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○災害救助費の国庫負担について

(昭和四〇年五月一一日)

(社第一六三号)

(各都道府県知事あて厚生事務次官通知)

災害救助法(昭和二二年法律第一一八号)第三六条の規定による災害救助費の国庫負担については、昭和四〇年度分から次により行うこととされたので通知する。

一 この負担金は、災害救助法(以下「法」という。)の規定に基づく救助の実施のため、都道府県が支弁した次の各号に掲げる費用を交付の対象とするものであること。

(一) 法第二三条の規定による救助に要した費用

(二) 法第二四条第五項の規定による実費弁償に要した費用

(三) 法第二九条の規定による扶助金の支給に要した費用

(四) 法第二六条第二項の規定により準用する法第二三条の二第三項の規定による損失補償に要した費用

(五) 法第三四条の規定による日本赤十字社への補償に要した費用

(六) 法第三五条の規定による求償に対する支払に要した費用

(七) 救助の事務を行うのに要した費用

二 この負担金の交付額は、次により算出するものであること。

(一) 地方自治法施行令第一四三条に規定する歳出の会計年度所属区分により区分した当該年度の災害ごとに、第一表の第一欄に定める「種目」ごとに第二欄に定める「算定基準」により算定した額と第三欄に定める対象経費の実支出額とを比較して少ない方の額を選定する。

(二) 前号により種目ごとに選定された額の災害ごとの合計額を合算した額(以下「救助費合算額」という。)を算定する。

(三) 第二表の第一欄に定める「種目」について第二欄に定める「算定基準」により算定した額と第三欄に定める「対象経費」の実支出額とを比較して少ない方の額を選定する。

(四) (二)及び(三)の合計額(以下「救助費総額」という。)が一〇〇万円以上となった場合、当該救助費総額について、第三表の第一欄に定める「救助費総額の区分」ごとに対応する額に同表第二欄に定める「国庫負担率」を乗じて得た額の合算額を交付額とする。

第1表

1種目

2算定基準

3対象経費

救助費

昭和40年5月11日厚生省社第162号厚生事務次官通達「災害救助法による救助の程度、方法及び期間並びに実費弁償について」に定めるところにより算定した額の合算額

法第23条に基づく災害救助に要した経費

実費弁償

前記通達に定めるところにより算定した額の合算額

法第24条第5項に基づく従事命令を受けた者に対する実費弁償に要した経費

扶助金

法施行令第14条に定めるところにより算定した額の合算額

法第29条に基づく従事命令及び協力命令を受けた者に対する扶助金の支給に要した経費

損失補償

法第26条第2項の規定により準用する法第23条の2第3項に定めるところにより通常生ずべき損失の補償に要した額

法第26条の規定による管理、使用、収用及び保管に伴う損失補償に要した経費

法第34条の補償

別に示す基準により都道府県知事が日本赤十字社支部と締結した契約に基づき支払った額

法第32条の規定により日本赤十字社に委託した救助業務の実施に要した経費

法第35条の求償に対する支払

応援業務の実施に要した費用の求償に対する支払に要した額

法第35条の規定による求償に対して支払った経費

第2表

1種目

2算定基準

3対象経費

救助事務費

救助費合算額に次表の上欄に定める「救助費合算額の区分」に応じ同表の下欄に定める「割合」を乗じて得た額の合算額

救助の事務を行うのに要した経費(救助の実施期間内のものに限る。)及び災害救助費の精算の事務を行うのに要した経費とし、次に掲げるものに限る。

職員手当(時間外勤務手当)、賃金、旅費、需用費(消耗品費、燃料費、食糧費、印刷製本費、光熱水費、修繕料)、使用料及び賃借料、役務費(通信運搬費)

 

 

 

 

救助費合算額の区分

割合

 

3,000万円以下の部分の金額

10/100

3,000万円をこえ6,000万円以下の部分の金額

9/100

6,000万円をこえ1億円以下の部分の金額

8/100

1億円をこえ2億円以下の部分の金額

7/100

2億円をこえ3億円以下の部分の金額

6/100

3億円をこえ5億円以下の部分の金額

5/100

5億円をこえる部分の金額

4/100

 

 

 

第3表

1 救助費総額の区分

2 国庫負担率

1 普通税収入見込額(地方税法(昭和25年法律第226号)に定める当該都道府県の普通税(法定外普通税を除く。)について、同法第1条第1項第5号にいう標準税率(標準税率の定めのない地方税については、同法に定める税率とする。)をもって算定した当該年度の収入見込額とし、その算定方法については、地方交付税法(昭和25年法律第211号)第14条の定めるところによる。以下同じ。)の2/100以下の部分の金額

50/100

2 普通税収入見込額の2/100をこえ4/100以下の部分の金額

80/100

3 普通税収入見込額の4/100をこえる部分の金額

90/100

三 この負担金の交付の決定には、次の条件が付されるものであること。

(一) 事業により取得した応急仮設住宅については、厚生大臣が別に定める期日まで、厚生大臣の承認を受けないで、この負担金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け又は担保に供してはならないこと。

(二) 厚生大臣の承認を受けて(一)に定める応急仮設住宅を処分することにより収入があった場合には、その収入の全部又は一部を国庫に納付させることがあること。

(三) 負担金と事業にかかる予算及び決算を明らかにした別紙による調書を作成し、事業完了後五年間保管しておかなければならないこと。

四 この負担金の精算交付の申請は、様式一による申請書を当該年度の翌年度の六月一五日までに厚生大臣に提出して行うこと。

五 前号によるほか特別の事情がある場合は、国庫負担金の概算交付を受けることができること。

また、この国庫負担金の概算交付の申請は、当該災害の発生後すみやかに様式二による申請書を厚生大臣に提出して行うものとする。

なお、この場合における事業実績報告は、当該年度の翌年度の六月一五日までに様式三による報告書を厚生大臣に提出して行わなければならない。

六 一から四までに定める手続、算定基準により難い特別の事情がある場合は、あらかじめ厚生大臣の承認を受けなければならない。

別紙

様式1

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様式2

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様式3

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