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○日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について

(平成13年12月25日)

(医薬発第1411号)

(各都道府県知事あて厚生労働省医薬局長通知)

日本薬局方外医薬品規格(以下「局外規」という。)については、平成11年3月23日医薬発第343号厚生省医薬安全局長通知により第三部(製剤の溶出性)を創設したところであるが、今般、その一部を改正し、その通則、一般試験法及び各条について別添のとおり取りまとめたので、下記の事項に御留意の上、貴管下関係業者に対し周知徹底方御配慮願いたい。

局外規第三部一部改正の概要について

局外規第三部(製剤の溶出性)は、医療用医薬品の品質再評価に伴い設定された溶出試験のうち、適当と認められるものを公的溶出試験として順次収載することとしたものである。

今般、「日本薬局方」(平成13年3月厚生労働省告示第111号)をもって、第十四改正日本薬局方(以下「新薬局方」という。)が告示されたことに伴い、これまで「薬事法の規定に基づき日本薬局方を定める等の件」(平成8年3月厚生省告示第73号。以下「旧薬局方」という。)に準拠していた局外規第三部の通則及び各条について、新薬局方に準拠するため、別紙のとおり改正を行うものである。

別紙

1 通則

全文を改正する。

2 医薬品各条

ア 収載

医薬品各条中、新たに収載した品目は次のとおりである。

(1) アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン

(2) アセトヘキサミド

(3) 塩酸アマンタジン

(4) 塩酸アルプレノロール

(5) 塩酸トリヘキシフェニジル

(6) 塩酸ビペリデン

(7) 塩酸ブホルミン

(8) 塩酸フラボキサート

(9) グリクロピラミド

(10) クリノフィブラート

(11) グリブゾール

(12) コルヒチン

(13) サリチル酸ジフェンヒドラミン・ジプロフィリン

(14) シクロホスファミド

(15) シサプリド

(16) セファドロキシル

(17) セフロキサジン

(18) セフロキシムアキセチル

(19) ドロキシドパ

(20) ニコランジル

(21) マレイン酸トリメブチン

(22) メシル酸ベタヒスチン

イ 改正

これまでに収載されていた医薬品各条の改正の要点は次のとおりである。

(1) 1999年国際原子量表に基づいて分子量を求めたこと。

(2) 各条中の「吸光度測定法」を「紫外可視吸光度測定法」に改めたこと。

(3) 各条中の液体クロマトグラフ法に関する記載内容について以下のとおりとしたこと。

・「操作条件」を「試験条件」に改めたこと。

・試験条件中のカラムの内径及び長さ並びにカラム充填剤の粒径について、「約」を削除し、試験法を設定したときの数値を記載したこと。

・「検出感度」を「検出の確認」に改めたこと。

・「システム適合性」を追加したこと。

・「試験の再現性」を「システムの再現性」に改めたこと。

(4) 混液名の表現について、各試薬名の間を「・」から「/」に改めたこと。

(5) クエン酸タモキシフェン錠の各条について、今回差し替えたこと。

日本薬局方外医薬品規格第三部

(製剤の溶出性)

1 通則

1 この基準は,「3 各条」に規定する医薬品製剤の溶出性に係る規格を定めたものであり,その適否は,「1 通則」,「2 一般試験法」,「3 各条」の規定によって判定する.

2 この基準において,「1 通則」,「2 一般試験法」及び「3 各条」に定めるもののほか,第十四改正日本薬局方の第一部通則の第6項から第39項まで及び一般試験法の規定を準用する.

3 医薬品の名称は,「3 各条」中日本名又は日本名別名であり,「3 各条」中英名で示した名称は参考に供したものである.

4 医薬品名の前後に「 」を付けたものは,第一部「3 各条」に規定する医薬品を示す.

5 医薬品名の後に(日局)を付けたものは,日本薬局方に規定する医薬品を示す.

2 一般試験法

「3 各条」において,別に定めるもののほか,第一部「2 一般試験法」を準用する.

3 各条

アズレンスルホン酸ナトリウム細粒

Sodium Azulenesulfonate Fine Granules

溶出試験 本品の表示量に従いアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×9

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム細粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

4mg/g

15分

85%以上

10mg/g

15分

85%以上

アズレンスルホン酸ナトリウム顆粒

Sodium Azulenesulfonate Granules

溶出試験 本品の表示量に従いアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×9

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム顆粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

10mg/g

15分

85%以上

アズレンスルホン酸ナトリウム錠

Sodium Azulenesulfonate Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)約2.2μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×9

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

C:1錠中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

2mg

15分

85%以上

アズレンスルホン酸ナトリウム3mg/g・L-グルタミン990mg/g細粒

Sodium Azulene Sulfonate 3mg/g and L-Glutamine 990mg/g Fine Granules

溶出試験 本品の表示量に従いアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S,C15H17NaO3S・1/2H2O又はC15H17NaO3S・H2O)約3mg及びL-グルタミン(C5H10N2O3)約990mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アズレンスルホン酸ナトリウム

別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.017gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとする.更にこの液5mLを正確に量り,水を加えて正確に25mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

表示量がアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S)により規定されている製剤

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18×0.971

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン細粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S)の表示量(mg)

表示量がアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)により規定されている製剤

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン細粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)

表示量がアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・H2O)により規定されている製剤

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18×1.029

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン細粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・H2O)の表示量(mg)

L-グルタミン

別にL-グルタミン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のL-グルタミンのピーク面積AT及びASを測定する.

