添付一覧
移動相:リン酸一水素ナトリウム3.58gを水1000mLに溶かす。この液にリン酸を加えてpH6.0に調整した後,孔径0.45μmのメンブランフィルターを用いてろ過する。ろ液400mLをとり,アセトニトリル600mLを加える。
流量:シルニジピンの保持時間が約23分になるように調整する。
カラムの選定:本品10mg及び4,4’―ジフルオロベンゾフェノン20mgをメタノール100mLに溶かす。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,4,4’―ジフルオロベンゾフェノン,シルニジピンの順に溶出し,その分離度が15以上のものを用いる。
検出感度:標準溶液10μLから得たシルニジピンのピークの高さが2~6mmになるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からシルニジピンの保持時間の約2倍の範囲。
シルニジピン10mg錠(b)
溶出試験 本品1個をとり,試験液に0.1w/v%ポリソルベート80を添加した薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う。溶出試験を開始90分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液5mLを正確に量り,試験液を加えて正確に10mLとし,試料溶液とする。別にシルニジピン標準品を60℃で3時間減圧乾燥し,その約0.025gを精密に量り,アセトニトリルに溶かし,正確に100mLとする。この液2mLを正確に量り,試験液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のシルニジピンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の90分間の溶出率が70%以上のときは適合とする。
シルニジピン(C27H28N2O7)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×36
WS:シルニジピン標準品の量(mg)
C:1錠中のシルニジピン(C27H28N2O7)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸水素二ナトリウム十二水和物3.58gに水1000mLを加えて溶かし,リン酸を加えてpH6.0に調整する。この液400mLをとり,アセトニトリル600mLを加える。
流量:シルニジピンの保持時間が約8分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,シルニジピンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,シルニジピンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
シルニジピン標準品 C27H28N2O7:492.52 (±)―1,4―ジヒドロ―2,6―ジメチル―4―(3―ニトロフェニル)―3,5―ピリジンジカルボン酸2―メトキシエチルエステル3―フェニル―2(E)―プロペニルエステルで,下記の規格に適合するもの。
精製法 本操作は直射日光を避け,遮光した容器を用いて行う。シルニジピン10gにメタノール70mLを加え,50℃に加温して溶かし,常温までかき混ぜながら冷却する。析出した結晶をろ取し,メタノール少量で洗う。同様の操作を更に2回繰り返し,得られた結晶を5時間減圧乾燥する。
性状 本品は淡黄色の結晶性の粉末で,におい及び味はない。
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3290cm-1,1698cm-1,1524cm-1,1348cm-1,1203cm-1,964cm-1及び745cm-1付近に吸収を認める。
融点 108~112℃
純度試験 類縁物質 本操作は直射日光を避け,遮光した容器を用いて行う。本品0.25gをメタノール50mLに溶かし,試料溶液とする。この液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のシルニジピン以外のピークの合計面積は,標準溶液のシルニジピンのピーク面積より大きくない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:内径約6mm,長さ約30cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸一水素ナトリウム3.58gを水1000mLに溶かす。この液にリン酸を加えてpH6.0に調整した後,孔径0.45μmのメンブランフィルターを用いてろ過する。ろ液400mLをとり,アセトニトリル600mLを加える。
流量:シルニジピンの保持時間が約23分になるように調整する。
カラムの選定:本品10mg及び4,4’―ジフルオロベンゾフェノン20mgをメタノール100mLに溶かす。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,4,4’―ジフルオロベンゾフェノン,シルニジピンの順に溶出し,その分離度が15以上のものを用いる。
検出感度:標準溶液10μLから得たシルニジピンのピークの高さが2~6mmになるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からシルニジピンの保持時間の約2倍の範囲。
塩酸キナプリル5.4mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う。溶出試験開始15分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に10mLとし,試料溶液とする。別に塩酸キナプリル標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定により水分を測定しておく)約0.024gを精密に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)に溶かし,正確に200mLとする。この液2mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のキナプリルのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×22.5
WS:脱水物に換算した塩酸キナプリル標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.61gを水に溶かし,1000mLとする。この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸でpHを2.0に調整する。この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1500mLを加える。
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリルのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0%以下である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸キナプリル標準品 C25H30N2O5・HCl:474.98 (+)―(S)―2―[(S)―N―[(S)―1―エトキシカルボニル―3―フェニルプロピル]アラニル]―1,2,3,4―テトラヒドロイソキノリン]―3―カルボン酸一塩酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法により精製する。
精製法 塩酸キナプリル80gにアセトニトリル1600mLを加え,加温して溶かした後,ろ過する。ろ液を冷暗所で24時間放置した後,析出した結晶をガラスろ過器(G3)を用いて吸引ろ取し,約5℃に冷却したアセトニトリル50mLずつで3回洗う。この結晶を50℃で1時間減圧乾燥した後,めのう乳鉢を用いて粉砕する。これを50℃で24時間減圧乾燥した後,再びめのう乳鉢を用いて粉砕し,更に50℃で24時間減圧乾燥する。
性状 本品は白色の無晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品のメタノール溶液(1→2000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長256~260nm,262~266nm及び269~273nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1737cm-1,1648cm-1,1452cm-1,1208cm-1及び749cm-1付近に吸収を認める。
旋光度 [α]画像2 (1KB)
:+14.4~+16.0°(0.5g,メタノール,25mL,100mm)
純度試験
(1) 類縁物質 本品0.050gをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)50mLに溶かし,試料溶液とする。試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法によりキナプリル以外の物質の量を求めるとき,キナプリルとの保持時間比約0.5及び約2.0の物質はそれぞれ0.3%以下,保持時間比約1.7,約3.0及びその他の物質はそれぞれ0.1%以下であり,また,それらの総量は1.0%以下である。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.61gを水に溶かし,1000mLとする。この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸でpHを2.0に調整する。この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1000mLを加える。
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する。
面積測定範囲:キナプリルの保持時間の約4倍の範囲
システム適合性
検出の確認:試料溶液1mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に50mLとする。この液10μLから得たキナプリルのピーク面積が,システム適合性試験用溶液10μLから得たキナプリルのピーク面積の5~15%になることを確認する。 システムの性能:本品及びベンゾフェノン5mgずつをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)200mLに溶かす。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリル,ベンゾフェノンの順に溶出し,その分離度が14以上のものを用いる。
