○日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について
(平成一三年四月二五日)
(医薬発第四四一号)
(各都道府県知事あて厚生労働省医薬局長通知)
日本薬局方外医薬品規格第三部については、平成11年3月23日医薬発第343号厚生省医薬安全局長通知により定めたところであるが、今般、その一部を改正し、追加収載を行う溶出試験を(別添)としてとりまとめたので、貴管下関係業者に対し周知方御配慮願いたい。
(別添)
アズレンスルホン酸ナトリウム細粒
Sodium Azulenesulfonate Fine Granules
溶出試験 本品の表示量に従いアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×9
WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)
WT:アズレンスルホン酸ナトリウム細粒の秤取量(g)
C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出規格 |
4mg/g |
15分 |
85%以上 |
10mg/g |
15分 |
85%以上 |
アズレンスルホン酸ナトリウム顆粒
Sodium Azulenesulfonate Granules
溶出試験 本品の表示量に従いアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×9
WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)
WT:アズレンスルホン酸ナトリウム顆粒の秤取量(g)
C:1g中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出規格 |
10mg/g |
15分 |
85%以上 |
アズレンスルホン酸ナトリウム錠
Sodium Azulenesulfonate Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)約2.2μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアズレンスルホン酸ナトリウム標準品をシリカゲルを乾燥剤として24時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする.この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長293nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×9
WS:アズレンスルホン酸ナトリウム標準品の量(mg)
C :1錠中のアズレンスルホン酸ナトリウム(C15H17NaO3S・1/2H2O)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出規格 |
2mg |
15分 |
85%以上 |
アラセプリル錠
Alacepril Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアラセプリル(C20H26N2O5S)約14μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアラセプリル標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.014gを精密に量り,メタノール2mLに溶かし,更に水を加えて正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長230nmにおける吸光度AT1及びAS1並びに300nmにおける吸光度AT2及びAS2を測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アラセプリル(C20H26N2O5S)の表示量に対する溶出率(%=WS×((AT1-AT2/(AS1-AS2))×(V′/V)×(1/C)×90
WS:アラセプリル標準品の量(mg)
C:1錠中のアラセプリル(C20H26N2O5S)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
12.5mg |
30分 |
75%以上 |
25mg |
30分 |
75%以上 |
50mg |
30分 |
70%以上 |
アラセプリル標準品「アラセプリル」.ただし,乾燥したものを定量するとき,アラセプリル(C20H26N2O5S)99.0%以上を含むもの.
アンレキサノクス錠
Amlexanox Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアンレキサノクス(C16H14N2O4)約5.6μgを含む液となるように薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にアンレキサノクス標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,希水酸化ナトリウム試液2.0mLに溶かし,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に50mLとする.この液1mLを正確に量り,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長350nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
アンレキサノクス(C16H14N2O4)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×18
Ws:アンレキサノクス標準品の量(mg)
C:1錠中のアンレキサノクス(C16H14N2O4)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
25mg |
45分 |
80%以上 |
50mg |
45分 |
80%以上 |
エノキサシン錠
Enoxacin Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にエノキサシン(C15H17FN4O3)約4.4μgを含む液となるように薄めた希水酸化ナトリウム試液(1→10)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別にエノキサシン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,薄めた希水酸化ナトリウム試液(1→10)に溶かし,正確に200mLとする.この液4mLを正確に量り,薄めた希水酸化ナトリウム試液(1→10)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長266nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
エノキサシン(C15H17FN4O3)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×18
WS:エノキサシン標準品の量(mg)
C:1錠中のエノキサシン(C15H17FN4O3)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg |
30分 |
75%以上 |
200mg |
30分 |
75%以上 |
エノキサシン標準品 エノキサシン(日局).ただし,乾燥したものを定量するとき,エノキサシン(C15H17FN4O3)99.0%以上を含むもの.
塩酸アゼラスチン顆粒
Azelastine Hydrochloride Granules
溶出試験 本品の表示量に従い塩酸アゼラスチン(C22H24ClN3O・HCl)約1mgに対応する量を精密に量り,試験液にpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別に塩酸アゼラスチン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.05gを精密に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液に溶かし,正確に250mLとする.この液1mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に200mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,アゼラスチンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出試験規格を満たすときは適合とする.
