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○医療用医薬品の品質再評価に係る公的溶出試験(案)等について

(平成17年8月16日)

(薬食審査発第0816001号)

(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)

平成15年1月31日厚生労働省告示第3号、平成15年7月25日厚生労働省告示第265号及び平成16年1月21日厚生労働省告示第12号をもって行われた再評価指定については、それぞれ平成15年5月2日、平成15年10月27日及び平成16年4月20日が再評価申請期限であったところであるが、今般、このうち別紙製剤につき、公的溶出試験(案)を別添1、標準製剤等を別添2、標準的な溶出試験条件を別添3のとおりとすることとしたので、貴管下関係業者に対し周知徹底方よろしく御配慮願いたい。

なお、今般、公的溶出試験(案)が示されたことに伴い、当該製剤に係る再評価申請者が平成10年9月9日医薬審第790号審査管理課長通知「医療用医薬品の品質再評価に伴う溶出試験の設定に係る承認事項一部変更承認申請等の取扱いについて」による溶出試験一変申請を行う場合には、平成17年11月16日までに行うよう、併せて御指導願いたい。

別紙

塩酸シプロヘプタジン(10mg/g散、4mg錠)

タンニン酸ジフェンヒドラミン(100mg/g散)

メキタジン(3mg錠)

メトロニダゾール(250mg錠)

マレイン酸セチプチリン(1mg錠)

リスペリドン(10mg/g細粒、1mg錠、2mg錠、3mg錠)

レピリナスト(150mg錠)

塩酸テモカプリル(1mg錠、2mg錠、4mg錠)

エグアレンナトリウム(25mg/g顆粒)

別添1

公的溶出試験(案)について(別に規定するものの他,日本薬局方一般試験法溶出試験法を準用する。)

塩酸シプロヘプタジン10mg/g散

溶出試験 本品の表示量に従い塩酸シプロヘプタジン無水物(C21H21N・HCl)約4mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。規定時間後,溶出液20mL以上をとり,その一部を遠心分離し,その上清を試料溶液とし,ポリプロピレン製の液体クロマトグラフ用バイアルに移す。別に塩酸シプロヘプタジン標準品を100℃(減圧・0.67kPa以下)で5時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,移動相に溶かし,正確に100mLとする。この液10mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとする。この液10mLを正確に量り,移動相を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のシプロヘプタジンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。

塩酸シプロヘプタジン無水物(C21H21N・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(18/C)

WS:塩酸シプロヘプタジン標準品の量(mg)

WT:塩酸シプロヘプタジン10mg/g散の秤取量(g)

C:1g中の塩酸シプロヘプタジン無水物(C21H21N・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:285nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相:水/アセトニトリル/メタノール/メタンスルホン酸混液(520:240:240:1)

流量:シプロヘプタジンの保持時間が約5分になるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,シプロヘプタジンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上及び1.5以下である。

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,シプロヘプタジンのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。

塩酸シプロヘプタジン標準品:塩酸シプロヘプタジン(日局)。ただし,乾燥したものを定量するとき,99.0%以上を含むもの。

塩酸シプロヘプタジン4mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。規定時間後,溶出液20mL以上をとり,その一部を遠心分離し,その上清を試料溶液とし,ガラス製の液体クロマトグラフ用バイアルに移す。別に塩酸シプロヘプタジン標準品を100℃(減圧・0.67kPa以下)で5時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,移動相に溶かし,正確に100mLとする。この液10mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとする。この液10mLを正確に量り,移動相を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のシプロヘプタジンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。

塩酸シプロヘプタジン無水物(C21H21N・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(18/C)

WS:塩酸シプロヘプタジン標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸シプロヘプタジン無水物(C21H21N・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:285nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相:水/アセトニトリル/メタノール/メタンスルホン酸混液(520:240:240:1)

流量:シプロヘプタジンの保持時間が約5分になるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,シプロヘプタジンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上及び1.5以下である。

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,シプロヘプタジンのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。

塩酸シプロヘプタジン標準品:塩酸シプロヘプタジン(日局)。ただし,乾燥したものを定量するとき,99.0%以上を含むもの。

タンニン酸ジフェンヒドラミン100mg/g散

溶出試験 本品の約1gを精密に量り,試験液にpH4.0の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液(0.05mol/L)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始45分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に,塩酸ジフェンヒドラミン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約30mgを精密に量り,pH4.0の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液(0.05mol/L)に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,pH4.0の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液(0.05mol/L)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行ない,それぞれの液のジフェンヒドラミンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の45分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。

ジフェンヒドラミン(C17H21NO)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×90×0.875

WS:塩酸ジフェンヒドラミン標準品の量(mg)

WT:タンニン酸ジフェンヒドラミン散の秤取量(g)

