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C5H11NO2S:149.21
本品を乾燥したものは定量するとき,DL―メチオニン(C5H11NO2S)98.5~101.0%を含む。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で,特異なにおいがあり,わずかに甘味がある。
本品はギ酸に溶けやすく,水にやや溶けやすく,エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
本品は希塩酸に溶ける。
本品の6mol/L塩酸試液溶液(1→50)は旋光性を示さない。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→5000)5mLにニンヒドリン試液1mLを加え,水浴中で2分間加熱するとき,液は青紫色を呈する。
(2) 本品0.025gをとり,硫酸銅(Ⅱ)を飽和した硫酸1mLに加えるとき,液は黄色を呈する。
(3) 本品の水溶液(1→100)2mLに水酸化ナトリウム試液2mLを加えてよく振り混ぜ,ペンタシアノニトロシル鉄(Ⅲ)酸ナトリウム試液0.3mLを加え,再びよく振り混ぜる。1~2分間放置し,希塩酸4mLを加えて振り混ぜるとき,液は赤紫色を呈する。
(4) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数2930cm-1,1650cm-1,1580cm-1,1414cm-1及び1340cm-1付近に吸収を認める。
pH 本品0.5gを水20mLに溶かした液のpHは5.2~6.2である。
純度試験
(1) 溶状 本品0.5gを水20mLに溶かすとき,液は無色澄明である。
(2) 塩化物 本品0.5gを水20mLに溶かし,希硝酸6mL及び水を加えて40mLとする。これを検液とし,試験を行う。比較液は0.01mol/L塩酸0.30mLに希硝酸6mL及び水を加えて40mLとする。ただし,検液及び比較液には硝酸銀試液10mLずつを加える(0.021%以下)。
(3) 硫酸塩 本品0.5gをとり,試験を行う。比較液には0.005mol/L硫酸0.50mLを加える(0.048%以下)。
(4) アンモニウム 本品0.25gをとり,試験を行う。比較液にはアンモニウム標準液5.0mLを用いる(0.02%以下)。
(5) 重金属 本品1.0gに水40mL及び希酢酸2mLを加え,加温して溶かし,冷後,水を加えて50mLとする。これを検液とし,試験を行う。比較液は鉛標準液2.0mLに希酢酸2mL及び水を加えて50mLとする(20ppm以下)。
(6) ヒ素 本品1.0gを100mLの分解フラスコに入れ,硝酸5mL及び硫酸2mLを加え,フラスコの口に小漏斗をのせ,白煙が発生するまで注意して加熱する。冷後,硝酸2mLずつを2回加えて加熱し,更に過酸化水素(30)2mLずつを数回加えて液が無色~微黄色となるまで加熱する。冷後,飽和シュウ酸アンモニウム一水和物溶液2mLを加え,再び白煙が発生するまで加熱する。冷後,水を加えて5mLとし,これを検液とし,装置Bを用いる方法により試験を行う(2ppm以下)。
(7) 他のアミノ酸 本品0.10gを水10mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液5μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に1―ブタノール/水/酢酸(100)混液(3:1:1)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する。これにニンヒドリンのアセトン溶液(1→50)を均等に噴霧した後,80℃で5分間加熱するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは,標準溶液から得たスポットより濃くない。
乾燥減量 0.30%以下(1g,105℃,3時間)。
強熱残分 0.10%以下(1g)。
定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,ギ酸3mLに溶かし,酢酸(100)50mLを加え,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(指示薬:p―ナフトールベンゼイン試液0.5mL)。ただし,滴定の終点は液のだいだい黄色が帯黄緑色を経て緑色に変わるときとする。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=14.921mg C5H11NO2S
