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塩酸プロパフェノン標準品 C21H27NO3・HCl:377.90(±)-2′-[2-ヒドロキシ-3-(プロピルアミノ)プロポキシ]-3-フェニルプロピオフェノン塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.

精製法 塩酸プロパフェノン10gにメタノール200mLを加え,加熱溶解した後,ろ過する.ろ液を4℃に放置し,析出した結晶をろ取し,メタノール10mLで洗う.同様の操作を2~3回繰り返した後,室温で10時間減圧乾燥する.

性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である.

確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数2970cm-1,2780cm-1,1662cm-1,1595cm-1,1486cm-1,1451cm-1,1240cm-1及び770cm-1付近に吸収を認める.

融点 172~175℃

純度試験 類縁物質 本品0.10gを試験条件Ⅰの移動相20mLに溶かし,試料溶液とする.この液2mLを正確に量り,試験条件Ⅰの移動相を加えて正確に50mLとする.この液2.5mLを正確に量り,フタル酸ジフェニルのメタノール溶液(1→2000)2.5mLを加え,試験条件Ⅰの移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の2条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.試験条件Ⅰで試験溶液から得たピークのうちフタル酸ジフェニルより前に溶出されるプロパフェノン以外のピークの合計面積AT1,試験条件Ⅱで試料溶液から得たピークのうちフタル酸ジフェニルより後に溶出されるピークの合計面積AT2,試験条件Ⅰで標準溶液から得たプロパフェノンのピーク面積AS1及び試験条件Ⅱで標準溶液から得たプロパフェノンのピーク面積AS2を自動積分法により測定するとき,(AT1/AS1+AT2/AS2)×0.1は0.3以下である.

試験条件Ⅰ

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:1-ノナンスルホン酸ナトリウム4.6g及びリン酸2.3gを水に溶かして1000mLとした液900mLにアセトニトリル600mLを加える.

流量:フタル酸ジフェニルの保持時間が約39分になるように調整する.

面積測定範囲:フタル酸ジフェニルの保持時間の範囲.ただし,溶媒ピークが検出される場合にはその後からフタル酸ジフェニルの保持時間の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液10μLから得たプロパフェノンのピーク高さがフルスケールの約10%になるように調整する.

システムの性能:本品0.012g及び安息香酸イソプロピル0.05gをメタノール100mLに溶かす.この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,プロパフェノン,安息香酸イソプロピルの順に溶出し,その分離度が5以上のものを用いる.

試験条件Ⅱ

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:40℃付近の一定温度

移動相:1-デカンスルホン酸ナトリウム7.3g及びリン酸2.3gを水に溶かして1000mLとした液にアセトニトリル1000mLを加える.

流量:フタル酸ジフェニルの保持時間が約11分になるように調整する.

面積測定範囲:フタル酸ジフェニルのピークの後からフタル酸ジフェニルの保持時間の約2倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液10μLから得たプロパフェノンのピーク高さがフルスケールの約20%になるように調整する.

システムの性能:試験条件Ⅰ システム適合性のシステム性能の適合するものを用いる.

乾燥減量 0.5%以下(1g,105℃,2時間).

含量 99.0%以上.定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,クロロホルム40mL及び酢酸(100)40mLに溶かし,硝酸ビスマス試液3.5mLを加え,0.05mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.

0.05mol/L過塩素酸1mL=18.895mgC21H27NO3・HCl

安息香酸イソプロピル C6H5COOCH(CH3)2無色澄明の液で,メタノールと混和する.

屈折率 画像8 (2KB)別ウィンドウが開きます
:1.490~1.498

比重 画像9 (2KB)別ウィンドウが開きます
:1.010~1.018

純度試験 類縁物質 本品0.050gをメタノールに溶かし,正確に100mLとし,試料溶液とする.この液10μLにつき,塩酸プロパフェノン標準品規格の純度試験 類縁物質の試験条件Ⅰに従い,液体クロマトグラフ法により試験を行うとき,本品及び溶媒以外のピークを認めないか,又は溶媒ピーク付近に安息香酸のピークを認めても面積百分率法によりその量を求めるとき,1.5%以下である.ただし,検出感度は試料溶液10μLから得た安息香酸イソプロピルのピーク高さがフルスケールの約90%になるように調整する.