L-グルタミン(C5H10N2O3)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×4500

WS:L-グルタミン標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン細粒の秤取量(g)

C:1g中のL-グルタミン(C5H10N2O3)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)

カラム:内径4.6mm,長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:1-オクタンスルホン酸ナトリウム0.865gを水1000mLに溶かした液にリン酸0.5mL及びアセトニトリル110mLを加える.

流量:L-グルタミンの保持時間が約7分になるよう調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,L-グルタミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.1以下である.

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,L-グルタミンのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.

溶出規格

 

表示量

規定時間

溶出率

アズレンスルホン酸ナトリウム

3mg/g

15分

85%以上

L-グルタミン

990mg/g

80%以上

L-グルタミン標準品 「L-グルタミン」.ただし,乾燥したものを定量するとき,L-グルタミン(C5H10N2O3)99.0%以上を含むもの.

アズレンスルホン酸ナトリウム3mg/g・L-グルタミン990mg/g顆粒

Sodium Azulene Sulfonate 3mg/g and L-Glutamine 990mg/g Granules

溶出試験 本品の表示量に従いアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S,C15H17NaO3S・1/2H2O又はC15H17NaO3S・H2O)約3mg及びL-グルタミン(C5H10N2O3)約990mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アズレンスルホン酸ナトリウム

別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.017gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとする.更にこの液5mLを正確に量り,水を加えて正確に25mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

表示量がアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S)により規定されている製剤

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18×0.971

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン顆粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S)の表示量(mg)

表示量がアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)により規定されている製剤

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン顆粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)

表示量がアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・H2O)により規定されている製剤

アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・H2O)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×18×1.029

WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン顆粒の秤取量(g)

C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・H2O)の表示量(mg)

L-グルタミン

別にL-グルタミン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液のL-グルタミンのピーク面積AT及びASを測定する.

L-グルタミン(C5H10N2O3)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×4500

WS:L-グルタミン標準品の量(mg)

WT:アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン顆粒の秤取量(g)

C:1g中のL-グルタミン(C5H10N2O3)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)

カラム:内径4mm,長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:1-オクタンスルホン酸ナトリウム0.865gを水1000mLに溶かした液にリン酸0.5mL及びアセトニトリル110mLを加える.

流量:L-グルタミンの保持時間が約7分になるよう調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,L-グルタミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.1以下である.

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,L-グルタミンのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.

溶出規格

 

表示量

規定時間

溶出率

アズレンスルホン酸ナトリウム

3mg/g

30分

85%以上

L-グルタミン

990mg/g

80%以上

L-グルタミン標準品 「L-グルタミン」.ただし,乾燥したものを定量するとき,L-グルタミン(C5H10N2O3)99.0%以上を含むもの.

アセグルタミドアルミニウム顆粒

Aceglutamide Aluminum Granules

溶出試験 本品の表示量に従いアセグルタミドアルミニウム(C35H59Al3N10O24)約700mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアセグルタミドアルミニウム(C35H59Al3N10O24)約78μgを含む液となるように移動相を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアセグルタミドアルミニウム標準品(別途乾燥減量を測定しておく)約0.04gを精密に量り,移動相に溶かし,正確に50mLとする.この液2mLを正確に量り,移動相を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液20μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,N-アセチル-L-グルタミンのピーク面積AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アセグルタミドアルミニウム(C35H59Al3N10O24)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×180

WS:乾燥物に換算したアセグルタミドアルミニウム標準品の量(mg)

WT:アセグルタミドアルミニウム顆粒の秤取量(g)

C:1g中のアセグルタミドアルミニウム(C35H59Al3N10O24)の表示量(mg)

試験条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)

カラム:内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.

カラム温度:25℃付近の一定温度

移動相:薄めた過塩素酸(1→1000)/メタノール混液(99:1)

流量:N-アセチル-L-グルタミンの保持時間が約3分になるように調整する.

システム適合性

システムの性能:標準溶液20μLにつき,上記の条件で操作するとき,N-アセチル-L-グルタミンのピークの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ3000段以上,2.0以下である.

