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○病院会計準則の改正について

(平成16年8月19日)

(医政発第0819001号)

(各都道府県知事あて厚生労働省医政局長通知)

病院に係る財務諸表の様式及びその作成方法等に関する諸原則については、昭和58年8月22日付医発第824号をもって病院会計準則の改正について通知し、貴管内の病院に周知、指導いただいてきたところである。

これについては、その後における病院を取り巻く経営環境の変化、企業会計、公会計や非営利組織会計の分野での会計基準の見直し等の状況を勘案し、医療を安定的に提供するための効率的で透明な医業経営の確立を図る観点から、今般、病院会計準則を、別添のとおり全面的に改正することとしたので、御了知の上、貴管内の医療機関に対してその活用につきご指導願いたい。

病院会計準則

平成16年8月

厚生労働省医政局

目次

第1章 総則

第2章 一般原則及び一般原則注解

第3章 貸借対照表原則、貸借対照表原則注解及び様式例

第4章 損益計算書原則、損益計算書原則注解及び様式例

第5章 キャッシュ・フロー計算書原則、キャッシュ・フロー計算書原則注解及び様式例

第6章 附属明細表原則及び様式例

別表 勘定科目の説明

第1章 総則

第1 目的

病院会計準則は、病院を対象に、会計の基準を定め、病院の財政状態及び運営状況を適正に把握し、病院の経営体質の強化、改善向上に資することを目的とする。

第2 適用の原則

1.病院会計準則は、病院ごとに作成される財務諸表の作成基準を示したものである。

2.病院会計準則において定めのない取引及び事象については、開設主体の会計基準及び一般に公正妥当と認められる会計の基準に従うものとする。

3.病院の開設主体が会計規則を定める場合には、この会計準則に従うものとする。

第3 会計期間

病院の会計期間は1年とし、開設主体が設定する。

第4 会計単位

病院の開設主体は、それぞれの病院を会計単位として財務諸表を作成しなければならない。

第5 財務諸表の範囲

病院の財務諸表は、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書及び附属明細表とする。

第2章 一般原則

第6 真実性の原則

病院の会計は、病院の財政状態及び運営状況に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。(注1)

第7 正規の簿記の原則

1.病院は、病院の財政状態及び運営状況に関するすべての取引及び事象を体系的に記録し、正確な会計帳簿を作成しなければならない。

2.病院の会計帳簿は、病院の財政状態及び運営状況に関するすべての取引及び事象について、網羅的かつ検証可能な形で作成されなければならない。

3.病院の財務諸表は、正確な会計帳簿に基づき作成され、相互に整合性を有するものでなければならない。(注2)(注4)

第8 損益取引区別の原則

病院の会計においては、損益取引と資本取引とを明瞭に区別し、病院の財政状態及び運営状況を適正に表示しなければならない。(注3)

第9 明瞭性の原則

病院の開設主体は、財務諸表によって、必要な会計情報を明瞭に表示し、病院の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない。(注4)(注5)(注7)(注8)

第10 継続性の原則

病院の会計においては、その処理の原則及び手続きを毎期継続して適用し、みだりにこれを変更してはならない。(注5)(注6)

第11 保守主義の原則

1.病院の開設主体は、予測される将来の危険に備えて、慎重な判断に基づく会計処理を行なわなければならない。

2.病院の開設主体は、過度に保守的な会計処理を行うことにより、病院の財政状態及び運営状況の真実な報告をゆがめてはならない。

第12 重要性の原則

病院の会計においては、会計情報利用者に対して病院の財政状態及び運営状況に関する判断を誤らせないようにするため、取引及び事象の質的、量的重要性を勘案して、記録、集計及び表示を行わなければならない。(注4)(注5)(注7)(注8)

第13 単一性の原則

種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために、事実の真実な表示をゆがめてはならない。

一般原則注解

(注1) 真実性の原則について

病院経営の効率化を図るためには、異なる開設主体間の病院会計情報の比較可能性を確保する必要があり、真実な報告が要請される。

(注2) 正規の簿記の原則について

キャッシュ・フロー計算書は、病院の財務諸表を構成する書類のひとつであり、基本的には正確な会計帳簿に基づき作成されるべきものである。

(注3) 損益取引区別の原則について

病院会計における損益取引とは、収益又は費用として計上される取引を指し、資本取引とはそれ以外に純資産を増加又は減少させる取引をいう。

(注4) 重要性の原則の適用について

1.重要性の乏しいものについては、本来の会計処理によらないで、合理的な範囲で他の簡便な方法によることも、正規の簿記の原則に従った処理として認められる。

2.重要性の原則は、財務諸表の表示に関しても適用され、本来の財務諸表の表示方法によらないで、合理的な範囲で他の簡便な方法によることも、明瞭性の原則に従った表示として認められる。

(注5) 重要な会計方針について

財務諸表には、重要な会計方針を注記しなければならない。会計方針とは、病院が貸借対照表、損益計算書及びキャッシュ・フロー計算書の作成に当たって、その財政状態及び運営状況を正しく示すために使用した会計処理の原則及び手続き並びに表示の方法をいう。会計方針の例としては、次のようなものがある。

① 有価証券の評価基準及び評価方法

② たな卸資産の評価基準及び評価方法

③ 固定資産の減価償却の方法

④ 引当金の計上基準

⑤ 収益及び費用の計上基準

⑥ リース取引の処理方法

⑦ キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲

⑧ 消費税等の会計処理方法

⑨ その他重要な会計方針

(注6) 会計方針の変更について

会計方針を変更した場合には、その旨、理由、影響額等について注記しなければらない。会計方針変更の例としては、次のようなものがある。

① 会計処理の原則又は手続きの変更

② 表示方法の変更

(注7) 重要な後発事象について

財務諸表には、貸借対照表、損益計算書及びキャッシュ・フロー計算書を作成する日までに発生した重要な後発事象を注記しなければならない。

後発事象とは、貸借対照表日後に発生した事象で、次期以後の財政状態及び運営状況に影響を及ぼすものをいう。

重要な後発事象を注記として記載することは、当該病院の将来の財政状態及び運営状況を理解するための資料として有用である。

重要な後発事象としては、次のようなものがある。

① 火災・出水等による重大な損害の発生

② 重要な組織の変更

③ 重要な係争事件の発生又は解決

(注8) 追加情報について

土地・建物等の無償使用等を行っている場合、その旨、その内容について注記しなければならない。

第3章 貸借対照表原則

第14 貸借対照表の作成目的

貸借対照表は、貸借対照表日におけるすべての資産、負債及び純資産を記載し、経営者、出資者(開設者)、債権者その他の利害関係者に対して病院の財政状態を正しく表示するものでなければならない。(注9)

