添付一覧
○政府管掌健康保険成人病予防健診及び生活習慣改善フォローアップ健診並びに結核検診の実施について
(平成八年六月二〇日)
(庁保発第二一号)
(各都道府県知事あて社会保険庁運営部長通知)
標記については、平成八年一〇月一日より大腸がん検診の導入及びその他検査項目の見直し、健診費用及び受診者負担額の改正を行うこととしたので、「政府管掌健康保険成人病予防健診実施要綱(別添1)」及び「政府管掌健康保険生活習慣改善フォローアップ健診実施要綱(別添2)」並びに「政府管掌健康保険結核検診実施要綱(別添3)」に基づいて実施方よろしく御配意願いたい。
なお、平成七年四月三日庁保発第一八号通知は廃止する。
(別添一)
政府管掌健康保険生活習慣病予防健診実施要綱
一 目的
生活習慣病予防健診(以下「健診」という。)は、政府管掌健康保険の被保険者及び被扶養者である配偶者の健康の保持増進及び健康管理意識の高揚を図ることを目的とする。
二 健診の種類及び実施対象者
(一) 健診の種類は、一般健診、日帰り人間ドック及び乳がん・子宮がん検診とする。
(二) 健診の実施対象者は、次のとおりとする。
ア 一般健診
被保険者及び被扶養者である配偶者のうち原則として当該年度において、四〇歳以上の者で受診を希望する者並びに被保険者のうち三五歳以上四〇歳未満の者で生活習慣改善指導を受けることを希望する者。
なお、日帰り人間ドックの受診を希望する者を除く。
イ 日帰り人間ドック
被保険者及び被扶養者である配偶者のうち原則として当該年度において、三五歳(被保険者に限る。)、四〇歳、四五歳、五〇歳、五五歳の者及び五六歳以上の退職を間近(一年以内)に控えた者で受診を希望する者。
なお、一般健診の受診を希望する者を除く。
ウ 乳がん・子宮がん検診
当該年度において、三〇歳以上四〇歳未満の女子被保険者で受診を希望する者。
三 健診の実施機関
この健診は、次の実施機関に委託して実施する。
(一) 健康保険健康管理センター、健康保険病院及び健康保険診療所(以下「健康保険病院等」という。)。
(二) 前記(一)の実施機関のほか、都道府県が別に定める基準を満たし、健診の実施機関としてふさわしいと認める医療機関で、都道府県知事が選定したもの。
なお、健診の実施機関として都道府県知事が選定した医療機関については、選定後速やかに社会保険庁運営部保険指導課に報告すること。
四 健診の方法
健診の実施機関は、次の方法により健診を実施する。
(一) 別紙一「健診の基準」により、一次検査又は二次検査を実施する。
(二) 健診の結果は、一次検査終了後及び二次検査を実施した者については二次検査終了後に、別紙二「指導区分の基準」により判定する。
(三) 健診終了者に対し、別紙三「政府管掌健康保険生活習慣病予防健診結果通知票(一般健診)」、別紙四「政府管掌健康保険生活習慣病予防健診結果通知票(日帰り人間ドック)」、別紙五「政府管掌健康保険生活習慣病予防健診結果通知票(乳がん・子宮がん検診)」を作成し、通知するとともに、写を一部控えとして保存する。
また、財団法人社会保険健康事業財団(以下「財団」という。)都道府県支部に対し、健診結果に基づく所定事項を収録した「健診結果データ」を磁気媒体により、健診実施月の翌月一五日まで(健診実施月が三月の場合は四月一〇日まで)に報告する。ただし、やむを得ない理由により、磁気媒体による報告が困難な場合は、前記別紙三~五の写により報告することができる。
(四) 健診を受けた者の生活指導・栄養指導等の相談に対して、医師、保健婦、栄養士が対応する。ただし、保健婦等による生活指導・栄養指導等ができない場合は、財団都道府県支部の保健婦と協力体制をとるものとする。
(五) 健診を受けた者の健診記録を管理し、財団都道府県支部の保健婦による健診事後指導のための打合せに応ずる。
五 健診費用等
(一) 健診費用及び負担額は、別紙六「健診費用及び負担額」のとおりとする。
なお、一次検査の国の負担額は、当該年度において受診者一人につき、一回に限って負担(乳がん・子宮がん検診を別に受診する場合を除く。)するものとする。
(二) 健診の実施機関からの健診費用の請求は、健診実施月の翌月一五日まで(健診実施月が三月の場合は四月一〇日まで)に、財団都道府県支部を経由して都道府県に請求するものとする。