システムの再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
(2) アセトニトリル及びアセトン 本品0.50gをとり,ジメチルホルムアミドに溶かし,正確に10mLとし,試料溶液とする。別にアセトニトリル及びアセトンそれぞれ2.5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に200mLとする。この液2.5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積は,標準溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積の2/5より大きくない。
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管にガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール6000を150~180μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に25%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:90℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:アセトニトリルの保持時間が約9分になるように調整する。
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて25mLとする。この液5μLから得たアセトニトリルのピーク面積が標準溶液のアセトニトリルのピーク面積の10~30%になることを確認する。
システムの性能:標準溶液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,アセトン,アセトニトリルの順に流出し,その分離度が8以上のものを用いる。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アセトニトリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
水分 1.0%以下(0.5g)
含量 99.5%以上(脱水物換算) 定量法 本品約0.5gを精密に量り,酢酸(100)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。ただし,本操作は本品を溶かした後,速やかに行う。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=47.50mg C25H30N2O5・HCl
塩酸キナプリル10.8mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う。溶出試験開始15分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に20mLとし,試料溶液とする。別に塩酸キナプリル標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定により水分を測定しておく)約0.024gを精密に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)に溶かし,正確に200mLとする。この液2mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のキナプリルのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×45
WS:脱水物に換算した塩酸キナプリル標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.61gを水に溶かし,1000mLとする。この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸でpHを2.0に調整する。この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1500mLを加える。
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリルのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0%以下である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸キナプリル標準品 C25H30N2O5・HCl:474.98 (+)―(S)―2―[(S)―N―[(S)―1―エトキシカルボニル―3―フェニルプロピル]アラニル]―1,2,3,4―テトラヒドロイソキノリン]―3―カルボン酸一塩酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法により精製する。
精製法 塩酸キナプリル80gにアセトニトリル1600mLを加え,加温して溶かした後,ろ過する。ろ液を冷暗所で24時間放置した後,析出した結晶をガラスろ過器(G3)を用いて吸引ろ取し,約5℃に冷却したアセトニトリル50mLずつで3回洗う。この結晶を50℃で1時間減圧乾燥した後,めのう乳鉢を用いて粉砕する。これを50℃で24時間減圧乾燥した後,再びめのう乳鉢を用いて粉砕し,更に50℃で24時間減圧乾燥する。
性状 本品は白色の無晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品のメタノール溶液(1→2000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長256~260nm,262~266nm及び269~273nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1737cm-1,1648cm-1,1452cm-1,1208cm-1及び749cm-1付近に吸収を認める。
旋光度 [α]画像3 (1KB)
:+14.4~+16.0°(0.5g,メタノール,25mL,100mm)
純度試験
(1) 類縁物質 本品0.050gをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)50mLに溶かし,試料溶液とする。試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法によりキナプリル以外の物質の量を求めるとき,キナプリルとの保持時間比約0.5及び約2.0の物質はそれぞれ0.3%以下,保持時間比約1.7,約3.0及びその他の物質はそれぞれ0.1%以下であり,また,それらの総量は1.0%以下である。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.61gを水に溶かし,1000mLとする。この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸でpHを2.0に調整する。この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1000mLを加える。
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する。
面積測定範囲:キナプリルの保持時間の約4倍の範囲
システム適合性
検出の確認:試料溶液1mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に50mLとする。この液10μLから得たキナプリルのピーク面積が,システム適合性試験用溶液10μLから得たキナプリルのピーク面積の5~15%になることを確認する。 システムの性能:本品及びベンゾフェノン5mgずつをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)200mLに溶かす。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリル,ベンゾフェノンの順に溶出し,その分離度が14以上のものを用いる。
システムの再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
(2) アセトニトリル及びアセトン 本品0.50gをとり,ジメチルホルムアミドに溶かし,正確に10mLとし,試料溶液とする。別にアセトニトリル及びアセトンそれぞれ2.5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に200mLとする。この液2.5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積は,標準溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積の2/5より大きくない。
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管にガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール6000を150~180μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に25%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:90℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:アセトニトリルの保持時間が約9分になるように調整する。
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて25mLとする。この液5μLから得たアセトニトリルのピーク面積が標準溶液のアセトニトリルのピーク面積の10~30%になることを確認する。
システムの性能:標準溶液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,アセトン,アセトニトリルの順に流出し,その分離度が8以上のものを用いる。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アセトニトリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
水分 1.0%以下(0.5g)
含量 99.5%以上(脱水物換算) 定量法 本品約0.5gを精密に量り,酢酸(100)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。ただし,本操作は本品を溶かした後,速やかに行う。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=47.50mg C25H30N2O5・HCl