1.債務の担保に供している資産等病院の財務内容を判断するために重要な事項は、貸借対照表に注記しなければならない。

2.貸借対照表の資産の合計金額は、負債と純資産の合計金額に一致しなければならない。

第15 貸借対照表の表示区分

貸借対照表は、資産の部、負債の部及び純資産の部の三区分に分け、さらに資産の部を流動資産及び固定資産に、負債の部を流動負債及び固定負債に区分しなければならない。

第16 資産、負債の表示方法

資産、負債は、適切な区分、配列、分類及び評価の基準に従って記載しなければならない。

第17 総額主義の原則

資産、負債及び純資産は、総額によって記載することを原則とし、資産の項目と負債又は純資産の項目とを相殺することによって、その全部又は一部を貸借対照表から除去してはならない。

第18 貸借対照表の配列

資産及び負債の項目の配列は、流動性配列法によるものとする。

第19 貸借対照表科目の分類

1.資産及び負債の各科目は、一定の基準に従って明瞭に分類しなければならない。(注10)

2.資産

資産は、流動資産に属する資産及び固定資産に属する資産に区別しなければならない。仮払金、未決算等の勘定を貸借対照表に記載するには、その性質を示す適当な科目で表示しなければならない。

(1) 現金及び預金、経常的な活動によって生じた未収金等の債権及びその他1年以内に回収可能な債権、売買目的有価証券等、医薬品、診療材料、給食用材料、貯蔵品等のたな卸資産は、流動資産に属するものとする。

前払費用で1年以内に費用となるものは、流動資産に属するものとする。

未収金その他流動資産に属する債権は、医業活動上生じた債権とその他の債権とに区分して表示しなければならない。

(2) 固定資産は、有形固定資産、無形固定資産及びその他の資産に区分しなければならない。

建物、構築物、医療用器械備品、その他の器械備品、車両及び船舶、放射性同位元素、その他の有形固定資産、土地、建設仮勘定等は、有形固定資産に属するものとする。

借地権、ソフトウェア等は、無形固定資産に属するものとする。(注11)(注12)

流動資産に属さない有価証券、長期貸付金並びに有形固定資産及び無形固定資産に属するもの以外の長期資産は、その他の資産に属するものとする。

(3) 債権のうち役員等内部の者に対するものと、他会計に対するものは、特別の科目を設けて区別して表示し、又は注記の方法によりその内容を明瞭に表示しなければならない。

3.負債

負債は、流動負債に属する負債と固定負債に属する負債とに区別しなければならない。仮受金、未決算等の勘定を貸借対照表に記載するには、その性質を示す適当な科目で表示しなければならない。

(1) 経常的な活動によって生じた買掛金、支払手形等の債務及びその他期限が1年以内に到来する債務は、流動負債に属するものとする。

買掛金、支払手形その他流動負債に属する債務は、医業活動から生じた債務とその他の債務とに区別して表示しなければならない。

引当金のうち、賞与引当金のように、通常1年以内に使用される見込みのものは、流動負債に属するものとする。(注13)

(2) 長期借入金、その他経常的な活動以外の原因から生じた支払手形、未払金のうち、期間が1年を超えるものは、固定負債に属するものとする。

引当金のうち、退職給付引当金のように、通常1年を超えて使用される見込みのものは、固定負債に属するものとする。(注14)

(3) 債務のうち、役員等内部の者に対するものと、他会計に対するものは、特別の科目を設けて区別して表示し、又は注記の方法によりその内容を明瞭に表示しなければならない。

(4) 補助金については、非償却資産の取得に充てられるものを除き、これを負債の部に記載し、補助金の対象とされた業務の進行に応じて収益に計上しなければならない。設備の取得に対して補助金が交付された場合は、当該設備の耐用年数にわたってこれを配分するものとする。(注15)

なお、非償却資産の取得に充てられた補助金については、これを純資産の部に記載するものとする。

4.純資産

純資産は、資産と負債の差額として病院が有する正味財産である。純資産には、損益計算書との関係を明らかにするため、当期純利益又は当期純損失の金額を記載するものとする。(注9)

第20 資産の貸借対照表価額

貸借対照表に記載する資産の価額は、原則として、当該資産の取得原価を基礎として計上しなければならない。(注16)

第21 無償取得資産の評価

譲与、贈与その他無償で取得した資産については、公正な評価額をもって取得原価とする。

第22 有価証券の評価基準及び評価方法

1.有価証券については、購入代価に手数料等の付随費用を加算し、これに移動平均法等の方法を適用して算定した取得原価をもって貸借対照表価額とする。

2.有価証券については、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、その他有価証券に区分し、それぞれの区分ごとの評価額をもって貸借対照表価額とする。(注17)(注18)

第23 たな卸資産の評価基準及び評価方法

医薬品、診療材料、給食用材料、貯蔵品等のたな卸資産については、原則として、購入代価に引取費用等の付随費用を加算し、これに移動平均法等あらかじめ定めた方法を適用して算定した取得原価をもって貸借対照表価額とする。ただし、時価が取得原価よりも下落した場合には、時価をもって貸借対照表価額としなければならない。