貯法 容器 気密容器。
投与経路 筋肉内注射,動脈内注射,皮下注射,皮内注射。
医薬品添加物各条の部N―メチル―2―ピロリドンの条性状の項中「本品はエタノール又はエーテルと混和し」を「本品はエタノール(99.5)と混和し」に改め,同条純度試験の項(3)の目を次のように改める。
類縁物質 本品を試料溶液とする。別に,本品5mLを正確に量り,エタノール(99.5)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液2μLにつき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のN―メチル―2―ピロリドン以外のピークの合計面積は,標準溶液のN―メチル―2―ピロリドンのピーク面積より大きくない。
試験条件
検出器:熱伝導度型検出器
注入方法:スプリット注入法(スプリット比 1:20)
カラム:内径0.53mm,長さ30mの石英製キャピラリーカラムの内壁に,ガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコールを1.0μmの厚さで被覆したもの。
カラム温度:150℃付近の一定温度
キャリヤーガス:ヘリウム
流量:N―メチル―2―ピロリドンの保持時間が約6分になるように調整する。
面積測定範囲:N―メチル―2―ピロリドンの保持時間の約3倍の範囲
システム適合性
検出の確認:試料溶液2mLを正確に量り,エタノール(99.5)を加えて正確に10mLとする。これをシステム適合性試験用溶液とする。この液2μLから得たN―メチル―2―ピロリドンのピークの面積が,標準溶液2μLから得たN―メチル―2―ピロリドンのピークの面積の18~22%になることを確認する。
システムの性能:標準溶液2μLにつき,上記の条件で操作するとき,エタノール,N―メチル―2―ピロリドンの順に流出し,その分離度は5以上である。
システムの再現性:標準溶液2μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,N―メチル―2―ピロリドンのピーク面積の相対標準偏差は3.0%以下である。
医薬品添加物各条の綿実油の条の次に次の一条を加える。
500523
モクロウ
Japan Wax
本品は,ハゼノキ Rhus succedanea Linne(Anacardiacene)の果皮から得た脂肪を漂白したものである。
性状 本品は白色~微黄色の塊で,特異なにおいがある。
本品はシクロヘキサンに溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けにくく,水にほとんど溶けない。
比重 画像35 (1KB)
:0.964~1.005
融点 50~53.5℃(第2法)
酸価 30以下 本品約6gを精密に量り,250mLの共栓フラスコに入れ,エタノール(99.5)50mLを加え,加温して溶かし,フェノールフタレイン試液1mLを加え,以下酸価の試験を行う。ただし,溶媒はあらかじめ中和せずに同様の方法で空試験を行い,補正する。
けん化価 205~225 本品約3gを精密に量り,250mLの共栓フラスコに入れ,正確に0.5mol/L水酸化カリウム・エタノール液25mL及びエタノール(99.5)50mLを加え,還流冷却器を付け,水浴上で4時間加熱し,以下けん化価の試験を行う。
ヨウ素価 5~18
純度試験
(1) 変敗 本品は敗油性のにおいを発しない。
(2) パラフィン,油脂又は樹脂 本品をなるべく低温で融解し,エタノール(99.5)中に滴加して球粒を製し,24時間空気中に放置した後,あらかじめエタノール(99.5)1.2容量に水3容量を混和し,気泡の消失しつくすまで25℃で放置した液中に投入するとき,球粒は懸留する。もし懸留しないときは,更に水又は塩化ナトリウム溶液(1→10)を混和して比重0.964~1.005とするとき,懸留する。
(3) 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液2.0mLを加える(20ppm以下)。
(4) ヒ素 本品1.0gをとり,第3法により検液を調製し,装置Bを用いる方法により試験を行う(2ppm以下)。
灰分 0.1%以下。
貯法 容器 密閉容器。
投与経路 経口投与,一般外用剤,殺虫剤。
医薬品添加物各条のモノオレイン酸ポリエチレングリコールの条の次に次の一条を加える。
110401
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.0.)
Polyoxyethylene Sorbitan Monooleate(6E.O.)
