項の規定により特定の病床に係る特例の対象となる病院の病床等が定められたが、これは、特に今後各区域において整備する必要があるものに限り、各区域において基準病床数を超える病床が存在する等の場合でも必要に応じ例外的に整備できるものとしたものであること。

この場合において、特例の対象とされる数は、当該申請に係る病床と機能及び性格を同じくする既存の病床数等を勘案し、必要最小限とすること。

なお、これらの特例の対象となった病床については、既存病床数として算定するものであること。

(7) 法第30条の4第5項、第6項及び第7項による特例については、都道府県医療審議会に諮ること。

この場合、特例としての取扱いを必要とする理由及び特例としての取扱いをしようとする病床数の算定根拠を明らかにして当該都道府県医療審議会の意見を聴くものとすること。

また、前記の規定に基づき、特例としての取扱いを受ける数について厚生労働大臣に協議するときは、特例としての取扱いを必要とする理由及び特例としての取扱いをしようとする病床数の算定根拠等を記載した申請書(別紙様式1、2)に当該都道府県医療審議会の意見を附すること。

5 既存病床数及び申請病床数について

(1) 規則第30条の33第1項第1号により国の開設する病院又は診療所であって宮内庁、防衛省等の所管するもの、特定の事務所若しくは事業所の従業員及びその家族の診療のみを行う病院又は診療所等の病床について、既存病床数及び当該申請に係る病床数の算定に当たり、当該病床の利用者のうち、職(隊)員及びその家族以外の者、従業員及びその家族以外の者等の部外者が占める率による補正を行うこととしたのは、それらの病院又は診療所の病床については部外者が利用している部分を除いては、一般住民に対する医療を行っているとはいえないからであること。

なお、当該病院又は当該診療所の開設許可の申請があったときは、その開設の目的につき十分審査するものとすること。また、開設の目的につき変更の申請があったときも同様とすること。

(2) 放射線治療病室の病床については、専ら治療を行うために用いられる病床であることから、これを既存病床数及び当該申請に係る病床数として算定しないものとすること。

無菌病室、集中治療室(ICU)及び心臓病専用病室(CCU)の病床については、専ら当該の病室の病床に収容された者が利用する他の病床が同一病院又は診療所(以下「病院等」という。)内に別途確保されているものは、病床数として算定しないものとすること。なお、無菌病室、ICU及びCCUの病床数のうち、既存病床数及び当該申請に係る病床数として算定しないものの数を決定するに当たっては、当該病院等及び当該病院等と機能及び性格を同じくする病院等の病床利用の実績等を考慮するものとすること。

(3) 国立及び国立以外のハンセン病療養所である病院の病床については、既存の病床数に算定しないこと。

(4) 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)第16条第1項の規定により厚生労働大臣の指定を受けた指定入院医療機関である病院の病床(同法第42条第1項第1号又は第61条第1項第1号の決定を受けた者に対する同法による入院による医療に係るものに限る。)については、既存の病床数に算定しないこと。

(5) 診療所の一般病床のうち、改正法附則第3条第3項に定める「特定病床」については、別途政令で定める日までの間、既存の病床数に算定しないこと。

(6) 診療所の一般病床について、規則第1条の14第7項第1号から第3号までに該当する診療所として都道府県医療審議会の議を経たときは、都道府県知事への許可申請の代わりに届出により病床が設置されることとなるが、既存病床数の算定に当たっては当該届出病床も含めて算定を行うこと。

6 医療計画の作成手順等について

(1) 法第30条の4第8項の「医療と密接な関連を有する施策」とは、基本方針の「第7 その他医療提供体制の確保に関する重要事項」に掲げる方針等が該当すること。

(2) 法第30条の4第9項の規定において、都道府県は医療計画を作成するに当たり、都道府県の境界周辺の地域における医療の需給の実情に照らし必要があると認めるときは、関係都道府県と連絡調整を行うものとされたこと。

これは、4疾病及び5事業に係る医療連携体制の構築など事業の内容によっては、より広域的な対応が求められることから、都道府県内における自己完結にこだわることなく、当該都道府県の境界周辺の地域における医療を確保するために、必要に応じて隣接県等との連携を図ることが求められたものである。

(3) 法第30条の4第10項の「診療又は調剤に関する学識経験者の団体」としては、都道府県の区域を単位として設立された社団法人である医師会、歯科医師会及び薬剤師会が考えられること。

(4) 改正法附則第7条の規定により、従前の医療計画は改正法の規定により定められた医療計画とみなされるが、できるだけ平成20年4月からの実施を目指し改正法に基づく医療計画を作成する必要があること。

ただし、基準病床に関する事項など従来の取扱と変更がない医療計画の記載事項については、この限りでないこと。

なお、4疾病及び5事業に係る医療連携体制については、平成20年4月から適用することとしているが、都道府県において地域の実情を踏まえて構築する必要があることから、疾病又は事業ごとに取組が必要である又は可能である分野・領域から、順次、医療連携体制を構築することとして差し支えないこと。

(5) 法第30条の4第11項の規定における医療計画の変更とは、法第30条の6の規定に基づく変更をいうものであり、例えば、疾病又は事業ごとの医療連携体制において、医療機能を担う医療提供施設を変更する場合などは、この規定に基づく医療計画の変更には当たらないこと。

7 医療計画の推進について

(1) 法第30条の7第1項の規定において、医療提供施設の開設者及び管理者は、医療計画の達成の推進に資するため、医療連携体制の構築のために必要な協力をするよう努めるものとされたこと。また、同条第2項の規定において、病院又は診療所の管理者は居宅等において医療を提供し、又は福祉サービスとの連携を図りつつ、必要な支援を行うよう努めるものとされたこと。

(2) 法第30条の7第3項の規定に基づく病院の開放化については、単に病床や医療機器の共同利用にとどまらず、当該病院に勤務しない地域の医師等の参加による症例の研究会や研修会の開催までを含めた広義のものであること。

また、医療計画の推進を図るに当たっては、大学における医学又は歯学に関する教育又は研究に支障を来さないよう十分配慮すること。なお、同項の「当該病院の医療業務」には、大学附属病院における当該大学の教育又は研究が含まれること。

