○診療報酬点数表の改正等について
(平成六年八月五日)
(保発第七八号)
(都道府県知事あて厚生省保険局長通知)
標記については、本日「健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法の一部を改正する件」(平成六年八月厚生省告示第二三五号)をはじめとして、関連の省令、告示が別紙一のとおり公布され、本年一〇月一日から適用されることとなった。
これらの改正の趣旨及び概要は、次のとおりであるので、貴管下関係団体への周知徹底について格段の御配慮を願いたい。
なお、指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準、訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法等については、近日中に定めて通知する予定であるので御了知願いたい。
第一 今回の改正の趣旨
一 今回の診療報酬の改定は、本年六月二六日に公布された健康保険法等の一部を改正する法律(平成六年法律第五六号。以下「医療保険制度の改正」という。)と一体として、疾病、負傷に伴い発生する経済的な不安の解消という公的医療保険制度の基本的な役割を維持しつつ、ニーズに対応した医療サービスの多様化や質の向上を図ることにより、良質かつ適切な医療の効率的かつ安定的な提供を図ることを目的として、新看護体系の創設と付添看護の解消、在宅医療の推進及び食事の質の向上を図ろうとするものであること。
二 今回の診療報酬の改定は、具体的には次の点を主眼として行うものであること。
(一) 新看護体系の創設と付添看護の解消
医療保険制度の改正により、付添看護(患者の負担により行われる当該医療機関の従事者以外の者による看護をいう。以下同じ。)が原則として平成七年度末までで廃止されることを踏まえ、医療機関の責任において、看護サービスが提供されるよう、看護婦、准看護婦及び看護補助者を一体として評価する従来の基準看護制度を見直し、看護婦及び准看護婦を評価する体系と看護補助者を評価する体系を組み合わせた体系(以下「新看護体系」という。)を創設するとともに、一般病院では、患者二人に看護要員一人の体制づくりを推進することとし、医療機関における看護体制の拡充を図るものであること。
また、付添看護の計画的な解消を促す観点から、付添看護解消計画を策定する病院について、平成七年度末までの間、付添看護解消計画加算や寝たきり等の患者に対する特別介護料の算定等の措置を講じること。
(二) 在宅医療の推進
医療保険制度の改正により、訪問看護ステーション(指定訪問看護事業者が当該指定に係る訪問看護事業を行う事業所をいう。以下同じ。)からの訪問看護が老人医療の受給対象者以外にも拡大されること、在宅医療が法律上明確に位置付けられること等に併せて、薬剤師による訪問薬剤管理指導、在宅患者に対する管理栄養士による訪問栄養食事指導等を新たに評価することとするとともに、精神障害者の社会復帰を促進するため、グループホームや精神障害者社会復帰施設に対する支援、精神障害者の自立訓練等に関する評価を充実するものであること。
また、歯科については、在宅患者等に対する訪問診療を促進するため、歯科の在宅医療についての評価の見直し、特掲技術料の加算の新設などを行うものであること。
(三) 食事の質の向上
医療保険制度の改正により、食事に関する給付が、療養の給付の一部から入院時食事療養費に改編されることに伴い、従来の給食料を廃止し、入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額の算定に関する基準を定めるとともに、食事の質の向上を図るため、選択的なメニューの提供、食堂における食事の提供等を評価するとともに、管理栄養士による入院時の栄養食事指導を新たに評価するなど、栄養指導の評価の充実を図るものであること。
第二 保険医療機関及び保険医療養担当規則の一部改正(別紙一省令)
一 食事療養に関する規定の整備
