添付一覧
ナフトピジル標準品 C24H28N2O3:392.49 (±)―1―[4―(2―メトキシフェニル)ピペラジニル]―3―(1―ナフチロキシ)プロパン―2―オールで下記の規格に適合するもの。必要な場合には次に示す方法により精製する。
精製法 ナフトピジル10gにエタノール(95)90mLを加えて加温して溶かし,ろ過する。ろ液を冷所に一夜放置後,析出した結晶をガラスろ過器(G2)を用いてろ取し,少量のエタノール(95)で洗う。必要に応じて同様の操作を繰り返し,得られた結晶を105℃で3時間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1502cm-1,1269cm-1,1242cm-1及び1104cm-1付近に吸収を認める。
類縁物質 本品0.10gをメタノール60mLに溶かす。この液に,リン酸二水素カリウム6.80gを水900mLに溶かし,リン酸を加え,pH2.0に調整した後,水を加えて1000mLとした液を加えて100mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,メタノール/水混液(3:2)を加えて正確に100mLとする。この液2mLを正確に量り,メタノール/水混液(3:2)を加えて正確に10mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のナフトピジル以外のピーク面積は,標準溶液のナフトピジルのピーク面積の1/2より大きくなく,かつ,各々のピークの合計面積は,標準溶液のナフトピジルのピーク面積の2.5倍より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:283nm)
カラム:内径4.0mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム6.80gを水900mLに溶かし,薄めたリン酸(1→10)を加え,pH4.0に調整し,水を加えて1000mLとする。この液450mLにメタノール550mLを加える。
流量:ナフトピジルの保持時間が約10分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からナフトピジルの保持時間の約2倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り,メタノール/水混液(3:2)を加えて正確に10mLとする。この液10μLから得たナフトピジルのピーク面積が標準溶液のピーク面積の30~70%になることを確認する。
システムの性能:本品0.10g及び1―ナフトール0.03gをメタノール60mLに溶かす。この液に,リン酸二水素カリウム6.80gを水900mLに溶かし,リン酸を加え,pH2.0に調整し,水を加えて1000mLとした液を加えて100mLとする。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,1―ナフトール,ナフトピジルの順に溶出し,その分離度は3以上である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ナフトピジルのピーク面積の相対標準偏差は3.0%以下である。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,3時間)。
含量 99.5%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.2gを精密に量り,無水酢酸50mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=39.249mg C24H28N2O3
塩酸トリエンチンカプセル
Trientine Hydrochloride Capsules
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸トリエンチン(C6H18N4・2HCl)約0.28mgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別に塩酸トリエンチン標準品を40℃で4時間減圧(0.67kPa以下)乾燥し,その約0.028gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10mLずつを正確に量り,pH8.2のリン酸塩緩衝液/硫酸銅(Ⅱ)五水和物溶液(1→20)混液(4:1)5mLを正確に加える。これらの液につき,水10mLを用いて同様に操作して得た液を対照とし,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長580nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに410nmにおけるAT2及びAS2を測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
塩酸トリエンチン(C6H18N4・2HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×((AT1-AT2)/(AS1-AS2))×(V′/V)×(1/C)×900
WS:塩酸トリエンチン標準品の量(mg)
C:1カプセル中の塩酸トリエンチン(C6H18N4・2HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
250mg |
15分 |
85%以上 |
塩酸トリエンチン標準品 C6H18N4・2HCl:219.16 N,N′―ビス(2―アミノエチル)―1,2―エタンジアミン二塩酸塩で下記の規格に適合するもの。必要な場合には次に示す方法により精製する。
精製法 塩酸トリエンチンに水を加えて加温しながら溶かし,エタノール(99.5)を加えて再結晶する。又は塩酸トリエンチンに水を加えて加温しながら溶かし,活性炭を加え,冷暗所に一昼夜静置し,ろ過する。ろ液にエタノール(99.5)を加え,冷暗所に静置し,再結晶する。結晶をエタノール臭がなくなるまで40℃で減圧(0.67kPa以下)乾燥する。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数3220cm-1,2120cm-1,1641cm-1,1620cm-1,1556cm-1,1502cm-1及び1116cm-1付近に吸収を認める。
(2) 本品の核磁気共鳴スペクトル測定用重水溶液(1→50)につき,核磁気共鳴スペクトル測定用3―トリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム―d4を内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法により1Hを測定するとき,δ2.9ppm付近に単一線のシグナルAを,δ3.0ppm付近及びδ3.1ppm付近に多重線のシグナルB及びCを示し,各シグナルの面積強度比A:B:Cはほぼ1:1:1である。
