添付一覧
○日本薬局方外医薬品規格1997の一部改正について
(平成14年4月30日)
(医薬発第0430003号)
(各都道府県知事あて厚生労働省医薬局長通知)
日本薬局方外医薬品規格については、平成9年6月19日薬発第790号により「日本薬局方外医薬品規格1997」を定めたところであるが、今般、その一部を改正したので、下記事項にご留意のうえ、貴官下関係業者に対し周知徹底方御配慮願いたい。
記
別添のとおり、塩酸プソイドエフェドリン及び硫酸プソイドエフェドリンに係る基準を定めたこと。
本品を乾燥したものは定量するとき,塩酸プソイドエフェドリン(C10H15NO・HCl)99.0%以上を含む。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は水,メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けやすく,無水酢酸にほとんど溶けない。
確認試験
(1) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の塩化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3270cm1,3010cm1,2477cm1,1590cm1,1455cm1及び1375cm1付近に吸収を認める。
(2) 本品の水溶液(1→15)は塩化物の定性反応を呈する。
旋光度 [α]/20/D/:+61.0~62.5°(乾燥後,1g,水,20mL,100mm)。
pH 本品1.0gを水20mLに溶かした液のpHは5.0~6.0である。
融点 182~186℃
純度試験
(1) 溶状 本品0.5gを水10mLに溶かすとき,液は無色澄明である。
(2) 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液1.0mLを加える(10ppm以下)。
(3) 類縁物質 本品0.075gを移動相10mLに溶かし,試料溶液とする。この液2mLを正確に量り、移動相を加えて正確に50mLとする。この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に10mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のプソイドエフェドリン以外のピークの合計面積は,標準溶液のプソイドエフェドリンのピーク面積より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:257nm)
カラム:内径4.6mm,長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用フェニル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:45℃付近の一定温度
移動相:酢酸アンモニウム10.9gを水940mLに溶かし,酢酸(100)を加え,pH4.0に調整後,メタノール60mLを加えて混和する。
流量:プソイドエフェドリンの保持時間が約9分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からプソイドエフェドリンの保持時間の約2倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に10mLとする。この液20μLから得たプソイドエフェドリンのピーク面積が,標準溶液のプソイドエフェドリンのピーク面積の7~13%になることを確認する。
システムの性能:本品10mg及び塩酸エフェドリン10mgを移動相100mLに溶かす。この液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,エフェドリン,プソイドエフェドリンの順に溶出し,その分離度は1.5以上である。
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,プソイドエフェドリンのピーク面積の相対標準偏差は5.0%以下である。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,3時間)。
強熱残分 0.10%以下(1g)。
定量法 本品を乾燥し,その約0.4gを精密に量り,酢酸(100)15mLを加え,加温して溶かす。冷後,無水酢酸35mLを加え,直ちに0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=20.169mgC10H15NO・HCl
貯法 密閉容器。
本品を乾燥したものは定量するとき,硫酸プソイドエフェドリン〔(C10H15NO)2・H2SO4〕98.5%以上を含む。
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は,水,メタノール又は酢酸(100)に極めて溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
確認試験
(1) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3330cm-1,3010cm-1,2471cm-1,1590cm-1,1455cm-1及び1375cm-1付近に吸収を認める。
(2) 本品の水溶液(1→15)は硫酸塩の定性反応を呈する。
旋光度 [α]/20/D/:+56.0~59.0°(乾燥後,1g,水,20mL,100mm)。
pH 本品1.0gを水20mLに溶かした液のpHは5.0~6.5である。
融点 174~179℃
純度試験
(1) 溶状 本品0.5gを水10mLに溶かすとき,液は無色澄明である。
(2) 塩化物 本品0.7gをとり,試験を行う。比較液には0.02mol/L塩酸0.4mLを加える(0.04%以下)。
(3) 重金属 本品1.0gをとり,第2法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液1.0mLを加える(10ppm以下)。
(4) 類縁物質 本品0.075gを移動相10mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り、移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液20μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のプソイドエフェドリン以外のピークの合計面積は,標準溶液のプソイドエフェドリンのピーク面積より大きくない。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:257nm)
カラム:内径4.6mm,長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用フェニル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:45℃付近の一定温度
移動相:酢酸アンモニウム10.9gを水940mLに溶かし,酢酸(100)を加え,pH4.0に調整後,メタノール60mLを加えて混和する。
流量:プソイドエフェドリンの保持時間が約9分になるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からプソイドエフェドリンの保持時間の約2倍の範囲
システム適合性
検出の確認:標準溶液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に10mLとする。この液20μLから得たプソイドエフェドリンのピーク面積が,標準溶液のプソイドエフェドリンのピーク面積の7~13%になることを確認する。
システムの性能:本品10mg及び塩酸エフェドリン10mgを移動相100mLに溶かす。この液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,エフェドリン,プソイドエフェドリンの順に溶出し,その分離度は1.5以上である。
システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,プソイドエフェドリンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
乾燥減量 0.5%以下(1g,105oC,3時間)。
強熱残分 0.10%以下(1g)。
定量法 本品を乾燥し,その約0.15gを精密に量り,酢酸(100)50mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行い,補正する。
0.1ml/L過塩素酸1mL=42.85mg(C10H15NO)2・H2SO4
貯法 密閉容器。