塩酸キナプリル21.7mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分75回転で試験を行う。溶出試験開始15分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液1mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に20mLとし,試料溶液とする。別に塩酸キナプリル標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の容量滴定法,直接滴定により水分を測定しておく)約0.024gを精密に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)に溶かし,正確に200mLとする。この液2mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のキナプリルのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。
塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×90
WS:脱水物に換算した塩酸キナプリル標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸キナプリル(C25H30N2O5・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.61gを水に溶かし,1000mLとする。この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸でpHを2.0に調整する。この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1500mLを加える。
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリルのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0%以下である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸キナプリル標準品 C25H30N2O5・HCl:474.98 (+)―(S)―2―[(S)―N―[(S)―1―エトキシカルボニル―3―フェニルプロピル]アラニル]―1,2,3,4―テトラヒドロイソキノリン]―3―カルボン酸一塩酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法により精製する。
精製法 塩酸キナプリル80gにアセトニトリル1600mLを加え,加温して溶かした後,ろ過する。ろ液を冷暗所で24時間放置した後,析出した結晶をガラスろ過器(G3)を用いて吸引ろ取し,約5℃に冷却したアセトニトリル50mLずつで3回洗う。この結晶を50℃で1時間減圧乾燥した後,めのう乳鉢を用いて粉砕する。これを50℃で24時間減圧乾燥した後,再びめのう乳鉢を用いて粉砕し,更に50℃で24時間減圧乾燥する。
性状 本品は白色の無晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品のメタノール溶液(1→2000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長256~260nm,262~266nm及び269~273nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1737cm-1,1648cm-1,1452cm-1,1208cm-1及び749cm-1付近に吸収を認める。
旋光度 [α]画像4 (1KB)
:+14.4~+16.0°(0.5g,メタノール,25mL,100mm)
純度試験
(1) 類縁物質 本品0.050gをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)50mLに溶かし,試料溶液とする。試料溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法によりキナプリル以外の物質の量を求めるとき,キナプリルとの保持時間比約0.5及び約2.0の物質はそれぞれ0.3%以下,保持時間比約1.7,約3.0及びその他の物質はそれぞれ0.1%以下であり,また,それらの総量は1.0%以下である。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:214nm)
カラム:内径6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム13.61gを水に溶かし,1000mLとする。この液を25℃以上に保ちながら過塩素酸でpHを2.0に調整する。この液1000mLに液体クロマトグラフ用アセトニトリル1000mLを加える。
流量:キナプリルの保持時間が約7分になるように調整する。
面積測定範囲:キナプリルの保持時間の約4倍の範囲
システム適合性
検出の確認:試料溶液1mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,システム適合性試験用溶液とする。システム適合性試験用溶液5mLを正確に量り,pH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)を加えて正確に50mLとする。この液10μLから得たキナプリルのピーク面積が,システム適合性試験用溶液10μLから得たキナプリルのピーク面積の5~15%になることを確認する。 システムの性能:本品及びベンゾフェノン5mgずつをpH7.0のリン酸塩緩衝液/液体クロマトグラフ用アセトニトリル混液(1:1)200mLに溶かす。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,キナプリル,ベンゾフェノンの順に溶出し,その分離度が14以上のものを用いる。
システムの再現性:システム適合性試験用溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,キナプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
(2) アセトニトリル及びアセトン 本品0.50gをとり,ジメチルホルムアミドに溶かし,正確に10mLとし,試料溶液とする。別にアセトニトリル及びアセトンそれぞれ2.5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に200mLとする。この液2.5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に50mLとする。更にこの液5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積は,標準溶液のアセトニトリル及びアセトンのピーク面積の2/5より大きくない。
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ2mのガラス管にガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール6000を150~180μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に25%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:90℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:アセトニトリルの保持時間が約9分になるように調整する。
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り,ジメチルホルムアミドを加えて25mLとする。この液5μLから得たアセトニトリルのピーク面積が標準溶液のアセトニトリルのピーク面積の10~30%になることを確認する。
システムの性能:標準溶液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,アセトン,アセトニトリルの順に流出し,その分離度が8以上のものを用いる。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アセトニトリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
水分 1.0%以下(0.5g)
含量 99.5%以上(脱水物換算) 定量法 本品約0.5gを精密に量り,酢酸(100)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。ただし,本操作は本品を溶かした後,速やかに行う。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=47.50mg C25H30N2O5・HCl
イノシンプラノベクス400mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始90分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,試料溶液とする。別にイノシンプラノベクス標準品約0.022gを精密に量り,水を加えて溶かし,正確に100mLとする。この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長258nmにおける吸光度AT及びASを求める。
本品の90分間の溶出率が75%以上のときは適合とする。
イノシンプラノベクスの表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×1800
WS:脱水物に換算したイノシンプラノベクス標準品の秤取量(mg)
C:1錠中のイノシンプラノベクスの表示量(mg)
イノシンプラノベクス標準品
C10H12N4O5・3(C9H9NO3・C5H13NO):1115.25 inosine―2―hydroxypropyldimethylammonium 4―acetamidobenzoate(1:3)で,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1600)3mLにオルシンのエタノール溶液(1→10)0.2mLを加え,ついで硫酸第二鉄アンモニウムの塩酸溶液(1→1000)3mLを加え,水浴中で10分間加熱するとき,液は緑色を呈する。