1-ノナンスルホン酸ナトリウム CH3(CH2)8SO3Na 白色の結晶性の粉末で,水に溶けやすい.

純度試験 溶状 本品0.5gを水20mLに溶かすとき,液は無色澄明である.

乾燥減量 1.0%以下(1g,105℃,3時間).

強熱残分 30.0~32.0%(0.5g).

塩酸プロプラノロール錠

Propranolol Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸プロプラノロール(C16H21NO2・HCl)約10μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸プロプラノロール標準品を105℃で4時間乾燥し,その約0.05gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長290nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸プロプラノロール(C16H21NO2・HCl)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×18

WS:塩酸プロプラノロール標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸プロプラノロール(C16H21NO2・HCl)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

10mg

15分

80%以上

20mg

15分

80%以上

塩酸プロプラノロール徐放カプセル

Propranolol Hydrochloride Extended-release Capsules

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mLを正確にとり,直ちに37±0.5℃に加温した水20mLを正確に注意して補う.溶出液は孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸プロプラノロール(C16H21NO2・HCl)約10μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸プロプラノロール標準品を105℃で4時間乾燥し,その約0.05gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長290nmにおける吸光度AT(n)及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

n回目の溶出液採取時における塩酸プロプラノロール(C16H21NO2・HCl)の表示量に対する溶出率(%)(n=1,2,3)

WS:塩酸プロプラノロール標準品の量(mg)

C:1カプセル中の塩酸プロプラノロール(C16H21NO2・HCl)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

60mg

2.5時間

15~45%

5時間

35~65%

24時間

85%以上

塩酸ベニジピン錠

Benidipine Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に崩壊試験法の第1液900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ベニジピン(C28H31N3O6・HCl)約2.2μgを含む液となるように崩壊試験法の第1液を加えて正確にV′mLとする.この液5mLを正確に量り,移動相5mLを正確に加え,試料溶液とする.別に塩酸ベニジピン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,移動相に溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に50mLとする.更にこの液5mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとする.この液5mLを正確に量り,崩壊試験法の第1液5mLを正確に加え,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,ベニジピンのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸ベニジピン(C28H31N3O6・HCl)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×9

WS:塩酸ベニジピン標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸ベニジピン(C28H31N3O6・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:237nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:pH3.0の0.05mol/Lリン酸二水素カリウム試液/アセトニトリル混液(11:9)

流量:ベニジピンの保持時間が約5分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,ベニジピンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.

システムの再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ベニジピンのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

2mg

30分

80%以上

4mg

30分

80%以上

8mg

45分

85%以上

塩酸ベニジピン標準品 C28H31N3O6・HCl:542.02 (±)-(R*)-2,6-ジメチル-4-(m-ニトロフェニル)-1,4-ジヒドロピリジン-3,5-ジカルボン酸(R*)-1-ベンジル-3-ピペリジニルエステル,メチルエステル 塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.

性状 本品は黄色の結晶性の粉末である.

確認試験

(1) 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1664cm-1,1534cm-1,1492cm-1,1349cm-1,1300cm-1,1219cm-1及び1117cm-1付近に吸収を認める.

(2) 本品0.5gに水5mLを加え,振り混ぜた後,アンモニア試液5mLを加え,水浴上で5分間加熱し,冷後,ろ過する.ろ液に希硝酸を加えて酸性とした液は塩化物の定性反応(2)を呈する.

純度試験 類縁物質 本品0.02gを水/メタノール混液(1:1)100mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,水/メタノール混液(1:1)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のベニジピン以外のピークの合計面積は,標準溶液のベニジピンのピーク面積の1/2より大きくない.

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:237nm)

カラム:内径4.6mm,長さ10cmのステンレス管に3μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:pH3.0の0.05mol/Lリン酸二水素カリウム試液・メタノール・テトラヒドロフラン混液(65:27:8)

流量:ベニジピンの保持時間が約20分になるように調整する.

