○日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について
(平成18年12月28日)
(薬食発第1228001号)
(各都道府県知事あて厚生労働省医薬食品局長通知)
日本薬局方外医薬品規格第三部については、平成13年12月25日付け医薬発第1411号厚生労働省医薬局長通知により定めたところであるが、今般、その一部を改正し、追加収載を行う溶出試験を別添の通り取りまとめたので、貴管下関係業者に対し周知方御配慮願いたい。
○日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について
(平成18年12月28日)
(食発)第1228002号
((別記1)あて厚生労働省医薬食品局長通知)
標記については、別添写しのとおり各都道府県知事あて通知したので、貴会におかれましても各会員に対する周知方よろしくお願いいたします。
○日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について
(平成18年12月28日)
(薬食発第1228003号)
((別記2)あて厚生労働省医薬食品局長通知)
標記については、別添写しのとおり各都道府県知事あて通知したので、お知らせいたします。
(別記1)
日本製薬団体連合会会長
日本薬業貿易協会会長
日本製薬工業協会会長
日本医薬品原薬工業会会長
日本界面活性剤工業会会長
在日米国商工会議所製薬小委員会委員長
欧州製薬団体連合会在日執行委員会事務局長
東京医薬品工業協会会長
大阪医薬品協会会長
(別記2)
独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事長
各地方厚生局長
別添
ダナゾールカプセル
Danazol Capsules
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液にポリソルベート80 1gに水を加えて50mLとした液900mLを用い,パドル法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分100回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にダナゾール(C22H27NO2)約11μgを含む液となるようにポリソルベート80 1gに水を加えて50mLとした液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にダナゾール標準品を酸化リン(Ⅴ)を乾燥剤として60℃で4時間減圧乾燥し,その約22mgを精密に量り,エタノール(99.5)に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,ポリソルベート80 1gに水を加えて50mLとした液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のダナゾールのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ダナゾール(C22H27NO2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×45
WS:ダナゾール標準品の秤取量(mg)
C:1カプセル中のダナゾール(C22H27NO2)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:287nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:アセトニトリル/0.05mol/Lリン酸二水素アンモニウム試液/テトラヒドロフラン(12:9:1)
流量:ダナゾールの保持時間が約8分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,ダナゾールのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,3.0以下である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ダナゾールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg |
90分 |
80%以上 |
ダナゾール標準品 「ダナゾール」。ただし,乾燥したものを定量するとき,ダナゾール(C22H27NO2)99.0%以上を含むもの。
テプレノン細粒
Teprenone Fine Granules
溶出性〈6.10〉 本品の表示量に従いテプレノン(C23H38O)約50mgに対応する量を精密に量り,試験液にラウリル硫酸ナトリウムのpH6.8のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液溶液(1→50)900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径約20μmのポリエステル繊維を積層したフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にテプレノン標準品約28mgを精密に量り,エタノール(99.5)に溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,ラウリル硫酸ナトリウムのpH6.8のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液溶液(1→50)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のテプレノンのモノシス体のピーク面積ATa及びASa並びにテプレノンのオールトランス体のピーク面積ATb及びASbを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
テプレノン(C23H38O)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×{(ATa+ATb)/(ASa+ASb)}×(1/C)×180
WS:テプレノン標準品の量(mg)
WT:テプレノン細粒の秤取量(g)
C:1g中のテプレノン(C23H38O)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:アセトニトリル/水混液(87:13)
流量:テプレノンのオールトランス体の保持時間が約8分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,テプレノンのモノシス体,テプレノンのオールトランス体の順に溶出し,その分離度は1.0以上である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テプレノンのモノシス体のピーク面積とテプレノンのオールトランス体のピーク面積の和の相対標準偏差は1.5%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg/g |