(一) 入院時食事療養費の創設に伴い、保険医療機関及び特定承認保険医療機関は、食事療養に関し、標準負担額の支払いを受けるものとするとともに、追加的なメニュー等それにふさわしい内容のものについては、あらかじめ患者に対してその内容及び費用についての説明を行い、患者の自由な選択と同意により特別の料金の支払いを受けることができることとしたこと。
(二) 患者の自由な選択と同意による場合を除いて、標準負担額による食事を提供しなければならないものであること。
(三) 食事療養に関し特別の料金の支払いを受ける場合には、食事療養の内容及び費用に関する事項を病棟等の見やすい場所に掲示しなければならないものであること。
(四) 入院時食事療養費の創設に伴い、診療録の様式を改めたこと。
二 付添看護の禁止
保険医療機関は、入院患者に付添看護を受けさせてはならないこととしたこと。
ただし、健康保険法等の一部を改正する法律(平成六年法律第五六号)附則第四条及び第一二条の規定により、診療報酬上、付添看護が認められている病院又は診療所における付添看護については、平成七年度末までは禁止されず、付添看護に係る療養費も支給されるものであること。なお、これらの規定により都道府県知事の個別承認により、平成八年四月一日以降付添看護をつけることができる病院又は診療所の要件及びその期日については、近日中に定めて通知する予定であるので、御了知願いたい。
三 訪問看護に関する規定の整備
保険医療機関の患者に対する指定訪問看護の事業の利用手続等に関する説明、患者から求めがあった場合の保険医による訪問看護指示書の交付、訪問看護ステーション及びその従事者からの相談に際して保険医は患者の療養上必要な事項について適切な注意及び指導を行うこと等を定めたこと。
第三 保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正(別紙一省令)
医療保険制度の改正により療養の給付として在宅医療が位置付けられたことに伴い、所要の規定の整備を行うものであること。
第四 健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法の一部改正(別紙一告示一)
一 別表第一医科診療報酬点数表の一部改正の概要
第一章 基本診療料
(一) 新看護体系の創設等看護料の見直し
ア 新看護料の創設(点数表は別紙二~五参照)
a 当該病棟の入院患者数に対する看護婦及び准看護婦の数の比率により二対一看護料から六対一看護料まで、七類型の新看護料を設けることとしたこと。
b 新看護料の各看護類型について、看護婦及び准看護婦の最少必要数に対する看護婦の比率は、二割以上とするとともに、その比率が七割以上の場合、四割以上の場合について、それぞれ看護(A)、看護(B)の加算を設けることとしたこと。(具体的な要件は第一一の新看護等の基準で定めている。)
c 二対一看護料から三・五対一看護料については、三〇日以内の期間と三〇日を超えた期間とに分けて評価をしたこと。
d 基本看護料と同様に夜間勤務等看護加算を設けることとし、夜間勤務等看護(Ⅰ)を三〇点から四〇点に引き上げたこと。
イ 看護補助料の創設(点数表は別紙二~五を参照)
当該病棟の入院患者数に対する看護補助者の数の比率により、三対一看護補助料から一五対一看護補助料まで八類型の看護補助料を設けることとし、新看護料との組み合わせにより、入院患者二人に対して看護婦、准看護婦及び看護補助者を合わせて一人となるまで新看護料に加算を認めることとしたこと。(具体的な組み合わせは第一一の新看護等の基準で定めている。)
ウ 付添看護解消計画加算及び特別介護料の新設
付添看護の計画的な解消を促す観点から、その他看護料を算定している病院であって、付添看護解消計画を策定し、都道府県知事に届け出たものについて、平成七年度末までに限り次のような加算を設けることとしたこと。
a 付添看護解消計画加算
付添看護解消計画期間中、当該計画に沿った看護を行った場合に、一日につき二〇点を加算することとしたこと。