第24 医業未収金、未収金、貸付金等の貸借対照表価額

1.医業未収金、未収金、貸付金等その他債権の貸借対照表価額は、債権金額又は取得原価から貸倒引当金を控除した金額とする。なお、貸倒引当金は、資産の控除項目として貸借対照表に計上するものとする。(注10)

2.貸倒引当金は、債務者の財政状態及び経営成績等に応じて、合理的な基準により算定した見積高をもって計上しなければならない。

第25 有形固定資産の評価

1.有形固定資産については、その取得原価から減価償却累計額を控除した価額をもって貸借対照表価額とする。有形固定資産の取得原価には、原則として当該資産の引取費用等の付随費用を含める。

2.現物出資として受け入れた固定資産については、現物出資によって増加した純資産の金額を取得原価とする。

3.償却済の有形固定資産は、除却されるまで残存価額又は備忘価額で記載する。

第26 無形固定資産の評価

無形固定資産については、当該資産の取得原価から減価償却累計額を控除した未償却残高を貸借対照表価額とする。(注11)

第27 負債の貸借対照表価額

貸借対照表に記載する負債の価額は、原則として、過去の収入額又は合理的な将来の支出見込額を基礎として計上しなければならない。(注16)

1.買掛金、支払手形、その他金銭債務の貸借対照表価額は、契約に基づく将来の支出額とする。

2.前受金等の貸借対照表価額は、過去の収入額を基礎とし、次期以降の期間に配分すべき金額とする。

3.将来の特定の費用等に対応する引当金の貸借対照表価額は、合理的に見積もられた支出見込額とする。

4.退職給付引当金については、将来の退職給付の総額のうち、貸借対照表日までに発生していると認められる額を算定し、貸借対照表価額とする。なお、退職給付総額には、退職一時金のほか年金給付が含まれる。(注14)

貸借対照表原則注解

(注9) 純資産の意義と分類について

非営利を前提とする病院施設の会計においては、資産、負債差額を資本としてではなく、純資産と定義することが適切である。

資産と負債の差額である純資産は、損益計算の結果以外の原因でも増減する。病院は施設会計であるため貸借対照表における純資産の分類は、開設主体の会計の基準、課税上の位置づけによって異なることになり、統一的な取り扱いをすることはできない。したがって、開設主体の会計基準の適用にあたっては、必要に応じて勘定科目を分類整理することになる。ただし、当期純利益又は当期純損失を内書し損益計算書とのつながりを明示しなければならない。

(注10) 流動資産又は流動負債と固定資産又は固定負債とを区別する基準について

1.医業未収金(手形債権を含む)、前渡金、買掛金、支払手形、預り金等の当該病院の医業活動により発生した債権及び債務は、流動資産又は流動負債に属するものとする。ただし、これらの債権のうち、特別の事情によって1年以内に回収されないことが明らかなものは、固定資産に属するものとする。

2.貸付金、借入金、当該病院の医業活動外の活動によって発生した未収金、未払金等の債権及び債務で、貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に入金又は支払の期限が到来するものは、流動資産又は流動負債に属するものとし、入金又は支払の期限が1年を超えて到来するものは、固定資産又は固定負債に属するものとする。

3.現金及び預金は、原則として流動資産に属するが、預金については貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に期限が到来するものは、流動資産に属するものとし、期限が1年を超えて到来するものは、固定資産に属するものとする。

4.所有有価証券のうち、売買目的有価証券及び1年内に満期の到来する有価証券は流動資産に属するものとし、それ以外の有価証券は固定資産に属するものとする。

5.前払費用については、貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に費用となるものは、流動資産に属するものとし、1年を超える期間を経て費用となるものは、固定資産に属するものとする。未収収益は流動資産に属するものとし、未払費用及び前受収益は、流動負債に属するものとする。

6.医薬品、診療材料、給食用材料、貯蔵品等のたな卸資産は、流動資産に属するものとし、病院がその医業目的を達成するために所有し、かつ短期的な費消を予定しない財貨は、固定資産に属するものとする。

(注11) ソフトウェアについて

1.当該病院が開発し販売するソフトウェアの制作費のうち、研究開発が終了する時点までの原価は期間費用としなければならない。

2.当該病院が開発し利用するソフトウェアについては、適正な原価を計上した上、その制作費を無形固定資産として計上しなければならない。

3.医療用器械備品等に組み込まれているソフトウェアの取得に要した費用については、当該医療用器械備品等の取得原価に含める。

(注12) リース資産の会計処理について

リース取引はファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引に区分し、ファイナンス・リース取引については、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行う。

(注13) 引当金について

将来の特定の費用又は損失であって、その発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合には、当期の負担に属する金額を当期の費用又は損失として引当金に繰入れ、当該引当金の残高を貸借対照表の負債の部又は資産の部に記載するものとする。

(注14) 退職給付の総額のうち、貸借対照表日までに発生していると認められる額について退職給付の総額のうち、貸借対照表日までに発生していると認められる額は、退職給付見込額について全勤務期間で除した額を各期の発生額とする方法その他従業員の勤務の対価を合理的に反映する方法を用いて計算しなければならない。

(注15) 補助金の収益化について

補助金については、非償却資産の取得に充てられるものを除き、これを負債の部に記載し、業務の進行に応じて収益に計上する。収益化を行った補助金は、医業外収益の区分に記載する。

(注16) 外貨建資産及び負債について

1.外貨建資産及び負債については、原則として、決算時の為替相場による円換算額をもって貸借対照表価額とする。

2.重要な資産又は負債が外貨建であるときは、その旨を注記しなければならない。

(注17) 有価証券の評価基準について

有価証券については、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、その他有価証券に区分し、次のように評価を行う。

1.売買目的有価証券は、時価で評価し、評価差額は損益計算書に計上する。

2.満期保有目的の債券は、取得原価をもって貸借対照価額とする。ただし、債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合においては、取得価額と債券金額との差額の性格が金利の調整と認められるときは、償却原価法に基づいて算定された価額をもって貸借対照表価額としなければならない。償却原価法とは、債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合において、当該差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で貸借対照表価額に加減する方法をいう。なお、この場合には、当該加減額を受取利息に含めて処理する。