面積測定範囲:溶媒のピークの後からベニジピンの保持時間の約2倍の範囲.

システム適合性

検出の確認:標準溶液10μLから得たベニジピンのピーク高さがフルスケールの約5%になるように調整する.

システムの性能:本品6mg及びベンゾイン5mgを水/メタノール混液(1:1)200mLに溶かす.この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,ベンゾイン,ベニジピンの順に溶出し,その分離度は8以上である.

乾燥減量 1.0%以下(0.5g,105℃,2時間).

強熱残分 0.10%以下(1g).

含量 99.5%以上.定量法 本品を乾燥し,その約0.7gを精密に量り,ギ酸10mLに溶かし,無水酢酸70mLを加え,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.

0.1mol/L過塩素酸1mL=54.20mgC28H31N3O6・HCl

ベンゾインC6H5CH(OH)COC6H5 本品は白色~微黄色の結晶又は粉末である.本品はアセトン,熱水又は熱エタノール(95)に溶けやすく,水に極めて溶けにくい.

融点:132~137℃

塩酸ベネキサートベータデクスカプセル

Benexate Hydrochloride Betadex Capsules

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ベネキサートベータデクス(C23H27N3O4・HCl・C42H70O35)約220μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸ベネキサート標準品約0.033g(別途水分を測定しておく)を精密に量り,アセトニトリルに溶かし,正確に10mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,ベネキサートのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸ベネキサートベータデクス(C23H27N3O4・HCl・C42H70O35)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×180×3.545

WS:脱水物に換算した塩酸ベネキサート標準品の量(mg)

C:1カプセル中の塩酸ベネキサートベータデクス(C23H27N3O4・HCl・C42H70O35)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:229nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:アセトニトリル/pH4.3の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液混液(11:9)

流量:ベネキサートの保持時間が約3分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,ベネキサートのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ1500段以上,3.0以下である.

システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ベネキサートのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

200mg

20分

85%以上

塩酸マザチコール散

Mazaticol Hydrochloride Powder

溶出試験 本品の表示量に従い塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl・H2O)約4mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別に塩酸マザチコール標準品(別途「塩酸マザチコール」と同様の条件で乾燥減量を測定しておく)約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長237nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl・H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18×1.041

WS:乾燥物に換算した塩酸マザチコール標準品の量(mg)

WT:塩酸マザチコール散の秤取量(g)

C:1g中の塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl・H2O)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

10mg/g

15分

85%以上

塩酸マザチコール標準品 「塩酸マザチコール」.ただし,定量するとき,換算した乾燥物に対し,塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl)99.0%以上を含むもの.

塩酸マザチコール錠

Mazaticol Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl・H2O)約4.4μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸マザチコール標準品(別途「塩酸マザチコール」と同様の条件で乾燥減量を測定しておく)約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長237nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl・H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×18×1.041

WS:乾燥物に換算した塩酸マザチコール標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl・H2O)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

4mg

30分

75%以上

塩酸マザチコール標準品 「塩酸マザチコール」.ただし,定量するとき,換算した乾燥物に対し,塩酸マザチコール(C21H27NO3S2・HCl)99.0%以上を含むもの.

塩酸マニジピン錠

Manidipine Hydrochloride Tablets

溶出試験 本操作は光を避けて行う.本品1個をとり,試験液にpH4.0の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液*900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液2mLを正確に量り,メタノール2mLを正確に加え,試料溶液とする.別に塩酸マニジピン標準品を105℃で4時間乾燥し,表示量の5倍量を精密に量り,水/アセトニトリル混液(1:1)に溶かし,正確に50mLとする.この液1mLを正確に量り,pH4.0の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液*を加えて正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,メタノール2mLを正確に加え,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,マニジピンのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸マニジピン(C35H38N4O6・2HCl)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(1/C)×18

WS:塩酸マニジピン標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸マニジピン(C35H38N4O6・2HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:228nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:アセトニトリル/0.05mol/L リン酸二水素カリウム混液(3:2)

流量:マニジピンの保持時間が約6分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,マニジピンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ1500段以上,1.5以下である.