類縁物質 本品0.10gをメタノール10mLに溶かし,試料溶液とする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に50mLとする。この液3mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液3μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した2枚の薄層板にスポットする。1枚の薄層板は2―プロパノール/アンモニア水(28)混液(3:2)を展開溶媒として約6cm展開した後,薄層板を風乾する。これにニンヒドリン・ブタノール試液を均等に噴霧した後,130℃で5分間加熱するとき,試料溶液及び標準溶液から得た主スポット及び原点付近のスポット以外のスポットを認めない。残りの薄層板はアンモニア水(28)/ジエチルエーテル/アセトニトリル/エタノール(99.5)混液(10:4:3:3)を展開溶媒として約6cm展開した後,薄層板を風乾する。これにニンヒドリン・ブタノール試液を均等に噴霧した後,130℃で5分間加熱するとき,試料溶液及び標準溶液から得た主スポット及び原点付近のスポット以外のスポットを認めない。
乾燥減量 1.0%以下(1g,減圧・0.67kPa以下,40℃,4時間)。
含量 98.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.25gを精密に量り,0.1mol/L塩酸10mL,硝酸ナトリウム溶液(9→20)2mL,pH4.8の酢酸・酢酸アンモニウム緩衝液10mL及び水50mLに溶かし,0.1mol/L硝酸銅(Ⅱ)液で滴定する(電位差滴定法)。ただし,指示電極として銅電極,参照電極として複合型銀―塩化銀電極を用い,内液は塩化カリウム溶液(1→4)を用いる。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L硝酸銅(Ⅱ)液1mL=21.916mg C6H18N4・2HCl
無水クエン酸 C6H8O7[医薬品各条]
リン酸塩緩衝液,pH8.2 無水リン酸水素二ナトリウム20.7g,無水クエン酸6.75g及びリン酸二水素ナトリウム二水和物0.535gを水400mLに溶かし,水酸化ナトリウム溶液(1→2)を加え,pH8.2に調整した後,水を加えて500mLとする。
0.1mol/L硝酸銅(Ⅱ)液 1000mL中硝酸銅(Ⅱ)三水和物(Cu(NO3)2・3H2O:241.60)を24.16gを含む。
調製 硝酸銅(Ⅱ)三水和物24.2gを水に溶かし,1000mLとし,次の標定を行う。
標定 調製した硝酸銅(Ⅱ)液10mLを正確に量り,硝酸ナトリウム溶液(9→20)1mL,pH4.8の酢酸・酢酸アンモニウム緩衝液20mL及び水70mLを加え,0.05mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液で滴定し,ファクターを計算する(電位差滴定法)。ただし,指示電極として銅電極,参照電極として複合型銀―塩化銀電極を用い,内液は塩化カリウム溶液(1→4)を用いる。
エパルレスタット錠
Epalrestat Tablets
溶出試験 本操作は光を避けて行う。本品1個をとり,試験液に薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にエパルレスタット(C15H13NO3S2)約5.6μgを含む液となるように薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にエパルレスタット標準品をシリカゲルを乾燥剤として60℃で3時間減圧乾燥し,その約0.022gを精密に量り,N,N―ジメチルホルムアミド10mLに溶かした後,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を対照とし,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長398nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
エパルレスタット(C15H13NO3S2)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×(45/2)
WS:エパルレスタット標準品の量(mg)
C:1錠中のエパルレスタット(C15H13NO3S2)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
50mg |
45分 |
70%以上 |
エパルレスタット標準品 C15H13NO3S2:319.40 5―[(1Z,2E)―2―メチル―3―フェニルプロペニリデン]―4―オキソ―2―チオキソ―3―チアゾリジン酢酸で,下記の規格に適合するもの。必要な場合には次に示す方法により精製する。
精製法 本操作は光を避けて行う。エパルレスタットをメタノールから3回再結晶し,減圧乾燥する。
性状 本品は黄色~だいだい色の結晶又は結晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品のメタノール溶液(1→200000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長234~239nm,290~294nm及び387~392nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1748cm-1,1685cm-1,1564cm-1及び1183cm-1付近に吸収を認める。
融点 222~227℃
類縁物質 本品0.020gをN,N―ジメチルホルムアミド8mLに溶かし,試料溶液とする。試料溶液3μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液の各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法により測定し,エパルレスタットのピークに対する相対保持時間約0.9の2Z―異性体のピーク面積を求めるとき,0.2%以下であり,エパルレスタットのピーク及びエパルレスタットのピークに対する相対保持時間約0.9のピーク以外のピークは0.1%以下である。また,エパルレスタットのピーク以外のピークの合計面積は1.0%以下である。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:280nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム6.8gを水に溶かし,1000mLとする。この液に,無水リン酸水素二ナトリウム7.1gを水に溶かして1000mLとした液を加え,pH6.5に調整する。この液1000mLにアセトニトリル500mLを加える。
流量:エパルレスタットの保持時間が約12分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からエパルレスタットの保持時間の約3倍の範囲
システム適合性
検出の確認:試料溶液1mLを正確に量り,N,N―ジメチルホルムアミドを加えて正確に100mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液1mLを正確に量り,N,N―ジメチルホルムアミドを加えて正確に10mLとする。この液3μLから得たエパルレスタットのピーク面積が,システム適合性試験用溶液のエパルレスタットのピーク面積の7~13%になることを確認する。
システムの性能:システム適合性試験用溶液3μLにつき,上記の条件で操作するとき,エパルレスタットのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ6000段以上,1.5以下である。
システムの再現性:システム適合性試験用溶液3μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エパルレスタットのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量 0.2%以下(1g,減圧,シリカゲル,60℃,3時間)。