(3) 法第30条の9の規定に基づく国庫補助については、医療計画の達成を推進するために、医療計画の内容を考慮しつつ行うこととしていること。

(4) 医療計画の推進の見地から、病院の開設等が法第30条の11の規定に基づく勧告の対象とされた場合においては、独立行政法人福祉医療機構の融資を行わないこととしていること。

8 都道府県知事の勧告について

(1) 法第30条の11の「医療計画の達成の推進のため特に必要がある場合」とは、原則として法第7条の2第1項各号に掲げる者以外の者が、病院の開設又は病院の病床数の増加若しくは病床の種別の変更の許可の申請をした場合、又は診療所の病床の設置若しくは診療所の病床数の増加の許可の申請をした場合において、その病床の種別に応じ、その病院又は診療所の所在地を含む法第30条の4第2項第10号の区域(以下「二次医療圏」という。)又は都道府県の区域における既存の病床数が、医療計画に定める当該区域の基準病床数に既に達している場合又はその病院又は診療所の開設等によって当該基準病床数を超えることとなる場合をいうものであること。

また、「病院の開設若しくは病院の病床数の増加若しくは病床の種別の変更又は診療所の病床の設置若しくは診療所の病床数の増加に関して勧告する」とは、それぞれの行為の中止又はそれぞれの行為に係る申請病床数の削減を勧告することをいうものであること。なお、都道府県知事は、勧告を行うに先立ち、病院又は診療所を開設しようとする者に対し、可能な限り、他の区域における病院又は診療所の開設等について、助言を行うことが望ましいものであること。

(2) 法第30条の11の規定に基づく勧告は、第7条の許可又は不許可の処分が行われるまでの間に行うものであること。

(3) 精神病床、結核病床及び感染症病床については、都道府県の区域ごとに基準病床数を算定することとされているが、これらの病床が都道府県の一部に偏在している場合であって、開設の申請等があった病院の所在地を含む二次医療圏及びこれと境界を接する他の二次医療圏(他の都道府県の区域内に設定された二次医療圏を含む。)の内にその申請に係る種別の病床がないときは、当該都道府県の区域における病院の病床数が医療計画に定める当該区域の基準病床数に既に達している等の場合であっても勧告の対象としないことが適当と考えられること。なお、その際には都道府県医療審議会の意見を聴くこと。

(4) 病院又は診療所の開設者に変更があった場合であっても、その前後で病床の種別ごとの病床数が増加されないときは、勧告は行わないこと。

(5) 病院又は診療所が移転する場合であっても、その前後で、その病院又は診療所が存在する二次医療圏内の療養病床及び一般病床の数並びに都道府県内の精神病床、結核病床又は感染症病床の数が増加されないときは、勧告は行わないこと。

なお、特定病床を有する診療所が移転する場合、その診療所が存在する二次医療圏内の既存病床数は当該特定病床分増加することとなるが、移転の前後で病床の種別ごとの病床数が増加されないときは、勧告は行わないものとする。

(6) 病院を開設している者がその病院を廃止し、当該病院を開設していた場所において診療所の病床を設置する場合であっても、その診療所が存在する二次医療圏内の療養病床及び一般病床の数が増加されないときは、勧告は行わないこと。

(7) 国(独立行政法人放射線医学総合研究所、独立行政法人航海訓練所、独立行政法人労働者健康福祉機構、独立行政法人国立病院機構、日本郵政公社及び国立大学法人を含む。以下同じ。)の開設する病院又は診療所については、法第6条に基づく医療法施行令(昭和23年政令第326号)第3条の規定により、法第30条の11の規定は適用されないこと。

なお、国が病院を開設し、又はその開設した病院につき病床数を増加させ若しくは病床の種別を変更しようとするときは「医療法の一部を改正する法律の施行に伴う国の開設する病院の取扱いについて」(昭和39年3月19日閣議決定)又は法第7条の2第7項の規定に基づき、主務大臣等は、あらかじめ、その計画に関し、厚生労働大臣に協議等をするものとされていること。

この場合において、当職から関係都道府県知事に速やかにその旨及びその概要を通知するとともに、当該計画の審査をするために必要な資料及び医療計画の達成の推進を図る観点からの意見の提出を求めるものとすること。

また、当該計画に係る病院の開設等の承認の申請があったとき及びこれに承認を与えたときは、当職から関係都道府県知事に通知するものとすること。

(8) 医育機関に附属する病院を開設しようとする者又は医育機関に附属する病院の開設者若しくは管理者に対して勧告しようとするときは、大学における医学又は歯学に関する教育研究に係る立場から、意見を述べる機会を与えることが望ましいものであること。

(9) 診療所の一般病床の設置について、規則第1条の14第7項第1号から第3号までに該当する次の診療所のいずれかとして都道府県医療審議会の議を経た場合は、都道府県知事への許可申請の代わりに届出により病床が設置されることとなるため、勧告の対象とならないこと。

なお、「医療計画に記載される診療所」については、平成18年12月27日医政発第1227017号医政局長通知「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律の一部の施行について」における留意事項を参照されたい。

① 居宅等における医療の提供の推進のために必要な診療所として医療計画に記載され、又は記載されることが見込まれる診療所

② へき地に設置される診療所として医療計画に記載され、又は記載されることが見込まれる診療所

③ ①及び②に掲げる診療所のほか、例えば、周産期医療、小児医療等地域において良質かつ適切な医療が提供されるために特に必要な診療所として医療計画に記載され、又は記載されることが見込まれる診療所

(10) 次に掲げる病床について、平成19年1月1日以後に一般病床の設置の許可を受ける場合は、勧告の対象としないこと。

① 平成19年1月1日前において、法第7条第1項又は第2項の規定により行われている診療所の開設の許可又は病床数の変更の許可の申請に係る診療所の療養病床以外の病床

② 平成19年1月1日前において、建築基準法第6条第1項(同法第87条第1項において準用する場合を含む。)の規定により、同法第4条の建築主事が受理している確認の申請書に係る診療所の療養病床以外の病床