b 特別介護料
解消計画期間中において、過渡的な形態として、専ら特定の寝たきり等の状態にある患者二人又は三人に対する看護(以下「特別介護」という。)を行った場合には、その他看護料に特別介護料が加算できることとしたこと。
特定の患者について一日につき一一時間以上の特別介護が行われた場合には長時間加算を行うこととしたこと。
・特別介護料 二人付き(一日につき) 三五〇点
長時間加算 一五〇点
三人付き(一日につき) 二五〇点
長時間加算 一〇〇点
エ 夜間勤務等看護加算の引上げ
基本看護料等に係る夜間勤務等看護(Ⅰ)を三〇点から四〇点に引き上げたこと。
オ 診療所の看護料の見直し
a 診療所の看護料について、入院期間に応じて、引上げを行ったこと。
b 診療所三種看護については、特別看護(専ら特定の重篤又は術後の患者一人又は二人に対して行われる看護をいう。)又は特別介護を行う旨を届け出た診療所以外の診療所であって、付添看護を行わない旨の届出をしたもの(診療所三種看護(Ⅰ))とそれ以外のもの(診療所三種看護(Ⅱ))に分けて評価することとしたこと。
・診療所一種看護(一日につき)一四〇点→三か月以内 二二〇点
三か月超六か月以内 二一五点
六か月超一年以内 二一〇点
一年超 二〇五点
・診療所二種看護(一日につき)一二五点→三か月以内 一九〇点
三か月超六か月以内 一八五点
六か月超一年以内 一八〇点
一年超 一七五点
・診療所三種看護(一日につき)一一五点→診療所三種看護(Ⅰ)
三か月以内 一五五点
三か月超六か月以内 一五〇点
六か月超一年以内 一四五点
一年超 一四〇点
診療所三種看護(Ⅱ)
六か月以内 一二五点
六か月超 一二〇点
c 診療所における付添看護の解消を促す観点から、付添看護解消計画を策定している病院と同様に、診療所三種看護(Ⅱ)を算定している診療所について特別介護料を加算できることとしたこと。
カ 特別看護料の新設
付添看護解消計画を策定している病院、新看護の基準の四対一看護、五対一看護若しくは六対一看護又は療養二群基本看護料を算定する看護を行っている病院及び診療所三種看護を算定している診療所において、重篤、術後の患者に対する看護の必要性を考慮し、看護婦又は准看護婦が専ら特定の患者一人又は二人に対する看護(以下「特別看護」という。)を行った場合には、一四日を限度に、特別看護料が算定できることとしたこと。
特定の患者について、一日につき一一時間以上の特別看護が行われた場合には、長時間加算を行うこととしたこと。
・特別看護料 看護婦一人付き(一日につき) 一、二〇〇点
長時間加算 四〇〇点
准看護婦一人付き(一日につき) 一、〇〇〇点
長時間加算 三五〇点
看護婦二人付き(一日につき) 六二〇点
長時間加算 二二〇点
准看護婦二人付き(一日につき) 五六〇点
長時間加算 一六〇点
(二) 給食料を廃止したこと。
(三) 特定入院料に関する改正
ア 食事療養の費用の額の調整
食事に関する給付が入院時食事療養費に改編されたことに伴い、特定入院料のうち、従来給食料を包括していたものについて、入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額を考慮して、点数について所要の調整を行ったこと。
・緩和ケア病棟入院料(一日につき)
三、三〇〇点→三、一二〇点
・精神療養病棟入院料(A)(一日につき)
一、二〇〇点→一、〇二〇点
・精神療養病棟入院料(B)(一日につき)
九〇〇点→七二五点
・特殊疾患療養病棟入院料(Ⅰ)(一日につき)
一、七〇〇点→一、五二〇点
・特殊疾患療養病棟入院料(Ⅱ)(一日につき)
一、五〇〇点→一、三二五点
イ 療養型病床群入院医療管理料の引上げ
新看護料の創設等を勘案し、所要の引上げを行ったこと。
・療養一群入院医療管理料 (一日につき)
療養一群入院医療管理(Ⅰ) 七八二点→八〇五点
療養一群入院医療管理(Ⅱ) 七二五点→七四五点
療養一群入院医療管理(Ⅲ) 六八八点→七〇七点
療養一群入院医療管理(Ⅳ) 七七九点→八〇三点