システムの再現性:標準溶液20μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,N-アセチル-L-グルタミンのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

700mg/g

15分

85%以上

アセグルタミドアルミニウム標準品 「アセグルタミドアルミニウム」.ただし,定量するとき,換算した乾燥物に対し,N-アセチル-L-グルタミン(C7H12N2O4:188.18)85.0~87.0%を含むもの.

アセトヘキサミド錠

Acetohexamide Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mLを正確にとり,直ちに37±0.5℃に加温した薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)20mLを正確に注意して補う.溶出液は孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアセトヘキサミド(C15H20N2O4S)約11μgを含む液となるように薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアセトヘキサミド標準品を105℃で4時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,希水酸化ナトリウム試液10mLに溶かし,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を対照とし,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長248nmにおける吸光度AT(n)及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

n回目の溶出液採取時におけるアセトヘキサミド(C15H20N2O4S)の表示量に対する溶出率(%)(n=1,2)

WS:アセトヘキサミド標準品の量(mg)

C:1錠中のアセトヘキサミド(C15H20N2O4S)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

250mg

10分

50%以下

60分

80%以上

500mg

10分

50%以下

90分

80%以上

アセトヘキサミド標準品 アセトヘキサミド(日局).ただし,乾燥したものを定量するとき,アセトヘキサミド(C15H20N2O4S)99.0%以上を含むもの.

アテノロール錠

Atenolol Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアテノロール標準品を105℃で3時間乾燥し,表示量と同量を精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液10mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長275nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに250nmにおける吸光度AT2及びAS2を測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アテノロール(C14H22N2O3)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×((AT1-AT2)/(AS1-AS2))×(1/C)×90

WS:アテノロール標準品の量(mg)

C:1錠中のアテノロール(C14H22N2O3)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

25mg

30分

75%以上

50mg

30分

70%以上

アテノロールドライシロップ

Atenolol Dry Syrup

溶出試験 本品の表示量に従いアテノロール(C14H22N2O3)約0.05gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアテノロール標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,水に溶かし,正確に50mLとする.この液2mLを正確に量り,水を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長275nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに250nmにおける吸光度AT2及びAS2を測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アテノロール(C14H22N2O3)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×((AT1-AT2)/(AS1-AS2))×(1/C)×180

WS:アテノロール標準品の量(mg)

WT:アテノロールドライシロップの秤取量(g)

C:1g中のアテノロ-ル(C14H22N2O3)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

100mg/g

15分

85%以上

アラセプリル錠

Alacepril Tablets

溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアラセプリル(C20H26N2O5S)約14μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアラセプリル標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.014gを精密に量り,メタノール2mLに溶かし,更に水を加えて正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長230nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに300nmにおける吸光度AT2及びAS2を測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アラセプリル(C20H26N2O5S)の表示量に対する溶出率(%)

=WS×((AT1-AT2)/(AS1-AS2))×(V′/V)×(1/C)×90

WS:アラセプリル標準品の量(mg)

C:1錠中のアラセプリル(C20H26N2O5S)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

12.5mg

30分

75%以上

25mg

30分

75%以上

50mg

30分

70%以上

アラセプリル標準品 「アラセプリル」.ただし,乾燥したものを定量するとき,アラセプリル(C20H26N2O5S)99.0%以上を含むもの.

アルジオキサ散

Aldioxa Powder

溶出試験 本品の表示量に従いアルジオキサ(C4H7AlN4O5)約0.1gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルジオキサ(C4H7AlN4O5)約22μgを含む液となるように薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアルジオキサ標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,フッ化ナトリウム・塩酸試液に溶かし,正確に25mLとする.この液1mLを正確に量り,薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長223nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アルジオキサ(C4H7AlN4O5)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×72

WS:アルジオキサ標準品の量(mg)

WT:アルジオキサ散の秤取量(g)

C:1g中のアルジオキサ(C4H7AlN4O5)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

200mg/g

15分

85%以上

アルジオキサ細粒

Aldioxa Fine Granules

溶出試験 本品の表示量に従いアルジオキサ(C4H7AlN4O5)約0.1gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルジオキサ(C4H7AlN4O5)約22μgを含む液となるように薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアルジオキサ標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,フッ化ナトリウム・塩酸試液に溶かし,正確に25mLとする.この液1mLを正確に量り,薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,紫外可視吸光度測定法により試験を行い,波長223nmにおける吸光度AT及びASを測定する.

本品が溶出規格を満たすときは適合とする.

アルジオキサ(C4H7AlN4O5)の表示量に対する溶出率(%)

=(WS/WT)×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×72

WS:アルジオキサ標準品の量(mg)

WT:アルジオキサ細粒の秤取量(g)

C:1g中のアルジオキサ(C4H7AlN4O5)の表示量(mg)

溶出規格

表示量

規定時間

溶出率

250mg/g

15分

85%以上