3.その他有価証券は時価で評価し、評価差額は、貸借対照表上、純資産の部に計上するとともに、翌期首に取得原価に洗い替えなければならない。

なお、満期保有目的の債券及びその他有価証券のうち市場価格のあるものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の費用として計上しなければならない。

(注18) 満期保有目的の債券とその他有価証券との区分について

1.その他有価証券とは、売買目的有価証券、満期保有目的の債券以外の有価証券であり、長期的な時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券や、政策的な目的から保有する有価証券が含まれることになる。

2.余裕資金等の運用として、利息収入を得ることを主たる目的として保有する国債、地方債、政府保証債、その他の債券であって、長期保有の意思をもって取得した債券は、資金繰り等から長期的には売却の可能性が見込まれる債券であっても、満期保有目的の債券に含めるものとする。

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第4章 損益計算書原則

第28 損益計算書の作成目的

損益計算書は、病院の運営状況を明らかにするために、一会計期間に属するすべての収益とこれに対応するすべての費用とを記載して当期純利益を表示しなければならない。

第29 収益の定義

収益とは、施設としての病院における医業サービスの提供、医業サービスの提供に伴う財貨の引渡し等の病院の業務に関連して資産の増加又は負債の減少をもたらす経済的便益の増加である。(注19)

第30 費用の定義

費用とは、施設としての病院における医業サービスの提供、医業サービスの提供に伴う財貨の引渡し等の病院の業務に関連して資産の減少又は負債の増加をもたらす経済的便益の減少である。(注19)

第31 損益計算書の区分

損益計算書には、医業損益計算、経常損益計算及び純損益計算の区分を設けなければならない。

1.医業損益計算の区分は、医業活動から生ずる費用及び収益を記載して、医業利益を計算する。(注20)(注22)

2.経常損益計算の区分は、医業損益計算の結果を受けて、受取利息、有価証券売却益、運営費補助金収益、施設設備補助金収益、患者外給食収益、支払利息、有価証券売却損、患者外給食用材料費、診療費減免額等、医業活動以外の原因から生ずる収益及び費用であって経常的に発生するものを記載し、経常利益を計算する。

3.純損益計算の区分は、経常損益計算の結果を受けて、固定資産売却損益、災害損失等の臨時損益を記載し、当期純利益を計算する。

第32 発生主義の原則

すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない。ただし、未実現収益は原則として、当期の損益計算に計上してはならない。

前払費用及び前受収益は、これを当期の損益計算から除去し、未払費用及び未収収益は、当期の損益計算に計上しなければならない。(注21)

第33 総額主義の原則

費用及び収益は、原則として、各収益項目とそれに関連する費用項目とを総額によって対応表示しなければならない。費用の項目と収益の項目とを直接に相殺することによってその全部又は一部を損益計算書から除去してはならない。

第34 費用収益対応の原則

費用及び収益は、その発生源泉に従って明瞭に分類し、各収益項目とそれに関連する費用項目とを損益計算書に対応表示しなければならない。

第35 医業利益

医業損益計算は、一会計期間に属する入院診療収益、室料差額収益、外来診療収益等の医業収益から、材料費、給与費、経費等の医業費用を控除して医業利益を表示する。

1.医業収益は、入院診療収益、室料差額収益、外来診療収益、保健予防活動収益、受託検査・施設利用収益及びその他の医業収益等に区分して表示する。

2.医業費用は、材料費、給与費、委託費、設備関係費、研究研修費、経費、控除対象外消費税等負担額に区分して表示する。なお、病院の開設主体が本部会計を独立会計単位として設置している場合、本部費として各施設に配賦する内容は医業費用として計上されるものに限定され、項目毎に適切な配賦基準を用いて配賦しなければならない。なお、本部費配賦額を計上する際には、医業費用の区分の末尾に本部費配賦額として表示するとともに、その内容及び配賦基準を附属明細表に記載するものとする。(注22)(注23)

3.医業収益は、実現主義の原則に従い、医業サービスの提供によって実現したものに限る。

第36 経常損益計算

経常損益計算は、受取利息及び配当金、有価証券売却益、患者外給食収益、運営費補助金収益、施設設備補助金収益等の医業外収益と、支払利息、有価証券売却損、患者外給食用材料費、診療費減免額等の医業外費用とに区分して表示する。

第37 経常利益

経常利益は、医業利益に医業外収益を加え、これから医業外費用を控除して表示する。

第38 純損益計算

純損益計算は、固定資産売却益等の臨時収益と、固定資産売却損、固定資産除却損、資産に係る控除対象外消費税等負担額、災害損失等の臨時費用とに区分して表示する。(注22)

第39 税引前当期純利益

税引前当期純利益は、経常利益に臨時収益を加え、これから臨時費用を控除して表示する。

第40 当期純利益

当期純利益は、税引前当期純利益から当期の負担に属する法人税額等を控除して表示する。当期の負担に属する法人税額等は、税効果を加味して当期純利益が負担すべき額を計上するものとする。(注24)

損益計算書原則注解

(注19) 資本取引について

収益または費用に含まれない資本取引には、開設主体外部又は同一開設主体の他の施設からの資金等の授受のうち負債の増加又は減少を伴わない取引、その他有価証券の評価替え等が含まれる。

(注20) 医業損益計算について

医業において、診療、看護サービス等の提供と医薬品、診療材料等の提供は、ともに病院の医業サービスを提供するものとして一体的に認識する。このため、材料費、給与費、設備関係費、経費等は医業収益に直接的に対応する医業費用として、これを医業収益から控除し、さらに本部会計を設置している場合には、本部費配賦額を控除して医業利益を表示する。

(注21) 経過勘定項目について

1.前払費用

前払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、いまだ提供されていない役務に対し支払われた対価をいう。

すなわち、火災保険料、賃借料等について一定期間分を前払した場合に、当期末までに提供されていない役務に対する対価は、時間の経過とともに次期以降の費用となるものであるから、これを当期の損益計算から除去するとともに貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。前払費用はかかる役務提供契約以外の契約等による前払金とは区別しなければならない。

