表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
28.2mg |
15分 |
80%以上 |
塩酸ペンタゾシン標準品 C19H27NO・HCl:321.88 (±)―(2RS,6RS,11RS)-1,2,3,4,5,6―Hexahydro―6,11―dimethyl―3―(3―methyl―2―butenyl)―2,6―methano―3―benzazocin―8―olmonohydrochlorideで,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.
精製法 塩酸ペンタゾシン10gを約70℃に加温したエタノール(99.5)75mLに溶かし,ろ過する.ろ液を約70℃に保ち,ヘキサン225mLをかき混ぜながら徐々に加えた後,室温で一夜放置する.析出した結晶をろ取し,酸化リン(V)を乾燥剤として100℃で5時間減圧乾燥する.
性状 本品は白色の結晶である.
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3210cm-1,2660cm-1,1677cm-1,1613cm-1,1509cm-1,1440cm-1,1222cm-1,857cm-1及び802cm-1付近に吸収を認める.
類縁物質 本品0.23gをクロロホルム5mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,クロロホルムを加えて正確に20mLとする.更にこの液1mLを正確に量り,クロロホルムを加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う.試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする.次にクロロホルム/メタノール/イソプロピルアミン混液(94:3:3)を展開溶媒として約13cm展開した後,薄層板を風乾する.これをヨウ素蒸気中に5分間放置し,薄層板を取り出して10分間放置した後,薄めた硫酸(1→5)を均等に噴霧する.これを15分間放置するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは,標準溶液から得たスポットより濃くない.
乾燥減量 0.5%以下(1g,減圧,酸化リン(V),100℃,5時間).
含量 99.0%以上. 定量法 本品を乾燥し,その約0.5gを精密に量り,酢酸(100)20mLに溶かし,無水酢酸80mLを加え,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=32.188mg C19H27NO・HCl
グリメピリド錠
Glimepiride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液にpH7.5のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にグリメピリド(C24H34N4O5S)約1.1μgを含む液となるようにpH7.5のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にグリメピリド標準品約0.022gを精密に量り,アセトニトリルに溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,アセトニトリル8mLを正確に加えた後,pH7.5のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確に200mLとする.この液10mLを正確に量り,pH7.5のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のグリメピリドのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
グリメピリド(C24H34N4O5S)の表示量に対する溶出率(%)=WS×AT/AS×V′/V×1/C×9/2
WS:グリメピリド標準品の量(mg)
C:1錠中のグリメピリド(C24H34N4O5S)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:228nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物0.5gを水500mLに溶かした液にアセトニトリル500mLを加え,薄めたリン酸(1→5)を加えてpH3.5に調整する.
流量:グリメピリドの保持時間が約10分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,グリメピリドのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,1.5以下である.
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,グリメピリドのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
1mg |
15分 |
75%以上 |
3mg |
60分 |
80%以上 |
グリメピリド標準品 C24H34N4O5S:490.62 1―{4―[2―(3―Ethyl―4―methyl―2―oxo―3―pyrroline―1―carboxamido)ethyl]phenylsulfonyl}―3―(trans―4―methylcyclohexyl)ureaで,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.
精製法 本品にメタノール/水混液(9:1)を加え,水酸化ナトリウム溶液(33→100)を加えて溶解した後,ろ過する.ろ液を硝酸酸性とした後,析出した結晶をろ取し,80℃の水で洗う.得られた結晶を約50℃で約28時間乾燥する.
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である.
確認試験
(1) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3370cm-1,3290cm-1,1707cm-1,1675cm-1,1346cm-1,1155cm-1及び617cm-1付近に吸収を認める.
(2) 本品の核磁気共鳴スペクトル測定用重水素化ジメチルスルホキシド溶液(1→25)につき,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ2.0ppm付近及びδ4.2ppm付近に単一線のシグナルA及びBを,δ7.8ppm付近に二重線のシグナルCを示し,各シグナルの面積強度比A:B:Cは,ほぼ3:2:2である.