(2) 本品0.02gに塩酸1mLを加え,水浴中で5分間加熱した後,水9mLを加えて振り混ぜる。この液1mLを氷水で冷却しながら5%亜硝酸ナトリウム溶液を1滴加え,約10秒間振り混ぜる。さらにβ―ナフトール試液5滴及び8mol/L水酸化ナトリウム試液1mLを加えるとき,液は橙赤色を呈する。
(3) 本品0.02gにクエン酸の無水酢酸溶液(1→50)0.5mLを加え,水浴中で5分間加熱するとき,液は赤紫色を呈する。
(4) 本品の水溶液(1→80000)の吸収スペクトルを測定するとき,波長256~260nmに吸収の極大を示す。
(5) 本品2mgをとり,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法によって測定するとき,3140cm-1,1690cm-1,1600cm-1,1520cm-1,1260cm-1及び1160cm-1に吸収を認める。
旋光度 [α]画像5 (1KB)
-11~-15°(脱水物換算 1.0g,水,20mL,100mm)
類縁物質 本品0.025gをとり,移動相を加えて50mLとし,試料溶液とする。別にp―アミノ安息香酸0.02gをとり,移動相を加えて100mLとする。この液3mLに移動相を加えて50mLとし,さらに2.5mLをとり移動相を加えて20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,定量の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行うとき,試料溶液のイノシン及びp―アセトアミノ安息香酸以外のピークは標準溶液のp―アミノ安息香酸のピークより高くない。
水分 0.5%以下(0.5g)
強熱残分 0.1%以下(1g)
含量 換算した脱水物に対して,イノシン(C10H12N4O5)23.5~25.5%,p―アセトアミノ安息香酸(C9H9NO3)47.5~49.5%及びジメチルアミノ―2―プロパノール(C5H13NO)26.5~28.5%を含む。
定量法
(1) イノシンプラノベクス中のイノシン及びp―アセトアミノ安息香酸本品約0.05gを精密に量り,移動相を加えて溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,内標準溶液20mLを正確に加え,移動相を加えて正確に50mLとし,試料溶液とする。別にイノシン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.025gを精密に量り,移動相を加えて溶かし,正確に100mLとする。次にp―アセトアミノ安息香酸標準品約0.025gを精密に量り,移動相を加えて溶かし,正確に100mLとする。イノシン溶液5mL及びp―アセトアミノ安息香酸溶液10mLを正確に量り,内標準溶液20mLを正確に加え,移動相を加えて正確に50mLとし標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法によって試験を行い,内標準物質のピーク高さに対するイノシン及びp―アセトアミノ安息香酸のピーク高さの比QTI,QTP,QSI及びQSPを求める。
イノシン((C10H12N4O5)の量(mg)=イノシン標準品の量(mg)×(QTI/QSI)×(1/2)
p―アセトアミノ安息香酸(C9H9NO3)の量(mg)=p―アセトアミノ安息香酸標準品の量(mg)×(QTP/QSP)
内標準溶液 フタル酸の移動相溶液(1→2000)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約4.6mm,長さ約15cmのステンレス管に,5μmのオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム15.6gに水を加えて溶かし1000mLとする。この液930mLにアセトニトリル70mLを加える。
液量:p―アセトアミノ安息香酸の保持時間が約12分となるように調整する。
カラムの選定:イノシン0.02g及びフタル酸0.09gをとり移動相100mLに溶かす。この液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,イノシン,フタル酸の順に溶出し,その分離度が10以上のものを用いる。
(2) ジメチルアミノ―2―プロパノール
本品約0.1gを精密に量り,水1mLを正確に加えて溶かし,内標準溶液9mLを正確に加え,試料溶液とする。別にジメチルアミノ―2―プロパノール標準品約0.3gを精密に量り,水を加えて正確に10mLとする。この液1mLを正確に量り,内標準溶液9mLを正確に加え,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液2μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の面積を自動積分法によって測定し,内標準物質のピーク面積に対するジメチルアミノ―2―プロパノールのピーク面積の比QT及びQSを求める。
ジメチルアミノ―2―プロパノール(C5H13NO)の量(mg)=脱水物に換算したジメチルアミノ―2―プロパノール標準品の量(mg)×(QT/QS)×(1/10)
操作条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ200cmのガラス管に149~177μmのクロモソルブG(酸及びシラン処理したもの)にCarbowax4000を10%及び水酸化カリウムを3%の割合で被覆したものを充填する。
カラム温度:110℃付近の一定温度
キャリヤーガス及び流量:窒素,ジメチルアミノ―2―プロパノールの保持時間が約4分となる一定流量
内標準溶液:n―アミルアルコール約0.6gにアセトンを加えて200mLとする。
カラムの選定:標準溶液2μLにつき,上記の条件で操作し,ジメチルアミノ―2―プロパノールとn―アミルアルコールとの分離度を求め,5以上のものを用いる。
イノシン標準品 イノシン。ただし,乾燥したものを定量するとき,イノシン99.0%以上を含むもの。
p―アセトアミノ安息香酸標準品
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品2mgをとり,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法によって測定するとき,3300cm-1,1690cm-1,1520cm-1,1425cm-1,1260cm-1及び1180cm-1付近に吸収を認める。
融点 256~260℃
純度試験 本品約0.025gを精密に量り,移動相を加えて溶かし100mLとし,試料溶液とする。別に試料溶液2mLをとり,移動相を加えて100mLとし,この液5mLをとり,移動相を加えて50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液5μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液のp―アセトアミノ安息香酸以外のピークは,標準溶液のピークより高くない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約4.6mm,長さ約15cmのステンレス管に,5μmのオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム15.6gに水を加えて溶かし1000mLとする。この液930mLにアセトニトリル70mLを加える。
流量:p―アセトアミノ安息香酸の保持時間が約12分となるように調整する。
カラムの選定:イノシン0.02g及びフタル酸0.09gをとり,移動相を加えて溶かし,100mLとする。この液5μLにつき,上記の条件で操作するとき,イノシン,フタル酸の順で溶出し,その分離度が10以上のものを用いる。
含量 99.0%以上
定量法 本品約0.3gを精密に量り,エタノール50mLを加えて溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液3滴)。同様の方法で空試験を行う。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=17.918mg C9H9NO3
ジメチルアミノ―2―プロパノール標準品
性状 本品は無色澄明の液体で,特異なにおいがある。
確認試験 本品1~2滴をとり,赤外吸収スペクトル測定法の液膜法によって測定するとき,2780cm-1,1460cm-1,1260cm-1,1040cm-1付近に吸収を認める。
沸点 120~124℃
比重 画像6 (2KB)
:0.849~0.853
純度試験 本品0.4μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフ法の面積百分率法によって試験を行い,得たクロマトグラフから各ピーク面積を自動積分法によって求めるとき,主ピーク以外のピーク面積は1%以下である。
ガスクロマトグラフ操作条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm,長さ200cmのガラス管に149~177μmのクロモソルブG(酸及びシラン処理したもの)にCarbowax4000を10%及び水酸化カリウムを3%の割合で被覆したものを充填する。
カラム温度:約110℃付近の一定温度
キャリヤーガス及び流量:窒素,ジメチルアミノ―2―プロパノールの保持時間が約4分となる一定流量
カラムの選定:ジメチルアミノ―2―プロパノール0.3g及びn―アミルアルコール0.3gをとり,アセトン100mLを加えて溶かす。この液2μLにつき,上記の条件で操作し,分離度を求め5以上のものを用いる。
水分 2.0%以下(1g)
含量 99.0%以上(脱水物換算)
定量法 本品約2.0gを精密に量り,水50mLを加え1mol/L塩酸で滴定する(指示薬:ブロムクレゾールグリン・メチルレッド試液3滴)。
1mol/L塩酸1mL=103.16mg C5H13NO
塩化レボカルニチン100mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,薄めたリン酸(57→25000)2mLを正確に加え,試料溶液とする。別に塩化レボカルニチン標準品をシリカゲルを乾燥剤として80℃で4時間減圧乾燥し,その約0.02gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り,薄めたリン酸(57→25000)を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のレボカルニチンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。
塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×450
WS:塩化レボカルニチン標準品の量(mg)