C:1g中のジフェンヒドラミンの表示量(mg)(ジフェンヒドラミンとして30mg/g)

0.875:塩酸ジフェンヒドラミンのジフェンヒドラミンへの分子量補正係数

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:pH3.0の0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム試液900mLに

薄めたトリメチルアミン溶液(3→10)3mL及びアセトニトリル600mLを加える。

移動相流量:ジフェンヒドラミンの保持時間が約8分になるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記条件で操作するとき,ジフェンヒドラミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数はそれぞれ2000段以上,2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ジフェンヒドラミンのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。

(注)塩酸ジフェンヒドラミン標準品 塩酸ジフェンヒドラミン(日局)。ただし,乾燥したものを定量したとき,塩酸ジフェンヒドラミン(C17H21NO・HCl)99.0%以上含むものを塩酸ジフェンヒドラミン標準品とする。

メキタジン3mg錠

溶出試験 本操作は遮光下で行う。本品1個をとり,試験液にpH6.8の日本薬局方試薬・試液のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始45分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にメキタジン標準品を酸化リン(Ⅴ)を乾燥剤として60℃で3時間減圧乾燥し,その約0.015gを精密に量り,メタノール50mLに溶かし,pH6.8の日本薬局方試薬・試液のリン酸塩緩衝液(1→2)を加え正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,pH6.8の日本薬局方試薬・試液のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長253nmにおける吸光度AT及びASを測定する。

本品の45分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。

メキタジン(C20H22N2S)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(45/2)

WS:メキタジン標準品の量(mg)

C:1錠中のメキタジン(C20H22N2S)の表示量(mg)

メキタジン標準品:メキタジン(日局)。ただし,乾燥したものを定量するとき,メキタジン(C20H22N2S)99.0%以上を含むもの。

メトロニダゾール錠250mg

本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始90分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,試料溶液とする。別にメトロニダゾール標準品をデシケーター(減圧,シリカゲル)で24時間乾燥し,その約22mgを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長320nmにおける吸光度AT及びASを測定する。

本品の90分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。

メトロニダゾール(C6H9N3O3)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×1125

WS:メトロニダゾール標準品の量(mg)

C:1錠中のメトロニダゾール(C6H9N3O3)の表示量(mg)

メトロニダゾール標準品 メトロニダゾール(日局)。

マレイン酸セチプチリン1mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液5mLを正確に量り,希釈液10mLを正確に加え,試料溶液とする。別にマレイン酸セチプチリン標準品を105℃で1時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,移動相に溶かし,正確に100mLとする。この液4mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,希釈液10mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のセチプチリンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の15分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。

マレイン酸セチプチリン(C19H19N・C4H4O4)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(18/5)

WS:マレイン酸セチプチリン標準品の量(mg)

C:1錠中のマレイン酸セチプチリン(C19H19N・C4H4O4)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:262nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:メタノール/2.5mmol/Lリン酸アンモニウム緩衝液(pH7.5)混液(3:1)

流量:セチプチリンの保持時間が約8分となるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,セチプチリンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,セチプチリンのピーク面積の相対標準偏差は2%以下である。

2.5mmol/Lリン酸アンモニウム緩衝液(pH7.5):リン酸水素二アンモニウム0.33gを水に溶かし1000mLとした液に,リン酸二水素アンモニウム0.29gを水に溶かし1000mLとした液を加え,pH7.5に調整する。

希釈液:メタノール/0.15mol/Lリン酸アンモニウム緩衝液(pH7.5)混液(1:1)

0.15mol/Lリン酸アンモニウム緩衝液(pH7.5):リン酸水素二アンモニウム19.8gを水に溶かし1000mLとした液に,リン酸二水素アンモニウム17.3gを水に溶かし1000mLとした液を加え,pH7.5に調整する。

マレイン酸セチプチリン標準品 本品を乾燥したものは定量するとき,マレイン酸セチプチリン(C19H19N・C4H4O4)99.0%以上を含有する。必要な場合には次に示す方法で製する。

製法 マレイン酸セチプチリン2gにエタノール(99.5)20mLを加え,加温して溶かし,熱時ろ過する。ろ液を冷却し,析出した結晶をろ取し,氷冷したエタノール(99.5)少量で洗う。得られた結晶を風乾した後,60℃,減圧で3時間乾燥する。

性状 本品は白色~微黄白色の結晶性の粉末で,においはなく,味は苦い。本品は酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく,メタノールにやや溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けにくく,水又は酢酸エチルに溶けにくく,エーテルに極めて溶けにくく,ヘキサンにほとんど溶けない。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→2500)5mLにドラーゲンドルフ試液3滴を加えるとき,液はだいだい色の沈殿を生じる。