15分 |
70%以上 |
テプレノン標準品 C23H38O:330.55 (9E,13E)―6,10,14,18―テトラメチル―5,9,13,17―ノナデカテトラエン―2―オンの幾何異性体混合物で,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は無色~微黄色澄明の油状の液である。
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の液膜法により試験を行うとき,波数1718cm-1,1442cm-1,1358cm-1及び1158cm-1付近に吸収を認める。
類縁物質
(1) 本品20mgをヘキサン4mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,ヘキサンを加えて正確に20mLとする。この液1mLを正確に量り,ヘキサンを加えて正確に10mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液4μLにつき、次の条件でガスクロマトグラフィー〈2.02〉により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のテプレノンのモノシス体及びテプレノンのオールトランス体以外のピークの合計面積は,標準溶液のテプレノンのモノシス体のピーク面積とテプレノンのオールトランス体のピーク面積の和より大きくない。
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径4mm,長さ2mのガラス管にガスクロマトグラフィー用ポリエチレングリコール2―ニトロテレフタレートを149~177μmのガスクロマトグラフィー用ケイソウ土に5%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:210℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素又はヘリウム
流量:テプレノンのオールトランス体の保持時間が約19分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒ピークの後からテプレノンのオールトランス体の保持時間の約2倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,ヘキサンを加えて正確に10mLとする。この液4μLから得たテプレノンのモノシス体のピーク面積とテプレノンのオールトランス体のピーク面積の和が,標準溶液のテプレノンのモノシス体のピーク面積とテプレノンのオールトランス体のピーク面積の和の15~25%になることを確認する。
システムの性能:試料溶液1mLにヘキサン1mLを加えた液1μLにつき,上記の条件で操作するとき,テプレノンのモノシス体,テプレノンのオールトランス体の順に流出し,その分離度は1.1以上である。
システムの再現性:標準溶液4μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テプレノンのモノシス体のピーク面積とテプレノンのオールトランス体のピーク面積の和の相対標準偏差は3.0%以下である。
(2) 本品10mgを酢酸エチル2mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,酢酸エチルを加えて正確に20mLとする。この液1mLを正確に量り,酢酸エチルを加えて正確に10mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィー〈2.03〉により試験を行う。試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン/イソプロピルエーテル混液(7:3)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する。これにリンモリブデン酸n水和物の酢酸(100)溶液(1→20)を噴霧した後,90℃で20分間加熱するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは2個以下で,標準溶液から得たスポットより濃くない。
含量 99.0%以上。定量法 本品約0.7gを精密に量り,ヒドロキシルアミン試液25mLを正確に加えて溶かし,還流冷却器をつけて30分間煮沸した後,直ちに氷冷する。冷後,過量のヒドロキシルアミンを0.5mol/L塩酸で滴定〈2.50〉する(指示薬:ブロモフェノールブルー試液10滴)。ただし、滴定の終点は液の紫色が黄緑色に変わるときとする。同様の方法で空試験を行う。
0.5mol/L塩酸1mL=165.3mg C23H38O
ポリエチレングリコール2―ニトロテレフタレート,ガスクロマトグラフィー用 ガスクロマトグラフィー用に製造したもの。
リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH6.8 0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液1000mLに,クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH6.8に調整する。
メフェナム酸カプセル
Mefenamic Acid Capsules
溶出性〈6.10〉 試験液として,125mgにはラウリル硫酸ナトリウムのpH6.8のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液溶液(1→50)を,250mgにはラウリル硫酸ナトリウムのpH6.8のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液溶液(1→25)を用いる。本品1個をとり,試験液900mLを用い,パドル法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分100回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にメフェナム酸(C15H15NO2)約14μgを含む液となるようにpH8.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にメフェナム酸標準品を酸化リン(Ⅴ)を乾燥剤として4時間減圧乾燥し,その約28mgを精密に量り,希水酸化ナトリウム試液に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,pH8.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,pH8.0のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を対照とし,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長285nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
