アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

○先天性代謝異常検査等の実施について

(昭和五二年七月一二日)

(児母衛第一八号)

(各都道府県・各指定都市母子衛生主管部(局)長あて厚生省児童家庭局母子衛生課長通知)

標記については、昭和五二年七月一二日児発第四四一号厚生省児童家庭局長通知「先天性代謝異常検査の実施について」により実施要綱が示されたが、その実施に当たり、留意すべき点は次のとおりであるので遺漏のないよう配意されたい。

1 周知徹底について

本検査については、すべての新生児に対して実施することにより、初めて効果が期待されるものであるので、あらゆる機会を通して周知徹底を図る必要があること。

(1) 保健所の役割

保健所においては、婚前学級、新婚学級等の集団指導の機会を利用し、本検査の趣旨等について周知すること。

(2) 市町村長の協力

市町村が実施する母子保健指導事業、母子保健推進員の活動等において本検査の周知徹底を図るとともに、積極的に広報等に取り上げ、地域住民への啓発を十分行うよう市町村長の協力を得ること。

2 検査の実施方法等について

(1) 検査機関

ア 検査機関は、各都道府県、指定都市一か所を原則とするが、検査件数、職員の配置、機械器具の整備等を考慮した場合、二か所以上又は県外の検査機関で行うことがより適切又は効率的であると考えられる場合は、事前に当省に協議すること。

イ 医療機関等から送付された検体は直ちに検査できるよう必要な機器等を整備し、検体数に応じた技術者等を適正に配置するなど検査体制を整えておくこと。

(2) 検査の実施

ア 採血不備等により検査不能な検体があつた場合は、直ちに採血した医療機関等に対し、再採血を依頼すること。

イ 検査結果通知は、医療機関等に対して行うものとするが、異常を認めた場合には、保護者に対しても迅速かつ的確に伝達され、早期に適切な措置がとられるよう配慮すること。

(3) (1)のアにより検査の一部を他の機関(以下「受託検査機関」という。)に委託する場合の検査の実施

ア 受託検査機関は、検査機関から送付された検体について速やかに検査を行うものとすること。

イ 上記(2)のア及びイについては、検査機関を通じて行うものとすること。

ウ 先天性副腎過形成症検査の結果、異常値を示した場合には、検査機関に連絡するとともに受託検査機関から直ちに直接医療機関等に連絡し、早急に適切な措置がとられるよう配慮すること。

(4) 受託検査機関との連携

ア 検査機関は、医療機関から送付された検体の一部を分離し、受託検査機関に速やかに送付するものとすること。

イ 受託検査機関からの再採血の依頼及び検査の結果通知等については、検査機関を通じて行うこととなるので、受託検査機関との連携を密にし、迅速かつ、的確な事務処理を行うよう特に配意すること。

(5) 医療機関等に対する協力依頼

都道府県知事又は指定都市の市長は、医療機関等に対し、次の点に留意のうえ取り扱うよう協力を依頼すること。

ア 検査申込書の受理

あらかじめ本検査の主旨等について保護者に説明のうえ、検査を希望する保護者から検査申込書を徴する等希望の有無を明確にしておくこと。

イ 採血及び検査機関への送付

(ア) 採血時期は、一般には出生後五~七日の間とすること。

なお、未熟児等で乳汁が与えられない場合又は哺乳量が非常に少ない場合には、さらに五日位後に再度採血すること。

(イ) 血液は代謝異常検査用濾紙に塗布し、あらかじめ配布された検体送付用封筒を使用し、早急に検査機関へ送付すること。

ウ 検査結果通知及び事後措置

検査結果、異常又は疑いの認められた場合は、直ちに再検査を行い、専門医療機関への紹介等適切な措置をとり、また、保健所へ連絡する等事後指導に万全を期すよう配意すること。この場合、対象疾病の患者であると確定された児童については、継続的な治療が行われるよう、予後の把握に努めること。また、児童が住居を変更した場合も対応できるよう、都道府県及び指定都市間の連絡体制に配慮すること。

(6) その他

この検査の具体的実施方法等については、別添の厚生省心身障害研究による「先天性代謝異常の早期発見方法の確立について」、「先天性副腎過形成症の早期発見方法の確立について」及び「先天性甲状腺機能低下症の早期発見方法の確立について」を参考とされたいこと。

(7) 報告

実施主体は、実施要綱の六の(四)のとおり、患者台帳を作成することとされているが、専門医療機関における精密検査の結果、患者であると確定された児童の検査結果及びその他の状況について毎年度とりまとめ、翌年度六月三〇日までに別紙様式により報告するものとすること。

なお、本報告の対象は、平成一一年度以降に検査を受けた児童とする。

3 精度管理の実施について

都道府県知事又は指定都市の市長は、この検査による患者の発見もれを引き起こした場合は、重大な結果を招く恐れがあるので、次により精度管理を行い、検査機関に対して精度の維持向上を図るよう適切な指導を行うものとすること。

(1) 精度管理の実施機関等

精度管理の実施は、都道府県知事又は指定都市の市長が適当と認める精度管理機関(以下「管理機関」という。)に次に掲げる事項を委託して行うこと。

ア 先天性代謝異常検査及び先天性甲状腺機能低下症検査に関する精度の維持向上を図るための精度試験

イ 必要な技術指導

ウ 検査用試薬及びスタンダード血液等の品質管理

エ その他精度管理上必要なもの

(2) 実施方法

ア 都道府県知事又は指定都市の市長は、検査機関における検査の精度管理について管理機関と委託契約を締結すること。

イ 管理機関は、検査機関に対し、精度管理に必要な相当数の標準検体を定期的に送付すること。

ウ 検査機関は、送付された標準検体を速やかに検査し、その結果を管理機関に回答すること。

エ 管理機関は、上記回答についてチェックし、その結果を当該都道府県知事等に報告するとともに、必要に応じ検査担当者に対し技術指導を行うこと。

オ 管理機関は、検査用試薬及びスタンダード血液の品質について適正検査を行いその結果を検査機関に対し情報提供すること。

カ 都道府県知事又は指定都市の市長は、精度管理の結果、当該検査機関に対して検査技術等について指導が必要と認められる場合は速やかに検査技師の研修を行うなど精度の維持向上に努めること。

別添 略

別紙様式