類縁物質
(1) 本品0.010gを薄めたアセトニトリル(9→10)50mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(9→10)を加えて正確に250mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のグリメピリドのピークに対する相対保持時間約0.3のピーク面積は,標準溶液のグリメピリドのピークの面積の5/4より大きくない.また,試料溶液のグリメピリド及びグリメピリドのピークに対する相対保持時間約0.3のピーク以外のピークの合計面積は,標準溶液のグリメピリドのピーク面積より大きくない.
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:228nm)
カラム:内径4mm,長さ25cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物0.5gを水500mLに溶かした液にアセトニトリル500mLを加え,薄めたリン酸(1→5)を加えてpH3.5に調整する.
流量:グリメピリドの保持時間が約20分になるように調整する.
面積測定範囲:溶媒のピークの後からグリメピリドの保持時間の約1.5倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液10mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(9→10)を加えて正確に50mLとする.この液10μLから得たグリメピリドのピーク面積が,標準溶液10μLから得たグリメピリドのピーク面積の15~25%になることを確認する.
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,グリメピリドのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ10000段以上、1.5以下である.
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,グリメピリドのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
(2) 本品0.020gをジクロロメタン10mLに溶かし,試料溶液とする.この液3mLを正確に量り,ジクロロメタンを加えて正確に500mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のグリメピリド以外のピークの合計面積は,標準溶液のグリメピリドのピーク面積より大きくない.
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:235nm)
カラム:内径3mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用ヒドロキシプロピルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:ヘキサン/クロロホルム/エタノール(99.5)/酢酸(100)混液(863:128:8:1)
流量:グリメピリドの保持時間が約27分になるように調整する.
面積測定範囲:溶媒のピークの後からグリメピリドの保持時間の約1.5倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り、ジクロロメタンを加えて正確に50mLとする。この液10μLから得たグリメピリドのピーク面積が、標準溶液10μLから得たグリメピリドのピーク面積の6~14%になることを確認する.
システムの性能:グリメピリド及びグリメピリドシス体5mgずつをジクロロメタン50mLに溶かす.この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,グリメピリドシス体,グリメピリドの順に溶出し,その分離度は1.6以上である.
システムの再現性:標準溶液10μLにつき、上記の条件で試験を6回繰り返すとき、グリメピリドのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
水分 0.5%以下(0.5g,容量滴定法,直接滴定)
含量 99.0%以上. 定量法 本品約0.3gを精密に量り,N,N―ジメチルホルムアミド55mL及びメタノール5mLに溶かし,0.1mol/Lテトラブチルアンモニウムヒドロキシド液で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/Lテトラブチルアンモニウムヒドロキシド液1mL=49.06mgC24H34N4O5S
リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH7.5 0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液1000mLに,クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH7.5に調整する.
グリメピリドシス体 1―{4―[2―(3―Ethyl―4―methyl―2―oxo―3―pyrroline―1―carboxamido)ethyl]phenylsulfonyl}―3―(cis―4―methylcyclohexyl)urea
C24H34N4O5S白色の結晶又は結晶性の粉末である.
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3400cm-1,3390cm-1,3310cm-1,1699cm-1,1682cm-1,1357cm-1及び1157cm-1付近に吸収を認める.
塩化カリウム徐放錠
Potassium Chloride Extended―release Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mLを正確にとり,直ちに37±0.5℃に加温した水20mLを正確に注意して補う.溶出液は孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩化カリウム(KCl)約0.67mgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩化カリウム標準品を130℃で2時間乾燥し,その約0.017gを精密に量り,水に溶かし,正確に25mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のカリウムのピーク面積AT(n)及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
n回目の溶出液採取時における塩化カリウム(KCl)の表示量に対する溶出率(%)
(n=1,2,3)
WS:塩化カリウム標準品の量(mg)
C:1錠中の塩化カリウム(KCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:電気伝導度検出器
カラム:内径5.0mm,長さ15cmのステンレス管に10μmの液体クロマトグラフ用強酸性イオン交換樹脂(SO2型)を充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:薄めた硝酸(1→3140)
流量:カリウムの保持時間が約7分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,カリウムのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ800段以上,2.5以下である.