2.前受収益

前受収益は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、いまだ提供していない役務に対し支払いを受けた対価をいう。

すなわち、受取利息、賃貸料等について一定期間分を予め前受した場合に、当期末までに提供していない役務に対する対価は時間の経過とともに次期以降の収益となるものであるから、これを当期の損益計算から除去するとともに貸借対照表の負債の部に計上しなければならない。前受収益はかかる役務提供契約以外の契約等による前受金とは区別しなければならない。

3.未払費用

未払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対して、いまだその対価の支払いが終わらないものをいう。

すなわち、支払利息、賃借料、賞与等について、債務としてはまだ確定していないが当期末までにすでに提供された役務に対する対価は、時間の経過に伴いすでに当期の費用として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の負債の部に計上しなければならない。また、未払費用はかかる役務提供契約以外の契約等による未払金とは区別しなければならない。

4.未収収益

未収収益は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、すでに提供した役務に対して、いまだその対価の支払いを受けていないものをいう。

すなわち、受取利息、賃貸料等について、債権としてはまだ確定していないが、当期末までにすでに提供した役務に対する対価は、時間の経過に伴いすでに当期の収益として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。また、未収収益はかかる役務提供契約以外の契約等による未収金とは区別しなければならない。

(注22) 控除対象外消費税等負担額について

消費税等の納付額は、開設主体全体で計算される。病院施設においては開設主体全体で計算された控除対象外消費税等のうち、当該病院の費用等部分から発生した金額を医業費用の控除対象外消費税等負担額とし、当該病院の資産取得部分から発生した金額のうち多額な部分を臨時費用の資産に係る控除対象外消費税等負担額として計上するものとする。

(注23) 本部費の配賦について

病院が本部を独立の会計単位として設置するか否かは、各病院の裁量によるが、本部会計を設置している場合には、医業利益を適正に算定するため、医業費用に係る本部費について適切な基準によって配賦を行うことが不可欠である。したがって、この場合には、医業費用の性質に応じて適切な配賦基準を用いて本部費の配賦を行い、その内容を附属明細表に記載しなければならない。

(注24) 当期純利益について

開設主体が課税対象法人である場合には、納付すべき税額は、開設主体全体で計算される。したがって、当期の法人税額等として納付すべき額に税効果会計適用によって計算された税金等調整額を加減した金額のうち、当該病院の利益から発生した部分の金額を、法人税、住民税及び事業税負担額として計上するものとする。

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第5章 キャッシュ・フロー計算書原則

第41 キャッシュ・フロー計算書の作成目的

キャッシュ・フロー計算書は、病院の資金の状況を明らかにするために、活動内容に従い、一会計期間に属するすべての資金の収入と支出の内容を記載して、その増減の状況を明らかにしなければならない。

第42 資金の範囲

キャッシュ・フロー計算書が対象とする資金の範囲は、現金及び要求払預金並びに現金同等物(以下「現金等」という。)とする。(注25)(注26)

第43 キャッシュ・フロー計算書の区分

キャッシュ・フロー計算書には、「業務活動によるキャッシュ・フロー」、「投資活動によるキャッシュ・フロー」及び「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分を設けなければならない。(注27)

1.「業務活動によるキャッシュ・フロー」の区分には、医業損益計算の対象となった取引のほか、投資活動及び財務活動以外の取引によるキャッシュ・フローを記載する。

2.「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分には、固定資産の取得及び売却、施設設備補助金の受入による収入、現金同等物に含まれない短期投資の取得及び売却等によるキャッシュ・フローを記載する。

3.「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分には、資金の調達及び返済によるキャッシュ・フローを記載する。

第44 受取利息、受取配当金及び支払利息に係るキャッシュ・フロー

受取利息、受取配当金及び支払利息に係るキャッシュ・フローは、「業務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載しなければならない。(注28)

第45 表示方法

「業務活動によるキャッシュ・フロー」は次のいずれかの方法により表示しなければならない。(注29)

1.主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額表示する方法(以下、「直接法」という。)

2.税引前当期純利益に非資金損益項目、営業活動に係る資産及び負債の増減、「投資活動によるキャッシュ・フロー」及び「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に含まれる損益項目を加減して表示する方法(以下、「間接法」という。)

第46 総額表示

「投資活動によるキャッシュ・フロー」及び「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額表示しなければならない。(注29)(注30)

第47 現金等に係る換算差額

現金等に係る換算差額が発生した場合は、他と区分して表示する。

第48 注記事項

キャッシュ・フロー計算書には、次の事項を注記しなければならない。

1.資金の範囲に含めた現金等の内容及びその期末残高の貸借対照表科目別の内訳

2.重要な非資金取引

3.各表示区分の記載内容を変更した場合には、その内容

キャッシュ・フロー計算書注解

(注25) 要求払預金について

要求払預金には、例えば、当座預金、普通預金、通知預金及びこれらの預金に相当する郵便貯金が含まれる。

(注26) 現金同等物について

現金同等物とは、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資であり、例えば、取得日から満期日又は償還日までの期間が三ヶ月以内の短期投資である定期預金、譲渡性預金、コマーシャル・ペーパー、売戻し条件付現先、公社債投資信託が含まれる。

(注27) 同一開設主体の他の施設(他会計)との取引について

同一開設主体の他の施設(他会計)との取引に係るキャッシュ・フローについては、当該取引の実態に照らして独立した科目により適切な区分に記載しなければならない。

(注28) 利息の表示について

利息の受取額及び支払額は、総額で表示するものとする。

(注29) キャッシュ・フロー計算書の様式及び項目について

キャッシュ・フロー計算書の標準的な様式及び各区分における代表的な項目は、様式例(「業務活動によるキャッシュ・フロー」を「直接法」により表示する場合)及び様式例(「業務活動によるキャッシュ・フロー」を「間接法」により表示する場合)のとおりである。

