アクセシビリティ閲覧支援ツール

○更生医療担当医療機関の指定について

(昭和六二年九月一六日)

(社更第二〇六号)

(各都道府県・各指定都市民生主管部(局)長あて厚生省社会局更生課長通知)

身体障害者福祉法第一九条の二第一項の規定による医療機関の指定については、地方公共団体の執行機関が国の機関として行う事務の整理及び合理化に関する法律(昭和六一年法律第一○九号)の成立により、国が開設する医療機関を除く他の医療機関に係る更生医療機関の指定権限が都道府県知事(指定都市市長を含む。)に委譲されたところである。

国が開設する医療機関に係る指定については、別紙の「更生医療機関指定要領」を基本として運用しているところであるが、更生医療給付水準の統一性を確保するとともに、指定事務の円滑かつ適正な運営を期するため、貴職におかれても、これに準じ遺憾なきを期されたい。

なお、国が開設する医療機関の指定については、貴職を経由することとしているので、便宜方御配意願いたい。

おって、昭和六二年三月二八日社更第六九号本職通知は廃止する。

別紙

更生医療機関指定要領

第一 指定事務

一 身体障害者福祉法第一九条の二第一項の規定による医療機関の指定を申請しようとする者からの医療機関指定申請書は、別紙様式一に準じて作成の上提出させること。

二 更生医療を主として担当する医師又は歯科医師の変更があった場合には、前項に準じて届け出るよう指導し、変更後の医師又は歯科医師の経歴等を審査すること。

なお、審査した結果が不適当と認められるときは、他の医師又は歯科医師に変更させる等の指導を行うこととし、これが不可能な場合には、身体障害者福祉法第一九条の二第四項の規定に基づく指定の取消を検討すること。

三 更生医療を担当する医療機関の指定等に当たっては、身体障害者福祉審議会審査部会の意見を聞いて行うこと。

四 審査結果に基づく指定に関する通知は、別紙様式二により速やかに申請者等へ通知すること。

なお、指定年月日は、部会が開催された月の翌月初日とすること。

第二 指定審査

一 原則として現に更生医療の対象となる身体障害者の治療を行っており、かつ、更生医療指定医療機関医療担当規定(昭和二九年五月二九日厚生省告示第一四三号)により、懇切丁寧な医療が行える医療機関であること。

二 更生医療を行うために必要な設備及び体制を有している医療機関であること。

なお、特に必要とされる設備及び体制は次のとおりであること。

(一) 耳鼻咽喉科に関する医療を担当する医療機関にあっては、オーディオメーター及び遮音室を有していること。

(二) 口腔に関する医療を担当する医療機関にあっては、更生医療を主として担当する者が歯科医師である場合には、耳鼻咽喉科、麻酔科等の医師によるチーム編成ができるような体制の整った医療機関であること。

(三) 整形外科に関する医療を担当する医療機関にあっては、後療法の設備を有していること。

(四) 心臓脈管外科に関する医療を担当する医療機関にあっては、心血管連続撮影装置及び心臓カテーテルの設備を有していること。

(五) 腎臓に関する医療を担当する医療機関にあっては、人工腎臓二台以上及び専用の透析室を有していること。

(六) 腎移植に関する医療を担当する医療機関にあっては、HLA検査装置及び人工腎臓二台以上を有し、かつ、腎移植専従医師が三名以上いること。

(七) 小腸に関する医療を担当する医療機関にあっては、在宅中心静脈栄養法を実施する保険医療機関であり、緊急事態に対応できるような体制がとられていること。

(八) 歯科矯正に関する医療を担当する医療機関にあっては、頭部X線規格写真撮影装置及びパントモ撮影装置を有していること。

(九) 免疫に関する医療を担当する医療機関にあっては、総合的なHIV感染に関する診療の実施ができる設備及び体制であること、特に患者や家族に対するカウンセリング体制が整備されていること。

(一〇) 薬局にあっては、待合設備を有するとともに、指定について、各都道府県薬剤師会の推薦を得ていること。

三 更生医療を主として担当する医師又は歯科医師が、次に掲げる要件を満たしていること。

(一) 当該医療機関における常勤の医師又は歯科医師であること。

(二) それぞれの医療の種類の専門科目につき、適切な医療機関における研究、診療従事年数が、大学医学(歯学)部(又は医科(歯科)大学)卒業者にあっては五年以上、医学(歯学)専門学校卒業者にあっては七年以上あること。ただし、専門科目の名誉教授、前教授及び現職教授は、年数の如何にかかわらず認めることとする。

適切な医療機関とは、大学専門教室(大学院を含む。)及び医師法第一六条の二第一項の規定に基づく臨床研修指定病院をさすものであること。

なお、専門科目に関する学位を取得している場合は、相応の研究を経たものとして六月以内を加算し得ること。

また、腎臓に関する医療の場合、専門科目とは内科、小児科、循環器科、外科、泌尿器科又は麻酔科をいい、病理学、生理学等の基礎医学又は産婦人科等他の診療領域に関する科目は除くものであること。

(三) 形成外科、中枢神経、心臓脈管外科、腎臓、腎移植、小腸及び歯科矯正に関する医療を主として担当する医師又は歯科医師にあっては、(一)及び(二)に掲げる要件のほか、次の事項についても審査し、要件とすること。

ア 形成外科に関する医療

形成外科を標ぼうしていること。

イ 中枢神経に関する医療

研究態様と更生医療で予定している医療内容とに関連が認められること。

ウ 心臓脈管外科に関する医療

研究態様と更生医療で予定している医療内容とに関連が認められること。

エ 腎臓に関する医療

(ア) 適切な医療機関において人工透析に関する研修又は財団法人腎研究会が行う透析療法従事職員研修を受けていること。

(イ) 人工透析に関する臨床実績が一年以上あること。

オ 腎移植に関する医療

腎(死体腎)移植症例が三例以上あること。

カ 小腸に関する医療

中心静脈栄養法について、二○症例以上の臨床経験を有していること。

キ 歯科矯正に関する医療

(ア) 研究態様と口蓋裂の歯科矯正の臨床内容とに関連が認められ、かつ、五症例以上の経験を有していること。

(イ) 矯正歯科を標ぼうしていること。

(四) それぞれの医療の分野における関係学会に加入していること。

様式1―(1)

画像2 (74KB)別ウィンドウが開きます

画像3 (10KB)別ウィンドウが開きます

画像4 (8KB)別ウィンドウが開きます

画像5 (17KB)別ウィンドウが開きます

画像6 (25KB)別ウィンドウが開きます

画像7 (18KB)別ウィンドウが開きます

画像8 (14KB)別ウィンドウが開きます

画像9 (5KB)別ウィンドウが開きます

画像10 (24KB)別ウィンドウが開きます

様式1―(2)

画像12 (7KB)別ウィンドウが開きます

画像13 (15KB)別ウィンドウが開きます

様式2―(1)

画像15 (12KB)別ウィンドウが開きます

様式2―(2)

様式2―(3)

様式2―(4)

様式2―(5)

様式2―(6)

画像21 (13KB)別ウィンドウが開きます

様式2―(7)