メフェナム酸(C15H15NO2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×45
WS:メフェナム酸標準品の秤取量(mg)
C:1カプセル中のメフェナム酸(C15H15NO2)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
125mg |
45分 |
80%以上 |
250mg |
45分 |
75%以上 |
メフェナム酸標準品 メフェナム酸(日局)。
リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH6.8 0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液1000mLに,クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH6.8に調整する。
リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH8.0 0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液1000mlに,クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH8.0に調整する。
イトラコナゾールカプセル
Itraconazole Capsules
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に溶出試験第1液900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にイトラコナゾール(C35H38Cl2N8O4)約28μgを含む液となるように溶出試験第1液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にイトラコナゾール標準品を105℃で4時間乾燥し,その約28mgを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,溶出試験第1液を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,溶出試験第1液を対照とし,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長255nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
イトラコナゾール(C35H38Cl2N8O4)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×90
WS:イトラコナゾール標準品の秤取量(mg)
C:1カプセル中のイトラコナゾール(C35H38Cl2N8O4)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
50mg |
90分 |
70%以上 |
イトラコナゾール標準品 C35H38Cl2N8O4:705.63 (±)―1―セク―ブチル―4―{p―[4―(p―{[(2R*,4S*)―2―(2,4―ジクロロフェニル)―2―(1H―1,2,4―トリアゾール―1―イルメチル)―1,3―ジオキソラン―4―イル]メトキシ}フェニル)―1―ピペラジニル]フェニル}―Δ2―1,2,4―トリアゾリン―5―オンで,下記の規格に適合するもの。必要な場合には次に示す方法により精製する。
精製法 イトラコナゾール750gにメタノール/N,N―ジメチルホルムアミド混液(25:8)3300mLを加えて加温して溶かし,温時ろ過し,ろ液をかき混ぜながら室温になるまで冷却する。沈殿をガラスろ過器(G3)で集め,80℃で減圧して一夜乾燥する。この精製工程を更に1回繰り返す。得られた沈殿物を1500mLのジエチルエーテルに懸濁し,1時間よくかき混ぜる。懸濁物をガラスろ過器(G3)で集め,80℃で一夜乾燥する。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
確認試験 本品10mgに2―プロパノール100mLを加え,超音波を用いて分散しながら溶解する。この液10mLに2―プロパノールを加えて100mLとした液につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により吸収スペクトルを測定するとき,波長261~265nmに吸収の極大を示す。
類縁物質 本品0.10gをメタノール/テトラヒドロフラン混液(1:1)10mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノール/テトラヒドロフラン混液(1:1)を加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノール/テトラヒドロフラン混液(1:1)を加えて正確に10mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のイトラコナゾール以外のピークの面積は,標準溶液のピーク面積の1/2より大きくない。また試料溶液のイトラコナゾール以外のピークの合計面積は,標準溶液のイトラコナゾールのピーク面積の2倍より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:225nm)
カラム:内径4.6mm,長さ10cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相A:硫酸水素テトラブチルアンモニウム溶液(17→625)
移動相B:アセトニトリル
移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
注入後の時間(分) |
移動相A(vol%) |
移動相B(vol%) |
0~20 |
80→50 |
20→50 |
20~25 |
50 |
50 |
流量:毎分1.5mL
面積測定範囲:イトラコナゾールの保持時間の約2倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液1mLを正確に量り,メタノール/テトラヒドロフラン混液(1:1)を加えて正確に10mLとする。この液10μLから得たイトラコナゾールのピーク面積が,標準溶液のイトラコナゾールのピーク面積の7~13%になることを確認する。
