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○救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設の設備及び運営に関する最低基準の施行について

(昭和四一年一二月一五日)

(社施第三三五号)

(各都道府県知事・各指定都市市長あて厚生省社会局長通達)

生活保護法(以下「法」という。)第三九条の規定による救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設の設備及び運営に関する最低基準(以下「基準」という。)の施行については、昭和四一年八月二九日社第一九〇号厚生事務次官通達により別途通知されたところであるが、基準の運用に当たつてはさらに次の事項に留意のうえ、遺憾のないよう取り扱われたく通知する。

なお、救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設における被保護者の数と利用者の総数との割合については基準に規定されていないが、当分の間本通知の定めるところにより運用を図られたい。

第一 一般的事項

一 基本方針

基準第二条(基本方針)は、救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設(以下「救護施設等」という。)における保護の目的を真に効果あらしめるために、本基準の理念として総括的に規定したものであること。なお、「健全な環境」とは、救護施設等が、敷地の衛生、安全等について定めた建築基準法第一九条、第四三条及び同法施行令第一二八条の規定に定める要件を具備するとともに、利用者の生活を健全に維持するために、ばい煙、騒音、振動等による影響、交通の便等を十分考慮して設置され、かつ、その設備が利用者の身体的、精神的特性に適合していることをいうものであり、「適切な処遇」とは、給食、健康管理、衛生管理、生活指導等の役務の提供や設備の供与が、利用者の身体的精神的特性を考慮して適切に行なわれることをいうものであること。

二 構造設備の一般原則

基準第三条(構造設備の一般原則)は、救護施設等の構造設備の一般原則を定めたものであり、救護施設等の配置、構造及び設備が本基準及び建築基準法等の関係諸規定に従うとともに、日照、採光、換気等について十分考慮されたものとし、もつて利用者の保健衛生及び防災の万全を期すべきことを趣旨とするものであること。

三 設備の専用

基準第四条(設備の専用)は、救護施設等に設け又は備えられる設備が必要に応じ直ちに使用できる状態になければならないので、原則としてこれらを当該施設の専用とすべきこととしたものであるが、利用者の処遇に支障がない限度においてこの原則によらなくてもよいこととしたものであること。

四 職員の資格要件

基準第五条(職員の資格要件)は、施設長及び生活指導員についてその有すべき資格を定めたものであるが、このうち「同等以上の能力を有すると認められる者」とは、社会福祉施設等に勤務し又は勤務したことのある者、国又は地方公共団体において社会福祉に関する職務にたずさわつたことのある者等であつて、その者の実績から施設長にあつては、施設の管理及び法第四八条に掲げる職務を遂行する能力を有する者をいい、生活指導員にあつては、利用者の生活の向上を図るために適切な指導を行なう能力を有する者をいうものであること。なお、作業指導員、寮母及び調理員については特に資格の定めはないが、それぞれの職務を遂行する熱意及び能力を有する者とすること。

五 職員の専従

基準第六条(職員の専従)は、職員の他の職業との兼業を禁止する趣旨のものではないが、利用者の処遇の万全を期するために、救護施設等の職員が、当該施設の職務に当たる時間中は、その職務に専念すべきこととしたものであること。したがつて、救護施設等は、職員の採用及び事務分掌に当たつて、この点に留意すべきこと。

なお、ただし書の規定は、直接利用者の処遇に当たる生活指導員、作業指導員、寮母及び看護婦又は準看護婦(以下、「直接処遇職員」という。)については適用すべきでなく、また、その他の職員についても、同一敷地内に設置されている他の社会福祉施設に兼ねて勤務する場合等であつて、兼務によつても利用者の処遇に支障をきたさない場合でなければならないこと。また、同一施設内における職種間の兼務については、施設長と医師の場合等特別の事情があり、かつ、入所者の処遇に支障をきたさない場合にのみ認められるものであること。

六 非常災害対策

(一) 基準第七条(非常災害対策)は、利用者の身体的精神的特性等にかんがみ、火災等の非常災害に備えて必要な諸設備を整備するとともに、避難、救出訓練を実施する等その対策の万全を期さなければならないこととしたものであること。なお、「消火設備その他の非常災害に際して必要な設備」とは、消防法第一七条の規定に基づく消防用設備等(同法第一七条の二第一項又は第一七条の三第一項の規定が適用される救護施設等にあつては、それぞれの技術上の基準に基づく消防用設備等)及び風水害、地震等の災害に際して必要な設備等をいうものであること。