(2) 本品0.06gに重クロム酸カリウム・硫酸試液10mLを加えて,水浴中で10分間加熱するとき,液は青緑色を呈する。

(3) 本品のメタノール溶液(1→40000)につき,日本薬局方一般試験法の紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長261~263nmに吸収の極大を示す。

吸光度 画像1 (2KB)別ウィンドウが開きます
(262nm):330~340(乾燥後,0.025g,メタノール,2000mL)

融点 155~158℃

純度試験 類縁物質 本品0.10gをとり,メタノール5mLを正確に加えて溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に50mLとする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,日本薬局方一般試験法の薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にn―プロパノール/酢酸(100)/水混液(4:1:1)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長:254nm)を照射するとき,試料溶液から得たセチプチリン(Rf値約0.45)及びマレイン酸(Rf値約0.60)のスポット以外のスポットは標準溶液から得たセチプチリンのスポットより濃くない。

乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,1時間)

定量法 本品を乾燥し,その約0.2gを精密に量り,酢酸(100)40mLを加えて溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(日本薬局方一般試験法の滴定終点検出法電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=37.744mg C19H19N・C4H4O4

リスペリドン10mg/g細粒

溶出試験 本品約0.3gを精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(パドル法)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加えて試料溶液とする。別に定量用リスペリドンを80℃(減圧)で4時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に50mLとする。この液15mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとする。この液2mLを正確に量り,試験液を加えて正確に200mLとし,この液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のリスペリドンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。

リスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×(54/5)

WS:定量用リスペリドンの量(mg)

WT:リスペリドン細粒の秤取量(g)

C:1g中のリスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:237nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:水/アセトニトリル混液(13:7)1000mLにトリフルオロ酢酸1mLを加えた後,アンモニア水(28)を使用して,約pH2.9とした後,水/アンモニア水(28)混液(1:1)を加えてpH3.0±0.1に調整する。

流量:リスペリドンの保持時間が約3分になるように調整する(1.0mL/min)。

システム適合性

システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3500段以上,2.5以下である。

システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

リスペリドン,定量用 C23H27FN4O2:410.48 3―[2―[4―(6―フルオロ―1,2―ベンズイソキサゾール―3―イル)ピペリジノ]エチル]―6,7,8,9―テトラヒドロ―2―メチル―4H―ピリド[1,2―a]ピリミジン―4―オンで,下記の規格に適合するもの。必要な場合には,次に示す方法により精製する。

精製法 リスペリドン10gに水50mLを加え,10分間激しく振り混ぜる。この液をガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を乾燥する(減圧,60℃,3時間)。得られた乾燥物にエタノール20mLを加え,水浴中で還流しながら更にエタノールを徐々に加えて完全に溶けるまで加える。約5分間還流させ,室温で一夜放置後,氷冷しながら,ガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を冷エタノールで3回洗浄し,乾燥する(減圧,60℃,8時間)。

性状 本品は白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。

類縁物質 本品0.1gを精密に量り,メタノールを加えて溶かし10mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のリスペリドン以外のピークの面積は,いずれも標準溶液のリスペリドンのピーク面積より大きくなく,試料溶液のリスペリドン以外のピークの合計面積は,標準溶液のリスペリドンのピーク面積の1.5倍より大きくない。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:260nm)

カラム:内径4.6mm,長さ10cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相A:酢酸アンモニウム溶液(1→200)

移動相B:メタノール

移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。

注入後からの時間(分)

移動相A(%)

移動相B(%)

0~15

70→30

30→70

15~20

30

70

20~21

30→70

70→30

流量:毎分1.5mL

面積測定範囲:リスペリドンの保持時間の約2倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に20mLとする。この液10μLから得られたリスペリドンのピーク面積が標準溶液のリスペリドンのピーク面積の5~15%になることを確認する。

システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数はそれぞれ5000段以上,2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,4時間)。

含量 換算した乾燥物に対して99.0%以上 定量法 本品約0.15gを精密に量り,2―ブタノン/酢酸(100)混液(7:1)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=20.53mg C23H27FN4O2

別に規定するもののほか,規格及び試験方法は,日本薬局方の通則,製剤総則及び一般試験法による。

リスペリドン1mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(パドル法)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加えて試料溶液とする。別に定量用リスペリドンを80℃(減圧)で4時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとする。この液2mLを正確に量り,試験液を加えて正確に200mLとし,この液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のリスペリドンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。

リスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(18/5)

WS:定量用リスペリドンの量(mg)

C:1錠中のリスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:237nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:水/アセトニトリル混液(13:7)1000mLにトリフルオロ酢酸1mLを加えた後,アンモニア水(28)を使用して,約pH2.9とした後,水/アンモニア水(28)混液(1:1)を加えてpH3.0±0.1に調整する。