C:1錠中の塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:1―オクタンスルホン酸ナトリウム3.03gをpH2.5の0.05mol/Lリン酸塩緩衝液に溶かして1000mLとする。この液950mLにアセトニトリル50mLを加える。
pH2.5の0.05mol/Lリン酸塩緩衝液0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム1000mLに0.05mol/Lリン酸を加えてpH2.5に調整する。
0.05mol/Lリン酸 リン酸3.41mLを水1000mLに溶かす。
0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム リン酸二水素ナトリウム・二水和物7.8gを水1000mLに溶かす。
流量:レボカルニチンの保持時間が約11分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,レボカルニチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ5000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,レボカルニチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩化レボカルニチン標準品 C7H16ClNO3:197.66 塩化(-)―(R)―(3―カルボキシ―2―ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムで,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
確認試験
本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1723cm-1,1475cm-1,1401cm-1,1189cm-1及び1089cm-1付近に吸収を認める。
旋光度 [α]画像7 (1KB)
-22.7~-24.0° (乾燥後,1g,水,50mL,100mm)
融点 137~141℃
純度試験
(1) l―塩化カルニチンニトリル
本品0.50gに水酸化ナトリウム試液2.5mL,水10mL及びリン酸三ナトリウム水溶液(1→4)2mLを加えて溶かし,ライネッケ塩試液2mLを正確に加え,更に水を加えて正確に25mLとする。遮光してときどき振り混ぜながら氷水中に50分間放置し,乾燥ろ紙を用いてろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を約30℃の水中で室温まで加温する。この液につき,波長522nmにおける吸光度を測定するとき,次の比較液の吸光度より小さくない。
比較液:l―塩化カルニチンニトリルを乾燥(105℃,2時間)し,その100mgを正確に量り,水を加えて溶かし正確に100mLとする。その液1.5mLをとり水10mL及びリン酸三ナトリウム水溶液(1→4)2mLを加え,ライネッケ塩試液2mLを正確に加え,更に水を加えて正確に25mLとする。以下同様に吸光度を測定する(0.3%以下)。
(2) 塩化クロトンベタイン
本品0.9gを水10mLに溶かし,希硫酸3mL及び0.02mol/L過マンガン酸カリウム液2.5mLを加えて振り混ぜるとき,1分間以内に過マンガン酸カリウムの紅色が消失しない(0.5%以下)。
乾燥減量 5.0%以下(0.5g,減圧,シリカゲル,80℃,4時間)。
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.5gを精密に量り,水30mLを加えて溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液2滴)。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=19.766mg C7H16ClNO3
塩化レボカルニチン300mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,水4mLを正確に加える。この液に薄めたリン酸(57→25000)6mLを正確に加え,試料溶液とする。別に塩化レボカルニチン標準品をシリカゲルを乾燥剤として80℃で4時間減圧乾燥し,その約0.02gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り,薄めたリン酸(57→25000)を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のレボカルニチンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×1350
WS:塩化レボカルニチン標準品の量(mg)
C:1錠中の塩化レボカルニチン(C7H16ClNO3)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:1―オクタンスルホン酸ナトリウム3.03gをpH2.5の0.05mol/Lリン酸塩緩衝液に溶かして1000mLとする。この液950mLにアセトニトリル50mLを加える。
pH2.5の0.05mol/L リン酸塩緩衝液0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム1000mLに0.05mol/Lリン酸を加えてpH2.5に調整する。
0.05mol/Lリン酸 リン酸3.41mLを水1000mLに溶かす。
0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム リン酸二水素ナトリウム・二水和物7.8gを水1000mLに溶かす。
流量:レボカルニチンの保持時間が約11分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,レボカルニチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ5000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,レボカルニチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩化レボカルニチン標準品 C7H16ClNO3:197.66 塩化(-)―(R)―(3―カルボキシ―2―ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムで,下記の規格に適合するもの。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
確認試験
本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1723cm-1,1475cm-1,1401cm-1,1189cm-1及び1089cm-1付近に吸収を認める。
旋光度[α]画像8 (1KB)
-22.7~-24.0° (乾燥後,1g,水,50mL,100mm)
融点 137~141℃
純度試験
(1) l―塩化カルニチンニトリル
本品0.50gに水酸化ナトリウム試液2.5mL,水10mL及びリン酸三ナトリウム水溶液(1→4)2mLを加えて溶かし,ライネッケ塩試液2mLを正確に加え,更に水を加えて正確に25mLとする。遮光してときどき振り混ぜながら氷水中に50分間放置し,乾燥ろ紙を用いてろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を約30℃の水中で室温まで加温する。この液につき,波長522nmにおける吸光度を測定するとき,次の比較液の吸光度より小さくない。
比較液:l―塩化カルニチンニトリルを乾燥(105℃,2時間)し,その100mgを正確に量り,水を加えて溶かし正確に100mLとする。その液1.5mLをとり水10mL及びリン酸三ナトリウム水溶液(1→4)2mLを加え,ライネッケ塩試液2mLを正確に加え,更に水を加えて正確に25mLとする。以下同様に吸光度を測定する(0.3%以下)。
(2) 塩化クロトンベタイン
本品0.9gを水10mLに溶かし,希硫酸3mL及び0.02mol/L過マンガン酸カリウム液2.5mLを加えて振り混ぜるとき,1分間以内に過マンガン酸カリウムの紅色が消失しない(0.5%以下)。
乾燥減量 5.0%以下(0.5g,減圧,シリカゲル,80℃,4時間)。
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.5gを精密に量り,水30mLを加えて溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液2滴)。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=19.766mg C7H16ClNO3
塩酸ファドロゾール1mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液2mLを正確に加えて試料溶液とする。別に塩酸ファドロゾール水和物標準品(別途105℃で4時間乾燥し,乾燥減量を測定しておく)約0.029gを精密に量り,0.1mol/L塩酸試液に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に100mLとする。更にこの液4mLを正確に量り,0.1mol/L塩酸試液を加えて正確に50mLとする。この液10mLを正確に量り,水10mLを正確に加えて標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のファドロゾールのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩酸ファドロゾール(C14H13N3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×(18/5)
WS:乾燥物に換算した塩酸ファドロゾール水和物標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸ファドロゾール(C14H13N3・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:229nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム2gと1―ヘキサンスルホン酸ナトリウム0.94gを水に溶かし,1000mLとする。この液にリン酸を加えてpH2.5に調整する。この液800mLをとり,アセトニトリル200mLを加える。