療養一群入院医療管理(Ⅴ) 七一九点→七三九点
療養一群入院医療管理(Ⅵ) 六七〇点→六八八点
療養一群入院医療管理(Ⅶ) 六三八点→六五四点
・療養二群入院医療管理料 (一日につき)
療養二群入院医療管理(Ⅰ) 七八九点→八一三点
療養二群入院医療管理(Ⅱ) 七二九点→七四九点
療養二群入院医療管理(Ⅲ) 六八〇点→六九八点
療養二群入院医療管理(Ⅳ) 六四八点→六六四点
・夜間勤務等看護(Ⅰ) (一日につき) 三〇点→ 四〇点
第二章 特掲診療料
第一部 指導管理等
(一) 特定疾患治療管理料に関する改正
従来の栄養食事指導料を外来栄養食事指導料と改め点数を引上げるとともに、入院中の患者であって治療食を必要とするものに対する管理栄養士の指導を評価し、入院栄養食事指導料を新設するなど栄養指導の評価の充実を図ったこと。
・外来栄養食事指導料(月一回) 七〇点→一〇〇点
・入院栄養食事指導料(入院中二回) 一〇〇点
(二) 退院時指導料及び退院時リハビリテーション指導料の新設
退院時の患者、家族等に対する療養上の指導及びリハビリテーションについての指導を評価することとしたこと。
・退院時指導料 一月超六か月以内 一五〇点
六か月超 二四〇点
・退院時リハビリテーション指導料 二四〇点
(三) 診療情報提供料の改正
保険医療機関が、在宅患者に対する訪問薬剤管理指導の必要を認め、保険薬局に必要な情報を提供した場合及び精神障害者復帰施設等に入所している患者についてこれらの施設等に必要な情報を提供した場合にも診療情報提供料(A)を算定できることとしたこと。
第二部 在宅医療
(一) 往診料、在宅患者訪問診療料、在宅患者訪問看護・指導料の引上げ等
末期の悪性腫瘍の患者のほか、神経難病患者、人工呼吸器を使用している患者についても、在宅患者訪問診療料及び在宅患者訪問看護・指導料の回数制限を撤廃するとともに、在宅医療に係る技術料について、所要の点数の引き上げを行ったこと。
・往診料 (一回につき) 五五〇点→五七〇点
・在宅患者訪問診療料 (一日につき) 六八〇点→七〇〇点
・在宅訪問看護・指導料(一回につき)
保健婦又は看護婦 四八〇点→五〇〇点
准看護婦 四三〇点→四五〇点
・救急搬送診療料 五五〇点→五七〇点
・在宅訪問リハビリテーション指導管理料(一回につき) 四八〇点→五〇〇点
(二) 在宅患者訪問薬剤管理指導料の新設
通院困難な在宅患者に対して、薬剤師が訪問して行う薬学的管理指導を評価することとしたこと。
・在宅患者訪問薬剤管理指導料(月一回) 五五〇点
(三) 在宅患者訪問栄養食事指導料の新設
通院困難な在宅患者に対して、管理栄養士が居宅を訪問して実技を伴う栄養指導等を評価することとしたこと。
・在宅患者訪問栄養食事指導料(原則月一回) 五〇〇点
(四) 訪問看護指示料の新設
医療保険制度の改正により訪問看護療養費制度が創設されることに伴い、主治医が、指定訪問看護事業者からの訪問看護の必要を認めて、訪問看護ステーションに指示書を交付した場合に、訪問看護指示料を算定できるようにするとともに、入院中の患者に指示書を交付する際に、退院後の在宅療養に必要な指導を訪問看護ステーションと共同で行った場合に加算を行うこととしたこと。
・訪問看護指示料(月一回) 三〇〇点
退院時共同指導加算 一五〇点
第八部 精神科専門療法
(一) 精神科デイ・ナイト・ケアの新設
精神障害者の自立訓練の促進を図るため、長時間にわたるケアを評価することとしたこと。
・精神科デイ・ナイト・ケア(一日につき) 一、〇〇〇点
三食提供した場合の加算 一三〇点
二食提供した場合の加算 九六点
(二) 精神科訪問看護・指導料の拡充
グループホーム等に対する医療機関の支援を促進するため、グループホーム等に入所している複数の精神障害者に対する看護婦等の訪問について精神科訪問看護・指導料(Ⅱ)を新設し評価するとともに、長時間の看護も行えるよう、時間に応じた加算を設けることとしたこと。
・精神科訪問看護・指導料五〇〇点→