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,マニジピンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

5mg

45分

75%以上

10mg

45分

75%以上

20mg

45分

75%以上

酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液*,pH4.0 酢酸(100)3.0gを水に溶かして1000mLとした液に,酢酸ナトリウム三水和物3.4gを水に溶かして500mLとした液をpH4.0になるまで加える(容量比約4:1).

塩酸マニジピン標準品 C35H38N4O6・2HCl:683.62 (±)-1,4-ジヒドロー2,6-ジメチルー4-(m-ニトロフェニル)-3,5-ピリジンジカルボン酸2-[4-(ジフェニルメチル)-1-ピペラジニル]エチルエステル,メチルエステル二塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.必要ならば次に示す方法で精製する.

精製法 塩酸マニジピン(C35H38N4O6・2HCl)に7倍量の95vol%メタノールを加え,加熱還流下で溶解する.室温でゆっくりかき混ぜながら徐々に冷却し,更に,室温で6時間かき混ぜた後,一夜放置する.析出した結晶をろ取し,約2倍量の95vol%メタノールで洗浄し,室温で約10時間減圧乾燥した後,60~70℃で約20時間乾燥する.

性状 本品は白色~帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である.

溶状 黄色澄明〔0.5g,アセトニトリル/水混液(1:1),10mL〕

吸光度 (228nm):460~490(乾燥後,1mg,メタノール,100mL)

確認試験

(1) 本品のメタノール溶液(1→1000)2mLに希塩酸3mL及び亜鉛粉末0.5gを加え,5分間放置した後,ろ過する.ろ液につき,芳香族第一アミンの定性反応を行うとき,液は赤紫色を呈する.

(2) 本品の水/メタノール混液(1:1)溶液(1→1000)5mLにドラーゲンドルフ試液2~3滴を加えて振り混ぜるとき,だいだい色の沈殿を生じる.

(3) 本品のメタノール溶液(1→100000)につき,紫外可視吸光度測定法により吸収スペクトルを測定するとき,波長226~231nm及び350~354nmに吸収の極大を示す.

(4) 本品3mgをとり,赤外吸収スペクトル測定法のペースト法により測定するとき,波数3344cm-1,2356cm-1,1720cm-1,1651cm-1,1349cm-1,1219cm-1,及び706cm-1付近に吸収を認める.

(5) 本品0.1gに水10mLを加え,激しく振り混ぜ,ろ過する.ろ液3mLにアンモニア試液1滴を加え,5分間放置した後,ろ過する.ろ液に希硝酸0.5mL及び硝酸銀試液1mLを加えるとき,白色の沈殿を生じる.沈殿を分取し,この一部に希硝酸を加えても溶けない.また,他の一部に過量のアンモニア試液を加えるとき,溶ける.

純度試験 類縁物質 次に示す液体クロマトグラフ法及び薄層クロマトグラフ法の2つの方法で試験を行うとき,いずれの試験にも適合する.

(i)液体クロマトグラフ法 総類縁物質量 0.5%以下

本品を乾燥し,その0.10gをアセトニトリル/水混液(1:1)に溶かし,正確に50mLとし,試料原液とする.試料原液5mLを正確に量り,アセトニトリル/水混液(1:1)を加えて正確に100mLとし,試料溶液とする.別に試料原液1mLを正確に量り,アセトニトリル/水混液(1:1)を加えて正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,アセトニトリル/水混液(1:1)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.試料溶液のマニジピン以外のピーク面積及び標準溶液のマニジピンのピーク面積を自動積分法により測定し,総類縁物質を求める.

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:228nm)

カラム:内径4.0mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:アセトニトリル/pH4.6の0.1mol/Lリン酸塩緩衝液混液(51:49)

流量:マニジピンの保持時間が約10分になるように調整する.

検出感度:標準溶液から得たマニジピンのピークの高さが1.5~3cmになるように調整する.

面積測定範囲:マニジピンの保持時間の約3.5倍の範囲

カラムの選定:本品0.010gをアセトニトリル/水混液(1:1)50mLに溶かし,安息香酸ブチルのアセトニトリル溶液(7→1000)5mLを加えた後,アセトニトリル/水混液(1:1)を加えて100mLとする.この液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,本品,安息香酸ブチルの順に溶出し,その分離度が5以上のものを用いる.