流量:ファドロゾールの保持時間が約8分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,ファドロゾールのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ,3000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ファドロゾールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸ファドロゾール水和物標準品 C14H13N3・HCl・1/2H2O:268.74 (±)―4―(5,6,7,8―テトラヒドロイミダゾ[1,5―a]ピリジン―5―イル)ベンゾニトリル一塩酸1/2水和物で次の規格に適合するもの。必要な場合は次に示す方法で精製する。
精製法 塩酸ファドロゾール水和物にアセトン/水混液(9:1)を加え,加温して溶かす。熱時ろ過し,ろ液を冷暗所に一夜放置する。析出した結晶をろ取し,少量のアセトンで洗う。得られた結晶を粉末とし,50℃で3時間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品を赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数2230cm-1,1607cm-1,1535cm-1,1308cm-1及び845cm-1付近に吸収を認める。
(2) 本品0.03gを核磁気共鳴スペクトル測定用重水素化メタノール0.5mLに溶かし,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ5.7ppm付近に四重線のシグナルAを,δ7.4ppm付近に二重線のシグナルBを,δ7.5ppm付近に二重線のシグナルCを,δ7.8ppm付近に二重線のシグナルDを,また,δ8.6ppm付近に二重線のシグナルEを示し,各シグナルの面積強度比A:B:C:D:Eは1:1:2:2:1である。
融点 213~216℃(乾燥後)。
純度試験 本品0.025gをとり,移動相に溶かし,正確に50mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のファドロゾール以外のピークの合計面積は,標準溶液のファドロゾールのピーク面積の3/10より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径4.0mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム2gと1―ヘキサンスルホン酸ナトリウム0.94gを水に溶かし,1000mLとする。この液にリン酸を加えてpH2.5に調整する。この液800mLをとり,アセトニトリル200mLを加える。
流量:ファドロゾールの保持時間が約8分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からファドロゾールの保持時間の約3倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする。この液20μLから得たファドロゾールのピーク面積が,標準溶液のファドロゾールのピーク面積の7~13%になることを確認する。
システムの性能:本品3mg及びパラオキシ安息香酸メチル0.01gを移動相に溶かして50mLとする。この液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,ファドロゾール,パラオキシ安息香酸メチルの順に溶出し,その分離度は4以上である。
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ファドロゾールのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量 3.0~3.8%(1g,105℃,4時間)。
含量 99.5%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.4gを精密に量り,無水酢酸/酢酸(100)混液(7:3)80mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=25.973mg C14H13N3・HCl
塩酸エピナスチン10mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に塩酸エピナスチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のエピナスチンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×45
WS:塩酸エピナスチン標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:1―ヘプタンスルホン酸ナトリウム0.5gを正確に量り,水680mLに溶かし,リン酸(1→10)を加えてpH3.2に調整する。この液にアセトニトリル320mLを加える。
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸エピナスチン標準品 C16H15N3・HCl:285.77 (±)―3―amino―9,13b―dihydro―1H―dibenz[c,f]imidazo[1,5―a]azepine hydrochlorideで,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 本品を約110~130℃でジメチルホルムアミドに溶かす。この液をろ過し、10℃以下に冷却する。得られた結晶をジメチルホルムアミドおよび酢酸エチルで洗浄した後、125℃以下で減圧乾燥する。
性状 本品は白色~微黄色の粉末である。
確認試験
(1) 本品の0.01mol/L塩酸試験溶液(1→5000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長261~265nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1662cm-1,1588cm-1,1554cm-1,774cm-1及び760cm-1付近に吸収を認める。
純度試験 類縁物質 本品0.020gを移動相100mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のエピナスチン以外のピークの合計面積は,標準溶液のエピナスチンのピーク面積の1/2より大きくない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)。
カラム:内径4mm,長さ12.5cmのステンレス管に7μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:0.05mol/L酢酸トリエチルアンモニウム溶液1)に酢酸(100)を加えてpHを5.6に調整する。この液740mLにアセトニトリル260mLを加える。
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からエピナスチンの保持時間の約5倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする。この液50μLから得たエピナスチンのピーク面積が,標準溶液のエピナスチンのピーク面積の5~15%になることを確認する。
システムの性能:パラオキシ安息香酸エチル20mgを量り,試料溶液50mLを加えて溶かす。この液1mLを量り,移動相を加えて20mLとする。この液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチン,パラオキシ安息香酸エチルの順に溶出し,その分離度は2.0以上である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,3時間)
含量 99.0%以上。
定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,無水酢酸・酢酸(100)混液(7:3)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=28.577mg C16H15N3・HCl
試薬・試液
1) 0.05mol/L酢酸トリエチルアンモニウム溶液
酢酸(100)120.1gをとり,約500mLの水を加える。この液にトリエチルアミン202.4gを30℃以下に保ちながら徐々に加え,更に水を加えて1000mLとする。この液25mLに水を加えて1000mLとする。
塩酸エピナスチン20mg錠
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始30分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に塩酸エピナスチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のエピナスチンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品の30分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×90
WS:塩酸エピナスチン標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:1―ヘプタンスルホン酸ナトリウム0.5gを正確に量り,水680mLに溶かし,リン酸(1→10)を加えてpH3.2に調整する。この液にアセトニトリル320mLを加える。
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸エピナスチン標準品 C16H15N3・HCl:285.77 (±)―3―amino―9,13b―dihydro―1H―dibenz[c,f]imidazo[1,5―a]azepine hydrochlorideで,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 本品を約110~130℃でジメチルホルムアミドに溶かす。この液をろ過し、10℃以下に冷却する。得られた結晶をジメチルホルムアミドおよび酢酸エチルで洗浄した後、125℃以下で減圧乾燥する。
性状 本品は白色~微黄色の粉末である。
確認試験
(1) 本品の0.01mol/L塩酸試験溶液(1→5000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長261~265nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1662cm-1,1588cm-1,1554cm-1,774cm-1及び760cm-1付近に吸収を認める。