(二) 「非常災害に対する具体的計画」とは、消防法施行規則第三条に規定する消防計画及び風水害、地震等の災害に対処するための計画をいうこと。この場合、消防計画の樹立及びこれに基づく消防業務の実施は、消防法により防火管理者を置くべきこととされている救護施設等にあつては、その者に行なわせること。また、防火管理者を置かなくてもよいこととされている救護施設等においても防火管理者又は火気消防等についての責任者を定め、その者に消防計画の樹立等の業務を行なわせること。

なお、救護施設等における火災の防止等については、昭和四八年四月一三日社施第五九号社会局長、児童家庭局長連名通知「社会福祉施設における火災防止対策の強化について」及び昭和五五年一月一六日社施第五号社会局施設課長、児童家庭局企画課長連名通知「社会福祉施設における地震防災応急計画の作成について」等により別途通知されているので留意されたいこと。

七 帳簿の整備

基準第八条(帳簿の整備)は、救護施設等における日々の運営及び財産に関する一切の事実を明らかにするため、次の帳簿を備え付けなければならないこととしたものであること。なお、救護施設等の設置の根拠を示す条例又は定款及び法第四六条第一項の規定に基づく管理規程を備え付けるべきことはもちろんであること。

(一) 各施設が備えるべき帳簿

ア 管理に関する帳簿

(ア) 事業日誌

(イ) 沿革に関する記録

(ウ) 職員の勤務状況、給与等に関する記録

(エ) 重要な会議に関する記録

(オ) 月間及び年間の事業計画表及び事業実施状況表

(カ) 関係官署に対する報告書等の文書綴

イ 利用者に関する帳簿

(ア) 利用者名簿(被保護者とそれ以外の者の別)

(イ) 利用者身上調査書(収容施設にあつては入退所証明書を含む。)

(ウ) 保護の経過指導票(宿所提供施設にあつては生活相談等の経過に関する記録)

ウ 会計経理に関する帳簿

(ア) 収支予算及び収支決算に関する書類

(イ) 金銭の出納に関する帳簿

(ウ) 債権債務に関する帳簿

(エ) 物品の受払に関する帳簿

(オ) 収入支出に関する帳簿

(カ) 資産に関する帳簿

(キ) 証拠書類綴

(二) 救護施設及び更生施設が備えるべき帳簿

(ア) 利用者の給食に関する記録

(イ) 利用者の健康管理に関する記録

(三) 授産施設が備えるべき帳簿

(ア) 工賃の支払に関する帳簿

(イ) 資材の受払に関する帳簿

(ウ) 製品の受払に関する帳簿

(エ) 資材の掛買に関する帳簿

(オ) 製品の掛売に関する帳簿

なお、社会福祉法人が整備すべき会計に関する帳簿については、昭和二八年三月一八日社乙発第三二号社会局長、児童局長連名通知「社会福祉法人の会計について」及び昭和五一年一月三一日社施第二五号社会局長、児童家庭局長連名通知「社会福祉施設を経営する社会福祉法人の経理規程準則の制定について」により別途通知しているので留意されたいこと。

八 経理の原則

救護施設等の運営に伴う収入及び支出は、経営主体である当該地方公共団体又は当該法人の予算に必ず計上し、経理に当たつては、収支の状況を明らかにするとともに、すべて原則として保護費と事務費とを厳密に区分し、原則として保護費を事務費に流用してはならないこと。

第二 規模及び設備に関する事項

一 施設の規模等

(一) 救護施設等における施設の規模は、当該施設の効果的な運営及び利用者に対する処遇の適正を期するために、救護施設及び更生施設にあつては常時五〇人以上、授産施設にあつては常時三〇人以上、宿所提供施設にあつては常時五〇人以上が利用し得る規模を有すべきこととしたものであること。なお、法第四〇条又は第四一条の規定により救護施設等を設置し、又は設置の許可を行なう際の取扱定員は、当該施設の有する規模をこえてはならず、また、各施設ごとに定められた最低規模を下つてはならないこと。