(注30) 純額表示について

期間が短く、かつ、回転が早い項目に係るキャッシュ・フローについては、純額で表示することができる。

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第6章 附属明細表原則

第49 附属明細表の作成目的

附属明細表は、貸借対照表、損益計算書及びキャッシュ・フロー計算書の記載を補足する重要な事項について、その内容、増減状況等を明らかにするものでなければならない。

第50 附属明細表の種類

附属明細表の種類は、次に掲げるとおりとする。

1.純資産明細表

2.固定資産明細表

3.貸付金明細表

4.借入金明細表

5.引当金明細表

6.補助金明細表

7.資産につき設定している担保権の明細表

8.給与費明細表

9.本部費明細表

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別表 勘定科目の説明

勘定科目は、日常の会計処理において利用される会計帳簿の記録計算単位である。したがって、最終的に作成される財務諸表の表示科目と必ずしも一致するものではない。なお、経営活動において行う様々な管理目的及び租税計算目的等のために、必要に応じて同一勘定科目をさらに細分類した補助科目を設定することもできる。

資産・負債の部

区分

勘定科目

説明

資産の部

 

 

流動資産

 

 

 

現金

現金、他人振出当座小切手、送金小切手、郵便振替小切手、送金為替手形、預金手形(預金小切手)、郵便為替証書、郵便振替貯金払出証書、期限到来公社債利札、官庁支払命令書等の現金と同じ性質をもつ貨幣代用物及び小口現金など

 

預金

当座預金、普通預金、通知預金、定期預金、定期積金、郵便貯金、郵便振替貯金、外貨預金、金銭信託その他金融機関に対する各種掛金など。ただし、契約期間が1年を超えるものは「その他の資産」に含める。

 

医業未収金

医業収益に対する未収入金(手形債権を含む)

 

未収金

医業収益以外の収益に対する未収入金(手形債権を含む)

 

有価証券

国債、地方債、株式、社債、証券投資信託の受益証券などのうち時価の変動により利益を得ることを目的とする売買目的有価証券

 

医薬品

医薬品(医業費用の医薬品費参照)のたな卸高

 

診療材料

診療材料(医業費用の診療材料費参照)のたな卸高

 

給食用材料

給食用材料(医業費用の給食用材料費及び医業外給食用材料費参照)のたな卸高

 

貯蔵品

(ア) 医療消耗器具備品(医業費用の医療消耗器具備品費参照)のたな卸高

(イ) その他の消耗品及び消耗器具備品(医業費用の消耗品費及び消耗器具備品費参照)のたな卸高

 

前渡金

諸材料、燃料の購入代金の前渡額、修繕代金の前渡額、その他これに類する前渡額

 

前払費用

火災保険料、賃借料、支払利息など時の経過に依存する継続的な役務の享受取引に対する前払分のうち未経過分の金額(ただし、1年を超えて費用化するものは除く)

 

未収収益

受取利息、賃貸料など時の経過に依存する継続的な役務提供取引において既に役務の提供は行ったが、会計期末までに法的にその対価の支払請求を行えない分の金額

 

短期貸付金

金銭消費貸借契約等に基づき開設主体の外部に対する貸付取引のうち当初の契約において1年以内に受取期限の到来するもの

 

役員従業員短期貸付金

役員、従業員に対する貸付金のうち当初の契約において1年以内に受取期限の到来するもの

 

他会計短期貸付金

他会計、本部などに対する貸付金のうち当初の契約において1年以内に受取期限の到来するもの

 

その他の流動資産

立替金、仮払金など前掲の科目に属さない債権等であって、1年以内に回収可能なもの。ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

 

貸倒引当金

医業未収金、未収金、短期貸付金などの金銭債権に関する取立不能見込額の引当額

固定資産

(有形固定資産)

 

 

建物

(ア) 診療棟、病棟、管理棟、職員宿舎など病院に属する建物

(イ) 電気、空調、冷暖房、昇降機、給排水など建物に附属する設備

 

構築物

貯水池、門、塀、舗装道路、緑化施設など建物以外の工作物及び土木設備であって土地に定着したもの

 

医療用器械備品

治療、検査、看護など医療用の器械、器具、備品など(ファイナンス・リース契約によるものを含む)

 

その他器械備品

その他前掲に属さない器械、器具、備品など(ファイナンス・リース契約によるものを含む)

 

車両及び船舶

救急車、検診車、巡回用自動車、乗用車、船舶など(ファイナンス・リース契約によるものを含む)

 

放射性同位元素

診療用の放射性同位元素

 

その他の有形固定資産

立木竹など前掲の科目に属さないもの。ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

 

土地

病院事業活動のために使用している土地

 

建設仮勘定

有形固定資産の建設、拡張、改造などの工事が完了し稼動するまでに発生する請負前渡金、建設用材料部品の買入代金など

 

減価償却累計額

土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産について行った減価償却累計額

 

(無形固定資産)

 

 

借地権

建物の所有を目的とする地上権及び賃借権などの借地法上の借地権で対価をもって取得したもの

 

ソフトウェア

コンピュータソフトウェアに係る費用で、外部から購入した場合の取得に要した費用ないしは制作費用のうち研究開発費に該当しないもの

 

その他の無形固定資産

電話加入権、給湯権、特許権など前掲の科目に属さないもの。ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

 

(その他の資産)

 

 

有価証券

国債、地方債、株式、社債、証券投資信託の受益証券などのうち満期保有目的の債券、その他有価証券及び市場価格のない有価証券

 

長期貸付金

金銭消費貸借契約等に基づき開設主体の外部に対する貸付取引のうち、当初の契約において1年を超えて受取期限の到来するもの

 

役員従業員長期貸付金

役員、従業員に対する貸付金のうち当初の契約において1年を超えて受取期限の到来するもの

 

他会計長期貸付金

他会計、本部などに対する貸付金のうち当初の契約において1年を超えて受取期限の到来するもの

 

長期前払費用

時の経過に依存する継続的な役務の享受取引に対する前払分で1年を超えて費用化される未経過分の金額

 

