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○国民年金法等の一部を改正する法律の施行について(抄)

(昭和五四年五月二九日)

(庁保発第一五号)

(各都道府県知事あて社会保険庁医療保険部長・年金保険部長通達)

国民年金法等の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)が、本日法律第三六号をもつて別添のとおり公布された。

今回の改正は、昨今の経済社会情勢にかんがみ、福祉年金の額を引き上げること、厚生年金保険、船員保険及び国民年金の年金額について、昨年度の消費者物価上昇率が五パーセントを超えない場合であつても、特例として改定措置を講ずること等であり、その要旨及び留意事項は次のとおりであるので、これが実施にあたつては、改正内容の周知徹底を図り、遺憾のないよう取り扱われたい。

なお、この通達において、改正後の国民年金法(昭和三四年法律第一四一号)を「国年法」と、改正後の厚生年金保険法(昭和二九年法律第一一五号)を「厚年法」と、改正後の船員保険法(昭和一四年法律第七三号)を「船保法」と、改正後の厚生年金保険及び船員保険交渉法(昭和二九年法律第一一七号)を、「交渉法」と、改正後の通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律(昭和三六年法律第一八二号)を「昭和三六年改正法」と、改正後の船員保険法の一部を改正する法律(昭和四○年法律第一○五号)を「昭和四○年改正法」と、改正後の国民年金法の一部を改正する法律(昭和四四年法律第八六号)を「昭和四四年改正法」と、改正後の厚生年金保険法等の一部を改正する法律(昭和四八年法律第九二号)を「昭和四八年改正法」と、改正後の国民年金法等の一部を改正する法律(昭和五三年法律第四六号)を「昭和五三年改正法」とそれぞれ略称する。

第一 年金額の自動的改定措置に関する事項(厚生年金保険、船員保険及び国民年金関係)

年金額の自動的改定措置(いわゆるスライド制)による年金額の改定については、消費者物価上昇率が五パーセントを超えた場合に行うこととされているが、年金受給者をとりまく諸状況を勘案し、本年度は、昨年度の消費者物価上昇率が五パーセントを超えない場合であつても、特例として行うこととされたこと(改正法附則第八条第一項)。

また、この改定措置の実施時期は、厚生年金保険及び船員保険については六月、国民年金については七月とされたこと(改正法附則第八条第一項)。

なお、これが具体的な改定措置及び事務処理については、関係政令の公布を待つて通知する予定であること。

第二 国民年金に関する事項

一 福祉年金額の引上げについて

老齢福祉年金、障害福祉年金、母子福祉年金及び準母子福祉年金の額については、本年八月から、それぞれ次のとおり引き上げられたこと(国年法第五八条、第六二条、第六四条の四、第七九条の二第四項、改正法附則第一条第三号)。

なお、この改正に伴つて、本年八月一日において、現に受給権を有する者の年金額の改定事務は、従前の例により行うものであること。

年金種別等

改正前

改正後

老齢福祉年金

一九八、〇〇〇円

(月額 一六、五〇〇円)

二四〇、〇〇〇円

(月額 二〇、〇〇〇円)

障害福祉年金

一級

二九七、六〇〇円

(月額 二四、八〇〇円)

三六〇、〇〇〇円

(月額 三〇、〇〇〇円)

二級

一九八、〇〇〇円

(月額 一六、五〇〇円)

二四〇、〇〇〇円

(月額 二〇、〇〇〇円)

母子福祉年金及び準母子福祉年金

二五八、〇〇〇円

(月額 一、五〇〇円)

三一二、〇〇〇円

(月額 二六、〇〇〇円)

二 老齢年金の額の特例について

受給権者が七○歳以上の者又は国年法別表に定める廃疾の状態にある六五歳以上の者である場合の老齢年金の額の特例については、本年八月から、老齢福祉年金の額の引き上げに伴つて、一九八、○○○円(月額一六、五○○円)から二四○、○○○円(月額二○、○○○円)に引き上げられたこと(国年法第七七条第一項ただし書、第七八条第二項、改正法附則第一条第三号)。

三 五年年金の額について

五年年金の額は、本年八月から、昭和五四年度における年金額の自動的改定措置が行われた後の額と、二四、○○○円(月額二、○○○円)とを合算した額に引き上げられたこと(昭和四四年改正法附則第一六条第二項、昭和四八年改正法附則第二○条第二項、改正法附則第一条第三号)。

四 保険料の額の改定について

昭和五五年四月以降の月分の保険料の額は、前記第一のとおり消費者物価上昇率が五パーセントを超えない場合であつても、年金額の自動的改定措置を講じることとされたことにより、これにあわせて改定することとされたこと(昭和五三年改正法附則第三条第一項、改正法附則第一条第一号、附則第八条第三項)。

第三 厚生年金保険及び船員保険に関する事項

一 在職老齢年金の支給要件の緩和について

六五歳未満の被保険者に支給される老齢年金、通算老齢年金及び特例老齢年金(以下「老齢年金等」という。)については、支給を受けることができる者の標準報酬月額の限度額が一三四、○○○円から一四二、○○○円に引き上げられ、年金の支給割合を定める標準報酬月額の区分についても変更が加えられるとともに、六五歳以上の被保険者に支給される老齢年金等については、支給停止を行わない者の標準報酬月額の限度額が一三四、○○○円から一四二、○○○円に引き上げられたこと(厚年法第四二条第三項、第四六条第一項及び第三項、第四六条の三第二項、第四六条の七第一項及び第二項、附則第一二条第三項、附則第二八条の三第二項、昭和三六年改正法附則第八条第三項、船保法第三四条第四項、第三八条第一項及び第三項、第三九条ノ二第二項、第三九条ノ五第一項及び第二項、昭和三六年改正法附則第一四条第三項、昭和四○年改正法附則第一七条第二項、交渉法第一六条第一項、第一九条の三第一項及び第二項)。

二 寡婦加算額の引上げについて

遺族年金の寡婦加算額については、一八歳未満の子又は一級若しくは二級の廃疾の状態にある子を二人以上有するときは、七二、○○○円(月額六、○○○円)から八四、○○○円(月額七、○○○円)に、一八歳未満の子又は一級若しくは二級の廃疾の状態にある子を一人有するときは、四八、○○○円(月額四、○○○円)から六○、○○○円(月額五、○○○円)に、六○歳以上であるとき(一八歳未満の子又は一級若しくは二級の廃疾の状態にある子を有するときを除く。)は、三六、○○○円(月額三、○○○円)から四八、○○○円(月額四、○○○円)に引き上げられたこと(厚年法第六二条の二第一項、船保法第五○条ノ三ノ二)。

三 実施時期について

一及び二の施行は、昭和五四年六月一日とされたこと(改正法附則第一条第二号)。