(二) 法第三九条に規定する救護施設等における被保護者の数と利用者の総数との割合については、当分の間次により運用を図ることとしたこと。

ア 救護施設及び更生施設における利用者の総数に占める被保護者の数の割合は、おおむね八〇パーセント以上とすること。

イ 授産施設及び宿所提供施設における利用者の総数に占める被保護者の数の割合は、おおむね五〇パーセント以上とすること。

二 施設の設備

(一) 救護施設及び更生施設の建物のうち、居室、静養室、食堂等利用者が日常継続的に使用する設備を有するものについては、建築基準法第二条第九号の二に規定する耐火建築物又は同条第九号の三に規定する簡易耐火建築物としなければならないこと。なお、霊安室等利用者が日常生活に継続的に使用することのない設備のみを有する建物であつて、主要建物と相当な距離を隔てて設けられるものについては、必ずしも耐火建築物又は簡易耐火建築物としなくてもよいこと。

(二) 救護施設等の設備は、原則として当該施設の運営上及び利用者の処遇上当然に設けなければならないものであるが、同一敷地内に設置されている他の社会福祉施設等の設備を共用することによつて施設の効率的運営が図られる場合にはこれを設けなくてもよいこととしたこと。なお、居室、静養室等利用者の処遇上共用が好ましくない設備は必ずこれを設けること。

(三) 静養室、食堂、便所等面積又は数の定めのない設備については、それぞれの設備のもつ機能を十分に発揮し得る適当な面積又は数を確保するよう配慮されたいこと。

なお、救護施設等の基準面積については、社会福祉施設整備費に対する国庫負担(補助)の取扱いとして別途通知しているので留意されたいこと。

(四) 居室及び静養室の「収納設備等」とは押入れ(これに代わるものとして設置したタンス等を含む。)、床の間、踏込みその他これらに類する設備をいうものであること。

(五) 救護施設及び更生施設の医務室については、医療法第七条第一項の許可を受けるよう指導されたいこと。

なお、医務室について診療所として医療法第七条第一項の許可を得た場合にあつても、対象者は原則として利用者に限られるべきものであること。

(六) 救護施設、更生施設及び宿所提供施設における廊下の幅は、利用者の身体的精神的特性及び非常災害時における迅速な避難、救出の確保を考慮して定められたものであること。なお、「中廊下」とは、廊下の両側に居室、静養室等利用者の日常生活に直接使用する設備のある廊下を意味するものであること。廊下の幅については、基準に定めるほか、建築基準法施行令第一一九条の規定によられたいこと。

(七) 調理室

食器、調理器具等を消毒する設備、食器、食品等を清潔に保管する設備並びに防虫及び防鼠の設備を設けること。

(八) 汚物処理室

汚物処理室は、他の設備と区別された一定のスペースを有すれば足りるものであること。

(九) 焼却炉、浄化槽その他の汚物処理設備及び便槽を設ける場合は、居室、静養室、食堂及び調理室から相当の距離を隔てて設けること。

第三 職員の配置に関する事項

(一) 直接処遇職員については、基準第一一条第二項及び第一九条第二項の定めるところによりそれぞれ必要な総数(保護施設事務費の国庫負担金の算定基礎として示される直接処遇職員の総数が基準に定める総数を上回る場合には、算定基礎として示される総数)を確保すること。総数内における各職種の配置については、各施設の実情に応じて定めることとなるが、算定基礎に示される各職種ごとの職員数を参考として、入所者の処遇に支障がないよう必要な配置を行うこと。

(二) (一)の直接処遇職員の数は、常時勤務する者で確保することが原則であるが、繁忙時に多数の職員を配置すること等により、入所者処遇の向上が図られる場合で、次の条件を満たす場合には、その一部に非常勤職員を充てても差し支えないこと。

ア 常勤職員である直接処遇職員の総数が(一)によつて算定される総数の八割以上であること。

イ いずれの職種においても常勤職員が一名以上配置されていること。

ウ 常勤職員に代えて非常勤職員を充てる場合の勤務時間数が常勤職員を充てる場合の勤務時間数を上回ること。

(三) 直接処遇職員以外の職員については、事務員等基準に規定されていない職種を含め、保護施設事務費の国庫負担金の算定基礎として示される職員数を参考として、施設の実態に応じて入所者の処遇に支障がないよう必要な配置を行うこと。