精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)(一回につき) 五二〇点
精神科訪問看護・指導料(Ⅱ)(一回につき) 一五〇点
時間加算(三時間超一時間につき) 四〇点
(三) 通院精神療法、通院集団精神療法及び精神科作業療法の引上げ
・通院精神療法
病院の場合 (一回につき) 三〇〇点→三二〇点
診療所の場合 (一回につき) 三五〇点→三七〇点
・通院集団精神療法(一日につき) 二五〇点→二七〇点
・精神科作業療法 (一日につき) 二〇〇点→二二〇点
二 別表第二歯科診療報酬点数表の一部改正の概要
第一章 基本診療料
看護料、給食料及び特定入院料(食事療養の費用の額の調整の部分を除く。)について、医科診療報酬点数表と同様の改正を行ったこと。
第二章 特掲診療料
第一部 指導管理等
(一) 歯科口腔衛生指導料及び歯周疾患指導管理料の訪問診療加算の新設
通院が困難な在宅患者に対して訪問診療を行った場合に、歯科口腔衛生指導又は歯周疾患指導管理を行った場合には、所定点数の一〇〇分の五〇の加算を行うこととしたこと。
(二) 退院時指導料及び診療情報提供料に関する改正
医科診療報酬点数表と同様の改正を行ったこと。
第二部 在宅医療
(一) 歯科訪問診療料の新設
従来の往診料及び在宅患者訪問診療料を廃止し、歯科の在宅診療の評価を歯科訪問診療料として一本化するとともに、歯科医師が配置されていない社会福祉施設等に対する訪問診療を推進するため、これらの施設の複数の入所者を訪問した場合の評価として歯科訪問診療(Ⅱ)を新設することとしたこと。
・往診料 五五〇点―┐
│→
・在宅患者訪問診療料 六八〇点―┘
┌─歯科訪問診療料(Ⅰ) (一日につき) 六二〇点
│
│
└─歯科訪問診療料(Ⅱ) (一日につき三人を限度) 四三〇点
(二) 在宅患者訪問看護・指導料の廃止及び訪問歯科衛生指導料の新設
歯科の在宅医療の実態にかんがみ、在宅患者訪問看護・指導料を廃止するとともに、訪問診療を行った患者に対して、歯科衛生士等が行う口腔内での清掃等に係る実地指導を新たに評価をすることとしたこと。
・訪問歯科衛生指導料 一日につき(月四回を限度) 二五〇点
(三) 在宅患者訪問薬剤管理指導料、退院前在宅療養指導管理料及び在宅悪性腫瘍患者指導管理料の新設
医科診療報酬点数表と同様に算定できるよう改正を行ったこと。
第八部処理、第九部手術、第一〇部麻酔並びに第一二部歯冠修復及び欠損補綴
訪問診療時の特掲技術料加算の新設
訪問診療を行った場合に併せてこれらの治療を行った場合には、所定点数の一〇〇分の五〇を加算することとしたこと。
三 別表第三調剤報酬点数表の一部改正の概要
通則
在宅医療の推進を図る観点から、注射薬以外の投薬に用いる保険医療材料について保険薬局に対して償還できるようにしたこと。
第一節 調剤技術料
無菌製剤処理加算の新設
在宅医療に必要な注射薬について無菌製剤処理を行った場合の加算を新設したこと。
・無菌製剤処理加算(一日分につき) 三〇点
第二節 特掲技術料の新設
在宅患者訪問薬剤管理指導料の新設
通院困難な在宅患者に対して、薬剤師が居宅を訪問して行う薬学的管理指導を評価することとしたこと。
・在宅患者訪問薬剤管理指導料(月一回) 五五〇点
第五 特定療養費に関する事項
一 選定療養の項目に関する改正(別紙一告示二)
従来の特定療養費の項目から「特別注文給食を含む給食の提供及び特別の材料による給食の提供」及び「入院医療管理移行計画を策定し、都道府県知事の承認を得た病院において行われる特別の看護」を削り、改めて、告示を定め直したこと。
二 特定療養費に係る療養の基準に基づく特別の療養環境に係る病床数割合の改正(別紙一告示九)
(一) 特別の療養環境に係る病床の割合を増加しても患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないこと、相談体制が常時とられていること、新看護等の基準の二対一看護であって看護(A)加算の看護を行っていること等一定の要件を満たすものとして厚生大臣が承認した保険医療機関については、厚生大臣が承認する割合まで、その割合を増やすことができることとしたこと。