システムの性能:本品1mg及び硝酸ミコナゾール1mgをメタノール/テトラヒドロフラン混液(1:1)20mlに溶かす。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,ミコナゾール,イトラコナゾールの順に溶出し,その分離度は2.0以上である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,イトラコナゾールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量〈2.41〉 0.5%以下(1g,105℃,4時間)。
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,2―ブタノン/酢酸(100)混液(7:1)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定〈2.50〉する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=35.28mg C35H38Cl2N8O4
硝酸ミコナゾール ミコナゾール硝酸塩(日局)。
ジセチアミン塩酸塩錠
Dicethiamine Hydrochloride Tablets
セトチアミン塩酸塩錠
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にジセチアミン塩酸塩水和物(C18H26N4O6S・HCl・H2O)約40μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとする。この液6mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に10mLとし,試料溶液とする。別にジセチアミン塩酸塩標準品(別途0.2gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約24mgを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液40mLを加えた後,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,水を対照とし,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長240nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ジセチアミン塩酸塩水和物(C18H26N4O6S・HCl・H2O)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×150×1.039
WS:脱水物に換算したジセチアミン塩酸塩標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のジセチアミン塩酸塩水和物(C18H26N4O6S・HCl・H2O)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
35.65mg |
30分 |
80%以上 |
ジセチアミン塩酸塩標準品 「ジセチアミン塩酸塩水和物」。ただし,定量するとき,換算した脱水物に対し,ジセチアミン塩酸塩(C18H26N4O6S・HCl)99.0%以上を含むもの。
プラバスタチンナトリウム細粒
Pravastatin Sodium Fine Granules
溶出性〈6.10〉 本品の表示量に従いプラバスタチンナトリウム(C23H35NaO7)約5mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にプラバスタチン1,1,3,3―テトラメチルブチルアンモニウム標準品(別途0.5gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約23mgを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液3mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長238nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに265nmにおける吸光度AT2及びAS2を測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
プラバスタチンナトリウム(C23H35NaO7)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×{(AT1-AT2)/(AS1-AS2)}×(1/C)×27×0.806
WS:脱水物に換算したプラバスタチン1,1,3,3―テトラメチルブチルアンモニウム標準品の秤取量(mg)
WT:本品の秤取量(g)
C:1g中のプラバスタチンナトリウム(C23H35NaO7)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
5mg/g |
15分 |
85%以上 |
10mg/g |
15分 |
85%以上 |
プラバスタチンナトリウム錠
Pravastatin Sodium Tablets
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にプラバスタチンナトリウム(C23H35NaO7)約5.6μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にプラバスタチン1,1,3,3―テトラメチルブチルアンモニウム標準品(別途0.5gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約23mgを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液3mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長238nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに265nmにおける吸光度AT2及びAS2を測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
プラバスタチンナトリウム(C23H35NaO7)の表示量に対する溶出率(%)=WS×{(AT1-AT2)/(AS1-AS2)}×(V′/V)×(1/C)×27×0.806
WS:脱水物に換算したプラバスタチン1,1,3,3―テトラメチルブチルアンモニウム標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のプラバスタチンナトリウム(C23H35NaO7)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
5mg |
15分 |
85%以上 |
10mg |
30分 |
85%以上 |
イノシンプラノベクス錠
Inosine Pranobex Tablets