本品は無水ソルビトールの水酸基の一部をオレイン酸でエステル化したモノオレートのポリオキシエチレンエーテルで,酸化エチレンの平均付加モル数は約6である。
性状 本品は微黄色~黄色の液で,わずかに特異なにおいがある。
本品はメタノール,エタノール(95)又は酢酸(100)と混和し,ジエチルエーテルに極めて溶けにくく,水又はシクロヘキサンにほとんど溶けない。
確認試験
(1) 本品0.5gに水10mL及び水酸化ナトリウム試液10mLを加え,5分間煮沸し,直ちに加温した希塩酸を加えて酸性にし,冷却するとき,油分を分離する。
(2) 本品0.5gに水10mLを加えて振り混ぜ,臭素試液5滴を加えるとき,試液の色は消える。
(3) 本品0.5gに水10mL及びチオシアン酸アンモニウム・硝酸コバルト(Ⅱ)試液5mLを加えてよく振り混ぜた後,ジエチルエーテル5mLを加え,振り混ぜて放置するとき,ジエチルエーテル層は青色を呈する。
粘度 本品につき,25±0.1℃で第2法,装置(1)単一円筒形回転粘度計を用い,毎分6回転で1号ローターが受けるトルクを測定し,粘度を求めるとき,575~675mPa・sである。
酸価 3以下。
けん化価 92~104
ヨウ素価 41~46 ただし,シクロヘキサンの代わりに酢酸(100)/シクロヘキサン混液(1:1)を用いる。
純度試験 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液2.0mLを加える(20ppm以下)。
水分 3.0%以下(1g,逆滴定)。
強熱残分 1.0%以下(1g)。
貯法 容器 気密容器。
投与経路 一般外用剤。
医薬品添加物各条のモノパルミチン酸ソルビタンの条の次に次の一条を加える。
102541
モノミリスチン酸グリセリン
Glyceryl Monomyristate
グリセリルモノミリステート
本品は主としてグリセリンのモノミリスチン酸エステルからなる。
性状 本品は白色~微黄色のろう状の塊又は薄片である。
本品はエタノール(99.5)に極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない。
確認試験
(1) 本品0.2gに硫酸水素カリウム0.5gを加えて加熱するとき,アクロレインのにおいを発する。
(2) 本品0.2gに水10mLを加えて加温し,よく振り混ぜる。冷後,臭素試液5滴を加えるとき,試液の色は消えない。
(3) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の液膜法により測定するとき,波数3410cm-1,2920cm-1,2850cm-1,1738cm-1,1467cm-1,1178cm-1及び721cm-1付近に吸収を認める。
融点 44~48℃(第2法)。
酸価 10~20
けん化価 190~210
純度試験 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液2.0mLを加える(20ppm以下)。
水分 3.0%以下(1g,直接滴定)。
強熱残分 0.5%以下(1g)。
貯法 容器 気密容器。
投与経路 直腸膣尿道適用。
医薬品添加物各条の酪酸エチルの条の次に次の一条を加える。
103800
ラノリンアルコール
Lanolin Alcohol
本品はラノリンをけん化して得られる高級脂肪族アルコール及びコレステロールなどの脂環族アルコールの混合物である。
本品を乾燥したものは定量するとき,コレステロール(C27H46O:386.65)30.0%以上を含む。
性状 本品は淡黄色~黄褐色の軟膏よう又はろう状の物質で,わずかに特異なにおいがあり,味はない。
本品はエタノール(95)に溶けやすい。
本品は水にはほとんど溶けないが,吸水性がある。
確認試験 本品0.02gに無水酢酸10mLを加えて加温して溶かし,試料溶液とする。この液1mLを入れた試験管に硫酸1mLを穏やかに加えるとき,上層は緑色を呈する。
融点 56~75℃(第2法)。
酸価 2以下。
けん化価 12以下。ただし,4時間加熱する。
純度試験
(1) 液性 本品5.0gに水2.5mLを加え,10分間煮沸し,冷後,ろ過した液は中性である。
(2) 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液2.0mLを加える(20ppm以下)。
(3) ヒ素 本品1.0gをとり,第2法により検液を調製し,装置Bを用いる方法により試験を行う(2ppm以下)。