塩酸アゼラスチン(C22H24ClN3O・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×(9/5)
WS:塩酸アゼラスチン標準品の量(mg)
WT:塩酸アゼラスチン顆粒の秤取量(g)
C:1g中の塩酸アゼラスチン(C22H24ClN3O・HCl)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:285nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:アセトニトリル・ラウリル硫酸ナトリウムの薄めた酢酸(100)(1→250)溶液(1→500)混液(11:9)
流量:アゼラスチンの保持時間が約6分になるように調整する.
カラムの選定:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,アゼラスチンのピークのシンメトリー係数が1.5以下で,理論段数が2000以上のものを用いる.
試験の再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,アゼラスチンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
2mg/g |
45分 |
80%以上 |
塩酸アゼラスチン標準品 C22H24ClN3O・HCl:418.37 (±)-4-(4-クロロベンジル)-2-(ヘキサヒドロ-1-メチル-1H-アゼピン-4-イル)-1(2H)-フタラジノン塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.
性状 本品は白色の結晶性の粉末である.
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数2930cm-1,1655cm-1,1590cm-1及び1490cm-1付近に吸収を認める.
純度試験 類縁物質 本品0.05gを移動相100mLに溶かし,試料溶液とする.この液1mLを正確に量り,移動相を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う.それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のアゼラスチン以外の各々のピーク面積は,標準溶液のアゼラスチンのピーク面積のより大きくない.また,試料溶液のアゼラスチン以外のピークの合計面積は,標準溶液のアゼラスチンのピーク面積のより大きくない.
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:水・アセトニトリル・過塩素酸混液(660:340:1)
流量:アゼラスチンの保持時間が約10分になるように調整する.
カラムの選定:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,アゼラスチンのピークのシンメトリー係数が1.5以下で,理論段数が5000以上のものを用いる.
検出感度:標準溶液5mLを正確に量り,移動相を加えて正確に50mLとする.この液10μLから得たアゼラスチンのピーク面積が,標準溶液のアゼラスチンのピーク面積の5~15%になることを確認する.
面積測定範囲:アゼラスチンの保持時間の約2倍の範囲
乾燥減量 1.0%以下(1g,105℃,2時間).
含量 99.0%以上. 定量法 本品を乾燥し,その約0.6gを精密に量り,ギ酸5mLに溶かした後,無水酢酸70mLを加え,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=41.84mgC22H24ClN3O・HCl
0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液,pH4.0 酢酸(100)3.0gに水を加えて1000mLとする.この液に酢酸ナトリウム三水和物3.4gを水に溶かして500mLとした液を加え,pH4.0に調整する.
塩酸チアプリド錠
Tiapride Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液にpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にチアプリド(C15H24N2O4S)約14μgを含む液となるようにpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸チアプリド標準品約0.031gを精密に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液に溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長235nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
チアプリド(C15H24N2O4S)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×45×0.900
WS:塩酸チアプリド標準品の量(mg)
C:1錠中のチアプリド(C15H24N2O4S)の表示量(mg)
溶出規格
表示量* |
規定時間 |
溶出率 |
25mg |
45分 |
85%以上 |
50mg |
45分 |
85%以上 |
*チアプリドとして
塩酸チアプリド標準品 「塩酸チアプリド」.ただし,定量するとき,塩酸チアプリド(C15H24N2O4S・HCl)99.0%以上を含むもの.
0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液,pH4.0 酢酸(100)3.0gに水を加えて1000mLとする.この液に酢酸ナトリウム三水和物3.4gを水に溶かして500mLとした液を加え,pH4.0に調整する.
塩酸テラゾシン錠
Terazosin Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にテラゾシン(C19H25N5O4)約56ngを含む液となるように0.02mol/L塩酸試液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸テラゾシン標準品(別途105℃で3時間減圧乾燥し,その減量を測定しておく)約50mgを精密に量り,0.02mol/L塩酸試液に溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,0.02mol/L塩酸試液を加えて正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,0.02mol/L塩酸試液を加えて正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,0.02mol/L塩酸試液を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液100μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,テラゾシンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
テラゾシン(C19H25N5O4)の表示量に対する溶出率(%)=Ws×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×(9/100)×0.914
Ws:乾燥物に換算した塩酸テラゾシン標準品の量(mg)
C:1錠中のテラゾシン(C19H25N5O4)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:250nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクチルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:0.05mol/Lリン酸二水素カリウム試液・アセトニトリル混液(5:1)
流量:テラゾシンの保持時間が約5.5分になるように調整する.
