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○船員保険法の一部改正について

(昭和二七年四月一二日)

(保発第一九号)

(各都道府県知事あて厚生省保険局長通知)

標記の件については、三月一八日保険発第五八号で船員保険課長から民生部保険課長宛あらかじめ通知しておいたところであるが、昭和二七年三月三一日法律第三一号をもって別添のとおり公布された。

今回の改正の要点は左記のとおりであるから、これが取扱について遺憾のないようにし、実施の適正を期せらるるよう予め御配意願いたい。おって、法改正に伴う改正省令の公布は、手続きの都合上若干遅れる見込みであるが、別添「船員保険法施行規則の一部を改正する省令案」のとおり施行される見込みであるので御含みの上御配慮願いたい。

1 法第四条第一項の規定による標準報酬等級の区別の改正について

現行法では、標準報酬月額の最低を二○○○円とし、最高を二万四○○○円とし、これを一九級に区分し、昭和二五年法律第二七九号附則第二項の規定によって最低の標準報酬月額を三五○○円として施行しているのであるが、最近における船員の実質賃金の水準は、四○○○円以下とは考えられず、且つ、昨年六月実施された大型船船員の給与ベースの改訂の結果最高二万四○○○円を超える被保険者が相当数増加するに至ったので、この船員給与の実態に即応せしめるとともに、適正な保険給付と保険経済の健全化を図るためにその標準報酬月額の最低を四○○○円に、最高三万六○○○円に各々引き上げこれを二一級に区分することとしたこと。

2 法附則第二項の規定について

従来の標準報酬の等級が第一八級以下に該当している被保険者の標準報酬等級の決定については、船員保険法施行規則の一部を改正する省令案附則第二項の規定による届書を船舶所有者より提出せしめることをなくして、都道府県知事において決定処理することができるのであるが、社会保険審議会委員の要望もあって、事務所理の適確を期するとともに、適正を欠いている一部漁船部門被保険者の標準報酬に関し、その適正化を図るため、昭和二七年四月一日現在で全被保険者の報酬月額算定の基礎に関する届書を提出せしめることとしたこと。

3 法第三三条ノ三第二項第三号の改正について

現行法では、法第三三条ノ三第二項第三号の規定によって、同条同項同号イ乃至ハ以外の漁船に乗り組むため使用される被保険者であっても、同条同項同号による任意包括脱退の申請の手続をなさない場合にあっては、同条第一項の規定による被保険者であった期間に算入され失業保険金の支給を受ける資格ができることとなっているのであるが、かような被保険者は、その労働形態からしておおむね季節的に雇ようされるもので他に職業を有していると考えられる関係からして、下船したとしても一般的継続的に失業の状態におちいるとは考えられないので、事務手続の簡素化と保険料の軽減を図るとともに従来見受けられた逆選択のような事態のおこらないよう現行の任意包括脱退の制度を改め何等の手続を要せずして法第三三条ノ三第一項の規定による被保険者であった期間に算入されないこととしたこと。但し、船長、漁撈長、甲板長、機関長及び無電通信士等その労働形態が一年を通じ雇よう関係にある場合は、法第三三条ノ三第一項の規定による被保険者であった期間に算入することとしたこと。

4 法附則第三項の規定について

改正前の法第三三条ノ三第二項第三号の規定による申請をなさなかったことによって同条第一項の規定による被保険者であった期間に算入されたものは、今回の改正によって同条第二項第三号但書に該当する場合(船長、漁撈長、甲板長、機関長及び無電通信士等の職務を行う者として使用される場合等その労働形態が一年を通じ雇よう関係にある場合)以外の場合は、昭和二七年四月一日以後は同条第一項の被保険者であった期間に算入されないこととなり、従って失業保険金の支給を受ける資格期間を満たすことができないこととなるので、かような被保険者の資格期間をその者の申請によって改正後も引き続き認め失業保険金の支給をなそうとするための経過的規定であること。

5 法第三三条ノ九第二項但書による失業保険金の支給日額の最高額の改正について

従来失業保険金の支給日額の最高額は法第三三条ノ九第二項但書の規定によって、三○○円であるが、これを陸上の失業保険法と同様三七○円まで引き上げることとしたこと。

6 其の他

脱退手当金及び募婦年金に関する条文の整理をなすこととしたこと。

別添 略