流量:リスペリドンの保持時間が約3分になるように調整する(1.0mL/min)。

システム適合性

システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3500段以上,2.5以下である。

システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

リスペリドン,定量用 C23H27FN4O2:410.48 3―[2―[4―(6―フルオロ―1,2―ベンズイソキサゾール―3―イル)ピペリジノ]エチル]―6,7,8,9―テトラヒドロ―2―メチル―4H―ピリド[1,2―a]ピリミジン―4―オンで,下記の規格に適合するもの。必要な場合には,次に示す方法により精製する。

精製法 リスペリドン10gに水50mLを加え,10分間激しく振り混ぜる。この液をガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を乾燥する(減圧,60℃,3時間)。得られた乾燥物にエタノール20mLを加え,水浴中で還流しながら更にエタノールを徐々に加えて完全に溶けるまで加える。約5分間還流させ,室温で一夜放置後,氷冷しながら,ガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を冷エタノールで3回洗浄し,乾燥する(減圧,60℃,8時間)。

性状 本品は白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。

類縁物質 本品0.1gを精密に量り,メタノールを加えて溶かし10mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のリスペリドン以外のピークの面積は,いずれも標準溶液のリスペリドンのピーク面積より大きくなく,試料溶液のリスペリドン以外のピークの合計面積は,標準溶液のリスペリドンのピーク面積の1.5倍より大きくない。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:260nm)

カラム:内径4.6mm,長さ10cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相A:酢酸アンモニウム溶液(1→200)

移動相B:メタノール

移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。

注入後からの時間(分)

移動相A(%)

移動相B(%)

0~15

70→30

30→70

15~20

30

70

20~21

30→70

70→30

流量:毎分1.5mL

面積測定範囲:リスペリドンの保持時間の約2倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に20mLとする。この液10μLから得られたリスペリドンのピーク面積が標準溶液のリスペリドンのピーク面積の5~15%になることを確認する。

システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数はそれぞれ5000段以上,2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,4時間)。

含量 換算した乾燥物に対して99.0%以上 定量法 本品約0.15gを精密に量り,2―ブタノン/酢酸(100)混液(7:1)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=20.53mg C23H27FN4O2

別に規定するもののほか,規格及び試験方法は,日本薬局方の通則,製剤総則及び一般試験法による。

リスペリドン2mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(パドル法)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加えて試料溶液とする。別に定量用リスペリドンを80℃(減圧)で4時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に50mLとする。この液10mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとする。この液2mLを正確に量り,試験液を加えて正確に200mLとし,この液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のリスペリドンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。

リスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(36/5)

WS:定量用リスペリドンの量(mg)

C:1錠中のリスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:237nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:水/アセトニトリル混液(13:7)1000mLにトリフルオロ酢酸1mLを加えた後,アンモニア水(28)を使用して,約pH2.9とした後,水/アンモニア水(28)混液(1:1)を加えてpH3.0±0.1に調整する。

流量:リスペリドンの保持時間が約3分になるように調整する(1.0mL/min)。

システム適合性

システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3500段以上,2.5以下である。

システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

リスペリドン,定量用 C23H27FN4O2:410.48 3―[2―[4―(6―フルオロ―1,2―ベンズイソキサゾール―3―イル)ピペリジノ]エチル]―6,7,8,9―テトラヒドロ―2―メチル―4H―ピリド[1,2―a]ピリミジン―4―オンで,下記の規格に適合するもの。必要な場合には,次に示す方法により精製する。

精製法 リスペリドン10gに水50mLを加え,10分間激しく振り混ぜる。この液をガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を乾燥する(減圧,60℃,3時間)。得られた乾燥物にエタノール20mLを加え,水浴中で還流しながら更にエタノールを徐々に加えて完全に溶けるまで加える。約5分間還流させ,室温で一夜放置後,氷冷しながら,ガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を冷エタノールで3回洗浄し,乾燥する(減圧,60℃,8時間)。

性状 本品は白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。

類縁物質 本品0.1gを精密に量り,メタノールを加えて溶かし10mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のリスペリドン以外のピークの面積は,いずれも標準溶液のリスペリドンのピーク面積より大きくなく,試料溶液のリスペリドン以外のピークの合計面積は,標準溶液のリスペリドンのピーク面積の1.5倍より大きくない。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:260nm)

カラム:内径4.6mm,長さ10cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相A:酢酸アンモニウム溶液(1→200)

移動相B:メタノール

移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。

注入後からの時間(分)

移動相A(%)

移動相B(%)

0~15

70→30

30→70

15~20

30

70

20~21

30→70

70→30

流量:毎分1.5mL

面積測定範囲:リスペリドンの保持時間の約2倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に20mLとする。この液10μLから得られたリスペリドンのピーク面積が標準溶液のリスペリドンのピーク面積の5~15%になることを確認する。

システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数はそれぞれ5000段以上,2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,4時間)。

含量 換算した乾燥物に対して99.0%以上 定量法 本品約0.15gを精密に量り,2―ブタノン/酢酸(100)混液(7:1)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=20.53mg C23H27FN4O2

別に規定するもののほか,規格及び試験方法は,日本薬局方の通則,製剤総則及び一般試験法による。

リスペリドン3mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(パドル法)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加えて試料溶液とする。別に定量用リスペリドンを80℃(減圧)で4時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に50mLとする。この液15mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとする。この液2mLを正確に量り,試験液を加えて正確に200mLとし,この液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(1→137)3mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のリスペリドンのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。

リスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(54/5)

WS:定量用リスペリドンの量(mg)

C:1錠中のリスペリドン(C23H27FN4O2)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:237nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:水/アセトニトリル混液(13:7)1000mLにトリフルオロ酢酸1mLを加えた後,アンモニア水(28)を使用して,約pH2.9とした後,水/アンモニア水(28)混液(1:1)を加えてpH3.0±0.1に調整する。

流量:リスペリドンの保持時間が約3分になるように調整する(1.0mL/min)。

システム適合性

システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3500段以上,2.5以下である。

システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

リスペリドン,定量用 C23H27FN4O2:410.48 3―[2―[4―(6―フルオロ―1,2―ベンズイソキサゾール―3―イル)ピペリジノ]エチル]―6,7,8,9―テトラヒドロ―2―メチル―4H―ピリド[1,2―a]ピリミジン―4―オンで,下記の規格に適合するもの。必要な場合には,次に示す方法により精製する。

精製法 リスペリドン10gに水50mLを加え,10分間激しく振り混ぜる。この液をガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を乾燥する(減圧,60℃,3時間)。得られた乾燥物にエタノール20mLを加え,水浴中で還流しながら更にエタノールを徐々に加えて完全に溶けるまで加える。約5分間還流させ,室温で一夜放置後,氷冷しながら,ガラスろ過器(G3)でろ取し,残留物を冷エタノールで3回洗浄し,乾燥する(減圧,60℃,8時間)。

性状 本品は白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。

類縁物質 本品0.1gを精密に量り,メタノールを加えて溶かし10mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に25mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のリスペリドン以外のピークの面積は,いずれも標準溶液のリスペリドンのピーク面積より大きくなく,試料溶液のリスペリドン以外のピークの合計面積は,標準溶液のリスペリドンのピーク面積の1.5倍より大きくない。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:260nm)

カラム:内径4.6mm,長さ10cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相A:酢酸アンモニウム溶液(1→200)

移動相B:メタノール

移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。

注入後からの時間(分)

移動相A(%)

移動相B(%)

0~15

70→30

30→70

15~20

30

70

20~21

30→70

70→30

流量:毎分1.5mL

面積測定範囲:リスペリドンの保持時間の約2倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に20mLとする。この液10μLから得られたリスペリドンのピーク面積が標準溶液のリスペリドンのピーク面積の5~15%になることを確認する。

システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,リスペリドンのピークの理論段数及びシンメトリー係数はそれぞれ5000段以上,2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,リスペリドンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,4時間)。

含量 換算した乾燥物に対して99.0%以上 定量法 本品約0.15gを精密に量り,2―ブタノン/酢酸(100)混液(7:1)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=20.53mg C23H27FN4O2

別に規定するもののほか,規格及び試験方法は,日本薬局方の通則,製剤総則及び一般試験法による。

レピリナスト150mg錠

溶出試験:試験液として,ラウリル硫酸ナトリウムのpH6.8のリン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液溶液(2→1000)を用いる。本品1個をとり,試験液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,アセトニトリル/水/酢酸(100)混液(800:200:1)を加えて正確に20mLとし,試料溶液とする。別に,レピリナスト標準品を105℃で4時間乾燥し,その約0.030gを精密に量り,アセトニトリル/水/酢酸(100)混液(800:200:1)を加えて溶かし,正確に200mLとする。この液5mLを正確に量り,試験液5mLを正確に加えた後,アセトニトリル/水/酢酸(100)混液(800:200:1)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,試験液5mLに,アセトニトリル/水/酢酸(100)混液(800:200:1)を加えて50mLとした液を対照とし,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長289nmにおける吸光度AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。

レピリナスト(C20H21NO5)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(450/C)

WS:レピリナスト標準品の量(mg)

C:1錠中のレピリナスト(C20H21NO5)の表示量(mg)

リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液,pH6.8 0.05mol/Lリン酸水素二ナトリウム試液1000mLに,クエン酸一水和物5.25gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH6.8に調整する。