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,カリウムのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
600mg |
1時間 |
15~45% |
|
2時間 |
40~70% |
|
8時間 |
85%以上 |
塩化カリウム標準品 塩化カリウム(日局)
d―マレイン酸クロルフェニラミン散
d―Chlorpheniramine Maleate Powder
溶出試験 本品の表示量に従いd―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にd―マレイン酸クロルフェニラミン標準品を65℃で4時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のd―クロルフェニラミンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
d―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)の表示量に対する溶出率(%)=WS/WT×AT/AS×1/C×9
WS:d―マレイン酸クロルフェニラミン標準品の量(mg)
WT:d―マレイン酸クロルフェニラミン散の秤取量(g)
C:1g中のd―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:262nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ラウリル硫酸ナトリウムの薄めたリン酸(1→1000)溶液(29→10000)/アセトニトリル混液(1:1)
流量:d―クロルフェニラミンの保持時間が約7分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,d―クロルフェニラミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,d―クロルフェニラミンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
10mg/g |
15分 |
85%以上 |
d―マレイン酸クロルフェニラミン標準品 d―マレイン酸クロルフェニラミン(日局).
d―マレイン酸クロルフェニラミン錠
d―Chlorpheniramine Maleate Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にd―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)約2.2μgを含む液となるように水を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする.別にd―マレイン酸クロルフェニラミン標準品を65℃で4時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のd―クロルフェニラミンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
d―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)の表示量に対する溶出率(%)=WS×AT/AS×V′/V×1/C×9
WS:d―マレイン酸クロルフェニラミン標準品の量(mg)
C:1錠中のd―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:262nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ラウリル硫酸ナトリウムの薄めたリン酸(1→1000)溶液(29→10000)/アセトニトリル混液(1:1)
流量:d―クロルフェニラミンの保持時間が約7分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,d―クロルフェニラミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,d―クロルフェニラミンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
2mg |
15分 |
80%以上 |
d―マレイン酸クロルフェニラミン標準品 d―マレイン酸クロルフェニラミン(日局).
d―マレイン酸クロルフェニラミンドライシロップ
d―Chlorpheniramine Maleate Dry Syrup
溶出試験 本品の表示量に従いd―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にd―マレイン酸クロルフェニラミン標準品を65℃で4時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のd―クロルフェニラミンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
d―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)の表示量に対する溶出率(%)=WS/WT×AT/AS×1/C×9
WS:d―マレイン酸クロルフェニラミン標準品の量(mg)
WT:d―マレイン酸クロルフェニラミンドライシロップの秤取量(g)
C:1g中のd―マレイン酸クロルフェニラミン(C16H19ClN2・C4H4O4)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:262nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ラウリル硫酸ナトリウムの薄めたリン酸(1→1000)溶液(29→10000)/アセトニトリル混液(1:1)
流量:d―クロルフェニラミンの保持時間が約7分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,d―クロルフェニラミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,d―クロルフェニラミンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
2mg/g |
15分 |
80%以上 |
d―マレイン酸クロルフェニラミン標準品 d―マレイン酸クロルフェニラミン(日局).
シルニジピン錠
Cilnidipine Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液にポリソルベート80 1gに薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)1000mLを加えた液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にシルニジピン(C27H28N2O7)約5.6μgを含む液となるようにポリソルベート80 1gに薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)1000mLを加えた液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にシルニジピン標準品を60℃で3時間減圧乾燥し,その約0.028gを精密に量り,アセトニトリルに溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,ポリソルベート801gに薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)1000mLを加えた液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のシルニジピンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
シルニジピン(C27H28N2O7)の表示量に対する溶出率(%)=WS×AT/AS×V′/V×1/C×18
WS:シルニジピン標準品の量(mg)
C:1錠中のシルニジピン(C27H28N2O7)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸水素二ナトリウム十二水和物3.58gを水1000mLに溶かし,リン酸を加えてpH6.0に調整する.この液400mLにアセトニトリル600mLを加える.