その他の固定資産

関係団体に対する出資金、差入保証金など前掲の科目に属さないもの。ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

 

貸倒引当金

長期貸付金などの金銭債権に関する取立不能見込額の引当額

負債の部

 

 

流動負債

 

 

 

買掛金

医薬品、診療材料、給食用材料などたな卸資産に対する未払債務

 

支払手形

手形上の債務。ただし、金融手形は短期借入金又は長期借入金に含める。又、建物設備等の購入取引によって生じた債務は独立の勘定科目を設けて処理する。

 

未払金

器械、備品などの償却資産及び医業費用等に対する未払債務

 

短期借入金

公庫、事業団、金融機関などの外部からの借入金で、当初の契約において1年以内に返済期限が到来するもの

 

役員従業員短期借入金

役員、従業員からの借入金のうち当初の契約において1年以内に返済期限が到来するもの

 

他会計短期借入金

他会計、本部などからの借入金のうち当初の契約において1年以内に返済期限が到来するもの

 

未払費用

賃金、支払利息、賃借料など時の経過に依存する継続的な役務給付取引において既に役務の給付は受けたが、会計期末までに法的にその対価の支払債務が確定していない分の金額

 

前受金

医業収益の前受額、その他これに類する前受額

 

預り金

人院預り金など従業員以外の者からの一時的な預り金

 

従業員預り金

源泉徴収税額及び社会保険料などの徴収額等、従業員に関する一時的な預り金

 

前受収益

受取利息、賃貸料など時の経過に依存する継続的な役務提供取引に対する前受分のうち未経過分の金額

 

賞与引当金

支給対象期間に基づき定期に支給する従業員賞与に係る引当金

 

その他の流動負債

仮受金など前掲の科目に属さない債務等であって、1年以内に期限が到来するもの。ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

固定負債

 

 

 

長期借入金

公庫、事業団、金融機関などの外部からの借入金で、当初の契約において1年を超えて返済期限が到来するもの

 

役員従業員長期借入金

役員、従業員からの借入金のうち当初の契約において1年を超えて返済期限が到来するもの

 

他会計長期借入金

他会計、本部などからの借入金のうち当初の契約において1年を超えて返済期限が到来するもの

 

長期未払金

器械、備品など償却資産に対する未払債務(リース契約による債務を含む)のうち支払期間が1年を超えるもの。

 

退職給付引当金

退職給付に係る会計基準に基づき従業員が提供した労働用益に対して将来支払われる退職給付に備えて設定される引当金

 

長期前受補助金

償却資産の設備の取得に対して交付された補助金であり、取得した償却資産の毎期の減価償却費に対応する部分を取崩した後の未償却残高対応額。

 

その他の固定負債

前掲の科目に属さない債務等であって、期間が1年を超えるもの。ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

損益の部

区分

勘定科目

説明

医業収益

 

 

 

入院診療収益

入院患者の診療、療養に係る収益(医療保険、公費負担医療、公害医療、労災保険、自動車損害賠償責任保険、自費診療、介護保険等)

 

室料差額収益

特定療養費の対象となる特別の療養環境の提供に係る収益

 

外来診療収益

外来患者の診療、療養に係る収益(医療保険、公費負担医療、公害医療、労災保険、自動車損害賠償責任保険、自費診療等)

 

保健予防活動収益

各種の健康診断、人間ドック、予防接種、妊産婦保健指導等保健予防活動に係る収益

 

受託検査・施設利用収益

他の医療機関から検査の委託を受けた場合の検査収益及び医療設備器機を他の医療機関の利用に供した場合の収益

 

その他の医業収益

文書料等上記に属さない医業収益(施設介護及び短期入所療養介護以外の介護報酬を含む)

 

保険等査定減

社会保険診療報酬支払基金などの審査機関による審査減額

医業費用

 

 

 

(材料費)

 

 

医薬品費

(ア) 投薬用薬品の費消額

(イ) 注射用薬品(血液、プラズマを含む)の費消額

(ウ) 外用薬、検査用試薬、造影剤など前記の項目に属さない薬品の費消額

 

診療材料費

カテーテル、縫合糸、酸素、ギブス粉、レントゲンフイルム、など1回ごとに消費する診療材料の費消額

 

医療消耗器具備品費

診療、検査、看護、給食などの医療用の器械、器具及び放射性同位元素のうち、固定資産の計上基準額に満たないもの、または1年内に消費するもの

 

給食用材料費

患者給食のために使用した食品の費消額

 

(給与費)

 

 

給料

病院で直接業務に従事する役員・従業員に対する給料、手当

 

賞与

病院で直接業務に従事する従業員に対する確定済賞与のうち、当該会計期間に係る部分の金額

 

賞与引当金繰入額

病院で直接業務に従事する従業員に対する翌会計期間に確定する賞与の当該会計期間に係る部分の見積額

 

退職給付費用

病院で直接業務に従事する従業員に対する退職一時金、退職年金等将来の退職給付のうち、当該会計期間の負担に属する金額(役員であることに起因する部分を除く)

 

法定福利費

病院で直接業務に従事する役員・従業員に対する健康保険法、厚生年金保険法、雇用保険法、労働者災害補償保険法、各種の組合法などの法令に基づく事業主負担額

 

(委託費)

 

 

検査委託費

外部に委託した検査業務の対価としての費用

 

給食委託費

外部に委託した給食業務の対価としての費用

 

寝具委託費

外部に委託した寝具整備業務の対価としての費用

 

医事委託費

外部に委託した医事業務の対価としての費用

 

清掃委託費

外部に委託した清掃業務の対価としての費用

 

保守委託費

外部に委託した施設設備に係る保守業務の対価としての費用。ただし、器機保守料に該当するものは除く。

 

その他の委託費

外部に委託した上記以外の業務の対価としての費用。ただし、金額の大きいものについては、独立の科目を設ける。

 

(設備関係費)

 

 

減価償却費

固定資産の計画的・規則的な取得原価の配分額

 