塩酸テモカプリル1mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。

別に,塩酸テモカプリル標準品(別途本品1gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定法により水分を測定しておく)約0.023gを精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加えて正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。

試料溶液及び標準溶液50μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のテモカプリルのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。

塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(9/2)

WS:脱水物に換算した塩酸テモカプリル標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:234nm)

カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:薄めたリン酸(1→500)/アセトニトリル混液(43:32)

流量:テモカプリルの保持時間が約7分になるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,テモカプリルの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ9000段以上,及び2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テモカプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

塩酸テモカプリル標準品

C23H28N2O5S2・HCl:513.07 (+)―[(2S,6R)―6―[[(S)―1―(エトキシカルボニル)―3―フェニルプロピル]アミノ]―5―オキソ―2―(2―チエニル)ペルヒドロ―1,4―チアゼピン―4―イル]酢酸一塩酸塩で,次の規格に適合するもの。

性状 本品は白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。

確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数1758cm-1,1733cm-1,1676cm-1,1496cm-1,755cm-1,729cm-1及び700cm-1付近に吸収を認める。

類縁物質 本品0.10gを薄めたアセトニトリル(1→2)に溶かし,正確に200mLとし,試料溶液とする。試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法により,それらの量を求めるとき,テモカプリルのピーク以外のピークの合計面積は0.5%以下である。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:234nm)

カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:リン酸溶液(1→500)/アセトニトリル混液(63:37)

流量:テモカプリルの保持時間が約11分になるように調整する(毎分約1mLの一定量)。

面積測定範囲:溶媒のピークの後からテモカプリルの保持時間の約4倍の範囲。

システム適合性

検出の確認:試料溶液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとする。この液10μLから得たテモカプリルのピーク面積は,試料溶液のテモカプリルのピーク面積の0.07~0.13%となることを確認する。

システムの性能:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,テモカプリルの理論段数及びシンメトリー係数は、それぞれ9000段以上,2.0以下である。

試験の再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テモカプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

水分 0.5%以下(1g,容量滴定法,直接滴定)

含量 換算した脱水物に対し、塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)99.5%以上を含む。

本品約0.8gを精密に量り,無水酢酸/酢酸(100)混液(7:3)80mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=51.31mg C23H28N2O5S2・HCl

塩酸テモカプリル2mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に,塩酸テモカプリル標準品(別途本品1gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定法により水分を測定しておく)約0.023gを精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加えて正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。

試料溶液及び標準溶液50μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のテモカプリルのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。

塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×9

WS:脱水物に換算した塩酸テモカプリル標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:234nm)

カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:薄めたリン酸(1→500)/アセトニトリル混液(43:32)

流量:テモカプリルの保持時間が約7分になるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,テモカプリルの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ9000段以上,及び2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テモカプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

塩酸テモカプリル標準品

C23H28N2O5S2・HCl:513.07 (+)―[(2S,6R)―6―[[(S)―1―(エトキシカルボニル)―3―フェニルプロピル]アミノ]―5―オキソ―2―(2―チエニル)ペルヒドロ―1,4―チアゼピン―4―イル]酢酸一塩酸塩で,次の規格に適合するもの。

性状 本品は白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。

確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数1758cm-1,1733cm-1,1676cm-1,1496cm-1,755cm-1,729cm-1及び700cm-1付近に吸収を認める。

類縁物質 本品0.10gを薄めたアセトニトリル(1→2)に溶かし,正確に200mLとし,試料溶液とする。試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法により,それらの量を求めるとき,テモカプリルのピーク以外のピークの合計面積は0.5%以下である。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:234nm)

カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:リン酸溶液(1→500)/アセトニトリル混液(63:37)

流量:テモカプリルの保持時間が約11分になるように調整する(毎分約1mLの一定量)。

面積測定範囲:溶媒のピークの後からテモカプリルの保持時間の約4倍の範囲。

システム適合性

検出の確認:試料溶液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとする。この液10μLから得たテモカプリルのピーク面積は,試料溶液のテモカプリルのピーク面積の0.07~0.13%となることを確認する。

システムの性能:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,テモカプリルの理論段数及びシンメトリー係数は、それぞれ9000段以上,2.0以下である。

試験の再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テモカプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

水分 0.5%以下(1g,容量滴定法,直接滴定)

含量 換算した脱水物に対し、塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)99.5%以上を含む。

本品約0.8gを精密に量り,無水酢酸/酢酸(100)混液(7:3)80mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=51.31mg C23H28N2O5S2・HCl

塩酸テモカプリル4mg錠

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に,塩酸テモカプリル標準品(別途本品1gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定法により水分を測定しておく)約0.023gを精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加えて正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする。この液10mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。

試料溶液及び標準溶液50μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のテモカプリルのピーク面積AT及びASを測定する。