流量:シルニジピンの保持時間が約8分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,シルニジピンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,シルニジピンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
5mg |
90分 |
70%以上 |
10mg |
90分 |
70%以上 |
シルニジピン標準品 C27H28N2O7:492.52 (±)―1,4―ジヒドロ―2,6―ジメチル―4―(3―ニトロフェニル)―3,5―ピリジンジカルボン酸2―メトキシエチルエステル3―フェニル―2(E)―プロペニルエステルで,下記の規格に適合するもの.
精製法 本操作は遮光した容器を用いて行う.シルニジピン10gにメタノール70mLを加え,50℃に加温して溶かし,かき混ぜながら常温まで冷却する.析出した結晶をろ取し,少量のメタノールで洗う.同様の操作を更に2回繰り返し,得られた結晶を5時間減圧乾燥する.
性状 本品は淡黄色の結晶性の粉末である.
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3290cm-1,1698cm-1,1524cm-1,1348cm-1,1203cm-1,964cm-1及び745cm-1付近に吸収を認める.
融点 108~112℃
類縁物質 本操作は遮光した容器を用いて行う.本品0.25gをメタノール50mLに溶かし,試料溶液とする.この液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に50mLとする.この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のシルニジピン以外のピークの合計面積は,標準溶液のシルニジピンのピーク面積より大きくない.
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:内径6mm,長さ30cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸水素二ナトリウム十二水和物3.58gを水1000mLに溶かし,リン酸を加えてpH6.0に調整する.この液400mLにアセトニトリル600mLを加える.
流量:シルニジピンの保持時間が約23分になるように調整する.
面積測定範囲:溶媒のピークの後からシルニジピンの保持時間の約2倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液10mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に20mLとする.この液10μLから得たシルニジピンのピーク面積が標準溶液のシルニジピンのピーク面積の35~65%になることを確認する.
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験をするとき,シルニジピンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ8000段以上、2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,シルニジピンのピーク面積の相対標準偏差は3.0%以下である.
乾燥減量 0.5%以下(1.0g,減圧,60℃,3時間)
塩酸キナプリル錠
Quinapril Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)約1.2μgを含む液となるようにpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸キナプリル標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定により水分を測定しておく)約0.024gを精密に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のキナプリルのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×AT/AS×V′/V×1/C×9/2
WS:脱水物に換算した塩酸キナプリル標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.6gを水に溶かし,1000mLとする.この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸を加えてpH2.0に調整する.この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1500mLを加える.
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリルのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0%以下である.
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
5.4mg |
15分 |
85%以上 |
10.8mg |
15分 |
85%以上 |
21.7mg |
15分 |
80%以上 |
塩酸キナプリル標準品 C25H30N2O5・HCl:474.98 (+)―(S)―2―{(S)―N―[(S)―1―エトキシカルボニル―3―フェニルプロピル]アラニル}―1,2,3,4―テトラヒドロイソキノリン―3―カルボン酸塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.
精製法 塩酸キナプリル80gをアセトニトリル1600mLに加温して溶かし,ろ過する.ろ液を冷暗所で24時間放置した後,析出した結晶をガラスろ過器(G3)を用いてろ取し,約5℃に冷却したアセトニトリル50mLずつで3回洗う.この結晶を50℃で1時間減圧乾燥した後,めのう製乳鉢を用いて粉砕する.これを50℃で24時間減圧乾燥した後,再びめのう製乳鉢を用いて粉砕し,更に50℃で24時間減圧乾燥する.
性状 本品は白色の無晶性の粉末である.
本品は潮解性である.
確認試験
(1) 本品のメタノール溶液(1→2000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長256~260nm,262~266nm及び269~273nmに吸収の極大を示す.
(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1737cm-1,1648cm-1,1452cm-1,1208cm-1及び749cm-1付近に吸収を認める.
旋光度 画像2 (2KB)
:+14.4~+16.0°(0.5g,メタノール,25mL,100mm)
純度試験
(1) 類縁物質 試料溶液調製後,速やかに試験を行う.本品0.050gをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)50mLに溶かし,試料溶液とする.試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法によりキナプリル以外のピークの量を求めるとき,キナプリルに対する相対保持時間約0.5及び約2.0のピークはそれぞれ0.3%以下,その他の個々のピークは0.1%以下である.また,キナプリル以外のピークの合計量は1.0%以下である.