六 報告
健診の実施機関は、別紙七「健診実施状況報告書(一次検査分)」及び別紙八「健診実施状況報告書(二次検査分)」を、健診実施月の翌月一五日まで(健診実施月が三月の場合は四月一〇日まで)に、健診費用の請求と併せて、財団都道府県支部を経由して都道府県に提出するものとする。
なお、健診結果データの財団都道府県支部への報告も併せて行うものとする。
(別紙1)
(別紙2)
(別紙3)
(別紙4)
(別紙5)
(別紙6)
(別紙7)
(別紙8)
(別添二)
政府管掌健康保険生活習慣改善フォローアップ健診実施要綱
一 目的
生活習慣改善フォローアップ健診(以下「フォローアップ健診」という。)は、政府管掌健康保険の被保険者及び被扶養者である配偶者に対し、生活習慣病予防健診を受診後、食生活や運動等生活習慣の改善努力の効果を測定することにより健康度を確認し、生活習慣改善意識の高揚を図ることを目的とする。
二 実施対象者
政府管掌健康保険生活習慣病予防健診実施要綱に基づき実施する一次検査(乳がん・子宮がん検診を除く。)又は二次検査(以下「一次検査等」という。)の検査結果のうち、血圧、脂質、肝機能及び代謝系に関する検査の指導区分に「二」又は「三」があり、一次検査等の受診後三ケ月以上の生活習慣改善努力を実践している者で、生活習慣改善努力の効果測定を希望する者とする。
三 健診の実施機関
フオローアップ健診は、政府管掌健康保険生活習慣病予防健診実施要綱に基づく健診の実施機関に委託して実施する。
四 健診の方法
フォローアップ健診の実施機関は、次の方法によりフォローアップ健診を実施する。
(一) フォローアップ健診の検査内容は、次のとおりとする。
ア 診察等 問診 計測 体重、肥満度 |
イ 血圧測定 坐位 |
ウ 生化学検査 空腹時血糖 総コレステロール定量 中性脂肪 HDL―コレステロール GOT GPT γ―GTP 尿酸 |
(注) 別紙一「生活習慣改善努力質問票」及び問診並びに空腹時血糖値により必要と認められる場合には、ヘモグロビン A1c及びブドウ糖負荷試験を併せて実施することができる。
(二) フォローアップ健診の結果は、別紙二「生活習慣改善フォローアップ健診の判定」により判定するものとし、判定内容及び生活習慣改善の指示事項を具体的に記入すること。
(三) フォローアップ健診終了者に対し、別紙三「政府管掌健康保険生活習慣改善フォローアップ健診結果通知票」を作成し、通知するとともに、写を一部控えとして保存する。
また、財団法人社会保険健康事業財団(以下「財団」という。)都道府県支部に対し、フォローアップ健診結果に基づく所定事項を収録した「健診結果データ」を磁気媒体により、別紙一「生活習慣改善努力質問票」の写を添付して、フォローアップ健診実施月の翌月一五日まで(フォローアップ健診実施月が三月の場合は四月一〇日まで)に報告する。ただし、やむを得ない理由により、磁気媒体による報告が困難な場合は、上記別紙三の写により報告することができる。
(四) フォローアップ健診を受けた者の生活指導・栄養指導等の相談に対して、医師、保健婦、栄養士が対応する。ただし、保健婦等による生活指導・栄養指導等ができない場合は、財団都道府県支部の保健婦と協力体制をとるものとする。
(五) フォローアップ健診を受けた者の健診記録を管理し、財団都道府県支部の保健婦による健診事後指導のための打合わせに応ずる。
五 健診費用等
(一) フォローアップ健診費用は、全額国の負担とし、一人当たりの費用は、五、六九一円(うち消費税二七一円)とする。
ただし、ヘモグロビン A1cを実施した場合には、一、一二三円(うち消費税五三円)、ブドウ糖負荷試験を実施した場合には、二、三三一円(うち消費税一一一円)をそれぞれ一人当たりの費用に加えるものとする。
なお、一部の検査項目を実施しなかった場合には、次表の検査費用に一・〇五を乗じて得た額を差し引くこととする。
また、フォローアップ健診の国の負担額は、受診者一人につき、一次検査等の受診後、一回に限って負担するものとする。
(金額単位:円)
検査の内容 |
検査費用(全額国の負担) |
空腹時血糖 |
一八〇円 |
総コレステロール定量 |
四四〇 |
中性脂肪 |
三〇〇 |