(二) 地方公共団体が開設する病院の特別の療養環境に係る病床の割合を三割以下としたこと。
第六 入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額の算定に関する基準の制定(別紙一告示三)
食事に関する給付が入院時食事療養費に改編されたことに伴い、従来の給食料に準じて費用額を設定したものであること。
(一) 入院時食事療養(Ⅰ)の新設
従来の基準給食に相当する食事療養を行った場合に算定できるものであり、新たに診療所についても一定の基準を満たすことにより、算定できることとしたこと。
ア 特別管理加算の引上げ
適時適温等の良質な食事の提供を評価するため、従来の特別管理給食に相当する食事療養を行った場合の加算を引き上げたこと。
イ 食堂加算の新設
食堂における食事の提供を評価するものであること。
ウ 選択メニュー加算の新設
複数の献立による食事の提供を評価するものであること。
エ 医療用食品及び特別食加算
従来の給食料と同等の評価をしたものであること。
(二) 入院時食事療養(Ⅱ)の新設
従来の給食料に相当するものであり、その評価を引上げたものであること。
第七 入院時食事療養の基準等の制定(別紙一告示四)
入院時食事療養費(Ⅰ)を算定すべき食事療養の基準及び特別管理の基準を、それぞれ、従来の給食料の給食の基準及び特別管理給食の基準に準じて定めるとともに、特別食加算の対象となる特別食を従来と同じ範囲で定めたものであること。
第八 特定療養費の費用の額の算定方法の一部改正(別紙一告示五)
食事療養を除く療養の費用の額の算定基準であることを明らかにするために、規定の整理を行ったものであること。
第九 厚生大臣の定める掲示事項、特定承認保険医療機関に係る厚生大臣の定める療養及び厚生大臣の定める報告事項の一部改正(別紙一告示六)
掲示事項から特別管理給食に関する事項を削るとともに、掲示事項及び報告事項に、入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額の算定に関する基準に基づく届出事項を加えたこと。
第一〇 厚生大臣の定める検査等の一部改正(別紙一告示七)
(一) 従来の給食料に係る特別食の規定を削るとともに、外来栄養食事指導料、入院栄養食事指導料及び在宅患者訪問栄養食事指導料に規定する特別食を定めるものであること。
(二) 在宅患者訪問診療料及び在宅患者訪問看護・指導料の回数制限が適用されない疾病等として、神経難病及び人工呼吸器を使用している状態を定めるものであること。
第一一 看護等の基準の一部改正(別紙一告示八)
(一) 題名の改正及び通則の制定
題名を「新看護等の基準」とするとともに、基準全体の通則を次のとおり定めたので、その趣旨を踏まえ、適正な運営に努められたいこと。
ア 新看護等の基準は保険医療期間の看護の質の維持向上を目的とするものであり、付添看護を可能な限り速やかに解消する観点から当面の措置を含めて定めるものであること。
イ 看護は、患者の病状に応じた適切なものとすること。
ウ 都道府県知事に対して当該届出を行う前六か月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令に基づくものに限る。)を行ったことがないこと。
エ 都道府県知事に対して当該届出を行う前六か月間において特定療養費に係る療養の基準(昭和六三年三月厚生省告示第五三号)に違反したことがなく、かつ、現に違反していないこと。
(二) 新看護の基準の制定
ア 通則
a 原則として、当該保険医療機関の全病棟に包括的に適用されるものとするが、特定入院料に該当する入院医療を行う病棟については当該病棟以外の病棟を単位として行うことができることとしたこと。
b 療養病棟、結核病棟又は精神病棟を有する保険医療機関にあっては、これらの病棟とそれ以外の病棟で新看護の基準のうち別の看護類型を選択しうるものであること。