9 公的性格を有する病院の開設等の規制について

法第30条の4第12項の規定により医療計画が公示された日以降における法第7条の2第1項各号に掲げるものが開設する公的性格を有する病院の開設等の規制は、当該医療計画に定める区域及び基準病床数を基準として行われるものであること。

(別紙)

医療計画作成指針

目次

はじめに

第1 医療計画作成の趣旨

第2 医療計画作成に当たっての一般的留意事項

1 医療計画作成等に係る法定手続

2 記載事項

3 他計画等との関係

4 医療計画の作成体制の整備

5 医療計画の名称等

6 医療計画の期間

第3 医療計画の内容

1 医療計画の基本的な考え方

2 地域の現状

3 疾病又は事業ごとの医療連携体制

4 疾病の発生状況等に照らして都道府県知事が特に必要と認める医療

5 居宅等における医療

6 医療従事者の確保

7 医療の安全の確保

8 医療提供施設の整備の目標

9 基準病床数

10 その他医療を提供する体制の確保に関し必要な事項

11 事業の評価及び見直し

第4 医療計画作成の手順等

1 医療計画作成手順の概要

2 疾病又は事業ごとの医療連携体制構築の手順

3 医療圏の設定方法

4 基準病床数の算定方法

第5 医療計画の推進等

1 医療計画の推進体制

2 医療計画の推進状況の把握、評価及び再検討

第6 医療計画に係る報告等

1 医療計画の厚生労働大臣への報告

2 医療法第30条の11の規定に基づく勧告の実施状況の報告

[はじめに]

都道府県は、厚生労働大臣が定める医療提供体制の確保に関する基本方針(平成19年厚生労働省告示第70号。以下「基本方針」という。)に即して、かつ、地域の実情に応じて、当該都道府県における医療計画を定めることとされているが、医療計画の作成の手法その他重要な技術的事項については、厚生労働大臣が都道府県に対し必要な助言をすることができることとされている。本指針は、そのような事項について都道府県の参考となるものを手引きの形で示したものである。

[第1 医療計画作成の趣旨]

我が国の医療提供体制については、国民の健康を確保し、国民が安心して生活を送るための重要な基盤となっている。一方で、高齢化の進行や医療技術の進歩、国民の意識の変化など、医療を取り巻く環境が大きく変わる中、誰もが安心して医療を受けることができる環境の整備が求められている。

特に、人口の急速な高齢化が進む中、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病の4疾病(以下「4疾病」という。)を含む生活習慣病については、生活の質の向上を実現するため、これらに対応した医療提供体制の構築が求められている。

さらには、地域医療の確保において重要な課題となる救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療及び小児医療(小児救急を含む。)の5事業(以下「5事業」という。)についても、これらに対応した医療提供体制の構築により、住民や患者が安心して医療を受けられるようにすることが求められている。

このような状況を踏まえ、国民の医療に対する安心、信頼を確保し、質の高い医療サービスが適切に提供される医療提供体制を確立するため、患者の視点に立った制度全般にわたる改革の一環として、医療計画制度の見直しが行われたものである。

具体的には、限られた医療資源を有効に活用し、効率的で質の高い医療を実現するためには、地域の医療機能の適切な分化・連携を進め、切れ目ない医療が受けられるような体制を各地域に構築するとともに、どの医療機関でどのような医療が提供されるのか患者や地域住民に、わかりやすく伝えるなど情報提供の推進を図ることとされた。

このため、都道府県においては、4疾病及び5事業について、それぞれに求められる医療機能を明確にした上で、地域の医療関係者等の協力の下に、医療機関が機能を分担及び連携することにより、切れ目なく医療を提供する体制(以下「医療連携体制」という。)を構築することが必要である。

加えて、都道府県は、構築した地域の医療連携体制をわかりやすく示すことにより、住民や患者が地域の医療機能を理解し、病期に適した質の高い医療を受けられるようになる体制を構築することが必要である。

今般の医療計画制度の見直しは、これら医療連携体制の構築を中心とした医療計画を作成するとともに、具体的な数値目標の設定及び評価により改善を図ることのできる医療計画を作成することにより、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保するためのものである。

なお、医療計画の作成に際し、医療や行政の関係者に加え、患者や住民が医療の現状について共通の認識を持ち、一体となって課題の解決に向け、協議・検討を行うことは今後の医療の進展に大きな意義を有するものである。

[第2 医療計画作成に当たっての一般的留意事項]

[1 医療計画作成等に係る法定手続]

医療計画の作成等に関しては、医療法(昭和23年法律第205号。以下「法」という。)に基づく次の手続きが必要である。

(1) 医療計画を作成するに当たり、都道府県の境界周辺の地域における医療の需給の実情に照らし必要があると認めるときは、関係都道府県と連絡調整を行うものとする。

(2) 医療計画を作成するため、都道府県の区域を単位として設置された医師会、歯科医師会、薬剤師会等診療又は調剤に関する学識経験者の団体の意見を聴く。

(3) 医療計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、市町村(救急業務を処理する一部事務組合及び広域連合を含む。)の意見を聴く。

(4) 医療計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴く。

(5) 医療計画を定め、変更したときは、遅滞なく厚生労働大臣に提出するとともにその内容を公示する。

(6) 医療計画を作成し、事業を実施するために必要がある場合は、市町村、官公署、医療保険者、医療提供施設の開設者又は管理者に対して、医療機能に関する情報等必要な情報提供を求めることができる。

[2 記載事項]

法第30条の4第2項に基づく次の事項については、医療計画に必ず記載しなければならない。

(1) 都道府県において達成すべき、4疾病及び5事業の目標に関する事項

(2) 4疾病及び5事業に係る医療連携体制に関する事項

(3) 医療連携体制における医療機能に関する情報提供の推進に関する事項

(4) 居宅等における医療の確保に関する事項

(5) 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の確保に関する事項

(6) 医療の安全の確保に関する事項

(7) 地域医療支援病院の整備の目標その他医療機能を考慮した医療提供施設の整備の目標に関する事項

(8) 病床の整備を図るべき区域の設定に関する事項

(9) 基準病床数に関する事項

(10) その他医療提供体制の確保に関し必要な事項

[3 他計画等との関係]