(ii)薄層クロマトグラフ法

本品を乾燥し,その0.10gをアセトン/ジエチルアミン溶液(1→20)混液(9:1)5mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,アセトン/ジエチルアミン溶液(1→20)混液(9:1)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする.これらの液につき薄層クロマトグラフ法により試験を行う.試験溶液及び標準溶液5μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする.次に酢酸エチル/ジエチルアミン混液(200:1)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する.これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た主スポット(マニジピンのRf値は約0.5)以外のスポットは標準溶液から得たスポットより濃くない.

乾燥減量 1.5%以下(1g,105℃,4時間).

強熱残分 0.10%以下(1g).

含量 99.5%以上 定量法 本品を乾燥し,その約0.6gを精密に量り,希硫酸/酢酸(100)混液(1:1)100mLに溶かし,0.1mol/L硫酸四アンモニウムセリウム(Ⅳ)液で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.ただし,含量は得られた定量値(%)から総類縁物質(ⅰ)液体クロマトグラフ法で得た類縁物質量(%)を減じた値とする.

0.1mol/L硫酸四アンモニウムセリウム(Ⅳ)液1mL=34.181mgC35H38N4O6・2HCl

安息香酸ブチルC11H14O2 無色~微黄色の粘稠性のある液体である.ジエチルエーテルに溶けやすく,水にほとんど溶けない.

0.1mol/Lリン酸塩緩衝液,pH4.6 リン酸二水素カリウム13.6gを水に溶かし,1000mLとした液に,薄めた水酸化カリウム試液(1→10)を加えてpHを4.6に調整する.

塩酸ミドドリン錠

Midodrine Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ミドドリン(C12H18N2O4・HCl)約2.2μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸ミドドリン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.055gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする.更にこの液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のミドドリンのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸ミドドリン(C12H18N2O4・HCl)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×(9/2)

WS:塩酸ミドドリン標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸ミドドリン(C12H18N2O4・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:290nm)

カラム:内径4mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:50℃付近の一定温度

移動相:ラウリル硫酸ナトリウム溶液(1→100)/アセトニトリル/リン酸混液(600:400:1)

流量:ミドドリンの保持時間が約6分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,ミドドリンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ5000段以上,2.0以下である.

システムの再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ミドドリンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

2mg

30分

80%以上

塩酸ミドドリン標準品 C12H18N2O4・HCl:290.75(±)-2-アミノ-N-(2,5-ジメトキシ-β-ヒドロキシフェネチル)アセトアミド塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.

精製法 エタノール(95)/水混液(7:3)で2回再結晶し,風乾する.

性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である.

確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波長3340cm-1,1653cm-1,1570cm-1,1501cm-1,1215cm-1,905cm-1,812cm-1及び706cm-1付近に吸収を認める.

吸光度 画像11 (2KB)別ウィンドウが開きます
(290nm) 113~123(乾燥後,3mg,0.01mol/L塩酸試液,100mL)

純度試験 類縁物質 本品0.050gを精密に量り,水/アセトニトリル混液(3:2)50mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,水/アセトニトリル混液(3:2)を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定し,次の計算式により各類縁物質の量を求めるとき,いずれも0.20%以下である.また,試料溶液から得た類縁物質の総量は0.7%以下である.なお,0.01%未満のピーク及び溶媒由来のピークは除く.

個々の類縁物質の量(%)=(各類縁物質のピーク面積/標準溶液のピーク面積)×(1/2)

本品中の類縁物質の総量(%)=個々の類縁物質の量(%)の総和

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:290nm)

カラム:内径4mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:50℃付近の一定温度

移動相:ラウリル硫酸ナトリウム溶液(1→100)/アセトニトリル/リン酸混液(600:400:1)

流量:ミドドリンの保持時間が約8分になるように調整する.

面積測定範囲:ミドドリンの保持時間の約3倍の範囲

システム適合性

検出の確認:標準溶液10μLから得たミドドリンのピーク高さが10~30mmになることを確認する.