c 特例許可老人病棟及び老人収容比率が一〇〇分の六〇以上の療養病棟は新看護の基準の適用はないものであること。
イ 新看護料を算定する看護の基準
a 二対一看護から六対一看護までの看護類型について看護婦及び准看護婦の数の入院患者数に対する要件を定めるとともに、(一)アの趣旨を踏まえ、看護婦及び准看護婦の最少必要数に対する看護婦の割合は二割以上としたものであること。
b 二対一看護及び二・五対一看護については、入院患者の平均在院日数が三〇日以内であることを要件としたこと。ただし、特定機能病院及び主として悪性腫瘍、循環器疾患等の患者を入院させる保険医療機関であって、高度かつ専門的な医療を行っているものとして特に都道府県知事が認めるものについては、例外としたこと。
なお、これに伴い、従来の看護の基準のうち特三類看護の平均在院日数の例外の承認も都道府県知事の承認に改められたこと。
c 五対一看護及び六対一看護は、療養病棟、結核病棟又は精神病棟についてのみ適用されるものであること。
ウ 看護(A)及び看護(B)を算定する看護の基準
看護の質の向上を図る観点から、看護(A)加算の看護婦及び准看護婦の最少必要数に対する看護婦の割合を七割以上であることとするとともに、看護(B)加算の当該割合を四割以上としたこと。
エ 看護補助料を算定する看護の基準
三対一看護補助から一五対一看護補助までの類型について、看護補助者の数の入院患者数に対する要件を定めるとともに、看護補助料の各類型ごとに、組み合わせが認められる新看護の基準の類型を定めるものであること。
第一二 厚生大臣の定める施設基準の一部改正(別紙一告示一〇)
(一) 通則の制定
施設基準の通則を次のとおり定めたので、その趣旨を踏まえ、適正な運用に努められたいこと。
ア 都道府県知事に対して当該届出を行う前六か月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令に基づくものに限る。)を行ったことがないこと。
イ 都道府県知事に対して当該届出を行う前六か月間において特定療養費に係る療養の基準に違反したことがなく、かつ、現に違反していないこと。
(二) 新看護の基準の制定に伴う規定の整理
新看護の基準が定められたことに伴い、従来、施設基準において基準看護を要件としていたものについては、新看護又は基準看護を要件とするよう規定の整理を行ったものであること。
第一三 厚生大臣の定める付添看護解消計画の制定(別紙一告示一一)
診療報酬点数表における付添看護解消計画の内容について、三か月以上一年六か月以内に新看護の基準に適合する病棟又は特定入院料に規定する入院医療を行う病棟へ移行する計画であること、六か月ごとの付添看護を行う者、看護婦、准看護婦及び看護補助者の数等を規定する計画であること等を定めるものであること。
第一四 厚生大臣の定める特別介護料に関する基準等の制定(別紙一告示一二)
特別介護料を算定する患者に係る基準を、従来の付添看護に係る療養費の支給の要件に準じて定めるとともに、特別介護料を算定する看護の要件として、当該病棟又は診療所において付添看護が行われていないこと、当該保険医療機関に雇用されている看護補助者が専ら特定の患者二人又は三人を担当する看護であること等の要件を定めるものであること。
第一五 厚生大臣の定める特別看護料に関する基準等の制定(別紙一告示一三)
(一) 特別看護を行う病院
付添看護解消計画を策定している病院又は診療所三種看護を算定している診療所のほか、特別看護料を算定できる病院として新看護の基準の四対一看護、五対一看護若しくは六対一看護又は療養二群基本看護料を算定する看護を行う病院を定めるものであること。
(二) 特別看護料を算定する看護の要件等
特別看護料を算定する患者に係る基準を重篤又は術後であること等従来の付添看護に係る療養費の支給の要件に準じて定めるとともに、特別看護料を算定する看護の要件として、当該病棟又は診療所において付添看護が行われていないこと、保険医療機関に雇用されている看護婦又は准看護婦が専ら特定の患者一人又は二人を担当する看護であること等を定めるものであること。