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.04gを精密に量り,エタノール(95)25mLに溶かし,水25mLを加え,0.01mol/L水酸化カリウム液で滴定する(指示薬:ブロモチモールブルー試液2滴)。ただし,滴定の終点は液の黄色が黄緑色に変わるときとする。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.01mol/L水酸化カリウム液1mL=3.194mg C15H13NO3S2
0.01mol/L水酸化カリウム液 1000mL中水酸化カリウム(KOH:56.11)0.5611gを含む。
調製 用時,0.1mol/L水酸化カリウム液に新たに煮沸して冷却した水を加えて正確に10倍容量とする。
アルベンダゾール錠
Albendazole Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に崩壊試験法の第1液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルベンダゾール(C12H15N3O2S)約13μgを含む液となるように崩壊試験法の第1液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にアルベンダゾール標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,薄めた塩酸(7→50)5mLに溶かした後,水を加えて正確に100mLとする。この液3mLを正確に量り,薄めた塩酸(7→1000)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,薄めた塩酸(7→1000)を対照とし,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長295nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
アルベンダゾール(C12H15N3O2S)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×54
WS:アルベンダゾール標準品の量(mg)
C:1錠中のアルベンダゾール(C12H15N3O2S)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
200mg |
30分 |
70%以上 |
アルベンダゾール標準品 C12H15N3O2S:265.33 5―(プロピルチオ)―2―ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルエステルで,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は白色の粉末である。
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数2670cm-1,1713cm-1,1632cm-1及び796cm-1付近に吸収を認める。
類縁物質 本品0.10gを酢酸(100)10mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,酢酸(100)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム/酢酸(100)/ジエチルエーテル混液(6:1:1)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは2個以下で,標準溶液から得たスポットより濃くない。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,2時間)。
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.4gを精密に量り,酢酸(100)50mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=26.533mg C12H15N3O2S
アスコルビン酸顆粒
Ascorbic Acid Granules
溶出試験 本操作は直射日光を避け,遮光した容器を用いて行う。本品の表示量に従いアスコルビン酸(C6H8O6)約0.25gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液5mLを正確に量り,崩壊試験法の第1液を加えて正確に200mLとし,試料溶液とする。別にアスコルビン酸標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,崩壊試験法の第1液を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,崩壊試験法の第1液を対照とし,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長243nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
アスコルビン酸(C6H8O6)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×900
WS:アスコルビン酸標準品の量(mg)
WT:アスコルビン酸顆粒の秤取量(g)
C:1g中のアスコルビン酸(C6H8O6)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
250mg/g |
15分 |
85%以上 |
塩酸クリンダマイシンカプセル
Clindamycin Hydrochloride Capsules
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸クリンダマイシン約83μg(力価)を含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別に塩酸クリンダマイシン標準品約17mg(力価)に対応する量を精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のクリンダマイシンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
塩酸クリンダマイシンの表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×450
WS:塩酸クリンダマイシン標準品の量[mg(力価)]
C:1カプセル中の塩酸クリンダマイシンの表示量[mg(力価)]
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:0.05mol/Lリン酸二水素カリウム試液に8mol/L水酸化カリウム試液を加え,pH7.5に調整する。この液550mLにアセトニトリル450mLを加える。
流量:クリンダマイシンの保持時間が約7分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,クリンダマイシンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,クリンダマイシンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
75mg(力価) |
15分 |
80%以上 |
150mg(力価) |
30分 |
80%以上 |