医療計画の作成に当たっては、他の法律の規定による計画であって医療の確保に関する事項を定めるものとの調和が保たれるようにするとともに、公衆衛生、薬事、社会福祉その他医療と密接に関連を有する施策との連携を図るよう努める。医療の確保に関する内容を含む計画及び医療と密接に関連を有する施策としては、例えば次のようなものが考えられる。

(1) 過疎地域活性化特別措置法(平成2年法律第15号)に基づく過疎地域活性化計画

(2) 離島振興法(昭和28年法律第72号)に基づく離島振興計画

(3) 山村振興法(昭和40年法律第64号)に基づく山村振興計画

(4) 基本方針「第7 その他の医療提供体制の確保に関する重要事項」に掲げる方針等

① 新健康フロンティア戦略

② 21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)及びその地方計画

③ がん対策基本法(平成18年法律第98号)に定めるがん対策推進基本計画及び都道府県がん対策推進計画

④ 健康増進法(平成14年法律第103号)に定める基本方針及び都道府県健康増進計画

⑤ 介護保険法(平成9年法律第123号)に定める基本指針及び都道府県介護保険事業支援計画

⑥ 療養病床の再編成に当たり国が示す指針及びそれに沿って各都道府県で定める構想等

⑦ 障害者自立支援法(平成17年法律第123号)に定める基本指針及び都道府県障害福祉計画

⑧ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)に定める医療費適正化基本方針及び都道府県医療費適正化計画

[4 医療計画の作成体制の整備]

各種の調査及び医療計画の作成に当たっては、関係行政機関、医療関係団体等との協議の場を設けるなど関係者の十分な連携の下に進めることが望ましい。特に、4疾病及び5事業に係る医療連携体制については、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者、介護保険法に規定する介護サービス事業者、住民その他の地域の関係者による協議を経て構築されるよう配慮する。

なお、法第30条の9に基づき厚生労働省が予算の範囲内で補助することとしている医療提供体制推進事業費補助金(医療連携体制推進事業)については、前述のような体制整備に活用できるものである。

[5 医療計画の名称等]

都道府県における医療計画の名称は「○○県医療計画」とすることが望ましいが、法に基づく手続により作成され、法に基づく事項が記載されている計画であれば、例えば○○県保健医療計画のような名称のものであっても差し支えなく、又福祉等他の関連する分野の内容を含む包括的な計画であっても差し支えない。

[6 医療計画の期間]

医療計画の期間については、特段の定めはなく、適宜設定して差し支えないが、少なくとも5年ごとに調査、分析及び評価を行い、必要がある場合、医療計画を変更するものとしている。

なお、基準病床数に係る見直し時期と異なることにより不都合が生じるようであれば、適宜整合を図ることが望ましい。

[第3 医療計画の内容]

医療計画の内容は概ね次のようになると考えられるが、その構成を含めた具体的な内容については、都道府県において、厚生労働大臣が定める基本方針に即して、かつ、それぞれの地域の実情に応じて、定めるものとする。

ただし、法第30条の4第2項において医療計画の記載事項とされているものについては、必ず記載するものとする。

[1 医療計画の基本的な考え方]

医療計画を作成するに当たって、都道府県における基本的な考え方を記載する。

(1) 医療計画作成の趣旨

医療計画に関する根拠法令と作成の趣旨を明示する。

(2) 基本理念

基本方針との整合性に留意の上、都道府県における基本的な理念を記載する。

(3) 医療計画の位置付け

保健、福祉等他の関連する分野の内容を含む包括的な計画を作成している場合には、医療計画との関係を明示する。

(4) 医療計画の期間

計画の対象期間を記載する。

なお、基準病床数について計画全体と異なる期間を対象とする場合には、その期間を付記する。

[2 地域の現状]

医療計画の前提条件となる地域の現状について記載する。その際、医療に関する事項のほか、公衆衛生、薬事及び社会福祉に関する事項並びに社会経済条件等に関する事項を記載することが考えられる。

参考として地域の現状に関する指標として考えられるものを次に示す。

(1) 地勢と交通

地域の特殊性、交通機関の状況、地理的状況、生活圏等

(2) 人口構造(その推移、将来推計を含む。)

人口、年齢三区分人口、高齢化率、世帯数等

(3) 人口動態(その推移、将来推計を含む。)

出生数、死亡数、平均寿命等

(4) 住民の健康状況

生活習慣の状況、生活習慣病の有病者・予備群の数等

(5) 住民の受療状況

入院・外来患者数(流入、流出状況を含む。)、病床利用率、平均在院日数等

(6) 医療提供施設の状況

① 病院(施設数、病床種別ごとの病床数)

② 診療所(有床及び無床診療所、歯科診療所の施設数、有床診療所の病床数)

③ 調剤を実施する薬局

④ その他

[3 疾病又は事業ごとの医療連携体制]

疾病又は事業ごとの医療連携体制については、基本方針の「第4 医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携並びに医療を受ける者に対する医療機能に関する情報の提供の推進に関する基本的な事項」で示された方針に即して、かつ、患者や住民にわかりやすいように記載する。

具体的には、4疾病及び5事業のそれぞれについて、まず(1)必要となる医療機能を明らかにした上で、(2)原則、各医療機能を担う医療機関等の名称、(3)数値目標等を記載する。

また記載に当たっては(4)公的医療機関及び社会医療法人の役割、(5)薬局の役割にも留意する。

(1) 必要となる医療機能

例えば脳卒中の急性期、回復期から維持期に至るまでの各病期において求められる医療機能を記載するなど、医療連携体制の構築に必要となる医療機能を、4疾病及び5事業のそれぞれについて明らかにする。

(2) 医療機関等の具体的名称

前記(1)の各医療機能を担う医療機関等については、医療法第7条第3項に基づく医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第1条の14第7項の規定に留意しつつ、原則として名称を記載する。