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.6gを水に溶かし,1000mLとする.この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸を加えてpH2.0に調整する.この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1000mLを加える.
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する.
面積測定範囲:キナプリルの保持時間の約4倍の範囲
システム適合性
検出の確認:試料溶液1mLにpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて200mLとし,システム適合性試験用溶液とする.システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に50mLとする.この液10μLから得たキナプリルのピーク面積が,システム適合性試験用溶液10μLから得たキナプリルのピーク面積の5~15%になることを確認する.
システムの性能:本品及びベンゾフェノン5mgずつをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)200mLに溶かす.この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリル,ベンゾフェノンの順に溶出し,その分離度は14以上である.
システムの再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
(2) アセトニトリル及びアセトン 本品0.50gをN,N―ジメチルホルムアミドに溶かし,正確に10mLとし,試料溶液とする.別にアセトニトリル及びアセトン2.5mLずつを正確に量り,N,N―ジメチルホルムアミドを加えて正確に200mLとする.この液2.5mLを正確に量り,N,Nジメチルホルムアミドを加えて正確に50mLとする.更にこの液5mLを正確に量り,N,Nジメチルホルムアミドを加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液5μLずつを正確にとり,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積は,標準溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積の2/5より大きくない.
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管にガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール6000を150~180μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に25%の割合で被覆したものを充てんする.
カラム温度:90℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:アセトニトリルの保持時間が約9分になるように調整する.
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り,N,N―ジメチルホルムアミドを加えて正確に25mLとする.この液5μLから得たアセトニトリル及びアセトンのピーク面積が,標準溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積の10~30%になることを確認する.
システムの性能:標準溶液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,アセトン,アセトニトリルの順に流出し,その分離度は8以上である.
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アセトニトリル及びアセトンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
水分 1.0%以下(0.5g,容量滴定法,直接滴定).
含量 換算した脱水物に対し99.5%以上. 定量法 本操作は本品を溶かした後,速やかに行う.本品約0.5gを精密に量り,酢酸(100)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=47.50mg C25H30N2O5・HCl
塩化レボカルニチン錠
Levocarnitine Chloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)約0.11mgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとする.この液10mLを正確に量り,薄めたリン酸(57→25000)を加えて正確に20mLとし,試料溶液とする.別に塩化レボカルニチン標準品をシリカゲルを乾燥剤として80℃で4時間減圧乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液10mLを正確に量り,薄めたリン酸(57→25000)を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のレボカルニチンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)の表示量に対する溶出率(%)=WS×AT/AS×V′/V×1/C×450
WS:塩化レボカルニチン標準品の量(mg)
C:1錠中の塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム試液1000mLに薄めたリン酸(17→5000)を加えてpH2.5に調整した液に,1―オクタンスルホン酸ナトリウム3.03gを溶かして1000mLとする.この液950mLにアセトニトリル50mLを加える.
流量:レボカルニチンの保持時間が約11分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,レボカルニチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ5000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,レボカルニチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg |
15分 |
80%以上 |
300mg |
30分 |
85%以上 |
塩化レボカルニチン標準品 C7H16ClNO3:197.66 (-)―(R)―(3―カルボキシ―2―ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドで,下記の規格に適合するもの.
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である.
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1723cm-1,1475cm-1,1401cm-1,1189cm-1及び1089cm-1付近に吸収を認める.
旋光度画像3 (2KB)
:-22.7~-24.0°(乾燥後,1g,水,50mL,100mm).
融点 137~141℃
純度試験 類縁物質標準品の入手及び試験方法の検討中
乾燥減量 5.0%以下(0.5g,減圧,シリカゲル,80℃,4時間).