本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。

塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×18

WS:脱水物に換算した塩酸テモカプリル標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:234nm)

カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:薄めたリン酸(1→500)/アセトニトリル混液(43:32)

流量:テモカプリルの保持時間が約7分になるように調整する。

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,テモカプリルの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ9000段以上,及び2.0以下である。

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テモカプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

塩酸テモカプリル標準品

C23H28N2O5S2・HCl:513.07 (+)―[(2S,6R)―6―[[(S)―1―(エトキシカルボニル)―3―フェニルプロピル]アミノ]―5―オキソ―2―(2―チエニル)ペルヒドロ―1,4―チアゼピン―4―イル]酢酸一塩酸塩で,次の規格に適合するもの。

性状 本品は白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。

確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数1758cm-1,1733cm-1,1676cm-1,1496cm-1,755cm-1,729cm-1及び700cm-1付近に吸収を認める。

類縁物質 本品0.10gを薄めたアセトニトリル(1→2)に溶かし,正確に200mLとし,試料溶液とする。試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法により,それらの量を求めるとき,テモカプリルのピーク以外のピークの合計面積は0.5%以下である。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:234nm)

カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:リン酸溶液(1→500)/アセトニトリル混液(63:37)

流量:テモカプリルの保持時間が約11分になるように調整する(毎分約1mLの一定量)。

面積測定範囲:溶媒のピークの後からテモカプリルの保持時間の約4倍の範囲。

システム適合性

検出の確認:試料溶液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え正確に50mLとする。この液10μLから得たテモカプリルのピーク面積は,試料溶液のテモカプリルのピーク面積の0.07~0.13%となることを確認する。

システムの性能:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,テモカプリルの理論段数及びシンメトリー係数は、それぞれ9000段以上,2.0以下である。

試験の再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テモカプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。

水分 0.5%以下(1g,容量滴定法,直接滴定)

含量 換算した脱水物に対し、塩酸テモカプリル(C23H28N2O5S2・HCl)99.5%以上を含む。

本品約0.8gを精密に量り,無水酢酸/酢酸(100)混液(7:3)80mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.1mol/L過塩素酸 1mL=51.31mg C23H28N2O5S2・HCl

エグアレンナトリウム25mg/g顆粒

溶出試験 本品約0.2gを精密に量り,試験液に薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を,試料溶液とする。別にエグアレンナトリウム標準品を80℃で2時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,pH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長284nmにおける吸光度AT及びASを測定する。

本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。

エグアレンナトリウム(C15H17NaO3S・1/3H2O)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×(45/2)

WS:エグアレンナトリウム標準品の量(mg)

WT:本品の採取量(g)

C:1g中のエグアレンナトリウム(C15H17NaO3S・1/3H2O)の表示量(mg)

エグアレンナトリウム標準品:C15H17NaO3S・1/3H2O:306.35 3―エチル―7―イソプロピル―1―アズレンスルホン酸ナトリウム・1/3水和物で下記の規格に適合するもの。必要な場合には次に示す方法により精製する。

精製法 エグアレンナトリウム10gに対して30mLの割合でエタノール(99.5)を加え,加温して溶かし,温時ろ過する。冷後,析出した結晶を集め,エタノール(99.5)2mLずつ3回洗い,さらにエタノール(99.5)から再結晶し,得られた結晶をエタノール(99.5)5mLずつ2回洗う。得られた結晶を80℃で2時間乾燥しデシケーター(シリカゲル)中で放冷する。

性状 本品は青色の結晶又は結晶性粉末である。

確認試験

(1) 紫外吸収スペクトル 本品の水溶液(1→4000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長580nm付近に幅広い吸収の極大を示す。さらに,本品の水溶液(1→200000)の吸収スペクトルを測定するとき,波長237~241nm,283~287nm及び293~297nmに吸収の極大を示す。

(2) 赤外吸収スペクトル 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,2950cm-1,1576cm-1,1385cm-1,1179cm-1及び1047cm-1付近に吸収を認める。

(3) 核磁気共鳴スペクトル 本品の核磁気共鳴スペクトル測定用重水素化メタノール溶液(1→50)につき,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ1.4付近に多重線のシグナルAを,δ3.0付近に幅広い多重線のシグナルBを,δ7.2付近に三重線のシグナルCを,δ7.7付近に二重線のシグナルDを,δ8.0付近に単一線のシグナルEを,δ8.3付近に二重線のシグナルFを,δ9.2付近に単一線又はわずかに分裂した二重線のシグナルGを示し,各シグナルの面積強度比A:B:C:D:E:F:Gはほぼ9:3:1:1:1:1:1である。