カラムの選定:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,テラゾシンのピークのシンメトリー係数が2.5以下で,理論段数が2000以上のものを用いる.
試験の再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,テラゾシンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量* |
規定時間 |
溶出率 |
0.25mg |
15分 |
80%以上 |
0.5mg |
15分 |
80%以上 |
1mg |
15分 |
80%以上 |
2mg |
15分 |
80%以上 |
*テラゾシンとして
塩酸テラゾシン標準品 C19H25N5O4・HCl・2H2O:459.93(±)-4-アミノ-2-[4-(テトラヒドロ-2-フロイル)-1-ピペラジニル]-6,7-ジメトキシキナゾリン塩酸塩二水和物で,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法により精製する.
精製法 塩酸テラゾシン10gをエタノール(95)100mLに懸濁し,アンモニア水(28)3mLを徐々に加え,1時間かき混ぜる.析出した結晶をろ取し,少量のメタノールで洗う.得られた結晶に10倍量のN,N-ジメチルホルムアミドを加え,水浴上で加熱して溶かす.冷後,この液に半分量のメタノールを加え,かき混ぜる.析出した結晶をろ取し,少量のメタノールで洗う.得られた結晶に10倍量のN,N-ジメチルホルムアミドを加え,同様の操作を更に1回繰り返す.得られた結晶を10倍量のエタノール(95)に溶かした後,結晶1gに対し塩酸0.3mLを徐々に加え,かき混ぜる.析出した結晶をろ取し,少量のアセトンで洗った後,40℃で1時間減圧乾燥する.
性状 本品は白色の結晶性の粉末である.
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数1632cm-1,1597cm-1,1248cm-1及び1115cm-1付近に吸収を認める.
類縁物質 本品0.10gをメタノール・クロロホルム混液(1:1)10mLに溶かし,試料溶液とする.この液0.5mL,0.25mL及び0.1mLを正確に量り,それぞれにメタノール・クロロホルム混液(1:1)を加えて正確に100mLとし,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)とする.これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う.試料溶液,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)10μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする.次にアセトン・ヘキサン・アンモニア試液混液(10:2:1)を展開溶媒として約12cm展開した後,薄層板を風乾する.これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た主スポット以外のスポットは,標準溶液(1)から得たスポットより濃くない.また,試料溶液から得た主スポット以外のスポットの総量を標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)から得たスポット(それぞれ0.5%,0.25%及び0.1%に相当)と比較して求めるとき,1.0%以下である.
乾燥減量 7.0~9.0%(0.5g,減圧,105℃,3時間)
含量 塩酸テラゾシン(C19H25N5O4・HCl:423.89)99.0%以上(乾燥物換算).定量法 本品を乾燥し,その約0.5gを精密に量り,無水酢酸・酢酸(100)混液(7:3)100mLに溶かし,0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=42.39mgC19H25N5O4・HCl
塩酸デラプリル錠
Delapril Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸デラプリル(C26H32N2O5・HCl)約8.3μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸デラプリル標準品を酸化リン(V)を乾燥剤として4時間減圧乾燥し,その約0.017gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液80μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,デラプリルのピーク面積AT及びASを測定する. 本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩酸デラプリル(C26H32N2O5・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=Ws×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×45
Ws:塩酸デラプリル標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸デラプリル(C26H32N2O5・HCl)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:272nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:アセトニトリル・リン酸二水素カリウム溶液(1→250)混液(13:7)
流量:デラプリルの保持時間が約3分になるように調整する.
カラムの選定:標準溶液80μLにつき,上記の条件で操作するとき,デラプリルのシンメトリー係数が1.5以下で,理論段数が1500以上のものを用いる.
試験の再現性:標準溶液80μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,デラプリルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である.
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
7.5mg |
30分 |
85%以上 |
15mg |
30分 |
80%以上 |
30mg |
30分 |
75%以上 |
塩酸デラプリル標準品 C26H32N2O5・HCl:489.00 N-[N-[(S)-1-エトキシカルボニル-3-フェニルプロピル]-L-アラニル]-N-(インダン-2-イル)グリシン塩酸塩で,下記の規格に適合するもの.必要な場合には次に示す方法で精製する.
精製法 塩酸デラプリルを1.25倍量のメタノールに加温して溶かし,ろ過する.ろ液に塩酸デラプリルの14倍量の酢酸エチルを加えてかき混ぜ,5時間氷冷した後,析出した結晶をろ取し,酢酸エチルで洗浄し,40℃で20時間減圧乾燥する.