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にイノシンプラノベクス[C10H12N4O5・3(C9H9NO3・C5H13NO)]約8.9μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にイノシンプラノベクス標準品(別途0.5gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約22mgを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液4mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により試験を行い,波長258nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
イノシンプラノベクス[C10H12N4O5・3(C9H9NO3・C5H13NO)]の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×36
WS:脱水物に換算したイノシンプラノベクス標準品の量(mg)
C:1錠中のイノシンプラノベクス[C10H12N4O5・3(C9H9NO3・C5H13NO)]の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
400mg |
90分 |
75%以上 |
イノシンプラノベクス標準品 C10H12N4O5・3(C9H9NO3・C5H13NO):1115.23 1:3 complex of inosine and 2―hydroxypropyl-dimethylammonium4―acetamidobenzoateで,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→80000)につき,紫外可視吸光度測定法〈2.24〉により吸収スペクトルを測定するとき,波長256~260nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,3140cm-1,1690cm-1,1600cm-1,1520cm-1,1260cm-1及び1160cm-1に吸収を認める。
旋光度〈2.49〉 [α]画像1 (1KB)
:-11~-15°(脱水物に換算したもの1g,水,20mL,100mm)。
類縁物質 本品25mgを移動相に溶かし,正確に50mLとし,試料溶液とする。別に4―アミノ安息香酸20mgを移動相に溶かし,正確に100mLとする。この液3mLを正確に量り,移動相を加えて正確に50mLとする。更にこの液2.5mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク高さを測定するとき,試料溶液のイノシン及び4―アセトアミノ安息香酸以外のピーク高さは,標準溶液の4―アミノ安息香酸のピーク高さより大きくない。
試験条件
検出器,カラム、カラム温度、移動相及び流量は定量法(1)の試験条件を準用する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後から4―アセトアミノ安息香酸の保持時間の約3倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液4mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする。この液5μLから得た4―アミノ安息香酸のピーク高さが、標準溶液の4―アミノ安息香酸のピーク高さの10~30%になることを確認する。
システムの性能:イノシン標準品20mg及びフタル酸90mgを移動相100mLに溶かす。この液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,イノシン,フタル酸の順に溶出し,その分離度は10以上である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,4―アミノ安息香酸のピーク高さの相対標準偏差は2%以下である。
水分〈2.48〉 0.5%以下(0.5g,容量滴定法,直接滴定)。
強熱残分〈2.44〉 0.1%以下(1g)。
含量 換算した脱水物に対して,イノシン(C10H12N4O5)23.5~25.5%,4―アセトアミノ安息香酸(C9H9NO3)47.5~49.5%及びジメチルアミノ―2―プロパノール(C5H13NO)26.5~28.5%を含む。また,それらの合計は99.0%以上を含む。
定量法
(1) イノシン及び4―アセトアミノ安息香酸 本品約50mgを精密に量り,移動相に溶かし,50mLとする。この液5mLを正確に量り,内標準溶液20mLを正確に加え,移動相を加えて50mLとし,試料溶液とする。別にイノシン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約25mgを精密に量り,移動相に溶かし,正確に100mLとし,標準原液(1)とする。別に4―アセトアミノ安息香酸標準品約25mgを精密に量り,移動相に溶かし,正確に100mLとし,標準原液(2)とする。標準原液(1)5mL及び標準原液(2)10mLを正確に量り,内標準溶液20mLを正確に加え,移動相を加えて50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,内標準物質のピーク高さに対するイノシン及び4―アセトアミノ安息香酸のピーク高さの比QT1,QT2,QS1及びQS2を求める。
イノシン(C10H12N4O5)の量(mg)=WS1×(QT1/QS1)×(1/2)
4―アセトアミノ安息香酸(C9H9NO3)の量(mg)=WS2×(QT2/QS2)
WS1:イノシン標準品の量(mg)
WS2:4―アセトアミノ安息香酸標準品の量(mg)
内標準溶液 フタル酸の移動相溶液(1→2000)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物15.6gに水を加えて1000mLとする。この液930mLにアセトニトリル70mLを加える。
流量:4―アセトアミノ安息香酸の保持時間が約12分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:イノシン標準品20mg及びフタル酸90mgを移動相100mLに溶かす。この液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,イノシン,フタル酸の順に溶出し,その分離度は10以上である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,内標準物質のピーク高さに対するイノシン及び4―アセトアミノ安息香酸のピーク高さの比の相対標準偏差はそれぞれ2%以下である。