純度試験

(1) 1―エチル―5―イソプロピルアズレン,1,3―ジエチル―5―イソプロピルアズレン本品0.020gをとり,メタノールに溶かし,正確に100mLとし,試料溶液とする。別に1―エチル―5―イソプロピルアズレン0.010g及び1,3―ジエチル―5―イソプロピルアズレン0.010gをとり,メタノールに溶かし,正確に100mLとする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に50mLとし,その1mLを正確に量りメタノールを加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液の1―エチル―5―イソプロピルアズレンのピーク面積は,標準溶液の1―エチル―5―イソプロピルアズレンのピーク面積より大きくない。また,試料溶液の1,3―ジエチル―5―イソプロピルアズレンのピーク面積は,標準溶液の1,3―ジエチル―5―イソプロピルアズレンのピーク面積より大きくない。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:285nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:20℃付近の一定温度

移動相:0.02mol/Lリン酸緩衡液(pH6.0)/アセトニトリル混液(1:4)

流量:1―エチル―5―イソプロピルアズレンの保持時間が約9分になるように調整する。

面積測定範囲:1―エチル―5―イソプロピルアズレンの保持時間の約2倍の範囲。

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき上記の条件で操作するとき1―エチル―5―イソプロピルアズレン,1,3―ジエチル―5―イソプロピルアズレンの順に溶出し,その分離度が3以上のものを用いる。

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,1―エチル―5―イソプロピルアズレンのピーク面積の相対標準偏差は5%以下である。

(2) 類縁物質 本品0.02gをとり,移動相を加えて溶かし,正確に100mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,その5mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のエグアレンのピークに対する保持時間の相対比0.25以上の類縁物質のピークの合計面積は,標準溶液のエグアレンのピーク面積より大きくない。また,試料溶液のエグアレンのピークに対する保持時間の相対比0.25未満の類縁物質のピークの合計面積は,標準溶液のエグアレンのピーク面積より大きくない。

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:285nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。

カラム温度:20℃付近の一定温度

移動相:0.02mol/Lリン酸緩衡液(pH6.0)/アセトニトリル混液(7:3)

流量:エグアレンの保持時間が約12分になるように調整する。

面積測定範囲:エグアレンの保持時間の約2倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り,移動相を加えて正確に25mLとする。この液20μLから得たエグアレンのピーク面積が,標準溶液のエグアレンのピーク面積の15~25%になることを確認する。

システムの性能:パラオキシ安息香酸メチル0.01gをとり,試料溶液5mLを加えた後,移動相を加えて25mLとする。この液20μLにつき上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸メチル,エグアレンの順に溶出し,その分離度が2.0以上のものを用いる。

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エグアレンのピーク面積の相対標準偏差は5%以下である。

乾燥減量 1.0%以下(0.5g,80℃,2時間)。

含量 99.0%以上 定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,水30mLに溶かし,あらかじめ塩酸12mLを流したのち水約100mLを流して中性になるまで洗浄したカラムクロマトグラフ用強酸性イオン交換充填剤(H型)2gを用いて調製した直径15mmのクロマトグラフ柱に入れ,1分間に5mLの流速で流出させる。次に水50mLでクロマトグラフ柱を洗い,洗液は先の流出液に合わせ,0.05mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。

0.05mol/L水酸化ナトリウム液 1mL=15.318mg C15H17NaO3S・1/3H2O

1―エチル―5―イソプロピルアズレン C15H18 青色澄明の液である。

確認試験

(1) 本品のメタノール溶液(1→4000)につき,紫外可視吸光光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長615nm付近に吸収の極大を示す。さらに本品のメタノール溶液(1→400000)の吸収スペクトルを測定するとき,波長279~283nmに吸収の極大を示す。

(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル法の液膜法により測定するとき,2950cm-1及び1572cm-1付近に吸収を認める。

純度試験

類縁物質 本品0.10gをメタノール5mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液5μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にn―ヘキサン/クロロホルム混液(5:1)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは,標準溶液から得たスポットより濃くない。

1,3―ジエチル―5―イソプロピルアズレン C17H22 青色澄明の液である。

確認試験

(1) 本品のメタノール溶液(1→4000)につき,紫外可視吸光光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長640nm付近に吸収の極大を示す。さらに,本品のメタノール溶液(1→400000)の吸収スペクトルを測定するとき,波長282~286nmに吸収の極大を示す。

(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル法の液膜法により測定するとき,2950cm-1及び1572cm-1付近に吸収を認める。

純度試験

類縁物質 本品0.10gをメタノール5mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液5μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にn―ヘキサン/クロロホルム混液(5:1)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは標準溶液から得たスポットより濃くない。

0.02mol/Lリン酸緩衡液(pH6.0)

リン酸二水素カリウム2.7gを水に溶かして1000mLとした液に,リン酸水素二ナトリウム十二水和物7.2gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH6.0に調製する。

別添2

標準製剤について