第一六 入院環境料の加算に係る地域区分の一部改正(別紙一告示一四)
入院環境料の地域加算の対象地域に厚生大臣が定める地域を追加するものであること。
第一七 特定保険医療材料及びその購入価格(材料価格基準)の一部改正(別紙一告示一五)
調剤報酬点数表の保険医療材料に係る改正を踏まえ、特定保険医療材料に品目の追加を行うものであること。
第一八 その他
一 改正後の診療報酬点数表及び入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額の算定に関する基準は、平成六年一〇月一日以降に行われる療養に要する費用の額の算定について適用されるものであり、平成六年九月三〇日までに行われた療養に要する費用の額は旧点数表によって算定するものであること。
二 今回の診療報酬点数表の改正等に伴う運用上の留意事項については、別途通知されること。
三 付添看護の廃止に伴い、付添婦や付添婦の紹介事業を行っている家政婦紹介所が付添婦の院内化等に円滑に対応できるよう、家政婦対策等の適切な実施について、特段の配慮を願いたいこと。
(別紙1)
平成6年10月改定 改正省令、告示一覧
省令
№ |
厚生省令の名称 |
省令番号 |
適用年月日 |
1 |
保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部を改正する省令 |
厚生省令第50号 |
平成6年10月1日 |
告示
№ |
厚生省告示の名称 |
告示番号 |
適用年月日 |
1 |
健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法の一部を改正する件 |
厚生省告示第235号 |
平成6年10月1日 |
2 |
健康保険法第四十三条第二項の規定に基づき厚生大臣の定める療養を定める件 |
厚生省告示第236号 |
平成6年10月1日 |
3 |
入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額の算定に関する基準を定める件 |
厚生省告示第237号 |
平成6年10月1日 |
4 |
入院時食事療養の基準等を定める件 |
厚生省告示第238号 |
平成6年10月1日 |
5 |
健康保険法第四十四条第一項に規定する療養についての費用の額の算定方法の一部を改正する件 |
厚生省告示第239号 |
平成6年10月1日 |
6 |
厚生大臣の定める掲示事項、特定承認保険医療機関に係る厚生大臣の定める療養及び厚生大臣の定める報告事項を定める件の一部を改正する件 |
厚生省告示第240号 |
平成6年10月1日 |
7 |
厚生大臣の定める検査等の一部を改正する件 |
厚生省告示第241号 |
平成6年10月1日 |
8 |
看護等の基準の一部を改正する件 |
厚生省告示第242号 |
平成6年10月1日 |
9 |
特定療養費に係る療養の基準の一部を改正する件 |
厚生省告示第243号 |
平成6年10月1日 |
10 |
厚生大臣の定める施設基準の一部を改正する件 |
厚生省告示第244号 |
平成6年10月1日 |
11 |
厚生大臣の定める付添看護解消計画を定める件 |
厚生省告示第245号 |
平成6年10月1日 |
12 |
厚生大臣が定める特別介護料に関する基準等を定める件 |
厚生省告示第246号 |
平成6年10月1日 |
13 |
厚生大臣が定める特別看護料に関する基準等を定める件 |
厚生省告示第247号 |
平成6年10月1日 |
14 |
入院環境料の加算に係る地域区分の一部を改正する件 |
厚生省告示第248号 |
平成6年10月1日 |
15 |
特定保険医療材料及びその購入価格(材料価格基準)の一部を改正する件 |
厚生省告示第249号 |
平成6年10月1日 |
(別紙2)
(別紙3)
(別紙4)
(別紙5)
