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○登録認証機関等に対する立入検査の実施要領について

(平成18年3月13日)

(薬食機発第0313001号)

((別記1の登録認証機関代表取締役又は理事長)あて厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長通知)

薬事法(昭和35年法律第145号。以下「法」という。)第23条の2第1項の規定に基づく登録認証機関の登録申請等の手続については、「薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律等の施行について」(平成16年7月9日付け薬食発第0709004号医薬食品局長通知)により示しているところであるが、今般、登録認証機関が適合していなければならない法第23条の7第1項各号に掲げる基準に適合しているかどうかを確認するために実施する法第23条の6の規定に基づく登録申請時及び登録更新の申請時に実施する申請者に対する立入検査並びに法第69条第4項の規定に基づく登録認証機関への立入検査に関する実施要領を別添のとおり定めたので、通知する。

ついては、別添実施要領について御了知の上、円滑な立入検査の実施に御協力願いたい。

別添

1.目的

この実施要領は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下「法」という。)第23条の2の23第1項に規定する登録認証機関が適合していなければならない法第23条の7第1項各号に掲げる基準に適合しているかどうかを確認するために実施する法第23条の6第1項の規定に基づく登録申請時及び法第23条の6第3項の規定に基づく登録更新の申請時に実施する申請者に対する立入検査並びに法第69条第5項の規定に基づく登録認証機関への立入検査に関して定めるものであり、この実施要領に基づき厚生労働省及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「機構」という。)が登録認証機関の登録申請時及び当該登録の後に定期的に登録認証機関に対する立入検査を行うことにより、その適切な認証業務の遂行を確保することを目的とするものである。

2.立入検査の実施方法

登録認証機関に関する立入検査の実施方法については、国際基準「ISO/IEC 17011」に準じて行うものとし、登録認証機関に求められる国際基準「ISO/IEC 17021」及び「ISO/IEC 17065」への適合について確認することとする。なお、当該国際基準の邦文訳に関しては、それぞれ「工業標準化法」(昭和24年法律第185号。以下「JIS法」という。)に基づく日本工業規格である「JIS Q 17011」、「JIS Q 17021」及び「JIS Q 17065」を参照するものとする。

3.立入検査の種類と実施時期

(1) 法第23条の6第1項の規定による登録の申請を行う者を対象として実施する立入検査

この立入検査は、法第23条の6第1項の規定に基づく登録の申請があった場合において、当該申請を行った者を対象として、当該登録を行う前に実施する。なお、実施期間については、1日ないし複数日による。

(2) 法第23条の6第3項の規定による登録更新の申請を行う者を対象として実施する立入検査

この立入検査は、法第23条の6第3項の規定に基づく登録更新の申請があった場合において、当該申請を行った者を対象として、当該登録更新を行う前に実施する。なお、実施期間については、1日ないし複数日による。

(3) 法第69条第5項の規定に基づき登録認証機関を対象として実施する立入検査

① 定期的に実施する立入検査

この立入検査は、登録認証機関の登録後、おおむね1年ごとに実施する。ただし、(2)の立入検査を実施した年度については、実施しない。なお、実施期間については、1日ないし複数日による。

② 緊急に実施する立入検査

この立入検査は、登録認証機関が法第23条の7第1項各号に掲げる基準に適合していないおそれがある場合、法第23条の9に定める義務に違反しているおそれがある場合その他の厚生労働大臣が必要と認めた場合に実施する。なお、実施期間については、1日ないし複数日による。

4.立入検査担当職員

3.の立入検査は、いずれも2名以上の厚生労働省医薬食品局又は機構(以下「立入実施者」という。)の職員(以下「立入職員」という。)により実施する。

5.検査事項

立入職員は、3.に定める立入検査の種類に応じ、以下の(1)から(3)までの事項について、それぞれ当該(1)から(3)までに定めるところにより、必要な調査を行う。ただし、3.(1)の立入検査においては、以下の(3)に定める事項については調査を行わないものとし、3.(3)②の立入検査においては、必要に応じ以下の(1)から(3)までに定める事項の一部について調査を行わない場合があるものとする。

(1) 法第23条の7第1項第1号に関する事項

法第23条の6第1項の規定による登録の申請を行う者及び同条第3項の規定による登録更新の申請を行う者並びに登録認証機関(以下「登録認証機関等」という。)は、認証に関する業務の記録の保存について手順を定めること、内部監査の実施手順を定めること、国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた製品の認証を行う機関に関する基準並びに製造管理及び品質管理の方法の審査を行う機関に関する基準へ適合している必要があること等から、立入職員は、登録認証機関等がこれらの基準に適合しているかどうかについて確認するため必要な調査を行い、評価するものとする。具体的な検査項目については、国際基準「ISO/IEC 17021」及び「ISO/IEC 17065」に準拠するものとし、当該国際基準の邦文訳に関してはそれぞれJIS法に基づく日本工業規格である「JIS Q 17021」及び「JIS Q 17065」を参照するものとする。

(2) 法第23条の7第1項第2号に関する事項

登録認証機関等は、その認証を受けなければならない指定高度管理医療機器等の製造販売業者等に支配されていないことが必要であることから、立入職員は登録認証機関等が次の各項目に該当していないことについて必要な確認を行うための調査を行い、評価するものとする。