純度試験 類縁物質 本品0.020gを移動相100mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のエピナスチン以外のピークの合計面積は,標準溶液のエピナスチンのピーク面積の1/2より大きくない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)。
カラム:内径4mm,長さ12.5cmのステンレス管に7μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:0.05mol/L酢酸トリエチルアンモニウム溶液1)に酢酸(100)を加えてpHを5.6に調整する。この液740mLにアセトニトリル260mLを加える。
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からエピナスチンの保持時間の約5倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする。この液50μLから得たエピナスチンのピーク面積が,標準溶液のエピナスチンのピーク面積の5~15%になることを確認する。
システムの性能:パラオキシ安息香酸エチル20mgを量り,試料溶液50mLを加えて溶かす。この液1mLを量り,移動相を加えて20mLとする。この液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチン,パラオキシ安息香酸エチルの順に溶出し,その分離度は2.0以上である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,3時間)
含量 99.0%以上。
定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,無水酢酸・酢酸(100)混液(7:3)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=28.577mg C16H15N3・HCl
試薬・試液
1) 0.05mol/L酢酸トリエチルアンモニウム溶液
酢酸(100)120.1gをとり,約500mLの水を加える。この液にトリエチルアミン202.4gを30℃以下に保ちながら徐々に加え,更に水を加えて1000mLとする。この液25mLに水を加えて1000mLとする。
塩酸エピナスチン20mgカプセル
溶出試験 本品約1.0gを精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に塩酸エピナスチン標準品を105℃で3時間乾燥し、その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のエピナスチンのピーク面積AT及びASを求める。
本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×90
WS:塩酸エピナスチン標準品の秤取量(mg)
WT:塩酸エピナスチンカプセルの秤取量(g)
C:1g中の塩酸エピナスチン(C16H15N3・HCl)の表示量(mg)
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:1―ヘプタンスルホン酸ナトリウム0.5gを正確に量り,水680mLに溶かし,薄めたリン酸(1→10)を加えてpH3.2に調整する。この液にアセトニトリル320mLを加える。
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ2000段以上,2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
塩酸エピナスチン標準品 C16H15N3・HCl:285.77 (±)―3―amino―9,13b―dihydro―1H―dibenz[c,f]imidazo[1,5―a]azepine hydrochlorideで,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法
本品を約110~130℃でジメチルホルムアミドに溶かす。この液をろ過し、10℃以下に冷却する。得られた結晶をジメチルホルムアミド及び酢酸エチルで洗浄した後、125℃以下で減圧乾燥する。
性状
本品は白色~微黄色の粉末である。
確認試験
(1) 本品の0.01mol/L塩酸試験溶液(1→5000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長261~265nmに吸収の極大を示す。
(2) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1662cm-1,1588cm-1,1554cm-1,774cm-1及び760cm-1付近に吸収を認める。
純度試験
類縁物質 本品0.020gを移動相100mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のエピナスチン以外のピークの合計面積は,標準溶液のエピナスチンのピーク面積の1/2より大きくない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)。
カラム:内径4mm,長さ12.5cmのステンレス管に7μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:0.05mol/L酢酸トリエチルアンモニウム溶液1)に酢酸(100)を加えてpHを5.6に調整する。この液740mLにアセトニトリル260mLを加える。
流量:エピナスチンの保持時間が約6分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からエピナスチンの保持時間の約5倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする。この液50μLから得たエピナスチンのピーク面積が,標準溶液のエピナスチンのピーク面積の5~15%になることを確認する。
システムの性能:パラオキシ安息香酸エチル20mgを量り,試料溶液50mLを加えて溶かす。この液1mLを量り,移動相を加えて20mLとする。この液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,エピナスチン,パラオキシ安息香酸エチルの順に溶出し,その分離度は2.0以上である。
システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,エピナスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,3時間)
含量 99.0%以上。定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,無水酢酸・酢酸(100)混液(7:3)70mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=28.577mg C16H15N3・HCl
試薬・試液
1) 0.05mol/L酢酸トリエチルアンモニウム溶液
酢酸(100)120.1gをとり,約500mLの水を加える。この液にトリエチルアミン202.4gを30℃以下に保ちながら徐々に加え,更に水を加えて1000mLとする。この液25mLに水を加えて1000mLとする。
トシル酸スプラタスト50mgカプセル
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にトシル酸スプラタスト標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の直接滴定法により,水分を測定しておく)約0.028gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長265nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が80%以上のときは適合とする。
トシル酸スプラタスト(C16H26NO4S・C7H7O3S)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×180
WS:脱水物に換算したトシル酸スプラタスト標準品の量(mg)
C:1カプセル中のトシル酸スプラタスト(C16H26NO4S・C7H7O3S)の表示量(mg)
トシル酸スプラタスト標準品 C16H26NO4S・C7H7O3S:499.64 (RS)―[2―[4―(3―エトキシ―2―ヒドロキシプロポキシ)フェニルカルバモイル]―エチル]ジメチルスルホニウムp―トルエンスルホン酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 トシル酸スプラタスト100gに,エタノール(99.5)800mLを加えて溶かした後,イソプロピルエーテル800mLを加え,氷冷下放置し,析出した結晶をろ取し,冷エタノール(99.5)で洗う。更に同様の操作を2回行い,デシケーター(減圧,シリカゲル)中で2日間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品の核磁気共鳴スペクトル測定用重水素ジメチルスルホキシド溶液(1→10)につき,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ1.1ppm付近に三重線のシグナルAを,δ2.3ppm付近に単一線のシグナルBを,δ3.0ppm付近に中央に鋭いシグナルがある多重線のシグナルCを,δ3.5ppm付近に多重線のシグナルを,δ3.9ppm付近に多重線のシグナルDを,δ5.0ppm,δ6.9ppm及びδ7.1ppm付近に二重線のシグナルE,F及びGを,δ7.5ppm付近に多重線のシグナルHを,δ10.1ppm付近に単一のシグナルIを示し,各シグナルの面積強度比A:B:C:D:E:F:G:H:Iは,ほぼ3:3:8:3:1:2:2:4:1である。
融点 86~90℃
類縁物質 本品0.025gをとり,移動相を加えて溶かし50mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液それぞれ10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のp―トルエンスルホン酸及びスプラタスト以外のピークの合計面積は,標準溶液のスプラタストのピーク面積の1/2より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:225nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用フェニル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物3.12gを水に溶かして1000mLとし,リン酸を加えてpH2.0に調整した液に1―オクタンスルホン酸ナトリウム1.08gを溶解する。この液740mLにアセトニトリル200mL及びメタノール60mLを加える。