なお、地域によっては、医療資源の制約等によりひとつの医療機関が複数の機能を担うこともある。

さらに、医療機関等の名称については、例えば圏域内に著しく多数の医療機関等が存在する場合など、地域の実情に応じて記載することで差し支えない。

(3) 数値目標の設定

疾病又は事業ごとに、前記第2の3(4)に掲げる各計画等で定められた目標を勘案し、地域の実情に応じて、評価可能で具体的な数値目標を定め、記載する。

(4) 公的医療機関及び社会医療法人の役割

公的病院等(平成15年4月24日医政発第0424005号医政局長通知「地域における公的病院等を含めた医療機関の機能分担と連携の確保への協力依頼について」別添2に記載する病院をいう。以下同じ。)の役割や公的病院等と民間医療機関との役割分担を踏まえ、医療提供施設相互間の機能分担及び業務連携を記載する。

特に、公立病院等公的医療機関については、その役割として求められる救急医療等確保事業(法第30条の4第2項第5号イからへまでに規定する救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む。))に係る業務の実施状況を病院ごとに明らかにする。

なお、今後、総務省が公表する「公立病院改革ガイドライン」を十分勘案し、公立病院に係る再編・ネットワーク化等との整合性を図るものとする。

また、社会医療法人については、救急医療等確保事業において積極的な役割を図ることとしていることから、認定を受けた事業全てにおいて社会医療法人であることを明確にすることが重要である。

(5) 薬局の役割

薬局については、医療提供施設として、4疾病及び5事業に係る医療連携体制の中で、調剤を中心とした医薬品や医療・衛生材料等の提供の拠点としての役割を担うことが求められる。また、都道府県においては、医療機関と調剤を実施する薬局の医療機能の分担及び業務の連携によって時間外においても対応できることなどを医療計画に記載することにより、患者や住民に対し、分かりやすい情報提供の推進を図る。

[4 疾病の発生状況等に照らして都道府県知事が特に必要と認める医療]

5事業以外で都道府県における疾病の発生の状況等に照らして、都道府県知事が特に必要と認める医療について明記する。

[5 居宅等における医療]

居宅等における医療(以下、「在宅医療」という。)は、治療や療養を必要とする患者が、通院困難な状態にあっても居宅等の生活の場で必要な医療を受けられるように、医師が居宅等を訪問して看取りまで含めた医療を提供するものである。

都道府県は、法第30条4第2項第6号の規定に基づく在宅医療の確保を図るため、関係者による協議の場を設け、次に掲げる事項について検討の上、計画に記載する。

記載に当たっては、地域においてどのような診療所、病院、訪問看護ステーション、薬局等が、どのような連携体制により在宅医療の機能を担っているのか、住民や患者、医療関係者に分かりやすく理解できるように記載することが重要である。

また、地域ケア体制整備構想との整合性を図ることも重要である。

(1) 入院又は通院医療を担う医療機関と、在宅医療を担う医療機関との適切な役割分担及び連携の体制

(2) 重症患者であっても、最期まで居宅等生活の場で暮らし続けたいと希望する者が、在宅医療を受けられる医療及び介護の体制

(3) 地域における在宅医療機能の底上げを図るための、在宅医療に関する研修の実施体制

(4) 前記(1)から(3)までの体制において在宅医療を担う医療機関にかかる、その名称の計画への原則記載

(5) 在宅医療の確保について、その進捗状況を評価するための情報の収集、指標の設定及び評価の体制

[6 医療従事者の確保]

医療従事者の確保に関する事項については、医療連携体制を構築する取組自体が偏在解消への対策になること及び都道府県が中心となって医師を地域の医療機関へ派遣する仕組みの再構築が求められていることを踏まえ、法第30条の12第1項の規定に基づく医療従事者の確保に関する事項に関し、必要な施策を定めるための協議会(以下「地域医療対策協議会」という。)を開催し、当該協議会において決定した具体的な施策を記載する。

特に、「第10次へき地保健医療計画等の策定について」(平成18年5月16日医政発第0516001号医政局長通知)に基づき策定する「医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針」を医療計画に反映させることに留意する。

また、記載に当たっては、医療従事者の資質向上に関する事項を含め、医療従事者の確保の現状及び目標について、可能な限り具体的に記載する。

(1) 地域医療対策協議会の取組

① 地域医療対策協議会の開催経過

② 地域医療対策協議会の定めた施策

(2) 各職種の現状及び目標

① 医師

② 歯科医師

③ 薬剤師

④ 看護職員(保健師・助産師・看護師・准看護師)

⑤ その他の保健医療従事者

診療放射線技師、臨床検査技師・衛生検査技師、理学療法士・作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、臨床工学技士、義肢装具士、救急救命士、歯科衛生士、歯科技工士、管理栄養士等

⑥ 介護サービス従事者

[7 医療の安全の確保]

医療提供施設及び医療安全支援センターの現状及び目標について記載する。

(1) 医療提供施設における医療の安全を確保するための措置に関する現状及び目標

① 病院、診療所及び歯科診療所ごとの医療機関数に対する医療安全管理者を配置している医療機関数の割合

② 病院の総数に対する専任の医療安全管理者を配置している病院数の割合

③ 病院、診療所及び歯科診療所ごとの医療機関数に対する医療安全に関する相談窓口を設置している医療機関数の割合

(2) 医療安全支援センターの現状及び目標

記載に当たっては、平成19年3月30日医政発第0330036号医政局長通知「医療安全支援センターの実施について」を参考に、次の事項について記載すること。

① 二次医療圏の総数に対する医療安全支援センターを設置している二次医療圏数の割合

② 相談職員(常勤換算)の配置数

③ ホームページ、広報等による都道府県、二次医療圏及び保健所設置市又は特別区における医療安全支援センターの活動状況に関する情報提供の状況

④ 都道府県、二次医療圏、保健所における医療安全推進協議会の設置状況

[8 医療提供施設の整備の目標]

(1) 地域医療支援病院の整備の目標

地域医療支援病院は、医療施設機能の体系化の一環として、紹介患者に対する医療提供、医療機器等の共同利用の実施等を通じてかかりつけ医(歯科医)等を支援する能力を備える病院である。