器機賃借料

固定資産に計上を要しない器機等のリース、レンタル料

 

地代家賃

土地、建物などの賃借料

 

修繕費

有形固定資産に損傷、摩滅、汚損などが生じたとき、現状回復に要した通常の修繕のための費用

 

固定資産税等

固定資産税、都市計画税等の固定資産の保有に係る租税公課。ただし、車両関係費に該当するものを除く。

 

器機保守料

器機の保守契約に係る費用

 

器機設備保険料

施設設備に係る火災保険料等の費用。ただし、車両関係費に該当するものは除く。

 

車両関係費

救急車、検診車、巡回用自動車、乗用車、船舶などの燃料、車両検査、自動車車損害賠償責任保険、自動車税等の費用

 

(研究研修費)

 

 

研究費

研究材料(動物、飼料などを含む)、研究図書等の研究活動に係る費用

 

研修費

講習会参加に係る会費、旅費交通費、研修会開催のために招聘した講師に対する謝金等職員研修に係る費用

 

(経費)

 

 

福利厚生費

福利施設負担額、厚生費など従業員の福利厚生のために要する法定外福利費

(ア) 看護宿舎、食堂、売店など福利施設を利用する場合における事業主負担額

(イ) 診療、健康診断などを行った場合の減免額、その他衛生、保健、慰安、修養、教育訓練などに要する費用、団体生命保険料及び慶弔に際して一定の基準により支給される金品などの現物給与。

ただし、金額の大きいものについては、独立の科目を設ける。

 

旅費交通費

業務のための出張旅費。ただし、研究、研修のための旅費を除く。

 

職員被服費

従業員に支給又は貸与する白衣、予防衣、診察衣、作業衣などの購入、洗濯等の費用

 

通信費

電信電話料、インターネット接続料、郵便料金など通信のための費用

 

広告宣伝費

機関誌、広報誌などの印刷製本費、電飾広告等の広告宣伝に係る費用

 

消耗品費

カルテ、検査伝票、会計伝票などの医療用、事務用の用紙、帳簿、電球、洗剤など1年内に消費するものの費消額。ただし、材料費に属するものを除く。

 

消耗器具備品費

事務用その他の器械、器具のうち、固定資産の計上基準額に満たないもの、または1年内に消費するもの

 

会議費

運営諸会議など院内管理のための会議の費用

 

水道光熱費

電気、ガス、水道、重油などの費用。ただし、車両関係費に該当するものは除く。

 

保険料

生命保険料、病院責任賠償保険料など保険契約に基づく費用。ただし、福利厚生費、器機設備保険料、車両関係費に該当するものを除く。

 

交際費

接待費及び慶弔など交際に要する費用。

 

諸会費

各種団体に対する会費、分担金などの費用

 

租税公課

印紙税、登録免許税、事業所税などの租税及び町会費などの公共的課金としての費用。ただし、固定資産税等、車両関係費、法人税・住民税及び事業税負担額、課税仕入れに係る消費税及び地方消費税相当部分に該当するものは除く。

 

医業貸倒損失

医業未収金の徴収不能額のうち、貸倒引当金で填補されない部分の金額

 

貸倒引当金繰入額

当該会計期間に発生した医業未収金のうち、徴収不能と見積もられる部分の金額

 

雑費

振込手数料、院内託児所費、学生に対して学費、教材費などを負担した場合の看護師養成費など経費のうち前記に属さない費用。

ただし、金額の大きいものについては独立の科目を設ける。

 

控除対象外消費税等負担額

病院の負担に属する控除対象外の消費税及び地方消費税。ただし、資産に係る控除対象外消費税に該当するものは除く。

 

本部費配賦額

本部会計を設けた場合の、一定の配賦基準で配賦された本部の費用

医業外収益

 

 

 

受取利息及び配当金

預貯金、公社債の利息、出資金等に係る分配金

 

有価証券売却益

売買目的等で所有する有価証券を売却した場合の売却益

 

運営費補助金収益

運営に係る補助金、負担金

 

施設設備補助金収益

施設設備に係る補助金、負担金のうち、当該会計期間に配分された金額

 

患者外給食収益

従業員等患者以外に提供した食事に対する収益

 

その他の医業外収益

前記の科目に属さない医業外収益。ただし、金額が大きいものについては、独立の科目を設ける。

医業外費用

 

 

 

支払利息

長期借入金、短期借入金の支払利息

 

有価証券売却損

売買目的等で所有する有価証券を売却した場合の売却損

 

患者外給食用材料費

従業員等患者以外に提供した食事に対する材料費。ただし、給食業務を委託している場合には、患者外給食委託費とする。

 

診療費減免額

患者に無料または低額な料金で診療を行う場合の割引額など

 

医業外貸倒損失

医業未収金以外の債権の回収不能額のうち、貸倒引当金で填補されない部分の金額

 

貸倒引当金医業外繰入額

当該会計期間に発生した医業未収金以外の債権の発生額のうち、回収不能と見積もられる部分の金額

 

その他の医業外費用

前記の科目に属さない医業外費用。ただし、金額が大きいものについては、独立の科目を設ける。

臨時収益

 

 

 

固定資産売却益

固定資産の売却価額がその帳簿価額を超える差額

 

その他の臨時収益

前記以外の臨時的に発生した収益。

臨時費用

 

 

 

固定資産売却損

固定資産の売却価額がその帳簿価額に不足する差額

 

固定資産除却損

固定資産を廃棄した場合の帳簿価額及び撤去費用

 

資産に係る控除対象外消費税等負担額

病院の負担に属する控除対象外の消費税及び地方消費税のうち資産取得部分から発生した金額のうち多額な部分

 

災害損失

火災、出水等の災害に係る廃棄損と復旧に関する支出の合計額

 

その他の臨時費用

前記以外の臨時的に発生した費用

法人税、住民税及び事業税負担額

 

法人税、住民税及び事業税のうち、当該会計年度の病院の負担に属するものとして計算された金額