(四) 施設内における調理業務を委託する場合には調理員を置かないことができること。なお、調理業務を委託する場合には、別途示すところによること。

第四 処遇に関する事項

一 給食

(一) 救護施設及び更生施設における給食は、熱量及びたん白質、脂肪等の栄養素の配合に留意し、利用者の身体的状況及び嗜好を考慮して行なうとともに、常に食生活の改善に務めなければならないこと。

(二) 調理は、あらかじめ作成された献立に従つて行なうとともに、その実施の状況を明らかにしておかなければならないこと。

(三) 調理及び配膳に当たつては、食品衛生法施行規則別表第七の上欄に掲げる事項に留意すること。

二 健康管理

(一) 救護施設及び更生施設における利用者の健康診断は、血沈、血圧、検便等の必要な諸検査について行なうこと。

(二) 職員については、労働安全衛生規則第五〇条又は地方公共団体の実施する方法に従つて健康診断を行うこと。

(三) 調理員については、定期的に検便を行うこと。

(四) 救護施設等における医療は、保健衛生の一環として施設自体においてこれを行なうものとするが、病状によつては、この原則により難い場合が予想されるので、その施設において診療を行なうことが困難であると認められる場合には、適当な医療機関に入院又は通院させるべきであること。なお、被保護者については、保護の実施機関に連絡のうえ医療扶助の適用を受けることができるものであること。

三 衛生管理

(一) 水道法の適用されない小規模の水道についても、市営水道、専用水道等の場合と同様、水質検査、塩素消毒法等衛生上必要な措置を講ずること。

(二) 救護施設等は、常に施設内外の清潔を保つとともに、毎年一回以上大掃除を行なうこと。

(三) 救護施設等は、食中毒及び伝染病の発生を防止するための措置、そ族こん虫の駆除方法、栄養改善の具体的方法等について、必要に応じ保健所の助言、指導を求めるとともに、常に保健所との密接な連絡を保つこと。

(四) 特にインフルエンザ対策、腸管出血性大腸菌感染症対策、レジオネラ症対策等については、その発生及びまん延を防止するための措置について、別途通知等が発出されているので、これに基づき、適切な措置を講じること。

四 生活指導

(一) 基準第一六条第一項の規定は、常時必要な指導を行ない得る態勢をとることにより、積極的に利用者の生活の向上及び更生を図ることを趣旨とするものであること。

(二) 生活指導に当たつては、管理規程に従うべきことはもちろんであるが、さらに利用者の年齢、性別、性格、生活歴、身体的精神的特性、利用者の日常生活の状況等を考慮して個別的な処遇方針を定めることが適当であること。また、この指導の結果は、利用者の保護の経過指導票に記録しておくこと。

(三) 生活指導に当たつては、いたずらに利用者を強制し、自由を拘束することのないように配慮すべきこと。

(四) 基準第一六条第二項に規定する「機能を回復し又は機能の減退を防止するための訓練又は作業」は、身体的機能の維持、回復を主眼とするものであり、更生施設の作業指導の目的とは異なるので、その実施に当たつては十分留意しなければならない。

五 作業指導

更生施設における作業指導は、利用者に技能を修得させるためのものであるが、作業指導に当たつては、利用者の身体的又は精神的条件はもちろん、利用者の希望、過去の職歴、適性等を考慮すべきものであること。

第五 各施設の留意すべき事項

一 救護施設

精神上著しく欠陥があるために独立して日常生活の用を弁ずることができない者であつて、居宅においては保護を行なうことができないか又は保護の目的を達し難いものを対象とした施設については、従来より緊急救護施設として運用してきたところであるが、基準施行後においても、当分の間従来と同様の取扱いをすることとしたので、これが運用に当たつては、救護施設にかかる一般的な基準のほか特に次の点に留意されたいこと。