かかりつけ医(歯科医)等への支援を通じた地域医療の体系化と地域医療支援病院の整備目標について、次の機能及び地域の実情を考慮し検討を行う。

① かかりつけ医(歯科医)等からの紹介等、病診連携体制

② 共同利用の状況

③ 救急医療体制

④ 医療従事者に対する生涯教育等、その資質向上を図るための研修体制

その結果を踏まえ、必要に応じて地域医療支援病院の整備目標(例えば二次医療圏ごとに整備する等)を設定する。

なお、地域医療支援病院を整備しない二次医療圏にあっては、医療機関相互の機能分担及び業務連携等の充実を図ることが重要である。

(2) その他医療機能を考慮した医療提供施設の整備の目標

疾病又は事業ごとに医療機能に関する調査を行い、必要に応じてその整備の目標を設定する。

その手順については次の①及び②を参考にされたい。また、③及び④で示すように医療提供施設に対する情報提供を行うことも必要である。

なお、4疾病及び5事業の医療連携体制に係る医療提供施設の整備の目標については、前記「3 疾病又は事業ごとの医療体制」において、疾病又は事業ごとに記載する。

① 疾病又は事業ごとの医療圏において、都道府県が必要とする医療機能について、当該機能を有する各医療提供施設の施設、設備、症例数、平均在院日数、紹介先とその件数、院外処方せん発行率、処方せん受け取り枚数及び専門職員数等の実態調査を行う。なお、これらの調査については医療計画の見直し時期にとらわれることなく、定期的に行うことが望ましい。

② 前述の調査に基づき医療機能の整備の必要性を検証し、不足している医療機能については、その整備の方法及び整備の目標等について記載する。

③ また、これらの実態調査に基づき得られた各医療提供施設の医療機能に関する情報(施設、設備、症例数、平均在院日数、紹介先とその件数、院外処方せん発行率、処方せん受け取り枚数及び専門職員数等)を各医療提供施設に提供する。

④ 都道府県が必要とする医療機能が、各医療圏内にない場合、当該医療機能を有する医療提供施設に関する情報を収集し、その情報を圏内の各医療提供施設に提供する。

[9 基準病床数]

(1) 療養病床及び一般病床

療養病床及び一般病床に係る基準病床数については、二次医療圏ごとに、医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号。以下「規則」という。)第30条の30に規定する算定式に基づいて算定する。

(2) 精神病床、結核病床及び感染症病床

精神病床に係る基準病床数、結核病床に係る基準病床数及び感染症病床に係る基準病床数については、都道府県の区域ごとに、規則第30条の30に規定する算定式に基づいて算定する。

(3) 基準病床数の算定の特例

各区域の急激な人口の増加が見込まれること等、医療法施行令(昭和23年政令第326号)第5条の3で定める事情があるときは、都道府県知事が厚生労働大臣と協議の上算定する数を基準病床数とすること等ができる。

(4) 都道府県知事の勧告

(1)から(3)までにより基準病床数が算定された後は、各区域において病院の開設、病床数の増加若しくは病床の種別の変更、又は診療所の病床の設置若しくは診療所の病床数の増加の許可の申請(以下「許可申請等」という。)があった場合において、当該区域の既存病床数が基準病床数を超えている場合又は許可申請等により病床数が基準病床数を超えることになる場合には、法第30条の11に基づく都道府県知事の勧告(当該病院等が法第7条の2第1項各号に掲げられている者が開設等する公的性格を有する病院等であれば法第7条の2第1項に基づく不許可処分)の対象となり得る。

[10 その他医療を提供する体制の確保に関し必要な事項]

4疾病及び5事業以外で都道府県における疾病の状況等に照らして特に必要と認める医療等については、次の事項を考慮して、記載する。

(1) 精神保健医療対策

① 精神科医療に係る各医療提供施設の役割

② 精神科救急医療(重度の症状を呈する精神科急性期患者に対応する中核的なセンター機能を有する医療機関の整備や他科診療科との連携による身体合併症治療体制の整備等)

③ うつ病対策(性別や児童、労働者、高齢者、産後等のライフステージ別の相談・治療体制、一般医療機関と精神科医療機関の連携体制、地域における理解の促進等)に関する取組

④ 精神障害者の退院の促進に関する取組

⑤ 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)第42条第1項第1号等に基づく決定を受けた者に対する医療の確保、社会復帰支援等(指定医療機関の整備、保護観察所との協力体制等)に関する取組

(2) 障害保健対策

障害者(高次脳機能障害者、発達障害者を含む。)に対する医療の確保等(都道府県の専門医療機関の確保、関係機関との連携体制の整備等)に関する取組

(3) 認知症対策

① 鑑別診断、急性期症状等に対応するための医療体制

② かかりつけ医と鑑別診断等を行う専門医療機関との連携体制

(4) 結核・感染症対策

① 結核対策、感染症対策に係る各医療提供施設の役割

② インフルエンザ、エイズ、肝炎などの取組

(5) 臓器移植対策

① 都道府県の取組

② 相談等の連絡先

(6) 難病等対策

① 難病、リウマチ、アレルギーなどの都道府県の取組

② 相談等の連絡先

(7) 歯科保健医療対策

① 都道府県の取組

② 相談等の連絡先

(8) 血液の確保・適正使用対策

① 都道府県の取組

② 相談等の連絡先

(9) 医薬品等の適正使用対策

① 都道府県の取組

② 相談等の連絡先

③ 治験の実施状況や医薬品提供体制

(10) 医療に関する情報化

医療提供施設の情報システム(電子レセプト、カルテ、地域連携クリティカルパス等)の普及状況と取組

(11) 保健・医療・介護(福祉)の総合的な取組

地域の医療提供体制の確保に当たっては、疾病予防から治療、介護までのニーズに応じた多様なサービスが地域において切れ目なく一貫して提供される、患者本位の医療の確立を基本とすべきである。

このため、疾病予防、介護、公衆衛生、薬事、社会福祉その他医療と密接に関連を有する施策について、連携方策や地域住民への情報提供体制を記載する。

なお、医療と密接に関連を有する施策としては、前記第2の3(4)に掲げる計画等が求められている。

[11 事業の評価及び見直し]