性状 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である.
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3300~2150cm-1,1741cm-1,1645cm-1,1211cm-1及び743cm-1付近に吸収を認める.
旋光度 〔 〕画像1 (1KB)
:+18.0~+19.2°(乾燥後,0.1g,エタノール(99.5),10mL,100mm)
純度試験 類縁物質 本品0.075gをpH7.0の0.1mol/Lリン酸塩緩衝液・アセトニトリル混液(11:9)25mLに溶かし,試料溶液とする.この液3mLを正確に量り,pH7.0の0.1mol/Lリン酸塩緩衝液・アセトニトリル混液(11:9)を加えて正確に100mLとし,標準溶液(1)とする.別に本品0.010gを水10mLに溶かし,水浴中で2時間加熱する.冷後,この液1mLをとり,pH7.0の0.1mol/Lリン酸塩緩衝液・アセトニトリル混液(11:9)を加えて正確に10mLとし,標準溶液(2)とする.これらの液10μLずつにつき,次の操作条件1及び操作条件2で液体クロマトグラフ法により試験を行い,それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定する.操作条件1により,試料溶液から得た保持時間が標準溶液(2)の主ピークの保持時間より小さいピークの合計面積AT1及び標準溶液(2)の主ピークと保持時間が等しいピークの面積AT2,並びに標準溶液(1)から得た主ピークの面積AS1を求める.操作条件2により,試料溶液から得た保持時間が標準溶液の主ピークの保持時間より大きいピークの合計面積AT3及び標準溶液(1)から得た主ピークの面積AS2を求める.次式により類縁物質の含量を算出するとき,その量は0.5%以下である.
類縁物質の含量(%)=(AT1/AS1+AT2/AS1×0.86+AT3/AS2)×3
操作条件1
検出器:紫外分光光度計(測定波長:272nm)
カラム:内径約4mm,長さ約30cmのステンレス管に5~10μmのオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:0.1mol/Lリン酸二水素カリウム試液・アセトニトリル混液(11:9)
流量:デラプリルの保持時間が約8分になるように調整する.
カラムの選定:本品0.075gをpH6.8のリン酸塩緩衝液・アセトニトリル混液(3:2)30mLに溶かし,次にp-ヒドロキシ安息香酸-s-ブチル溶液(3→5000)5mLを加え,更にpH6.8のリン酸塩緩衝液・アセトニトリル混液(3:2)を加えて50mLとした液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,デラプリル,p-ヒドロキシ安息香酸-s-ブチルの順に溶出し,その分離度が3.0以上のものを用いる.
検出感度:標準溶液(1)10μLから得られたデラプリルのピーク高さが10~40mmになるように調整する.
面積測定範囲:デラプリルの保持時間の約4倍の範囲
操作条件2
検出器,カラム,カラム温度,カラムの選定及び検出感度は操作条件1を準用する.
移動相:アセトニトリル・リン酸二水素カリウム溶液(1→250)混液(13:7)
流量:デラプリルの保持時間が約4.5分になるように調整する.
面積測定範囲:デラプリルの保持時間の約5倍の範囲
乾燥減量 0.5%以下(0.5g,減圧,酸化リン(V),4時間)
含量 99.5%以上. 定量法 本品を乾燥し,その約0.5gを精密に量り,無水酢酸・酢酸(100)混液(1:1)50mLに溶かし,直ちに0.1mol/L過塩素酸で滴定する(電位差滴定法).同様の方法で空試験を行い,補正する.
0.1mol/L過塩素酸1mL=48.90mgC26H32N2O5・HCl
p-ヒドロキシ安息香酸-s-ブチル HOC6H4COOCH(CH3)CH2CH3
確認試験 本品につき,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3310cm-1,2980cm-1,1673cm-1,1284cm-1及び774cm-1付近に吸収を認める.
純度試験 本品のアセトニトリル溶液(3→5000)をpH6.8のリン酸塩緩衝液・アセトニトリル混液(3:2)で10倍に薄めた液につき,塩酸デラプリル標準品規格の純度試験類縁物質の操作条件1を準用して液体クロマトグラフ法により試験を行う.各々のピーク面積を自動積分法により測定し,面積百分率法によりp-ヒドロキシ安息香酸-s-ブチル以外の物質の量を求めるとき,その合計は0.2%以下であり,かつ保持時間がデラプリルの保持時間に近いピークを認めない.