(2) ジメチルアミノ―2―プロパノール 本品約0.1gを精密に量り,水1mLに溶かし,内標準溶液9mLを正確に加え,試料溶液とする。別にジメチルアミノ―2―プロパノール標準品(別途1gにつき,容量滴定法,直接滴定により水分〈2.48〉を測定しておく)約0.3gを精密に量り,水を加えて正確に10mLとする。この液1mLを正確に量り,内標準溶液9mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液2μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフィー〈2.02〉により試験を行い,内標準物質のピーク高さに対するジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク面積の比QT及びQSを求める。
ジメチルアミノ―2―プロパノール(C5H13NO)の量(mg)=WS×(QT/QS)×(1/10)
WS:脱水物に換算したジメチルアミノ―2―プロパノール標準品の量(mg)
内標準溶液 n―アミルアルコール約0.6gにアセトンを加えて200mLとする。
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管に149~177μmのガスクロマトグラフィー用ケイソウ土にポリエチレングリコール4000を10%及び水酸化カリウムを3%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:110℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:ジメチルアミノ―2―プロパノールの保持時間が約4分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液2μLにつき,上記の条件で操作するとき,ジメチルアミノ―2―プロパノール,n―アミルアルコールの順に流出し,その分離度は5以上である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,内標準物質のピーク面積に対するジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク面積の比の相対標準偏差は2%以下である。
4―アセトアミノ安息香酸標準品 C9H9NO3:179.17 4―acetamidobenzoic acid
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,3300cm-1,1690cm-1,1520cm-1,1425cm-1,1260cm-1及び1180cm-1付近に吸収を認める。
融点〈2.60〉 256~260℃
類縁物質 本品25mgを移動相100mLに溶かし,試料溶液とする。この液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,移動相を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク高さを測定するとき,試料溶液の4―アセトアミノ安息香酸以外のピーク高さは,標準溶液の4―アセトアミノ安息香酸のピーク高さより高くない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物15.6gに水を加えて1000mLとする。この液930mLにアセトニトリル70mLを加える。
流量:4―アセトアミノ安息香酸の保持時間が約12分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後から4―アセトアミノ安息香酸の保持時間の約3倍の範囲
システム適合性
システムの性能:イノシン標準品20mg及びフタル酸90mgを移動相に溶かし100mLとする。この液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,イノシン,フタル酸の順に溶出し,その分離度は10以上である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,4―アセトアミノ安息香酸のピーク高さの相対標準偏差は2%以下である。
乾燥減量〈2.41〉 0.5%以下(0.5g,60℃,減圧,3時間,シリカゲル)。
含量 99.0%以上。定量法 本品約0.3gを精密に量り,エタノール(99.5)50mLに溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定〈2.50〉する(指示薬:フェノールフタレイン試液3滴)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=17.92mg C9H9NO3
ジメチルアミノ―2―プロパノール標準品 C5H13NO:103.16 1―dimethylamino―2―propanol
性状 本品は無色澄明の液で,特異なにおいがある。
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の液膜法により測定するとき,2780cm-1,1460cm-1,1260cm-1,1040cm-1付近に吸収を認める。
比重〈2.56〉 画像2 (2KB)
:0.849~0.853
沸点〈2.57〉 120~124℃
類縁物質 本品0.5μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフィー〈2.02〉により試験を行い,各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法によりそれらの量を求めるとき,ジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク以外のピークの合計面積は1%以下である。
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管に149~177μmのガスクロマトグラフィー用ケイソウ土にポリエチレングリコール4000を10%及び水酸化カリウムを3%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:110℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:ジメチルアミノ―2―プロパノールの保持時間が約4分になるように調整する。
面積測定範囲:空気のピークの後からジメチルアミノ―2―プロパノールの保持時間の約5倍の範囲
システム適合性
検出の確認:本品1mLにアセトンを加えて100mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液2mLを正確に量り,アセトンを加えて正確に10mLとする。この液0.5μLから得たジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク面積が、システム適合性試験用溶液のジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク面積の10~30%になることを確認する。