事業の実施状況については、都道府県は、設定した数値目標等を基に、事業の達成状況を検証し、次の医療計画の見直しに反映させることが求められる。

法第30条の6に基づいて行う事業の評価及び見直しについては、例えば次に掲げる項目をあらかじめ医療計画に記載する。

(1) 事業の目標等

4疾病及び5事業の医療連携体制に係る数値目標等

(2) 推進体制と役割

事業の目標を達成するための推進体制及び関係者の責務と役割

(3) 目標の達成に要する期間

(4) 目標を達成するための方策

(5) 評価及び見直し

(6) 進捗状況及び評価結果の広報・周知方法

[第4 医療計画作成の手順等]

都道府県が医療計画を作成する際、技術的見地からみて全国に共通すると考えられる手順等を参考までに示す。

[1 医療計画作成手順の概要]

医療計画の作成等に当たっては、概ね次の手順が考えられる。

(1) 医療計画(案)を作成するための体制の整備

(2) 医療計画の目的、基本理念についての検討及び医療計画の基本骨子についての検討

(3) 地域医療の現状分析等に係るデータの収集、調査の実施及び将来予測の検討

(4) 疾病又は事業ごとの医療連携体制を構築するための具体的方策についての検討及び整備目標等の検討

(5) 疾病又は事業ごとの医療連携体制の構築

(6) 医療圏及び基準病床数の検討

(7) 以上の検討を踏まえた医療計画(試案)の作成

(8) 診療又は調剤に関する学識経験者の団体(医師会、歯科医師会及び薬剤師会)から医療計画(試案)についての意見の聴取(必要に応じ試案の手直し)

(9) 医療計画(案)の決定

(10) 医療計画(案)についての市町村の意見聴取(必要に応じ医療計画(案)の手直し)

(11) 医療計画(案)について都道府県医療審議会への諮問、答申

(12) 医療計画の決定

(13) 医療計画の厚生労働大臣への提出及び公示

[2 疾病又は事業ごとの医療連携体制構築の手順]

(1) 情報の収集

都道府県は、医療連携体制を構築するにあたって、患者動向、医療資源及び医療連携に関する情報等を収集し、現状を把握する必要がある。

これらの情報には、次に掲げる既存の統計・調査から得られる情報のほか、関係団体や住民に対するアンケート調査やヒアリング等で得られる情報がある。既存の統計・調査等のみでは現状把握ができない場合、積極的に新たな調査を行うことが重要である。

① 人口動態統計

② 国民生活基礎調査

③ 学校保健統計

④ 患者調査

⑤ 国民健康・栄養調査、保健・衛生行政業務報告(衛生行政報告例)

⑥ 保健福祉動向調査

⑦ 介護保険事業状況報告

⑧ 医療施設調査

⑨ 病院報告

⑩ 薬事関係業態数調

(2) 協議の場の設置

都道府県は、医療審議会もしくは医療対策協議会の下に、4疾病及び5事業それぞれの医療体制を構築するため、疾病又は事業ごとに協議する場(以下「作業部会」という。)を設置する。また必要に応じて圏域ごとに関係者が具体的な連携等について協議する場(以下「圏域連携会議」という。)を設置する。

作業部会と圏域連携会議は、有機的に連携しながら協議を進めることが重要である。

① 作業部会

ア 構成

作業部会は、地域の実情に応じた医療体制を構築するため、例えば次に掲げる者を代表する者により構成する。

(ア) 地域医師会等の医療関係団体

(イ) 医師、歯科医師、薬剤師、看護師など現に診療に従事する者

(ウ) 介護保険法に規定するサービス事業者

(エ) 医療・介護サービスを受ける住民・患者

(オ) 保健・医療・福祉サービスを担う都道府県・市町村

(カ) 学識経験者

(キ) 上記(ア)から(カ)までの他、各疾病及び事業において重要な役割を担う者

イ 内容

作業部会は、下記の事項について協議する。

(ア) 地域の医療資源の把握

医療資源・医療連携に関する情報から、地域において各医療機能の要件を満たす医療機関を確認する。また、患者動向等も加味して、地域において不足している医療機能あるいは調整・整理が必要な医療機能を明確にする。特に4疾病については、まずは二次医療圏を基礎として医療資源を把握する。

(イ) 圏域の設定

上記(ア)に基づき、圏域を検討・設定する。この場合、各疾病及び事業に特有の重要事項に基づき、従来の二次医療圏にこだわらず、地域の医療資源等の実情に応じて弾力的に設定する。

(ウ) 数値目標の検討

地域の実情に応じて数値目標を定める。

数値目標の設定に当たっては、基本方針第7に掲げる諸計画等に定められた目標等を勘案するものとする。

② 圏域連携会議

圏域連携会議は、各医療機能を担う関係者が、相互の信頼を醸成し、円滑な連携が推進されるよう実施するものである。

その際保健所は、地域医師会等と連携して当会議を主催し、医療機関相互または医療機関と介護サービス事業所との調整を行うなど、積極的な役割を果たすものとする。

ア 構成

各医療機能を担う全ての関係者

イ 内容

下記の(ア)から(ウ)について、関係者全てが認識・情報を共有した上で、各医療機能を担う医療機関を決定する。

(ア) 医療連携の必要性について認識の共有

(イ) 医療機関等に係る人員、施設設備及び診療機能に関する情報の共有

(ウ) 当該疾病及び事業に関する最新の知識・診療技術に関する情報の共有

また、状況に応じて、地域連携クリティカルパス導入に関する検討を行う。

(3) 住民・患者の意見の反映

都道府県は、住民へのアンケート調査やヒアリング、作業部会への参加、医療計画のパブリックコメントの実施等により、住民・患者の意見を医療体制構築に反映させることが重要である。

(4) 医療計画への記載

都道府県は、前記第3の3に示すとおり、医療機能ごとに、目標、医療機関に求められる体制、数値目標等を医療計画に記載する。

また、原則として各医療機能を担う医療機関等の名称も記載するものとする。

なお、地域によっては、医療資源の制約等によりひとつの医療機関が複数の機能を担うこともあり得る。

(5) 変更が生じた場合の措置

医療計画策定後、医療機能を担う医療機関の変更が生じた場合は、可能な限り速やかに記載内容を変更する必要がある。

この場合、医療審議会の議をその都度経なくてもすむように、医療機関の変更に伴う手続をあらかじめ定めておく必要がある。

[3 医療圏の設定方法]