乾燥減量 1.0%以下(1g,105℃,2時間)。
強熱残分 0.15%以下(1g)。
定量法 本品を乾燥し,その約1gを精密に量り,温エタノール(95)25mLを加えて溶かし,ガラスろ過器(G4)を用いてろ過し,残留物を温エタノール(95)50mLで洗う。冷後,ろ液にエタノール(95)を加えて正確に100mLとし,この液10mLを正確に量り,ジギトニンのエタノール(95)溶液(1→200)40mLを加え,この液を60℃に加温した後,室温で18時間放置し,析出物を質量既知のガラスろ過器(G4)でろ過し,残留物をエタノール(95)15mLで3回洗った後,105℃で恒量になるまで乾燥する。
コレステロール(C27H46O)の量(mg)=残留物の量(g)×241
貯法
保存条件 遮光して保存する。
容器 密閉容器。
投与経路 一般外用剤,舌下適用。
医薬品添加物各条の部リナリールアセテート変性アルコール(95vol%)の条純度試験の項を削る。
医薬品添加物各条のリナリールアセテート変性アルコール(95vol%)の条の次に次の一条を加える。
109925
リノール酸イソプロピル
Isopropyl Linoleate
本品はリノール酸含量が比較的高い植物油からエステル交換によって製造された2―プロパノールのエステルである。
本品は主としてリノール酸と2―プロパノールのエステル(C21H38O2:322.53)からなる。
性状 本品は無色~淡黄色の液で,わずかに特異なにおいがある。
本品はエタノール(95)又はシクロヘキサンに溶けやすく,水にほとんど溶けない。
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の液膜法により測定するとき,波数2930cm-1,2860cm-1,1734cm-1,1466cm-1及び1111cm-1付近に吸収を認める。
比重 画像36 (1KB)
:0.865~0.869
酸価 1以下。
けん化価 170~180
ヨウ素価 120~140
純度試験 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液2.0mLを加える(20ppm以下)。
乾燥減量 3.0%以下(1g,105℃,1時間)。
強熱残分 0.10%以下(1g)。
貯法 容器 気密容器。
投与経路 一般外用剤。
医薬品添加物各条の緑茶末の条の次に次の一条を加える。
505197
DL―リンゴ酸
DL―Malic Acid
C4H6O5:134.09
本品は定量するとき,DL―リンゴ酸(C4H6O5)99.0~100.5%を含む。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはないか,又はわずかに特異なにおいがあり,特異な酸味がある。
本品は水に極めて溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けやすい。
本品は希硫酸に溶ける。
本品の水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→20)1mLにレソルシノール2~3mg及び硫酸1mLを加えて振り混ぜ,120~130℃で5分間加熱する。冷後,水を加えて5mLとし,冷却しながら水酸化ナトリウム溶液(2→5)を滴加してアルカリ性とした後,水を加えて10mLとし,紫外線(主波長365nm)を照射するとき,淡青色の蛍光を発する。
(2) 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1715cm-1,1296cm-1,1182cm-1及び1102cm-1付近に吸収を認める。
融点 127~132℃
純度試験
(1) 溶状 本品1.0gを水10mLに溶かすとき,液は無色澄明である。
(2) 塩化物 本品2.0gをとり,試験を行う。比較液には0.01mol/L塩酸0.25mLを加える(0.004%以下)。
(3) 重金属 本品1.0gを水40mLに溶かし,フェノールフタレイン試液1滴を加え,液が微赤色を呈するまでアンモニア試液を滴加した後,希酢酸2mL及び水を加えて50mLとする。これを検液とし,試験を行う。比較液は鉛標準液2.0mL,希酢酸2mL及び水を加えて50mLとする(20ppm以下)。
(4) ヒ素 本品1.0gをとり,第1法により検液を調製し,装置Bを用いる方法により試験を行う(2ppm以下)。