ア.登録認証機関等が株式会社である場合にあっては、製造販売業者等がその親会社(会社法(平成17年法律第86号)第879条第1項に規定する親法人をいう。)であること。

イ.登録認証機関等の役員(持分会社(会社法第575条第1項に規定する持分会社をいう。)にあっては、業務を執行する社員)に占める製造販売業者等の役員又は職員(過去2年間に当該製造販売業者等の役員又は職員であった者を含む。)の割合が2分の1を超えていること。

ウ.登録認証機関等(法人にあっては、その代表権を有する役員)が、製造販売業者等の役員又は職員(過去2年間に当該製造販売業者等の役員又は職員であった者を含む。)であること。

(3) その他認証業務の実施状況に関する事項

立入職員は、登録認証機関等における個別の認証事例の中から適当なものを選択し(認証の状況に応じて2事例以上とする。ただし、2事例に満たない場合は1事例とする。)、当該認証事例に係る申請資料、申請者への指摘事項その他の当該登録認証機関等の認証業務の実施状況について、その妥当性について確認するため必要な調査を行い、評価を実施するものとする。なお、認証事例がない場合には、認証事例が生じた後に当該実施状況の調査を別途行うものとする。

また、立入職員は、必要に応じ登録認証機関等が行う内部監査の実施状況その他の業務の実施状況の妥当性について確認するため必要な調査を行い、評価を実施するものとする。

6.立入検査の手順等

(1) 立入検査の事前通知

立入検査の円滑な実施を図るため、対象となる登録認証機関等に対し、立入検査を実施する日時その他必要な事項について、厚生労働省又は機構から事前に通知するものとする。ただし、3.(3)②の緊急に行う立入検査にあっては、事前の通知を行わない場合があるものとする。

(2) 立入検査開始時の説明

立入検査を開始するに当たり、必要に応じて、立入職員は対象となる登録認証機関等に対し、身分証明書を提示するとともに、当該立入検査が3.(1)から(3)のいずれに該当するかについて説明するものとする。

(3) 立入検査終了後の指導等

立入実施者は、立入検査の終了後、立入検査を実施した登録認証機関等に対して別紙1の様式により、立入検査において確認された事項について、以下の①から④に分類し指導事項等として通知するとともに、必要に応じ、当該登録認証機関等より当該事項等を踏まえた業務の改善状況その他必要な事項の報告を求めるものとする。立入実施者に機構が含まれる場合には、機構は立入検査の内容と別紙1の内容について厚生労働大臣に通知することとする。

① 指導事項(改善命令や適合命令に係る場合のみ)

立入検査で確認された事項について、登録認証機関等が速やかに対応を行う必要があるもの。また、その対応状況の経過及び結果について、登録認証機関等は、厚生労働省の指導のもと、立入実施者に報告を行うこと。

② 指示事項

立入検査で確認された事項について、登録認証機関等が速やかに対応を行う必要があるもの。また、その対応の結果について、登録認証機関等は立入実施者に報告を行うこと。

③ 観察事項

立入検査で確認された事項について、登録認証機関等が対応を行う必要があるもの。なお、その対応状況の経過及び結果については、登録認証機関等は次回の立入検査時に、立入実施者によって確認されるものであること。

④ 推奨事項

立入検査で確認された事項について、必ずしも登録認証機関等が対応を行う必要はないが、対応を検討することが望ましいもの。

立入検査の結果については、①又は②の事項がある場合にはその対応が完了後に③又は④の事項を含めて、また、①及び②の事項がない場合には③又は④の事項を含めて、別紙2の様式により厚生労働省から登録認証機関等宛てに通知する。

なお、立入検査の結果によっては、厚生労働大臣による法第23条の11の2に基づく認証取消し等の命令、法第23条の12に基づく適合命令又は法第23条の13に基づく改善命令を発する場合がある。

別紙1

別紙2

(別記1)

登録認証機関

代表取締役名(代)又は理事長名(理)

テュフジャパン(株)テュフズードグループ

(代)ディーター・エッカート

テュフ・ラインランド・ジャパン(株)

(代)ラルフ・ヴィルデ

(株)ユーエル エーペックス

(代)上島憲

ビーエスアイジャパン(株)

(代)上野隆

(財)日本規格協会

(理)島弘志

SGSジャパン(株)

(代)福岡繁樹

(株)コスモス・コーポレイション

(代)濱口慶一

(財)日本品質保証機構

(理)上田全宏

(株)シュピンドラーアソシエイツ

(代)シュピンドラー千恵子

日本科学キューエイ(株)

(代)宮西博美

(財)電気安全環境研究所

(理)吉澤均

(財)医療機器センター

(理)長谷川慧重

○登録認証機関に対する立入検査要領について

(平成18年3月13日)

(薬食機発第0313002号)

((別記2)あて厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長通知)

標記について、別添写しのとおり、(別記1)あて通知したので、ご承知置き下さい。

(別記2)

各都道府県衛生主管部(局)長

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 理事長

日本製薬団体連合会 会長

日本医療機器産業連合会 会長

社団法人 日本臨床検査薬協会 会長

在日米国商工会議所 医療機器・IVD小委員会 委員長

欧州ビジネス協会 医療機器委員会 委員長

欧州ビジネス協会 診断薬委員会 委員長

薬事法登録認証機関協議会代表幹事