(1) 基準病床数の算定における医療圏設定については、規則で定める標準に準拠するため、従来の取扱に変更はないが、疾病又は事業ごとの医療連携体制を構築する際の圏域については、従来の二次医療圏に拘らず、地域の医療資源等の実情に応じて弾力的に設定する。

(2) 基準病床数の算定における二次医療圏の設定に当たっては、地理的条件等の自然的条件及び日常生活の需要の充足状態、交通事情等の社会的条件を考慮して一体の区域として病院における入院に係る医療(法第30条の4第2項第11号に規定する区域(以下「三次医療圏」という。)で提供することが適当と考えられるものを除く。)を提供する体制の確保を図ることが相当であると認められるものを単位として認定することとなるが、その際に参考となる事項を次に示す。

① 人口構造、受療の状況、医療提供施設の分布など、健康に関する需要と保健医療の供給に関する基礎的事項については、市町村単位で地図上に表示することなどを検討する。なお、患者の受療状況の把握については統計学的に有意な方法による諸調査を実施することが望ましい。

② 既存の圏域、すなわち、広域市町村圏、保健所・福祉事務所等都道府県の行政機関の管轄区域、学校区(特に高等学校に係る区域)等に関する資料を参考とする。

(3) 三次医療圏については、概ね一都道府県の区域を単位として設定するが、その区域が特に広大であることその他特別の事情がある都道府県にあっては、一都道府県内に複数の三次医療圏を設定しても差し支えない。

また、一般的に三次医療圏で提供することが適当と考えられる医療としては、例えば、特殊な診断又は治療を必要とする次のものが考えられる。

① 経皮的カテーテル心筋焼灼術、腎移植等の先進的技術を必要とする医療

② 高圧酸素療法、持続的血液濾過透析等特殊な医療機器の使用を必要とする医療

③ 先天性胆道閉鎖症等発生頻度が低い疾病に関する医療

④ 広範囲熱傷、指肢切断、急性中毒等の特に専門性の高い救急医療

(4) 都道府県の境界周辺の地域における医療の需給の実情に照らし、隣接する都道府県の区域を含めた医療圏を設定することが地域の実情に合い、合理的である場合には、各都道府県の計画にその旨を明記の上、複数の都道府県にまたがった医療圏を設定しても差し支えない。

なお、その際は関係都道府県間での十分な協議や調整を行うとともに必要に応じ厚生労働省にも連絡されたい。

[4 基準病床数の算定方法]

(1) 基準病床数の算定方法

基準病床数の算定は、規則で定める標準に準拠し、次に掲げる方式によること。

① 療養病床及び一般病床に係る基準病床数は、アの算定式により算出した数と、イの算定式により算出した数に、ウの式により算定した数を加えた数の合計数を標準とする。

ア 療養病床

{(当該区域の性別及び年齢階級別人口)×(当該区域の性別及び年齢階級別入院・入所需要率)の総和-(介護施設で対応可能な数)+(0~当該区域への他区域からの流入入院患者数の範囲内で知事が定める数)-(0~当該区域から他区域への流出入院患者数の範囲内で知事が定める数)}×(1/病床利用率)

ただし、上記算定式により二次医療圏ごとに算定した数の都道府県における合計数は、

{(当該区域の性別及び年齢階級別人口)×(当該区域の性別及び年齢階級別入院・入所需要率)の総和-(介護施設で対応可能な数)}×(1/病床利用率)

により二次医療圏ごとに算定した都道府県における合計数を超えることはできない。

イ 一般病床

{(当該区域の性別及び年齢階級別人口)×(当該区域の性別及び年齢階級別退院率)の総和×平均在院日数+(0~当該区域への他区域からの流入入院患者数の範囲内で知事が定める数)-(0~当該区域から他区域への流出入院患者数の範囲内で知事が定める数)}×(1/病床利用率)

ただし、上記算定式により二次医療圏ごとに算定した数の都道府県における合計数は、

(当該区域の性別及び年齢階級別人口)×(当該区域の性別及び年齢階級別退院率)の総和×平均在院日数×(1/病床利用率)

により二次医療圏ごとに算定した都道府県における合計数を超えることはできない。

ウ 基準病床数の加算部分

なお、当該都道府県において、都道府県外への流出入院患者数が都道府県内への流入入院患者数よりも多い場合は、

{(都道府県外への流出入院患者数)-(都道府県内への流入入院患者数)}×(1/3)

で得られた流出超過加算数を限度として適当と認める数を各二次医療圏の基準病床数に加えることができる。

(注1) 「人口」とは、医療計画作成時における夜間人口をいう。その数値については、国勢調査の結果による人口、地方公共団体の人口に関する公式統計による人口等のうち最近のものによることとする。

(注2) 「年齢階級」とは、5歳ごとの年齢による階級である。

(注3) 「当該区域の性別及び年齢階級別入院・入所需要率」とは、厚生労働大臣が定める在宅以外の長期療養に係る医療又は介護を必要とする者の性別及び年齢階級別の入院・入所需要率を上限として、都道府県知事が当該区域の状況を勘案して定める値とする。

(注4) 「介護施設で対応可能な数」とは、介護施設(介護療養型医療施設を除く。)に入所している者の実数に都道府県知事が今後の介護サービスの進展を考慮した数を加えた数をいう。

(注5) 「当該区域の性別及び年齢階級別退院率」とは、地方ブロックの性別及び年齢階級別の退院率をいう。

(注6) 「入院・入所需要率」、「退院率」、「病床利用率」及び「平均在院日数」として使用する(参考とする)数値については、医療法第30条の3第2項第3号の療養病床及び一般病床に係る基準病床数の算定に使用する数値等を定める件(昭和61年厚生省告示第165号)により定められている。

(注7) 各区域における流入入院患者数については、都道府県知事が当該区域における医療の確保のために必要と認める事情があるときは、当該区域ごとの数を超えて、当該事情を勘案した数を加えることができる。

(注8) 各区域における流入流出入院患者数については、患者調査、国民健康保険等のレセプト調査等により把握する。

(備考) 「地方ブロック」とは、以下の9ブロックをいう。