HDL|コレステロール |
四〇〇 |
GOT |
四四〇 |
GPT |
四四〇 |
γ|GTP |
三〇〇 |
尿酸 |
三〇〇 |
(二) フォローアップ健診の実施機関からのフォローアップ健診費用の請求は、フォローアップ健診実施月の翌月一五日まで(フォローアップ健診実施月が三月の場合は四月一〇日まで)に、財団都道府県支部を経由して都道府県に請求するものとする。
六 報告
フォローアップ健診の実施機関は、別紙四「健診実施状況報告書(生活習慣改善フォローアップ健診分)」を、フォローアップ健診実施月の翌月一五日まで(フォローアップ健診実施月が三月の場合は四月一〇日まで)に、フォローアップ健診費用の請求と併せて、財団都道府県支部を経由して都道府県に提出するものとする。
なお、健診結果データの財団都道府県支部への報告も併せて行うものとする。
(別紙1)
(別紙2)
生活習慣改善フォローアップ健診の判定
判定に当たっては、生活習慣改善努力質問票、一般健診等の健診結果及び生活習慣改善フォローアップ健診の検査結果を総合的に勘案して、
1 生活習慣の改善の効果が表れているもの。
2 生活習慣の改善による効果が明らかには表れていないもの。
と判定し、その内容について具体的に明記するとともに、今後の生活習慣についての指示事項を併記するものとする。
(別紙3)
(別紙4)
(様式1)
(様式2)
(別添3)
政府管掌健康保険結核検診実施要綱
1 目的
結核検診は、政府管掌健康保険の被保険者について結核の早期発見及び早期治療を図ることにより、その健康の保持増進に資することを目的とする。
2 実施対象者
政府管掌健康保険の被保険者とする。
3 実施機関
結核検診は、次の実施機関に委託して行う。
(1) 原則として、健康保険病院及び健康保険診療所(以下「健康保険病院」という。)
(2) 健康保険病院で実施することが困難な場合は、保健所
(3) 健康保険病院又は保健所で実施することが困難な場合は、比較的検診精度が高く、かつ、実施能力がある公的医療機関
4 実施回数
同一の者については、年一回とする。
5 検査方法等
(1) レントゲン間接撮影
医師の証明により結核患者であったことが明らかな者及びその他担当医師において必要と認める者に対し実施する。
(2) 精密検査
前号の検査によって病変の発見された者及びその疑いのある者、結核患者並びに結核発病のおそれがあると診断されている者に対し、レントゲン直接撮影、かくたん検査及び赤血球沈降速度測定、必要に応じレントゲン透視、聴診、打診、その他必要な検査を実施する。
(3) 前各号の検査に併せて問診、視診、その他により肺以外の疾患の発見に努めるものとする。
6 事後指導
実施機関は、結核検診が終了した後に、次の指導分類の(1)及び(2)の組み合わせにより、社会保険委員等の協力を得て適宜指導するものとする。
なお、実施機関は、事後指導を行うため、結核検診個人票(別紙1又はこれに準じた様式)を作成し、結核検診の結果を記録し、管理する。
(1) 生活規制面からの区分
A 勤務を休む必要のあるもの。
B 勤務に制限を加える必要のあるもの。
C 勤務をほぼ平常に行ってよいもの。
D 全く平常生活でよいもの。
(2) 医療面からの区分
ア 医師による直接の医療行為の必要なもの。
イ 医師による直接の医療行為は必要でないが、定期的に医師の観察、指導を受ける必要のあるもの。
ウ 医師による直接の医療行為あるいは指導を全く必要としないもの。
7 検診費用
(1) 健康保険病院に委託する場合
レントゲン間接撮影 一人当たり 三九九円
(うち消費税一九円)
精 密 検 査 一人当たり 一〇八一円
(うち消費税五一円)
ただし、この額の範囲内で実施できるときは、その額とする。
(2) 保健所に委託する場合
都道府県条例又は地域保健法施行令(昭和二三年政令第七七号)第一条の規定により保健所を設置する市(以下「政令で定める市」という。)の条例に定める集団検診を行う場合の手数料の額とする。
(3) 公的医療機関に委託する場合
前記(1)及び(2)に準じ、当庁と協議して決定した額とする。
8 報告
実施機関は、別紙2「検査実施状況報告書」を検診費用の請求に併せて都道府県知事に提出するものとする。
(別紙1)
(別紙2)