硝酸チアミン10mg・塩酸ピリドキシン100mg・酢酸ヒドロキソコバラミン1.044mg錠
Thiamine Nitrate 10mg,Pyridoxine Hydrochloride 100mg and Hydroxocobalamin Acetate 1.044mg Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に硝酸チアミン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとし,標準原液(1)とする。また,酢酸ヒドロキソコバラミン標準品(別途酸化リン(Ⅴ)を乾燥剤として100℃で6時間減圧(0.67kPa以下)乾燥し,その減量を測定しておく)約0.023gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとし,標準原液(2)とする。また,塩酸ピリドキシン標準品をシリカゲルを乾燥剤として4時間減圧乾燥し,その約0.022gを精密に量り,標準原液(1)10mL及び標準原液(2)2mLを正確に加えた後,水を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のチアミンのピーク面積ATa及びASa,ピリドキシンのピーク面積ATb及びASb並びにヒドロキソコバラミンのピーク面積ATc及びAScを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
硝酸チアミン(C12H17N5O4S)の表示量に対する溶出率(%)=WSa×(ATa/ASa)×(1/Ca)×45
塩酸ピリドキシン(C8H11NO3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WSb×(ATb/ASb)×(1/Cb)×450
酢酸ヒドロキソコバラミン(C62H89CoN13O15P・C2H4O2)の表示量に対する溶出率(%)=WSc×(ATc/ASc)×(1/Cc)×(9/2)
WSa:硝酸チアミン標準品の量(mg)
WSb:塩酸ピリドキシン標準品の量(mg)
WSc:乾燥物に換算した酢酸ヒドロキソコバラミン標準品の量(mg)
Ca:1錠中の硝酸チアミン(C12H17N5O4S)の表示量(mg)
Cb:1錠中の塩酸ピリドキシン(C8H11NO3・HCl)の表示量(mg)
Cc:1錠中の酢酸ヒドロキソコバラミン(C62H89CoN13O15P・C2H4O2)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:1―オクタンスルホン酸ナトリウム1.1gに水を加えて正確に1000mLとした液に,リン酸を加え,pH2.5に調整する。この液900mLにアセトニトリル300mLを加える。
流量:ヒドロキソコバラミンの保持時間が約3分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,ヒドロキソコバラミン,ピリドキシン,チアミンの順に溶出し,ヒドロキソコバラミンとピリドキシンの分離度は2.0以上である。
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ヒドロキソコバラミン,ピリドキシン及びチアミンのピーク面積の相対標準偏差はそれぞれ2.0%以下である。
溶出規格
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表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
硝酸チアミン |
10mg |
90分 |
85%以上 |
塩酸ピリドキシン |
100mg |
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85%以上 |
酢酸ヒドロキソコバラミン |
1.044mg |
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80%以上 |
酢酸ヒドロキソコバラミン標準品 酢酸ヒドロキソコバラミン(日局)。ただし,定量するとき,換算した乾燥物に対し,酢酸ヒドロキソコバラミン(C62H89CoN13O15P・C2H4O2)99.0%以上を含むもの。
硝酸チアミン標準品 硝酸チアミン(日局)。ただし,乾燥したものを定量するとき,硝酸チアミン(C12H17N5O4S)99.0%以上を含むもの。
リボフラビン5mg・塩酸ピリドキシン10mg錠
Riboflavin 5mg and Pyridoxine Hydrochloride 10mg Tablets
溶出試験 本操作は光を避けて行う。本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液10mLを試料溶液とする。別にリボフラビン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水150mLを加えて加温して溶かし,冷後,水を加えて正確に200mLとし,標準原液(1)とする。また,塩酸ピリドキシン標準品をシリカゲルを乾燥剤として4時間減圧乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとし,標準原液(2)とする。標準原液(1)及び標準原液(2)5mLずつを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のリボフラビンのピーク面積ATa及びASa並びにピリドキシンのピーク面積ATb及びASbを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
リボフラビン(C17H20N4O6)の表示量に対する溶出率(%)=WSa×(ATa/ASa)×(1/Ca)×(45/2)
塩酸ピリドキシン(C8H11NO3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WSb×(ATb/ASb)×(1/Cb)×45
WSa:リボフラビン標準品の量(mg)
WSb:塩酸ピリドキシン標準品の量(mg)
Ca:1錠中のリボフラビン(C17H20N4O6)の表示量(mg)
Cb:1錠中の塩酸ピリドキシン(C8H11NO3・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:水/0.05mol/Lリン酸二水素カリウム試液混液(1:1)760mLにメタノール240mLを加え,1―デカンスルホン酸ナトリウム1gを加えて溶かす。
流量:リボフラビンの保持時間が約6分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,リボフラビン,ピリドキシンの順に溶出し,その分離度は3以上であり,それぞれのピークのシンメトリー係数は2.0以下である。
システム再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ピリドキシン及びリボフラビンのピーク面積の相対標準偏差はそれぞれ3.0%以下である。
溶出規格
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表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
リボフラビン |
5mg |
45分 |
85%以上 |
塩酸ピリドキシン |
10mg |
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85%以上 |