流量:スプラタストの保持時間が約5分になるように調整する。
面積測定範囲:スプラタストの保持時間の約6倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとし,感度標準液とする。感度標準液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,スプラタストのピーク面積を検出することを確認する。
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,p―トルエンスルホン酸,スプラタストの順に溶出し,その分離度は13以上である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,スプラタストのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。
水分 1.0%以下(0.5g,容量滴定法,直接滴定)
含量 換算した脱水物に対し99.0%以上。定量法 本品約0.5gを精密に量り,新たに煮沸し冷却した水50mLに溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液30mLを正確に加えて,5分間かき混ぜた後,過量の水酸化ナトリウムを0.05mol/L硫酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=49.964mg C16H26NO4S・C7H7O3S
トシル酸スプラタスト100mgカプセル
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後に溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液3mLを正確に量り,水3mLを正確に加え,試料溶液とする。別にトシル酸スプラタスト標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の直接滴定法により,水分を測定しておく)約0.028gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長265nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
トシル酸スプラタスト(C16H26NO4S・C7H7O3S)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(1/C)×360
WS:脱水物に換算したトシル酸スプラタスト標準品の量(mg)
C:1カプセル中のトシル酸スプラタスト(C16H26NO4S・C7H7O3S)の表示量(mg)
トシル酸スプラタスト標準品 C16H26NO4S・C7H7O3S:499.64 (RS)―[2―[4―(3―エトキシ―2―ヒドロキシプロポキシ)フェニルカルバモイル]―エチル]ジメチルスルホニウムp―トルエンスルホン酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 トシル酸スプラタスト100gに,エタノール(99.5)800mLを加えて溶かした後,イソプロピルエーテル800mLを加え,氷冷下放置し,析出した結晶をろ取し,冷エタノール(99.5)で洗う。更に同様の操作を2回行い,デシケーター(減圧,シリカゲル)中で2日間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品の核磁気共鳴スペクトル測定用重水素ジメチルスルホキシド溶液(1→10)につき,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ1.1ppm付近に三重線のシグナルAを,δ2.3ppm付近に単一線のシグナルBを,δ3.0ppm付近に中央に鋭いシグナルがある多重線のシグナルCを,δ3.5ppm付近に多重線のシグナルを,δ3.9ppm付近に多重線のシグナルDを,δ5.0ppm,δ6.9ppm及びδ7.1ppm付近に二重線のシグナルE,F及びGを,δ7.5ppm付近に多重線のシグナルHを,δ10.1ppm付近に単一のシグナルIを示し,各シグナルの面積強度比A:B:C:D:E:F:G:H:Iは,ほぼ3:3:8:3:1:2:2:4:1である。
融点 86~90℃
類縁物質 本品0.025gをとり,移動相を加えて溶かし50mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液それぞれ10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のp―トルエンスルホン酸及びスプラタスト以外のピークの合計面積は,標準溶液のスプラタストのピーク面積の1/2より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:225nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用フェニル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物3.12gを水に溶かして1000mLとし,リン酸を加えてpH2.0に調整した液に1―オクタンスルホン酸ナトリウム1.08gを溶解する。この液740mLにアセトニトリル200mL及びメタノール60mLを加える。
流量:スプラタストの保持時間が約5分になるように調整する。
面積測定範囲:スプラタストの保持時間の約6倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとし,感度標準液とする。感度標準液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,スプラタストのピーク面積を検出することを確認する。
システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,p―トルエンスルホン酸,スプラタストの順に溶出し,その分離度は13以上である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,スプラタストのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。
水分 1.0%以下(0.5g,容量滴定法,直接滴定)
含量 換算した脱水物に対し99.0%以上。定量法 本品約0.5gを精密に量り,新たに煮沸し冷却した水50mLに溶かし,0.1mol/L水酸化ナトリウム液30mLを正確に加えて,5分間かき混ぜた後,過量の水酸化ナトリウムを0.05mol/L硫酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=49.964mg C16H26NO4S・C7H7O3S
トシル酸スプラタスト50mg/gドライシロップ
溶出試験 本品約1gを精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始15分後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にトシル酸スプラタスト標準品(別途本品0.5gにつき,水分測定法の直接滴定法により,水分を測定しておく)約0.028gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長265nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品の15分間の溶出率が85%以上のときは適合とする。
トシル酸スプラタスト(C16H26NO4S・C7H7O3S)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×180
WS:脱水物に換算したトシル酸スプラタスト標準品の量(mg)
WT:トシル酸スプラタストドライシロップの秤取量(g)
C:1g中のトシル酸スプラタスト(C16H26NO4S・C7H7O3S)の表示量(mg)
トシル酸スプラタスト標準品 C16H26NO4S・C7H7O3S:499.64 (RS)―[2―[4―(3―エトキシ―2―ヒドロキシプロポキシ)フェニルカルバモイル]―エチル]ジメチルスルホニウムp―トルエンスルホン酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 トシル酸スプラタスト100gに,エタノール(99.5)800mLを加えて溶かした後,イソプロピルエーテル800mLを加え,氷冷下放置し,析出した結晶をろ取し,冷エタノール(99.5)で洗う。更に同様の操作を2回行い,デシケーター(減圧,シリカゲル)中で2日間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品の核磁気共鳴スペクトル測定用重水素ジメチルスルホキシド溶液(1→10)につき,核磁気共鳴スペクトル測定用テトラメチルシランを内部基準物質として核磁気共鳴スペクトル測定法(1H)により測定するとき,δ1.1ppm付近に三重線のシグナルAを,δ2.3ppm付近に単一線のシグナルBを,δ3.0ppm付近に中央に鋭いシグナルがある多重線のシグナルCを,δ3.5ppm付近に多重線のシグナルを,δ3.9ppm付近に多重線のシグナルDを,δ5.0ppm,δ6.9ppm及びδ7.1ppm付近に二重線のシグナルE,F及びGを,δ7.5ppm付近に多重線のシグナルHを,δ10.1ppm付近に単一のシグナルIを示し,各シグナルの面積強度比A:B:C:D:E:F:G:H:Iは,ほぼ3:3:8:3:1:2:2:4:1である。
融点 86~90℃
類縁物質 本品0.025gをとり,移動相を加えて溶かし50mLとし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液それぞれ10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のp―トルエンスルホン酸及びスプラタスト以外のピークの合計面積は,標準溶液のスプラタストのピーク面積の1/2より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:225nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用フェニル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物3.12gを水に溶かして1000mLとし,リン酸を加えてpH2.0に調整した液に1―オクタンスルホン酸ナトリウム1.08gを溶解する。この液740mLにアセトニトリル200mL及びメタノール60mLを加える。
流量:スプラタストの保持時間が約5分になるように調整する。