(5) フマル酸及びマレイン酸 本品0.010gをとり,移動相に溶かし,正確に100mLとし,試料溶液とする。別にフマル酸0.010g及びマレイン酸5.0mgをとり,移動相に溶かし,正確に100mLとする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。これらの液10μLずつにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液のフマル酸(AT1,AS1)及びマレイン酸(AT2,AS2)のピーク面積AS1,AS2,AT1及びAT2を測定するとき,AT1はAS1より大きくなく,かつAT2はAS2より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:薄めたリン酸(1→1000)
流量:フマル酸の保持時間が約7分になるように調整する。
システム適合性
システムの性能:フマル酸0.010g及びマレイン酸0.010gを移動相100mLに溶かす。この液1mLを量り,DL―リンゴ酸0.010gをとり,移動相を加えて溶かし,100mLとする。この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,DL―リンゴ酸,マレイン酸,フマル酸の順に溶出し,それぞれの分離度は2.0以上である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,フマル酸及びマレイン酸のピーク面積の相対標準偏差はそれぞれ1.0%以下である。
強熱残分 0.05%以下(5g)。
定量法 本品約1.5gを精密に量り,水に溶かし,正確に250mLとする。この液25mLを正確に量り,0.1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液2滴)。
0.1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=6.704mg C4H6O5
貯法 容器 密閉容器。
投与経路 経口投与,一般外用剤,歯科外用及び口中用。
医薬品添加物各条のリン酸水素カルシウム造粒物の条の次に次の一条を加える。
009757
リン酸二水素ナトリウム
Sodium Dihydrogen Phosphate Dihydrate
リン酸一ナトリウム,第一リン酸ナトリウム
NaH2PO4・2H2O:156.01
本品を乾燥したものは定量するとき,リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4:119.98)98.0%以上を含む。
性状 本品は無色若しくは白色の結晶又は結晶性の粉末で,におい及び味はない。
本品は水に溶けやすく,エタノール(95)にほとんど溶けない。
本品はわずかに潮解性である。
確認試験 本品の水溶液(1→20)はナトリウム塩の定性反応及びリン酸塩の定性反応を呈する。
pH 本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは4.1~4.7である。
純度試験
(1) 溶状 本品1.0gを水20mLに溶かすとき,液は無色澄明である。
(2) 塩化物 本品2.0gをとり,試験を行う。比較液には0.01mol/L塩酸0.30mLを加える(0.005%以下)。
(3) 硫酸塩 本品1.0gをとり,試験を行う。比較液には0.005mol/L硫酸0.40mLを加える(0.019%以下)。
(4) 重金属 本品2.0gを水30mLに溶かし,酢酸(100)2mL及び水を加えて50mLとする。これを検液とし,試験を行う。比較液は鉛標準液2.0mLに希酢酸2mL及び水を加えて50mLとする(10ppm以下)。
(5) ヒ素 本品1.0gをとり,第1法により検液を調製し,装置Bを用いる方法により試験を行う(2ppm以下)。
乾燥減量 22.0~25.0%(4g,初め40℃で16時間,次に120℃で4時間乾燥する)。
定量法 本品を乾燥し,その約3gを精密に量り,新たに煮沸して冷却した水60mLを加えて溶かす。次に塩化ナトリウム5gを加えて溶かした後,15℃に保ち,1mol/L水酸化ナトリウム液で滴定する(電位差滴定法)。
1mol/L水酸化ナトリウム液1mL=119.98mg NaH2PO4
貯法 容器 気密容器。
投与経路 経口投与,筋肉内注射,静脈内注射,動脈内注射,皮下注射,皮内注射,脊椎腔内注射,その他の注射,眼科用剤,経皮,一般外用剤,耳鼻科用剤。