システムの性能:本品0.05gに希水酸化ナトリウム溶液50mLを加えて溶かした液をアンプル内に充填し,熔封する.このアンプルを100℃の油浴中で1時間加熱する.冷後,この液1mLをとり,水/アセトニトリル混液(3:2)を加えて50mLとする.この液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,ミドドリン,2-アミノ-1-(2,5-ジメトキシフェニル)エタノール(加水分解物)の順に溶出し,ミドドリンの保持時間に対する加水分解物の保持時間の比は,約1.2であり,ミドドリンと加水分解物の分離度が4.7以上である.

乾燥減量 0.30%以下(1g,105℃,2時間).

含量 99.0%以上. 定量法 本品を乾燥し,その約0.2gを精密に量り,ギ酸3mLに溶かし,酢酸(100)10mLを加え,更に無水酢酸5mLを正確に加えて直ちに0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).ただし,無水酢酸を添加した後,5分以内に滴定を終了する.同様の方法で空試験を行い,補正する.

0.1mol/L過塩素酸1mL=29.075mgC12H18N2O4・HCl

塩酸ミノサイクリン錠

Minocycline Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ミノサイクリン(C23H27N3O7・HCl・2H2O)約9μg(力価)を含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸ミノサイクリン標準品約30mg(力価)に対応する量を精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液4mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長348nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸ミノサイクリン(C23H27N3O7・HCl・2H2O)の表示力価に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×36

WS:塩酸ミノサイクリン標準品の量[mg(力価)]

C:1錠中の塩酸ミノサイクリン(C23H27N3O7・HCl・2H2O)の表示力価(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

50mg

30分

85%以上

100mg

30分

85%以上

塩酸メキシレチン錠

Mexiletine Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸メキシレチン(C11H17NO・HCl)約28μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸メキシレチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.014gを精密に量り,水に溶かし,正確に250mLとする.この液10mLを正確に量り,水を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,試料溶液及び標準溶液のメキシレチンのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸メキシレチン(C11H17NO・HCl)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×180

WS:塩酸メキシレチン標準品の量(mg)

C:1錠中の塩酸メキシレチン(C11H17NO・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)

カラム:内径4mm,長さ12.5cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相:ラウリル硫酸ナトリウム2.5g及びリン酸二水素ナトリウム二水和物3gを水600mLに溶かし,アセトニトリル420mLを加える.

流量:メキシレチンの保持時間が約6分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,メキシレチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,メキシレチンのピーク面積の相対標準偏差は,1.0%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出規格

50mg

30分

80%以上

100mg

30分

80%以上

塩酸メキシレチンカプセル

Mexiletine Hydrochloride Capsules

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸メキシレチン(C11H17NO・HCl)約28μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸メキシレチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.014gを精密に量り,水に溶かし,正確に250mLとする.この液10mLを正確に量り,水を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,試料溶液及び標準溶液のメキシレチンのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

塩酸メキシレチン(C11H17NO・HCl)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×180

WS:塩酸メキシレチン標準品の量(mg)

C:1カプセル中の塩酸メキシレチン(C11H17NO・HCl)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)

カラム:内径4mm,長さ12.5cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:30℃付近の一定温度

移動相:ラウリル硫酸ナトリウム2.5g及びリン酸二水素ナトリウム二水和物3gを水600mLに溶かし,アセトニトリル420mLを加える.

流量:メキシレチンの保持時間が約6分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,メキシレチンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,メキシレチンのピーク面積の相対標準偏差は,1.0%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出規格

50mg

15分

80%以上

100mg

15分

80%以上

塩酸ラニチジン錠

Ranitidine Hydrochloride Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.8μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にラニチジン(C13H22N4O3S)約10μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸ラニチジン標準品を60℃で3時間減圧乾燥し,その約0.019gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする.この液6mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長314nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

ラニチジン(C13H22N4O3S)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×(314.40/350.86)×54

WS:塩酸ラニチジン標準品の量(mg)

C:1錠中のラニチジン(C13H22N4O3S)の表示量(mg)

溶出規格