添付一覧
○警察が行う児童の一時保護について
(昭和二六年一月一七日)
(児発第一二号)
(各都道府県知事あて厚生省児童局長通知)
児童福祉法第三三条に基いて、児童を強制的に一時保護する場合については、昭和二五年七月三一日、児発第五○五号「児童福祉法において児童に対し強制的措置をとる場合について」をもって通知した次第であるが、本通知に基き、児童相談所長が警察に児童の一時保護を委託する場合について、国家地方警察本部刑事部長より別紙のとおり昭和二五年一一月一三日付刑発防第一五号通牒をもって各警察管区本部長、各都道府県方面警察隊長、六大都市警察長宛に通知されているので御諒知の上貴職におかれても、関係警察機関と十分連絡を密にし児童の一時保護について遺憾のないよう御留意願いたい。
なお昭和二五年七月三一日、児発第五○五号通知は、あらかじめ、国家地方警察本部と打合済のものであるから念の為申し添える。
〔別紙〕
(昭和二五年一一月一三日 刑発防第一五号)
(各警察管区本部長・各都道府県方面警察隊長(六大都市警察長)あて国家地方察警本部刑事部長通知)
警察が児童福祉法第三三条第一項の規定により児童相談所長の委託を受けて、児童に一時保護を加える場合については、昭和二三年六月刑防発第一二号(行政執行法廃止に伴う保護の取扱について)及び同年一二月刑防発第一○九号(少年事件の処理について、刑事部長名の通牒に基いて実施しているところであるが、この一時保護の性格について別添の通り昭和二五年七月三一日付厚生省児童局長から各都道府県知事宛「児童福祉法において児童に対し強制的措置をとる場合について」の通知が出されたので参考に資するとともに左記に留意し運営上遺憾なきを期されたい。
なお、自治体警察にも連絡し協調を図られたい。
記
1 警察が児童に一時保護を加える場合
児童福祉法第三三条による一時保護を加える必要のある児童を警察官又は警察吏員が発見し又は一般人から警察に引き継ぎを受けた場合で、児童相談所が遠隔の地にあり又は夜間に亘る等のため、児童相談所が直ちに当該児童を引き取ることが出来ない時は警察において一時保護を加えることができる。
なお、この場合における児童相談所長からの一時保護の委託は、あらかじめ包括的に受けておくものと解する。
(この点については厚生省と打合済)
2 保護の場所
警察において児童の一時保護を行う時は、保護室を使用するものとし、鍵をかける場合には児童の行動範囲がなるべく広くなるよう配慮すること。児童の一時保護に使用する保護室は通常の部屋に準じて造られたものに限り、留置場の房を代用することはできない。
3 保護の期間
警察が児童に一時保護を加える期間は、原則として児童に一時保護を加えたときから二四時間を超えないこと。但し、交通その他真にやむを得ない事情がある場合はこの期間を延長することができる。なお、期間が二四時間を超える場合においても児童の一時保護は法に基き児童相談所長の委託を受けて加えられるものであるから、警察官等職務執行法第三条第三項の適用外である。
4 費用
児童の一時保護に要した費用は法第五○条第一項第九号の規定により都道府県から支弁することになる。従って、支弁の方法その他これに関する細部の事項については、あらかじめ都道府県主務課と連絡の上打ち合せを行うこと。