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○知的障害者自活訓練事業 (機能強化推進費)の実施について

(昭和六三年四月七日)

(児障第八号)

(各都道府県民生主管部(局)長あて厚生省児童家庭局障害福祉課長通地)

標記について、「児童福祉施設等における施設機能(保育所機能)強化推進費について」(昭和六二年五月二〇日付児発第四五〇号厚生省児童家庭局長通知)が本日付けをもって一部改正され、同通知の別紙1「施設機能強化推進費実施要綱」(以下「実施要綱」という。)に「第三 特別事業」として知的障害者自活訓練事業が新たに追加されたところであるが、その取扱いについては、次の事項に留意のうえ、その円滑な実施を図られたい。

1 事業の実施について

(1) 趣旨

知的障害者自活訓練事業(以下「自活訓練事業」という。)は、入所者に地域での自立生活に必要な基本的生活の知識・技術を一定期間集中して個別的指導を行うことにより、知的障害者の社会参加の円滑化を図るものであるので、この趣旨が生かされるよう格段の配慮を願いたいこと。

(2) 対象者の選定について

対象者の選定は、当該施設の長が行うものとし、その選定に当たっては、訓練の実施に支障をきたさないよう、事前に対象となる知的障害者及びその保護者に対し、自活訓練事業の趣旨及び内容を十分説明し、その実施について了解を得るものとすること。

(3) 対象者の居住場所及び設備について

① 居住の場所については、当該実施施設と同一敷地内にあり、かつ、独立した建物であって、通常の家庭生活に必要な設備を有すること。

なお、同一敷地内に居住の場所を確保できない場合にあっては、当該施設に隣接した借家等も利用できるものであるが、緊急時においても迅速に対応できる範囲内とすること。

② 居室については、原則として一人一居室とすること。

③ 居住の場所には、通常時・緊急時の対応、又は自活訓練の一環として活用するための電話設備を設けること。

(4) 自活訓練事業の職員の実施体制について

① 自活訓練事業は、当該施設入所者の処遇の一環として実施するものであるので、本体施設とは十分の連携協力体制をとり実施するものであること。

② 自活訓練事業を実施するに当たっては、実務上の責任者(以下「自活訓練担当責任者」という。)一人を、原則として当該施設の生活指導員等直接処遇職員(以下「指導員」という。)のうちから適当と判断される職員を選定して配置すること。

この場合には、本体施設の入所者の処遇低下にならないよう、職員(非常勤職員等)を採用する等所要の措置を講ずること。

③ 自活訓練事業は、原則として、自活訓練担当責任者を中心とした数人の指導員によるチームを編成することにより行うこと。

④ 自活訓練事業に係る指導員は、主として次の業務を行うこと。

イ 指導、訓練

ロ 職場開拓

ハ 連絡等

⑤ 自活訓練事業担当責任者は、前記④に掲げる業務のほかに次の業務を行うこと。

イ 六か月間のスケジュールの作成

ロ 個人プログラムの作成及び修正

ハ 個別訓練記録の作成

ニ その他、自活訓練事業に必要な事項

2 その他留意事項

(1) 自活訓練事業実施期間中は、衛生管理、健康管理について十分配意すること。

(2) 自活訓練事業の実施に当たっては、事故防止について十分留意すること。

特に夜間においては、火災等に備えて最善の注意をはらうこと。

(3) 自活訓練事業の実施に当たっては、訓練期間中から対象者が就労退所した後の地域での居住の場の確保に留意するとともに、当該家族の協力はもちろんのこと事業主、公共職業安定所、福祉事務所等の関係機関との連携を密にし、対象者が円滑に就労退所できるよう万全の配慮をすること。

3 自活訓練事業実施施設の協議手続について

都道府県知事(指定都市市長及び中核市市長を含む。以下同じ。)は、実施施設の指定に当たっては、実施要綱の第三の1の(1)のイの(イ)により当分の間、毎年度あらかじめ当省に協議することとされているが、この協議は別紙様式1により実施年度の前年度の二月一〇日までに行うこと。

別紙様式1 略

別表1 略

別表2 略