含量 99.0%以上. 定量法 本品を乾燥し,その約0.5gを精密に量り,水30mLに溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液2滴).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=19.766mg C7H16ClNO3
塩酸ファドロゾール水和物錠
Fadrozole Hydrochloride Hydrate Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ファドロゾール水和物(C14H13N3・HCl・1/2H2O)約1.2μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとする.この液10mLに0.1mol/L塩酸試液10mLを正確に加え,試料溶液とする.別に塩酸ファドロゾール水和物標準品を105℃で4時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,0.1mol/L塩酸試液に溶かし,正確に200mLとする.この液2mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に200mLとする.更にこの液10mLを正確に量り,水10mLを正確に加え,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のファドロゾールのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩酸ファドロゾール水和物(C14H13N3・HCl・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)=WS×AT/AS×V′/V×1/C×9/2×1.035
WS:塩酸ファドロゾール水和物標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸ファドロゾール水和物(C14H13N3・HCl・1/2H2O)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:229nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム2gと1―ヘキサンスルホン酸ナトリウム0.94gを水に溶かし,1000mLとする.この液にリン酸を加え,pH2.5に調整する.この液800mLにアセトニトリル200mLを加える.
流量:ファドロゾールの保持時間が約8分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,ファドロゾールのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ファドロゾールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
1.04mg |
15分 |
85%以上 |
塩酸ファドロゾール水和物標準品 C14H13N3・HCl・1/2H2O:268.74 (±)―4―(5,6,7,8―テトラヒドロイミダゾ[1,5―α]ピリジン―5―イル)ベンゾニトリル塩酸塩1/2水和物で,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.
精製法 塩酸ファドロゾール水和物にアセトン/水混液(9:1)を加え,加温して溶かす.熱時ろ過し,ろ液を冷暗所に一夜放置する.析出した結晶をろ取し,少量のアセトンで洗う.得られた結晶を粉末とし,50℃で3時間乾燥する.
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である.
確認試験
(1) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数2230cm-1,1607cm-1,1535cm-1,1308cm-1及び845cm-1付近に吸収を認める.
(2) 本品0.03gを核磁気共鳴スペクトル測定用重水素化メタノール0.5mLに溶かし,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ5.7ppm付近に四重線のシグナルAを,δ7.4ppm付近,δ7.5ppm付近,δ7.8ppm付近及びδ8.6ppm付近にそれぞれ二重線のシグナルB,C,D及びEを示し,各シグナルの面積強度比A:B:C:D:Eは1:1:2:2:1である.
融点 213~216℃(乾燥後).
純度試験 本品0.025gを移動相50mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のファドロゾール以外のピークの合計面積は,標準溶液のファドロゾールのピーク面積の3/10より大きくない.
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径4.0mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム2gと1―ヘキサンスルホン酸ナトリウム0.94gを水に溶かし,1000mLとする.この液にリン酸を加え,pH2.5に調整する.この液800mLにアセトニトリル200mLを加える.
流量:ファドロゾールの保持時間が約8分になるように調整する.
面積測定範囲:溶媒のピークの後からファドロゾールの保持時間の約3倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする.この液20μLから得たファドロゾールのピーク面積が,標準溶液のファドロゾールのピーク面積の7~13%になることを確認する.
システムの性能:本品3mg及びパラオキシ安息香酸メチル0.01gを移動相に溶かし,50mLとする.この液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,ファドロゾール,パラオキシ安息香酸メチルの順に溶出し,その分離度は4以上である.
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ファドロゾールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
乾燥減量 3.0~3.8%(1g,105℃,4時間).
含量 99.5%以上. 定量法 本品を乾燥し,その約0.4gを精密に量り,無水酢酸/酢酸(100)混液(7:3)80mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=25.973mg C14H13N3・HCl
塩酸エピナスチンカプセル
Epinastine Hydrochloride Capsules
溶出試験 本品の表示量に従い塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)約0.02gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別に塩酸エピナスチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のエピナスチンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS/WT×AT/AS×1/C×90
WS:塩酸エピナスチン標準品の量(mg)
WT:塩酸エピナスチンカプセルの秤取量(g)
C:1g中の塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:1―ヘプタンスルホン酸ナトリウム0.5gを水680mLに溶かし,薄めたリン酸(1→10)を加えてpH3.2に調整する.この液にアセトニトリル320mLを加える.
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する.
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である.
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格