塩酸ニカルジピン散
Nicardipine Hydrochloride Powder
溶出試験 本品の表示量に従い塩酸ニカルジピン(C26H29N3O6・HCl)約0.02gに対応する量を精密に量り,試験液にpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液4mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に10mLとし,試料溶液とする.別に塩酸ニカルジピン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.018gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長240nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩酸ニカルジピン(C26H29N3O6・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×(225/2)
WS:塩酸ニカルジピン標準品の量(mg)
WT:塩酸ニカルジピン散の秤取量(g)
C:1g中の塩酸ニカルジピン(C26H29N3O6・HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg/g |
15分 |
85%以上 |
0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液,pH4.0 酢酸(100)3.0gに水を加えて1000mLとする.この液に酢酸ナトリウム三水和物3.4gを水に溶かして500mLとした液を加え,pH4.0に調整する.
塩酸ニカルジピン錠
Nicardipine Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液にpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ニカルジピン(C26H29N3O6・HCl)約9μgを含む液となるようにpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする.別に塩酸ニカルジピン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.018gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする.この液5mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長240nmにおける吸光度AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
塩酸ニカルジピン(C26H29N3O6・HCl)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×45
WS:塩酸ニカルジピン標準品の量(mg)
C:1錠中の塩酸ニカルジピン(C26H29N3O6・HCl)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
10mg |
45分 |
70%以上 |
20mg |
90分 |
70%以上 |
0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液,pH4.0 酢酸(100)3.0gに水を加えて1000mLとする.この液に酢酸ナトリウム三水和物3.4gを水に溶かして500mLとした液を加え,pH4.0に調整する.
塩酸ピロヘプチン細粒
Piroheptine Hydrochloride Fine Granules
溶出試験 本品の表示量に従いピロヘプチン(C22H25N)約2mgに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液15mLを除き,次のろ液5mLを正確に量り,メタノール5mLを正確に加えて,試料溶液とする.別に塩酸ピロヘプチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.025gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に200mLとする.この液5mLを正確に量り,水5mLを正確に加えて,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,ピロヘプチンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
ピロヘプチン(C22H25N)の表示量に対する溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×9×0.893
WS:塩酸ピロヘプチン標準品の量(mg)
WT:塩酸ピロヘプチン細粒の秤取量(g)
C:1g中のピロヘプチン(C22H25N)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:242nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:過塩素酸ナトリウム14.0gを水400mLに溶かし,薄めた過塩素酸(17→2000)5mL及びメタノール600mLを加える.
流量:ピロヘプチンの保持時間が約10分になるように調整する.
カラムの選定:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,ピロヘプチンのピークのシンメトリー係数が1.5以下で,理論段数が3000以上のものを用いる.
試験の再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ピロヘプチンのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.
溶出規格
表示量* |
規定時間 |
溶出率 |
20mg/g |
15分 |
85%以上 |
*ピロヘプチンとして
塩酸ピロヘプチン標準品「塩酸ピロヘプチン」.ただし,乾燥したものを定量するとき,塩酸ピロヘプチン(C22H25N・HCl)99.0%以上を含むもの.
塩酸ピロヘプチン錠
Piroheptine Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う.溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する.初めのろ液15mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にピロヘプチン(C22H25N)約2.2μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとする.この液5mLを正確に量り,メタノール5mLを正確に加えて,試料溶液とする.別に塩酸ピロヘプチン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.025gを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に100mLとする.この液2mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に200mLとする.この液5mLを正確に量り,水5mLを正確に加えて,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,ピロヘプチンのピーク面積AT及びASを測定する.
本品が溶出規格を満たすときは適合とする.
ピロヘプチン(C22H25N)の表示量に対する溶出率(%)=WS×(AT/AS)×(V′/V)×(1/C)×9×0.893
WS:塩酸ピロヘプチン標準品の量(mg)
C:1錠中のピロヘプチン(C22H25N)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:242nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする.
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:過塩素酸ナトリウム14.0gを水400mLに溶かし,薄めた過塩素酸(17→2000)5mL及びメタノール600mLを加える.
流量:ピロヘプチンの保持時間が約10分になるように調整する.
カラムの選定:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,ピロヘプチンのピークのシンメトリー係数が1.5以下で,理論段数が3000以上のものを用いる.
試験の再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ピロヘプチンのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である.
溶出規格