(一) 精神病院等と緊密な連携のもとに円滑な運用が図られるようにすること。

(二) 精神病院等の入院中の者が退院して施設に入所する場合にあつては、当該病院長が入院治療を要しないと認めた者に限るものとすること。

(三) 職員の配置については、第三(職員の配置に関する事項)に留意するとともに、医師は、精神科又は神経科を主として専攻した者とすること。

(四) 静養室については、二室程度の個室を設けること。

(五) 生活指導及び作業指導に当たつては、生活指導員、医師、看護婦等の緊密な連携のもとに個別的又は集団的に行ない、指導を通じて利用者が生活への意欲と自信をもち、社会生活に適応できるよう努めること。

なお、昭和三三年四月三〇日社発第三〇八号本職通知「緊急救護施設の運営について」は、昭和四一年一二月一五日限り廃止すること。

二 更生施設

更生施設については、従来、第一種更生施設及び第二種更生施設の二種類に区分し、それぞれに応じた基準が設定されていたが、社会情勢の変化により現在においてはこのような区分をする必要がなくなつたので、この区分を廃止したこと。したがつて、更生施設については、身体上又は精神上の理由により養護及び補導を必要とする要保護者を収容する施設として運用されるものであるから、いわゆる浮浪者についても、更生施設対象者とみなされない者については、他の適当な施設に収容する等の措置を講ずること。

なお、従来より第二種更生施設として浮浪者を対象として運用してきた施設については、利用者の実態を分析して必要な収容分類を図るとともに、施設の種類についても、管内の要保護者の実情等を勘案して、更生施設として存続させるか又は他の適当な施設に転換する等の措置を講ずること。

三 授産施設

(一) 経理に当たつては、すべて事業費と事務費とを厳密に区分し、彼此流用してはならないこと。

(二) 家庭授産を併設する場合には、当該家庭授産は五〇人以上の人員が利用できる規模とし、施設授産との取扱定員の区分を明確にすること。また、この場合、施設授産と家庭授産のそれぞれの事業費について、経理を明確に区分すること。

(三) 作業種目については、各地方の社会的、経済的実情に即した永続性のある事業について、利用者の技能の修得、作業能力、工賃等を総合的に勘案して、もつとも効率的な種目を選定すること。

(四) 基準第二六条に規定する「事業に必要な経費の額」とは、事業費のうち原材料費、光熱費、運搬費等必要な経費と(五)による微収額との合計額をいうものであること。

(五) 保護施設事務費の支出の対象とされている利用者以外の利用者については、保護施設事務費に相当する額の範囲内であつて、本人の作業収入を十分考慮して、施設授産にあつては作業日数、家庭授産にあつては作業工賃に応じて算出した額を微収することができること。

(六) 工賃は出来高払を原則とし、事情により固定給を併用することはさしつかえないこと。

(七) 授産施設に対する労働基準法の適用については、昭和二六年一一月二六日社乙発第一七〇号本職通知「授産施設に対する労働基準法等の適用除外について」のとおりであるが、同法の趣旨に則り、利用者の保護には十分な注意と努力が払われなければならないこと。

特に、作業時間及び作業量が過度にわたることのないよう厳に注意せられたいこと。

(八) 法第三八条に規定する授産施設以外の授産施設(以下「社会事業授産施設」という。)については、当分の間法第三八条の授産施設に準じて取り扱うものであるが、特に次の点に留意すること。

ア 社会事業授産施設の利用者は、通常の場合、労働能力、就業時間等に制約のあることが予想されるので、それぞれの状況に応じて適切な指導を行ない、速やかに自立更生を図るよう配慮すること。

イ 社会事業授産施設は、二〇人以上が利用し得る規模を有すべきこと。

ウ 社会事業授産施設の利用者は、被保護者又は要保護者に限定されないので、利用人員総数に占める被保護者の数の割合は、特に定めないものであること。

四 宿所提供施設

宿所提供施設は、利用者の日常生活を通じて生ずる生活上の問題に関し、相談に応ずる等利用者の生活の向上を促進するよう努めなければならないものであること。

第六 経過規定に関する事項

基準施行の際現に存する救護施設等については、その設備等に対する基準の適用に当たつて一定の経過規定が設けられているが、基準に合致しないものについては、都道府県、指定都市において整備計画を樹立し、できるだけ早急に基準に合致することとなるよう鋭意努力されたいこと。