システムの性能:本品0.3g及びn―アミルアルコール0.3gをアセトン25mLに溶かす。この液0.5μLにつき,上記の条件で操作するとき,ジメチルアミノ―2―プロパノール,n―アミルアルコールの順に流出し,その分離度は5以上である。
システムの再現性:システム適合性試験用溶液0.5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク面積の相対標準偏差は5.0%以下である。
水分〈2.48〉 2.0%以下(1g,容量滴定法,直接滴定)。
含量 99.0%以上(脱水物換算)。定量法 本品約2.0gを精密に量り,水50mLを加え,1mol/L塩酸で滴定〈2.50〉する(指示薬:ブロモクレゾールグリン・メチルレッド試液3滴)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
1mol/L塩酸1mL=103.2mg C5H13NO
ヒドロキシカルバミドカプセル
Hydroxycarbamide Capsules
溶出性〈6.10〉 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,パドル法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にヒドロキシカルバミド(CH4N2O2)約0.56mgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にヒドロキシカルバミド標準品を60℃で3時間減圧乾燥し,その約28mgを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のヒドロキシカルバミドのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ヒドロキシカルバミド(CH4N2O2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×1800
WS:ヒドロキシカルバミド標準品の秤取量(mg)
C:1カプセル中のヒドロキシカルバミド(CH4N2O2)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:水
流量:ヒドロキシカルバミドの保持時間が約2.5分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,ヒドロキシカルバミドのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ヒドロキシカルバミドのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
500mg |
15分 |
85%以上 |
ヒドロキシカルバミド標準品 CH4N2O2:76.05 ヒドロキシカルバミドで,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3430cm-1,3330cm-1,1642cm-1,1591cm-1及び1409cm-1付近に吸収を認める。
類縁物質 本品50.0mgを水に溶かし,正確に5mLとし,試料溶液とする。別に尿素10.0mgを水に溶かし,正確に100mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,ろ紙クロマトグラフィーにより試験を行う。等容量の2―ブタノール及び水を振り混ぜ,静置した液の下層を飽和溶媒,上層を展開溶媒とする。高さ約500mmの展開用容器(図)の下部に飽和溶媒を入れ,20~25℃で24時間放置し,容器内を蒸気で飽和させる。リン酸水素二ナトリウム十二水和物50.1g及びクエン酸一水和物6.3gを水に溶かし1000mLとした液に浸した後風乾したろ紙に,試料溶液100μL及び標準溶液20μLをスポットし,風乾する。ろ紙の上端を展開溶媒皿に固定し,展開用容器に入れ1.5時間放置する。展開溶媒皿に展開溶媒を入れ,24時間展開した後,ろ紙を風乾し,更に24時間展開し,再びろ紙を風乾する。これに4―ジメチルアミノベンズアルデヒドのエタノール(95)/塩酸混液(49:1)溶液(1→100)を均等に噴霧した後,90℃で1~2分間加熱するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは2個以下であり,標準溶液から得たスポットより濃くない。
図 展開用容器
乾燥減量〈2.41〉 1.0%以下(1g,減圧,60℃,3時間)。
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約75mgを精密に量り,水に溶かして正確に25mLとする。この液5mLを正確にケルダールフラスコにとり,窒素定量法〈1.08〉により試験を行う。
0.005mol/L硫酸1mL=0.7605mg CH4N2O2
ジサイクロミン塩酸塩散
Dicyclomine Hydrochloride Powder
溶出性〈6.10〉 本品の表示量に従いジサイクロミン塩酸塩(C19H35NO2・HCl)約10mgに対応する量を精密に量り,試験液にpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液900mLを用い,パドル法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にジサイクロミン塩酸塩標準品を105℃で4時間乾燥し,その約22mgを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行い,それぞれの液のジサイクロミンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ジサイクロミン塩酸塩(C19H35NO2・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×45
WS:ジサイクロミン塩酸塩標準品の秤取量(mg)
WT:本品の秤取量(g)
C:1g中のジサイクロミン塩酸塩(C19H35NO2・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:215nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール/0.05mol/L酢酸アンモニウム試液混液(17:3)
流量:ジサイクロミンの保持時間が約10分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,ジサイクロミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ジサイクロミンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg/g |
15分 |
80%以上 |